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第十四章
第八話 モンスターチャプス
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いきなりモンスターと化したチャプスを見て、俺は驚く。
見た目はディノブレードのようなティラノ型の体をしている竜だ。頭部には金髪が生え、目は細い。チャプスの憎たらしい顔がそのままモンスターの顔面になっているような感じだ。
ゴッドヒルフの時は、水晶のような球体を使っていた。だが、今回のチャプスはそのようなことは起こっていない。
あいつのときとはまた違ったモンスター化なのか。
『ギャオオオオオオオオオオォォォォォォォン』
モンスターとなったチャプスが吠え、鋭い牙が生えている口を大きく開く。そして近付くと、丸呑みしようとブサイクな顔を振り下ろしてきた。
見え見えのモーションに臆することなく前に前転して攻撃を躱す。直ぐに両足の間に入り、鞘から太刀を抜いてやつの足を斬る。
『ギャオオオオオオオオオオォォォォォォォン』
今度は悲鳴に近いような声でチャプスは鳴く。
すると、やつの体表が白から赤に変わった。
もしかして、もう憤怒状態に入ったのか?
あまりにも早すぎる。いや、チャプスの性格を考えると、早い段階で憤怒状態になっても不思議ではないか。
予想外のことが起きてしまったが、動揺するまでもない。気にすることなく、安全圏からの攻撃をすれば、チャプスはすっ転ぶはずだ。
そう思い、ひたすら足元から攻撃をしていたときだ。
チャプスが跳躍して空高く跳び上がる。
なんて跳躍力だ。
跳び上がったチャプスを見上げていると、やつの腹部に変化が起きる。まるで囚われる前のチャプスを思い出させるかのように、お腹が以上に膨れ上がった。
今度は押し潰そうとしているのか。お腹の膨れ具合から考えても、それなりに離れないとケガしてしまいそうだな。
「ユリヤ、テレーゼ、エリーザ姫、急いでこのエリアの端に避難するんだ!」
やつの体型が変わったことを知り、急いでこの場から離れる。だが、落下してくる際の影が異常に大きかった。
このままでは押し潰されてしまう。
一か八か、前に倒れるようにして跳ぶ。
地面に倒れたと同時に、背後から砂煙が飛んできた。
チャプスが地面にボディープレスをかましたことを知り、砂塵が収まると同時に立ち上がって周囲を見る。
エリアの中央には、お腹が異常に出ているティラノ型のモンスターが倒れていた。
やつは直ぐに起き上がる気配がない。これは攻撃のチャンスだ。
「ユリヤ、テレーゼ、エリーザ姫、無事か!」
「はい!」
「何とか大丈夫よ」
「ギリギリ攻撃が避けられましたね」
彼女たちが巻き込まれていないことに安堵するも、ここで立ち尽くしている場合ではないのも事実。
「みんな、攻撃のチャンスだ!」
仲間たちに攻撃を仕掛けるように言い、倒れているチャプスに近付くと太刀を振り下ろす。
刃はやつの太々しい腹の皮膚を切り裂き、鮮血を噴き出す。
こいつの腹は思った異常に柔らかいな。これならユリヤの短剣でも容易に切れるかもしれない。
「ユリヤ、腹だ! 腹が柔らかい!」
「分かりました」
彼女に腹を攻撃するように言い、俺は他にもダメージを与えられそうな場所を探す。
遠距離からエリーザ姫が放つ矢が降り注ぐ。だが、彼女の矢はチャプスの背中に弾かれてしまった。
背中は硬いか。
他の弱点を探そうとしたとき、モンスターの尻尾がピンと直立した。
まさか、倒れた状態でも攻撃をしてくるのか。こんなパターン、今までになかったぞ。
敵の予想外の攻撃に驚いてしまい、一瞬硬直してしまう。
僅かに動きを止めただけで、それは隙となった。瞬く間に尻尾が振り下ろされる。
今から回避行動に移っても間に合わない。こうなればダメージを受ける覚悟で身を固める。
「リュシアン王子!」
ガードの体勢に入ろうとしたその瞬間だった。エリーザ姫の声が聞こえたと同時に、俺の横に一本の矢が通り過ぎた。
『ギャオオオオオオオオオオォォォォォォォン』
チャプスがいきなり悲鳴を上げると、振り下ろされた尻尾が俺に当たる前に再び直立した。
いったい何が起きた?
注意深くモンスターの観察をしていると、やつの尻の割れ目に深々と矢が突き刺さっていたのだ。
そんなところに矢が刺されば、当然痛いよな。
チャプスに少しだけ同情しつつも、この隙を利用しない訳にはいかない。
直ぐに尻尾の範囲外に避難するとチャプスは立ち上がる。
『ギャオオオオオオオオオオォォォォォォォン』
再び、俺の方に向き直ると、鋭い牙のある大きな口を開けて、声を出しながら威嚇してきた。
目が血走っており、息も荒い。まだ憤怒状態は収まってはいないようだ。
モンスターと化したチャプスが、俺に向けて突進してくる。
だが、あることを思い付いた。なのでこの場に止まる。
柄に嵌めている属性玉に意識を集中させ、モンスターの足元を凍らせる。するとチャプスはバランスを崩してその場で転倒してしまい、隙を作らせる。
攻撃のチャンスだと判断した彼女たちが一斉に攻撃を始める。そんな中、チャプスは口や舌を動かして俺に攻撃を与えられないかと必死に踠いていた。
やっぱり俺ばかり狙っている。なら、俺が囮になれば、彼女たちが危害を受けることはない。
安全な場所から、どうにかしてチャプスを大人しくする方法がないか、方法を探る。
すると、頭部に生えている髪の毛の中央にこぶのようなものが見えた。
見た目はディノブレードのようなティラノ型の体をしている竜だ。頭部には金髪が生え、目は細い。チャプスの憎たらしい顔がそのままモンスターの顔面になっているような感じだ。
ゴッドヒルフの時は、水晶のような球体を使っていた。だが、今回のチャプスはそのようなことは起こっていない。
あいつのときとはまた違ったモンスター化なのか。
『ギャオオオオオオオオオオォォォォォォォン』
モンスターとなったチャプスが吠え、鋭い牙が生えている口を大きく開く。そして近付くと、丸呑みしようとブサイクな顔を振り下ろしてきた。
見え見えのモーションに臆することなく前に前転して攻撃を躱す。直ぐに両足の間に入り、鞘から太刀を抜いてやつの足を斬る。
『ギャオオオオオオオオオオォォォォォォォン』
今度は悲鳴に近いような声でチャプスは鳴く。
すると、やつの体表が白から赤に変わった。
もしかして、もう憤怒状態に入ったのか?
あまりにも早すぎる。いや、チャプスの性格を考えると、早い段階で憤怒状態になっても不思議ではないか。
予想外のことが起きてしまったが、動揺するまでもない。気にすることなく、安全圏からの攻撃をすれば、チャプスはすっ転ぶはずだ。
そう思い、ひたすら足元から攻撃をしていたときだ。
チャプスが跳躍して空高く跳び上がる。
なんて跳躍力だ。
跳び上がったチャプスを見上げていると、やつの腹部に変化が起きる。まるで囚われる前のチャプスを思い出させるかのように、お腹が以上に膨れ上がった。
今度は押し潰そうとしているのか。お腹の膨れ具合から考えても、それなりに離れないとケガしてしまいそうだな。
「ユリヤ、テレーゼ、エリーザ姫、急いでこのエリアの端に避難するんだ!」
やつの体型が変わったことを知り、急いでこの場から離れる。だが、落下してくる際の影が異常に大きかった。
このままでは押し潰されてしまう。
一か八か、前に倒れるようにして跳ぶ。
地面に倒れたと同時に、背後から砂煙が飛んできた。
チャプスが地面にボディープレスをかましたことを知り、砂塵が収まると同時に立ち上がって周囲を見る。
エリアの中央には、お腹が異常に出ているティラノ型のモンスターが倒れていた。
やつは直ぐに起き上がる気配がない。これは攻撃のチャンスだ。
「ユリヤ、テレーゼ、エリーザ姫、無事か!」
「はい!」
「何とか大丈夫よ」
「ギリギリ攻撃が避けられましたね」
彼女たちが巻き込まれていないことに安堵するも、ここで立ち尽くしている場合ではないのも事実。
「みんな、攻撃のチャンスだ!」
仲間たちに攻撃を仕掛けるように言い、倒れているチャプスに近付くと太刀を振り下ろす。
刃はやつの太々しい腹の皮膚を切り裂き、鮮血を噴き出す。
こいつの腹は思った異常に柔らかいな。これならユリヤの短剣でも容易に切れるかもしれない。
「ユリヤ、腹だ! 腹が柔らかい!」
「分かりました」
彼女に腹を攻撃するように言い、俺は他にもダメージを与えられそうな場所を探す。
遠距離からエリーザ姫が放つ矢が降り注ぐ。だが、彼女の矢はチャプスの背中に弾かれてしまった。
背中は硬いか。
他の弱点を探そうとしたとき、モンスターの尻尾がピンと直立した。
まさか、倒れた状態でも攻撃をしてくるのか。こんなパターン、今までになかったぞ。
敵の予想外の攻撃に驚いてしまい、一瞬硬直してしまう。
僅かに動きを止めただけで、それは隙となった。瞬く間に尻尾が振り下ろされる。
今から回避行動に移っても間に合わない。こうなればダメージを受ける覚悟で身を固める。
「リュシアン王子!」
ガードの体勢に入ろうとしたその瞬間だった。エリーザ姫の声が聞こえたと同時に、俺の横に一本の矢が通り過ぎた。
『ギャオオオオオオオオオオォォォォォォォン』
チャプスがいきなり悲鳴を上げると、振り下ろされた尻尾が俺に当たる前に再び直立した。
いったい何が起きた?
注意深くモンスターの観察をしていると、やつの尻の割れ目に深々と矢が突き刺さっていたのだ。
そんなところに矢が刺されば、当然痛いよな。
チャプスに少しだけ同情しつつも、この隙を利用しない訳にはいかない。
直ぐに尻尾の範囲外に避難するとチャプスは立ち上がる。
『ギャオオオオオオオオオオォォォォォォォン』
再び、俺の方に向き直ると、鋭い牙のある大きな口を開けて、声を出しながら威嚇してきた。
目が血走っており、息も荒い。まだ憤怒状態は収まってはいないようだ。
モンスターと化したチャプスが、俺に向けて突進してくる。
だが、あることを思い付いた。なのでこの場に止まる。
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やっぱり俺ばかり狙っている。なら、俺が囮になれば、彼女たちが危害を受けることはない。
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