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第十五章
第一話 天空の塔への出発
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ペテンを倒した俺たちは、王様に報告するためにお城に戻っていた。
「なるほど、チャプスはそのペテンとか言う男から言い包められ、モンスターになってしまったと言う訳か」
「はい。一度人間に戻せたのですが、ペテンの放った火球に身を焼かれ、この世を去りました。大切なご子息を救うことができず、申し訳ありません」
レンナルト王に謝罪の言葉を述べ、軽く頭を下げる。
「いや、チャプスのことは最初から諦めておった。愚息の仇を討ってくれて寧ろ感謝する。それにこの国の後継者の心配をしておらぬからな。私にはリュシアンがいる」
レンナルト王様はニッコリと笑みを浮かべるが、俺は苦笑いで返す。
きっと王様なりの冗談だよな。息子の死と言う悲しみを紛らわせるために、敢えてバカなことを言っているはず。
いくらこの国の王様から気に入られており、一度嘘で王子を演じていたことがあったとしても、さすがに本気で俺をこの国の王子にするつもりはないはずだ。
平民が国王に成り上がるのは物語の中のみ、実際に王族という階級の人たちは血統に重きを置くからな。
「それでは、俺たちはこれで失礼します」
「おお、そうであったな。そう言えば、リュシアンたちはどこに向かうのだ?」
「天空の塔です」
「天空の塔か。あそこは大昔に建てられたらしいが、今は誰も近付かない場所のはず。まぁ、リュシアンのことだから重大な任務なのだろう。チャプスの礼としては少ないかもしれないが、我が城にある馬車で天空の塔まで送り届けてやろう。誰か、直ぐに例の馬車の手配をしてくれ」
レンナルト王様が控えていた兵士に指示を出すと、一人の兵士が返事をして謁見の間から出て行く。
「レンナルト王様、ありがとうございます」
「いや、礼を言うのはこちらの方だ。では、また城下に来る用事があったときは、また顔を見せに来てくれ」
「はい。その時はぜひ、王様の顔を見に来ます」
俺の返答に満足したのか、レンナルト王様は笑みを浮かべて二度頷く。
「それでは失礼します」
謁見の間から出て行くことを伝え、踵を返して王様に背を向けると、俺たちは謁見の間から出て行く。
「リュシアンさん、王様のお願いごとを聞いて良かったですね。王族の馬車に乗ることができますよ!」
「ああ、そうだな。これで乗り継ぎしないで直行することができる」
「王族の馬車ってどんなのかしら? きっと豪華な作りなのでしょうね。本当にセレブになった気分だわ」
「どうでしょうか? 多少の違いはあるかもしれませんが、貴族が乗る馬車とさほど変わりはないかと思いますが?」
それぞれ言いたいことを口にしながら、俺たちは城から出る。すると外には一台の馬車が用意されてあった。
白馬が二頭おり、馬車は光沢のある黒色をしている。縁の部分は金が塗られ、とても平民が乗るには似つかわしくない。
エリーザ姫を除き、平民である俺たちは高級感溢れるデザインの馬車に圧倒されていた。
これは本当に凄い。チャプスが成人の儀の時に乗っていた馬車を、何倍も凌いでいるオーラを感じる。
「あのう、本当にこれに乗っても大丈夫なのでしょうか」
御者を務める兵士に念のために訪ねて見ると、彼はニコッと笑みを浮かべた。
「ええ、レンナルト王様がこの馬車を用意するように言っていたので問題ありません。この国の未来を背負う方が乗るべき馬車です」
兵士の言葉に含みがあるような感じがしたが、まぁ気のせいだろう。
レンナルト王様が冗談で、俺が彼の跡を継ぐかのように言っていたから、一瞬でも勘繰ってしまった。
きっと、俺がこの国のハンターとしてこの国の未来を切り開く者としての意味に違いない。
「分かりました。では、遠慮なく乗らせていただきます」
兵士が扉を開けて中に入るように促すと、俺が先に乗る。
中も高級感のある作りになっており、座席の座り心地も良かった。
馬車の外に目を向けると、ユリヤたちが互いの顔を見合わせ、無言で頷き合う。
いったい何をしているんだ? 早く乗らないと兵士の方を待たせることになるのに。
まさか。
あることに気付き、ため息をつきたい気分になった。
まさかこんなところまでするつもりではないよな。
そんなことを考えていたが、俺の予想は的中してしまった。
「良いですね。今回も恨みっ子なしですよ」
「あら? 今回こそは勝てると思っているの? 残念、今度もあたしが勝ち取ってみせるわ」
「前回は負けましたが、今回は勝たせてもらいます」
「「「せーの! ジャンケンポン!」」」
嫌な予感が的中したとおり、彼女たちは馬車の座席を決めるジャンケンを始めた。
キメーラに乗るときといい、城下町に来るときといい、何故か彼女たちは乗る場所をジャンケンで決めると言う謎のルールが存在している。
正直、兵士の人を待たせることになるので止めてほしい。
実際に注意をしたときもあった。だが、彼女たちから放たれるオーラと言うか圧力に負けてなくなく許している。
一回で終わるのなら良いけど、彼女たちのジャンケンはあいこが続くからな。
良く言えば心がかよっている。悪く言えば相手の裏をかきすぎて裏目に出ている。
彼女たちのジャンケンを見守ることあいこが十五回を超えた頃、ようやく勝ち抜く者が出る。
「はーい! 今回もあたしの勝ちね! それじゃあリュシアンの隣はあたしが座るから」
勝者が決まり、テレーゼが俺の隣に座る。
「次は絶対に勝ちます」
「今回だけは運がなかったと諦めますわ」
最初の勝者が決まると、ユリヤとエリーザ姫は一言漏らして馬車の中に乗り込む。
あれ? どうして二人でジャンケンをしないのだろうか? まぁ、そっちの方が正直ありがたいか。
対面の席にユリヤとエリーザ姫が座り、兵士が馬車の扉を閉めると数秒後に馬車が動き出した。
目指すは天空の塔だ。
「なるほど、チャプスはそのペテンとか言う男から言い包められ、モンスターになってしまったと言う訳か」
「はい。一度人間に戻せたのですが、ペテンの放った火球に身を焼かれ、この世を去りました。大切なご子息を救うことができず、申し訳ありません」
レンナルト王に謝罪の言葉を述べ、軽く頭を下げる。
「いや、チャプスのことは最初から諦めておった。愚息の仇を討ってくれて寧ろ感謝する。それにこの国の後継者の心配をしておらぬからな。私にはリュシアンがいる」
レンナルト王様はニッコリと笑みを浮かべるが、俺は苦笑いで返す。
きっと王様なりの冗談だよな。息子の死と言う悲しみを紛らわせるために、敢えてバカなことを言っているはず。
いくらこの国の王様から気に入られており、一度嘘で王子を演じていたことがあったとしても、さすがに本気で俺をこの国の王子にするつもりはないはずだ。
平民が国王に成り上がるのは物語の中のみ、実際に王族という階級の人たちは血統に重きを置くからな。
「それでは、俺たちはこれで失礼します」
「おお、そうであったな。そう言えば、リュシアンたちはどこに向かうのだ?」
「天空の塔です」
「天空の塔か。あそこは大昔に建てられたらしいが、今は誰も近付かない場所のはず。まぁ、リュシアンのことだから重大な任務なのだろう。チャプスの礼としては少ないかもしれないが、我が城にある馬車で天空の塔まで送り届けてやろう。誰か、直ぐに例の馬車の手配をしてくれ」
レンナルト王様が控えていた兵士に指示を出すと、一人の兵士が返事をして謁見の間から出て行く。
「レンナルト王様、ありがとうございます」
「いや、礼を言うのはこちらの方だ。では、また城下に来る用事があったときは、また顔を見せに来てくれ」
「はい。その時はぜひ、王様の顔を見に来ます」
俺の返答に満足したのか、レンナルト王様は笑みを浮かべて二度頷く。
「それでは失礼します」
謁見の間から出て行くことを伝え、踵を返して王様に背を向けると、俺たちは謁見の間から出て行く。
「リュシアンさん、王様のお願いごとを聞いて良かったですね。王族の馬車に乗ることができますよ!」
「ああ、そうだな。これで乗り継ぎしないで直行することができる」
「王族の馬車ってどんなのかしら? きっと豪華な作りなのでしょうね。本当にセレブになった気分だわ」
「どうでしょうか? 多少の違いはあるかもしれませんが、貴族が乗る馬車とさほど変わりはないかと思いますが?」
それぞれ言いたいことを口にしながら、俺たちは城から出る。すると外には一台の馬車が用意されてあった。
白馬が二頭おり、馬車は光沢のある黒色をしている。縁の部分は金が塗られ、とても平民が乗るには似つかわしくない。
エリーザ姫を除き、平民である俺たちは高級感溢れるデザインの馬車に圧倒されていた。
これは本当に凄い。チャプスが成人の儀の時に乗っていた馬車を、何倍も凌いでいるオーラを感じる。
「あのう、本当にこれに乗っても大丈夫なのでしょうか」
御者を務める兵士に念のために訪ねて見ると、彼はニコッと笑みを浮かべた。
「ええ、レンナルト王様がこの馬車を用意するように言っていたので問題ありません。この国の未来を背負う方が乗るべき馬車です」
兵士の言葉に含みがあるような感じがしたが、まぁ気のせいだろう。
レンナルト王様が冗談で、俺が彼の跡を継ぐかのように言っていたから、一瞬でも勘繰ってしまった。
きっと、俺がこの国のハンターとしてこの国の未来を切り開く者としての意味に違いない。
「分かりました。では、遠慮なく乗らせていただきます」
兵士が扉を開けて中に入るように促すと、俺が先に乗る。
中も高級感のある作りになっており、座席の座り心地も良かった。
馬車の外に目を向けると、ユリヤたちが互いの顔を見合わせ、無言で頷き合う。
いったい何をしているんだ? 早く乗らないと兵士の方を待たせることになるのに。
まさか。
あることに気付き、ため息をつきたい気分になった。
まさかこんなところまでするつもりではないよな。
そんなことを考えていたが、俺の予想は的中してしまった。
「良いですね。今回も恨みっ子なしですよ」
「あら? 今回こそは勝てると思っているの? 残念、今度もあたしが勝ち取ってみせるわ」
「前回は負けましたが、今回は勝たせてもらいます」
「「「せーの! ジャンケンポン!」」」
嫌な予感が的中したとおり、彼女たちは馬車の座席を決めるジャンケンを始めた。
キメーラに乗るときといい、城下町に来るときといい、何故か彼女たちは乗る場所をジャンケンで決めると言う謎のルールが存在している。
正直、兵士の人を待たせることになるので止めてほしい。
実際に注意をしたときもあった。だが、彼女たちから放たれるオーラと言うか圧力に負けてなくなく許している。
一回で終わるのなら良いけど、彼女たちのジャンケンはあいこが続くからな。
良く言えば心がかよっている。悪く言えば相手の裏をかきすぎて裏目に出ている。
彼女たちのジャンケンを見守ることあいこが十五回を超えた頃、ようやく勝ち抜く者が出る。
「はーい! 今回もあたしの勝ちね! それじゃあリュシアンの隣はあたしが座るから」
勝者が決まり、テレーゼが俺の隣に座る。
「次は絶対に勝ちます」
「今回だけは運がなかったと諦めますわ」
最初の勝者が決まると、ユリヤとエリーザ姫は一言漏らして馬車の中に乗り込む。
あれ? どうして二人でジャンケンをしないのだろうか? まぁ、そっちの方が正直ありがたいか。
対面の席にユリヤとエリーザ姫が座り、兵士が馬車の扉を閉めると数秒後に馬車が動き出した。
目指すは天空の塔だ。
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