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第十三章
第十話幻覚の中の撤退戦
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~エレーヌ視点~
わたしことエレーヌは、得物を握って急ぎ、町の入り口へと向かう。
「おい、なんだよこの騒ぎは!」
「町にモンスターが入ってこうとしているらしい」
「何だって! 早く避難しないと」
走りながら、町民の声が耳に入る。
彼らは突然のことで混乱している。早めに避難誘導もした方がいいかもしれないわね。
全速力で走り、町の入り口に辿り着く。
わたしの視界には、太陽光の光りに反射して光り輝くベルトラムさんの後頭部が見えた。
正直眩しすぎて直視できない。
「ベルトラムさん!」
「おお、戻ってきたか」
「それで、状況はどうなのですか?」
「まぁ見ておれ」
移動式バリスタ発射装置に、ベルトラムさんが改良型バリスタの弾を装填する。
すぐに発射された弾の行方を見ると、白銀の毛並みを持つモンスターに当たった。しかし、その瞬間モンスターの体は煙のように霧散する。
「見てのとおり、幻影のモンスターまで混じっておる」
「幻覚を見せるモンスターってまさか!」
「おそらくホラゾンウルフじゃろう。どこかで動物が無残に殺され、その報復に来ておるのやもしれん」
ホラゾンウルフ。御伽噺に登場するほど、大昔から存在しているモンスター。
「とにかく、幻覚の中にも本物のハクギンロウも混ざっている。見極める方法が分からぬ今は、とにかく全てのハクギンロウに攻撃を当てるしか方法がない」
バリスタの弾をベルトラムさんは白銀の狼に当てていく。殆どが霧散して消えるも、中には本物が混ざっており、弾が当たると短い悲鳴を上げては地面に倒れた。
「わたしも加勢します。えい!」
剣を鞘から抜くと横に振る。刀身が分割され、内蔵している紐が伸びると、鞭のようにモンスターを攻撃していく。
ベルトラムさんとは違って、わたしは範囲攻撃を行うことができる。
もう一度横薙ぎに振ると、五体程のハクギンロウを薙ぎ倒す。
だが、全て幻だったようで、霧散して消え去った。
だけど、これならどうにかなるでしょう。時間稼ぎでしかないけれど、リュシアン君たちが戻って来れば、きっと彼らがこの問題を解決してくれる。
そう思いながら、無我夢中で鞭と化す剣を振り、白銀の狼を倒していく。
「ギルドマスター!」
「話を聞いて聞き付けました。俺たちも協力します」
しばらく防衛戦をしていると、出払っているハンターたちが戻って来ました。
彼らの中には、リュシアン君がいない。援軍が到着して嬉しいはずなのに、なぜか安心しきれないわたしが心の中に存在している。それだけ彼の存在が、わたしの中で大きくなっていたということなのでしょう。
「エレーヌ、このままではジリ貧だ。ワシらだけでは食い止めることもできぬ。町の住民の避難を開始した方が良いだろう」
師匠がわたしと同じ考えに至ったようで、避難することを提案してくる。
「そうですね。あなたたちは町民を安全な場所まで、避難誘導をお願いします」
「了解しました。どこまで避難させましょうか?」
「砦に避難させてください。あそこなら非常食の備蓄や、モンスターと戦うのに必要なものが揃っていますので」
「了解しました。では、砦に避難させます。行くぞ」
ハンターたちが町民に避難を呼びかけに下がっていきます。
これでまた師匠と二人で戦わないといけません。
「そおりゃ……ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ」
バリスタで攻撃していたベルトラムさんが、息を切らしながら弾を装填しています。
彼も高齢である以上、わたしよりも体力がない。もしかしたらそろそろわたし一人でモンスターたちを相手にしなければならなくなりそう。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。ふぅ、こりゃ、想像以上に重労働じゃな。戦いながらエレーヌの揺れる乳を見て、目の保養をしていなければ、すでに限界で動くこともできなかったじゃろう」
ベルトラムさんの言葉が耳に入る。
やっぱりさっきのは訂正しておきましょう。戦闘中にセクハラ発言ができる程度には、体力が有り余っているみたいです。
防衛戦を開始してからだいぶん時間が経ちました。わたしにも疲れを感じ始めていますが、モンスターは無限に襲ってきます。
「こっのお! ぐっぎゃあ!」
「ベルトラムさん、どうしたのですか!」
「こ、腰が! いたたたた」
ベルトラムさんが腰を痛めた。もう彼は戦える状態ではない。
「ベルトラムさんも避難してください。ここはわたし一人で食い止めますので」
「何を言っておる。いくらお前でも一人ではムリだ」
「現役の頃はAランクまで上り詰めた実力者ですよ。まだまだ大丈夫です。だって永遠の十七歳ですから」
「精神年齢のことだろうが! 肉体はすでにおばさん……」
今なんて言いやがったジジイ! わたしは永遠の十七歳って言っているでしょうが!
「なんて言いましたかお爺さん!」
心の声とは裏腹に、ニッコリと笑みを浮かべながら、ベルトラムさんに近付こうとするハクギンロウに鞭と化した剣を巻きつけます。
どうやら幻ではなかったようで、手応えを感じます。少し力を入れると、刃がモンスターの肉体に食い込み、白銀の狼の肉体はバランバラとなって地面に転がりました。
その光景を見たベルトラムさんの顔色が青ざめます。
「あらあら、顔色も悪くなっているではないですか? ご老体は労わるものですよ」
「そ、そうじゃな。で、では、お言葉に甘えさせてもらうとしよう……くわばら、くわばらエレーヌの方がモンスターよりも何倍も怖いわい」
ゆっくりと歩き、わたしから離れるベルトラムさんが小声で言っていますが、わたしには聞こえておりました。
後で彼が大事にしているエロ本でも燃やして上げましょうか。
ベルトラムが砦に向かって避難する中、少しずつですが戦況に変化が起き始めます。
モンスターの数が減っている。もしかしたらホラゾンウルフが諦めてくれたのかもしれない。
そんな僅かな希望を感じたのも束の間、ずしりと重みのある足音が聞こえ、私は固唾を呑む。
『ワウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥン!』
モンスターの遠吠えが聞こえると、そこには所々の肉が腐っているオオカミが、こちらに向かって歩いてくるのが見えた。
「ホラゾンウルフ!」
モンスターを認識したその瞬間、わたしは意識が遠退くのを感じ、そこからの記憶が曖昧になっています。
わたしことエレーヌは、得物を握って急ぎ、町の入り口へと向かう。
「おい、なんだよこの騒ぎは!」
「町にモンスターが入ってこうとしているらしい」
「何だって! 早く避難しないと」
走りながら、町民の声が耳に入る。
彼らは突然のことで混乱している。早めに避難誘導もした方がいいかもしれないわね。
全速力で走り、町の入り口に辿り着く。
わたしの視界には、太陽光の光りに反射して光り輝くベルトラムさんの後頭部が見えた。
正直眩しすぎて直視できない。
「ベルトラムさん!」
「おお、戻ってきたか」
「それで、状況はどうなのですか?」
「まぁ見ておれ」
移動式バリスタ発射装置に、ベルトラムさんが改良型バリスタの弾を装填する。
すぐに発射された弾の行方を見ると、白銀の毛並みを持つモンスターに当たった。しかし、その瞬間モンスターの体は煙のように霧散する。
「見てのとおり、幻影のモンスターまで混じっておる」
「幻覚を見せるモンスターってまさか!」
「おそらくホラゾンウルフじゃろう。どこかで動物が無残に殺され、その報復に来ておるのやもしれん」
ホラゾンウルフ。御伽噺に登場するほど、大昔から存在しているモンスター。
「とにかく、幻覚の中にも本物のハクギンロウも混ざっている。見極める方法が分からぬ今は、とにかく全てのハクギンロウに攻撃を当てるしか方法がない」
バリスタの弾をベルトラムさんは白銀の狼に当てていく。殆どが霧散して消えるも、中には本物が混ざっており、弾が当たると短い悲鳴を上げては地面に倒れた。
「わたしも加勢します。えい!」
剣を鞘から抜くと横に振る。刀身が分割され、内蔵している紐が伸びると、鞭のようにモンスターを攻撃していく。
ベルトラムさんとは違って、わたしは範囲攻撃を行うことができる。
もう一度横薙ぎに振ると、五体程のハクギンロウを薙ぎ倒す。
だが、全て幻だったようで、霧散して消え去った。
だけど、これならどうにかなるでしょう。時間稼ぎでしかないけれど、リュシアン君たちが戻って来れば、きっと彼らがこの問題を解決してくれる。
そう思いながら、無我夢中で鞭と化す剣を振り、白銀の狼を倒していく。
「ギルドマスター!」
「話を聞いて聞き付けました。俺たちも協力します」
しばらく防衛戦をしていると、出払っているハンターたちが戻って来ました。
彼らの中には、リュシアン君がいない。援軍が到着して嬉しいはずなのに、なぜか安心しきれないわたしが心の中に存在している。それだけ彼の存在が、わたしの中で大きくなっていたということなのでしょう。
「エレーヌ、このままではジリ貧だ。ワシらだけでは食い止めることもできぬ。町の住民の避難を開始した方が良いだろう」
師匠がわたしと同じ考えに至ったようで、避難することを提案してくる。
「そうですね。あなたたちは町民を安全な場所まで、避難誘導をお願いします」
「了解しました。どこまで避難させましょうか?」
「砦に避難させてください。あそこなら非常食の備蓄や、モンスターと戦うのに必要なものが揃っていますので」
「了解しました。では、砦に避難させます。行くぞ」
ハンターたちが町民に避難を呼びかけに下がっていきます。
これでまた師匠と二人で戦わないといけません。
「そおりゃ……ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ」
バリスタで攻撃していたベルトラムさんが、息を切らしながら弾を装填しています。
彼も高齢である以上、わたしよりも体力がない。もしかしたらそろそろわたし一人でモンスターたちを相手にしなければならなくなりそう。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。ふぅ、こりゃ、想像以上に重労働じゃな。戦いながらエレーヌの揺れる乳を見て、目の保養をしていなければ、すでに限界で動くこともできなかったじゃろう」
ベルトラムさんの言葉が耳に入る。
やっぱりさっきのは訂正しておきましょう。戦闘中にセクハラ発言ができる程度には、体力が有り余っているみたいです。
防衛戦を開始してからだいぶん時間が経ちました。わたしにも疲れを感じ始めていますが、モンスターは無限に襲ってきます。
「こっのお! ぐっぎゃあ!」
「ベルトラムさん、どうしたのですか!」
「こ、腰が! いたたたた」
ベルトラムさんが腰を痛めた。もう彼は戦える状態ではない。
「ベルトラムさんも避難してください。ここはわたし一人で食い止めますので」
「何を言っておる。いくらお前でも一人ではムリだ」
「現役の頃はAランクまで上り詰めた実力者ですよ。まだまだ大丈夫です。だって永遠の十七歳ですから」
「精神年齢のことだろうが! 肉体はすでにおばさん……」
今なんて言いやがったジジイ! わたしは永遠の十七歳って言っているでしょうが!
「なんて言いましたかお爺さん!」
心の声とは裏腹に、ニッコリと笑みを浮かべながら、ベルトラムさんに近付こうとするハクギンロウに鞭と化した剣を巻きつけます。
どうやら幻ではなかったようで、手応えを感じます。少し力を入れると、刃がモンスターの肉体に食い込み、白銀の狼の肉体はバランバラとなって地面に転がりました。
その光景を見たベルトラムさんの顔色が青ざめます。
「あらあら、顔色も悪くなっているではないですか? ご老体は労わるものですよ」
「そ、そうじゃな。で、では、お言葉に甘えさせてもらうとしよう……くわばら、くわばらエレーヌの方がモンスターよりも何倍も怖いわい」
ゆっくりと歩き、わたしから離れるベルトラムさんが小声で言っていますが、わたしには聞こえておりました。
後で彼が大事にしているエロ本でも燃やして上げましょうか。
ベルトラムが砦に向かって避難する中、少しずつですが戦況に変化が起き始めます。
モンスターの数が減っている。もしかしたらホラゾンウルフが諦めてくれたのかもしれない。
そんな僅かな希望を感じたのも束の間、ずしりと重みのある足音が聞こえ、私は固唾を呑む。
『ワウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥン!』
モンスターの遠吠えが聞こえると、そこには所々の肉が腐っているオオカミが、こちらに向かって歩いてくるのが見えた。
「ホラゾンウルフ!」
モンスターを認識したその瞬間、わたしは意識が遠退くのを感じ、そこからの記憶が曖昧になっています。
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