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第十三章
第三話 暗黒龍はまだ復活しない
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~リュシアン視点~
「おい、みんな大丈夫か!」
俺は床に倒れているユリヤたちに声をかける。
「リュシアンさん、ごめんなさい」
「三人で見張っていれば大丈夫だと思っていたけど、油断したわ」
「リュシアン王子、申し訳ありませんわ」
ゆっくり立ち上がる三人には、どこにも外傷は見当たらなかった。
良かった。ケガはしていないみたいだ。
「みんなが無事ならそれでいい。セシリオさんはまだこの神殿に隠れているかもしれない。探そう」
俺が神殿の扉の前に立っていた以上、彼がまだこの神殿内にいるのは明白だ。どこかに隠れているはず。
そう思い、全員で手分けして探してみるも、セシリオさんを見つけることができなかった。
このまま彼を探しても埒が明かない。こうなった以上、ベッキーから情報を引き出そう。セシリオさんと一緒に消えてしまっているかもしれないが、可能性がないわけではない。
「これだけ探して見つからないのなら、この神殿にはいないのかもしれないな。一度引き返してベッキーと合流しよう」
「そうですね。その方がいいかもしれません」
「あのオネェいるかしら?」
「確かにそうですわね。眼帯の男と一緒に逃げているかもしれませんわ」
テレーゼとエリーザ姫が俺と同じことを考える。
「とにかく今は戻るべきだ」
踵を返して長い廊下に出ると、その後にユリヤたちも続く。
神殿を出て人工的に作られた階段を降りて窪みに戻ると、そこにはキメーラと化粧をした男が残っていた。
彼は俺たちに気付くと右手を上げて笑顔で声をかけてくる。
「リュシアンちゃんお疲れ! ボスから聞いているわよ。スリシオの無力化に成功したんだって。さすがじゃないの! アタシが見込んだだけはあるわ!」
「ベッキー!」
まさか本当に彼が残っているとは思っていなかった。これでセシリオさんがどこにいるのかが分かる。
一瞬そう考えてしまったが、直ぐに違和感に気付く。
でもどうして彼が残っているんだ? ベッキーはセシリオさんの仲間だ。なら、俺たちに居場所を悟られないように一緒に逃げるのが普通だろう。
でも、あえて嘘の情報を俺たちに与えるために残っているとも考えられる。
まずはそれを見極めてからの方がいいかもしれない。
内心で彼に謝りつつ、鞘から太刀を抜き、彼の喉元に突き付けた。
「え? ちょっと! これはいったいなんの冗談なのよ」
「確認したい。どうしてお前はセシリオさんと一緒に逃げなかった」
「逃げるって人聞きの悪いことを言うわね。ボスは帰ってするべきことがあるから先に帰るって言っていたわよ。アタシが残っていたのも、疲労した後のリュシアンちゃんたちが、崖を下るのはしんどいだろうからお前は残ってやれって言われたからで」
ベッキーが慌てながら俺の問いに答える。
「セシリオさんは他に何かを言っていなかったか?」
「えーとね。暗黒龍の魂は揃ったが、復活するのはまだ先だ。次の満月の夜に天空の塔で復活の儀式を行う。邪魔しに来てもいいが、暗黒龍を復活は絶対にしなければならない。それまでは全力で邪魔をさせてもらう。と言っていたわ」
彼がセシリオさんの言っていたことを思い出しながら答えるが、正直完全には信じられない。
ブラフの可能性もある。でも、内容が具体的すぎて、逆に真実を言っているようにも思えてしまう。
セシリオさんはいったい何を考えているんだ? ダメだ。どう考えても彼の心が読めない。
「とにかくそんな物騒なものはしまってよ。ビビって聖水を出しそうになるわ」
彼の青ざめている表情を見る限り、演技をしているようには見えない。
「分かった。今はその言葉を信じよう」
ベッキーに突き付けていた太刀を鞘に収める。
こうなってしまった以上は、彼の言っていたことが真実なのか確かめる必要がある。そのためにも暗黒龍に付いての伝承なんかを調べる必要があるな。
「とにかくキメちゃんの背中に乗って。崖を降りて一気に地上まで降りましょう」
「そうだな」
ベッキーがキメーラの背に乗ると、続いて俺が乗る。ふざけられる状況ではないと理解しているようで、ユリヤたちは揉めることなく来た時と同じ順番でモンスターの背に乗る。
「それじゃあ、このまま一気にリュシアンちゃんたちの町の近くまで行くわよ!」
ベッキーが右手を上げると、キメーラは崖を猛スピードで下っていく。
岩山の崖を下り、森の中を駆けて町の近くに来ると、俺たちはモンスターの背から降りる。
「ありがとう。助かった」
「別に礼は良いわよ。ボスからの頼みだしね。ボスは時々何を考えているのか話からないときがあるけど、別に悪いことをするために行動しているとは思えないわ。だからあの言葉を信じてもらえるとアタシ的には助かるわ。それじゃね」
別れの言葉を述べ、キメーラの背に乗ったまま彼は俺たちから離れて行く。
「とにかく、エレーヌさんにこのことを報告しよう」
ギルドマスターに事情を話すべく、道を歩く。しばらくして町が見えてきたが、町の様子が少し変な感じがした。
なんだろうか? なんだか胸騒ぎがする。
「みんな、急ごう。なんだか嫌な予感がする」
彼女たちに急いで町に戻るように言い、俺は地を蹴って走り出す。
町の中に入ると、俺は驚愕のあまりに一度立ち止まってしまった。
「どうしてモンスターが町の中にいるんだよ」
町にはハクギンロウの大群がおり、逃げ惑う人々を襲っていた。
「おい、みんな大丈夫か!」
俺は床に倒れているユリヤたちに声をかける。
「リュシアンさん、ごめんなさい」
「三人で見張っていれば大丈夫だと思っていたけど、油断したわ」
「リュシアン王子、申し訳ありませんわ」
ゆっくり立ち上がる三人には、どこにも外傷は見当たらなかった。
良かった。ケガはしていないみたいだ。
「みんなが無事ならそれでいい。セシリオさんはまだこの神殿に隠れているかもしれない。探そう」
俺が神殿の扉の前に立っていた以上、彼がまだこの神殿内にいるのは明白だ。どこかに隠れているはず。
そう思い、全員で手分けして探してみるも、セシリオさんを見つけることができなかった。
このまま彼を探しても埒が明かない。こうなった以上、ベッキーから情報を引き出そう。セシリオさんと一緒に消えてしまっているかもしれないが、可能性がないわけではない。
「これだけ探して見つからないのなら、この神殿にはいないのかもしれないな。一度引き返してベッキーと合流しよう」
「そうですね。その方がいいかもしれません」
「あのオネェいるかしら?」
「確かにそうですわね。眼帯の男と一緒に逃げているかもしれませんわ」
テレーゼとエリーザ姫が俺と同じことを考える。
「とにかく今は戻るべきだ」
踵を返して長い廊下に出ると、その後にユリヤたちも続く。
神殿を出て人工的に作られた階段を降りて窪みに戻ると、そこにはキメーラと化粧をした男が残っていた。
彼は俺たちに気付くと右手を上げて笑顔で声をかけてくる。
「リュシアンちゃんお疲れ! ボスから聞いているわよ。スリシオの無力化に成功したんだって。さすがじゃないの! アタシが見込んだだけはあるわ!」
「ベッキー!」
まさか本当に彼が残っているとは思っていなかった。これでセシリオさんがどこにいるのかが分かる。
一瞬そう考えてしまったが、直ぐに違和感に気付く。
でもどうして彼が残っているんだ? ベッキーはセシリオさんの仲間だ。なら、俺たちに居場所を悟られないように一緒に逃げるのが普通だろう。
でも、あえて嘘の情報を俺たちに与えるために残っているとも考えられる。
まずはそれを見極めてからの方がいいかもしれない。
内心で彼に謝りつつ、鞘から太刀を抜き、彼の喉元に突き付けた。
「え? ちょっと! これはいったいなんの冗談なのよ」
「確認したい。どうしてお前はセシリオさんと一緒に逃げなかった」
「逃げるって人聞きの悪いことを言うわね。ボスは帰ってするべきことがあるから先に帰るって言っていたわよ。アタシが残っていたのも、疲労した後のリュシアンちゃんたちが、崖を下るのはしんどいだろうからお前は残ってやれって言われたからで」
ベッキーが慌てながら俺の問いに答える。
「セシリオさんは他に何かを言っていなかったか?」
「えーとね。暗黒龍の魂は揃ったが、復活するのはまだ先だ。次の満月の夜に天空の塔で復活の儀式を行う。邪魔しに来てもいいが、暗黒龍を復活は絶対にしなければならない。それまでは全力で邪魔をさせてもらう。と言っていたわ」
彼がセシリオさんの言っていたことを思い出しながら答えるが、正直完全には信じられない。
ブラフの可能性もある。でも、内容が具体的すぎて、逆に真実を言っているようにも思えてしまう。
セシリオさんはいったい何を考えているんだ? ダメだ。どう考えても彼の心が読めない。
「とにかくそんな物騒なものはしまってよ。ビビって聖水を出しそうになるわ」
彼の青ざめている表情を見る限り、演技をしているようには見えない。
「分かった。今はその言葉を信じよう」
ベッキーに突き付けていた太刀を鞘に収める。
こうなってしまった以上は、彼の言っていたことが真実なのか確かめる必要がある。そのためにも暗黒龍に付いての伝承なんかを調べる必要があるな。
「とにかくキメちゃんの背中に乗って。崖を降りて一気に地上まで降りましょう」
「そうだな」
ベッキーがキメーラの背に乗ると、続いて俺が乗る。ふざけられる状況ではないと理解しているようで、ユリヤたちは揉めることなく来た時と同じ順番でモンスターの背に乗る。
「それじゃあ、このまま一気にリュシアンちゃんたちの町の近くまで行くわよ!」
ベッキーが右手を上げると、キメーラは崖を猛スピードで下っていく。
岩山の崖を下り、森の中を駆けて町の近くに来ると、俺たちはモンスターの背から降りる。
「ありがとう。助かった」
「別に礼は良いわよ。ボスからの頼みだしね。ボスは時々何を考えているのか話からないときがあるけど、別に悪いことをするために行動しているとは思えないわ。だからあの言葉を信じてもらえるとアタシ的には助かるわ。それじゃね」
別れの言葉を述べ、キメーラの背に乗ったまま彼は俺たちから離れて行く。
「とにかく、エレーヌさんにこのことを報告しよう」
ギルドマスターに事情を話すべく、道を歩く。しばらくして町が見えてきたが、町の様子が少し変な感じがした。
なんだろうか? なんだか胸騒ぎがする。
「みんな、急ごう。なんだか嫌な予感がする」
彼女たちに急いで町に戻るように言い、俺は地を蹴って走り出す。
町の中に入ると、俺は驚愕のあまりに一度立ち止まってしまった。
「どうしてモンスターが町の中にいるんだよ」
町にはハクギンロウの大群がおり、逃げ惑う人々を襲っていた。
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