126 / 171
第十一章
第十二話 何このジジイ!メチャクチャ怖いのだけど!
しおりを挟む
~アイリス視点~
私ことアイリスは、突然放たれたバリスタの弾に動揺して、七番エリアを見下ろす。そこにはリュシアンたち以外の下等生物が、いつに間にか七番エリアにいた。
何? あのスキンヘッドのジジイは?
男の側には移動式バリスタ発射装置があった。
どうやらあのバリスタの弾は、そこのジジイが発射したようね。
バリスタの弾を受けた衝撃で高度が下がり、地上との距離が縮まる。すると、あいつらの会話が聞こえてきた。
「リュシアン待たせたな。町の方はどうにかなったので、加勢に来てやったぞ」
「ベルトラムさん!」
リュシアンが現れたジジイの名を口にする。
あのジジイ、ベルトラムって言うのね。うん? ベルトラム? その名前はどこかで聞いたことがあるような?
脳の中に保管されてある記憶を引き出す。
そう言えば昔、お爺様がベルトラムと言う名前を憎々しげに語っていたわね。と言うことは、もしかしたらあのジジイも倒せば、お爺様はもっと私を認めてくれるかもしれないわ。
現れたベルトラムもろとも灰にしようと口を開ける。その間もあいつらの声が耳に入ってきた。
「お前たちを追って来たら、上空に巨大な龍がいたからついバリスタの弾を発射してしまった。なんだあの龍は? あんな龍は見たこともないぞ」
「あれが町を襲った女の子の成れの果ての姿です」
「何だと!」
ジジイが声を上げ、私を見る。男と目が合った瞬間、何とも言えない寒気を感じた。
「メスの討伐か! こいつは腕がなる。ワシのバリスタでいかせてやるからな」
ベルトラムの言葉が耳に入り、目をぴくつかせる。
わざとなのか天然なのか知らないけど『あの世に』って言葉がないせいで完全にセクハラ発言になっているじゃないのよ!
「あの龍は呆然としている! 攻撃するなら今だ! ワシの改良型バリスタの弾! あの子の中で暴れて来るのだ!」
ジジイのセクハラ発言に変な思考をしてしまったからか、隙を生んでしまった。
そのせいで発射されたバリスタの弾を回避することができずに直撃を受ける。
何なのこの弾! 龍の鱗を貫いて私の中に入ってくる何て!
鱗を貫いたバリスタの弾は内部で爆発をしたようで、尋常ではない痛みを覚える。
『痛いいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃ』
あまりの痛さに、口から声が漏れる。
「うむ、うむ。どうやらワシの攻撃がそれほど良かったようだな。あまりの気持ちよさに、いい声で鳴いておる」
このセクハラジジイ! 変態のくせに何て強さなの! 龍と化した私にここまでダメージを与えるなんて!
ダメージを受けて上手く揚力を得ることができなくなっているのか、さっきよりも高度が下がってしまう。
「おう、おう、どんどん近付いて来ておるわい。そんなにワシを求めておるのか? いやーモテると言うのは罪じゃのう。それ、どんどん改良型バリスタの弾を中に入れてやるから安心しろ。中で一つになろうではないか」
『このクソジジイ!』
こんな体ではまともに動くことができない。こうなったらダメージを受ける覚悟であのジジイに接近して食い殺してやる。
ベルトラムに向けて接近し、大きく口を開けた。しかし、この行動が間違いだった。
「そーれ、二発目の発射じゃ。まだまだ移動式バリスタ発射装置は萎えておらぬ。改良型バリスタの弾はまだまだあるからのう。弾切れまでたっぷりと楽しもうではないか」
連続でバリスタの弾を発射され、私の口内に侵入すると同時に中で爆発を起こす。
『痛いいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃ』
外側から貫通されるのとは違い、内部は体の構造的に弱い部分が多い。今まで以上の痛みと苦しみを覚え、絶叫せずにはいられなかった。
意識が次第に遠ざかり、気が付くと地面に倒れていた。
「ワシの仕事はここまでだ。地上に引き摺り出した以上は、リュシアンたちハンターの仕事だ」
「ベルトラムさんありがとうございます」
リュシアンたちが武器を構えて近付く。私は力を振り絞って立ち上がり、尻尾を横薙ぎにしてあいつらにテールアタックを放つ。
しかし、ダメージを受けすぎたこの肉体では素早く動くことができなかった。
簡単に躱され、誰一人としてダメージを与えることができない。
くそう。くそう。くそう。どうしてこうなってしまったの! 奇跡が起きて私は完全なる龍の姿になった。完全に上等生物になれた時点で、私の勝利は確約されたようなものだったのに!
これも全てあのベルトラムとかいうハゲのせいよ。あいつが来なければ、私がこんなに苦戦することはなかった。
迫り来るリュシアンたちを近付けさせないように炎を吐こうとする。
しかし、出るのは小さな炎だった。それもあいつらに当たる前に霧散して消える。
嘘! どうして炎が出ないの! 今までこんなことなかったって言うのに!
いったい何が起きているのかがわからないでいると、その原因がすぐに明らかになる。
物凄い空腹感に包まれ、すぐに何かを食べないといけないと思ってしまった。
この症状、もしかして飢餓状態!
耐え難い空腹感に襲われ、口から涎がダラダラと流れてしまう。
いや、やめて。止まってよ! こんな私を見ないで!
「アイリスがスタミナ切れを起こしている! 早く倒さないと他のモンスターを食べて回復されてしまう」
そうだった。飢餓状態は肉を食べれば治る。モンスターを食べるなんてグロテスクな行為だけど、背に腹はかえられないわ。
まさか敵に塩を送られるとは思ってもいなかったけど、その情報をありがたく有効利用させてもらいましょう。
リュシアンたちに背を向けて、隣のエリアに向かおうとする。
隣のエリアからモンスターの匂いが漂ってきた。
ああ、早く食べてこの空腹を満たさないと気が狂いそうだわ。
移動を開始しようと足を一歩前に踏み出した。その時、急に体が重く感じ、まともに歩けないことに気付く。
体が重い。足を引き摺りながらじゃないと前に進めないわ。
この現象、モンスターが命の危険性を感じて逃げようとするときに似ている。
もしかして私は死にかけているの? このままじゃまずい。早く安全な場所に移動しなければ。
力を振り絞り、両翼を羽ばたかせて空に舞い上がる。
飛んで逃げる力が残されていると思っていなかったようで、あいつらはその場で固まり、追撃をしてこない。
呆気に取られている内に何とか逃げることができそうね。でも、体の傷の具合からしても、隣の八番エリアに移動するのが限界そう。
力の限り両翼を羽ばたかせて八番エリアに移動する。
「アイリス、ここにおったのか! 龍の姿になったとしても、ワシには分かるぞ!」
この体でも姿を隠せる場所を上空から探していると、お爺様の声が聞こえた。
『お爺様!』
肉親である彼の顔を見た瞬間、私は安心した。お爺様なら龍から人に変わる全てを知っているはず。人の姿に戻れば、いくらでも隠れる方法があるわ。
『お爺様助けて! 人間に戻るにはどうしたらいいの!』
八番エリアに降りると、人の姿に戻る方法を訊ねる。
「そうか。なら、ワシが戻してくれよう」
私の体にお爺様が触れる。その瞬間体が光り、気が付くと元の人間の姿に戻っていた。
「お爺様ありが……え?」
急に腹部に痛みが走り、視線を下げる。
お爺様の腕が私のお腹を貫いていた。
「お前を人間に戻したのは、殺した後に燃やしやすいからだ。お前のような欠陥品などもういらない。良かったな。大好きな両親に会えるぞ」
その言葉を最後に、私の意識は遠のいた。
私ことアイリスは、突然放たれたバリスタの弾に動揺して、七番エリアを見下ろす。そこにはリュシアンたち以外の下等生物が、いつに間にか七番エリアにいた。
何? あのスキンヘッドのジジイは?
男の側には移動式バリスタ発射装置があった。
どうやらあのバリスタの弾は、そこのジジイが発射したようね。
バリスタの弾を受けた衝撃で高度が下がり、地上との距離が縮まる。すると、あいつらの会話が聞こえてきた。
「リュシアン待たせたな。町の方はどうにかなったので、加勢に来てやったぞ」
「ベルトラムさん!」
リュシアンが現れたジジイの名を口にする。
あのジジイ、ベルトラムって言うのね。うん? ベルトラム? その名前はどこかで聞いたことがあるような?
脳の中に保管されてある記憶を引き出す。
そう言えば昔、お爺様がベルトラムと言う名前を憎々しげに語っていたわね。と言うことは、もしかしたらあのジジイも倒せば、お爺様はもっと私を認めてくれるかもしれないわ。
現れたベルトラムもろとも灰にしようと口を開ける。その間もあいつらの声が耳に入ってきた。
「お前たちを追って来たら、上空に巨大な龍がいたからついバリスタの弾を発射してしまった。なんだあの龍は? あんな龍は見たこともないぞ」
「あれが町を襲った女の子の成れの果ての姿です」
「何だと!」
ジジイが声を上げ、私を見る。男と目が合った瞬間、何とも言えない寒気を感じた。
「メスの討伐か! こいつは腕がなる。ワシのバリスタでいかせてやるからな」
ベルトラムの言葉が耳に入り、目をぴくつかせる。
わざとなのか天然なのか知らないけど『あの世に』って言葉がないせいで完全にセクハラ発言になっているじゃないのよ!
「あの龍は呆然としている! 攻撃するなら今だ! ワシの改良型バリスタの弾! あの子の中で暴れて来るのだ!」
ジジイのセクハラ発言に変な思考をしてしまったからか、隙を生んでしまった。
そのせいで発射されたバリスタの弾を回避することができずに直撃を受ける。
何なのこの弾! 龍の鱗を貫いて私の中に入ってくる何て!
鱗を貫いたバリスタの弾は内部で爆発をしたようで、尋常ではない痛みを覚える。
『痛いいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃ』
あまりの痛さに、口から声が漏れる。
「うむ、うむ。どうやらワシの攻撃がそれほど良かったようだな。あまりの気持ちよさに、いい声で鳴いておる」
このセクハラジジイ! 変態のくせに何て強さなの! 龍と化した私にここまでダメージを与えるなんて!
ダメージを受けて上手く揚力を得ることができなくなっているのか、さっきよりも高度が下がってしまう。
「おう、おう、どんどん近付いて来ておるわい。そんなにワシを求めておるのか? いやーモテると言うのは罪じゃのう。それ、どんどん改良型バリスタの弾を中に入れてやるから安心しろ。中で一つになろうではないか」
『このクソジジイ!』
こんな体ではまともに動くことができない。こうなったらダメージを受ける覚悟であのジジイに接近して食い殺してやる。
ベルトラムに向けて接近し、大きく口を開けた。しかし、この行動が間違いだった。
「そーれ、二発目の発射じゃ。まだまだ移動式バリスタ発射装置は萎えておらぬ。改良型バリスタの弾はまだまだあるからのう。弾切れまでたっぷりと楽しもうではないか」
連続でバリスタの弾を発射され、私の口内に侵入すると同時に中で爆発を起こす。
『痛いいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃ』
外側から貫通されるのとは違い、内部は体の構造的に弱い部分が多い。今まで以上の痛みと苦しみを覚え、絶叫せずにはいられなかった。
意識が次第に遠ざかり、気が付くと地面に倒れていた。
「ワシの仕事はここまでだ。地上に引き摺り出した以上は、リュシアンたちハンターの仕事だ」
「ベルトラムさんありがとうございます」
リュシアンたちが武器を構えて近付く。私は力を振り絞って立ち上がり、尻尾を横薙ぎにしてあいつらにテールアタックを放つ。
しかし、ダメージを受けすぎたこの肉体では素早く動くことができなかった。
簡単に躱され、誰一人としてダメージを与えることができない。
くそう。くそう。くそう。どうしてこうなってしまったの! 奇跡が起きて私は完全なる龍の姿になった。完全に上等生物になれた時点で、私の勝利は確約されたようなものだったのに!
これも全てあのベルトラムとかいうハゲのせいよ。あいつが来なければ、私がこんなに苦戦することはなかった。
迫り来るリュシアンたちを近付けさせないように炎を吐こうとする。
しかし、出るのは小さな炎だった。それもあいつらに当たる前に霧散して消える。
嘘! どうして炎が出ないの! 今までこんなことなかったって言うのに!
いったい何が起きているのかがわからないでいると、その原因がすぐに明らかになる。
物凄い空腹感に包まれ、すぐに何かを食べないといけないと思ってしまった。
この症状、もしかして飢餓状態!
耐え難い空腹感に襲われ、口から涎がダラダラと流れてしまう。
いや、やめて。止まってよ! こんな私を見ないで!
「アイリスがスタミナ切れを起こしている! 早く倒さないと他のモンスターを食べて回復されてしまう」
そうだった。飢餓状態は肉を食べれば治る。モンスターを食べるなんてグロテスクな行為だけど、背に腹はかえられないわ。
まさか敵に塩を送られるとは思ってもいなかったけど、その情報をありがたく有効利用させてもらいましょう。
リュシアンたちに背を向けて、隣のエリアに向かおうとする。
隣のエリアからモンスターの匂いが漂ってきた。
ああ、早く食べてこの空腹を満たさないと気が狂いそうだわ。
移動を開始しようと足を一歩前に踏み出した。その時、急に体が重く感じ、まともに歩けないことに気付く。
体が重い。足を引き摺りながらじゃないと前に進めないわ。
この現象、モンスターが命の危険性を感じて逃げようとするときに似ている。
もしかして私は死にかけているの? このままじゃまずい。早く安全な場所に移動しなければ。
力を振り絞り、両翼を羽ばたかせて空に舞い上がる。
飛んで逃げる力が残されていると思っていなかったようで、あいつらはその場で固まり、追撃をしてこない。
呆気に取られている内に何とか逃げることができそうね。でも、体の傷の具合からしても、隣の八番エリアに移動するのが限界そう。
力の限り両翼を羽ばたかせて八番エリアに移動する。
「アイリス、ここにおったのか! 龍の姿になったとしても、ワシには分かるぞ!」
この体でも姿を隠せる場所を上空から探していると、お爺様の声が聞こえた。
『お爺様!』
肉親である彼の顔を見た瞬間、私は安心した。お爺様なら龍から人に変わる全てを知っているはず。人の姿に戻れば、いくらでも隠れる方法があるわ。
『お爺様助けて! 人間に戻るにはどうしたらいいの!』
八番エリアに降りると、人の姿に戻る方法を訊ねる。
「そうか。なら、ワシが戻してくれよう」
私の体にお爺様が触れる。その瞬間体が光り、気が付くと元の人間の姿に戻っていた。
「お爺様ありが……え?」
急に腹部に痛みが走り、視線を下げる。
お爺様の腕が私のお腹を貫いていた。
「お前を人間に戻したのは、殺した後に燃やしやすいからだ。お前のような欠陥品などもういらない。良かったな。大好きな両親に会えるぞ」
その言葉を最後に、私の意識は遠のいた。
0
お気に入りに追加
1,122
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
S級冒険者の子どもが進む道
干支猫
ファンタジー
【12/26完結】
とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。
父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。
そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。
その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。
魔王とはいったい?
※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
追放されたギルドの書記ですが、落ちこぼれスキル《転写》が覚醒して何でも《コピー》出来るようになったので、魔法を極めることにしました
遥 かずら
ファンタジー
冒険者ギルドに所属しているエンジは剣と魔法の才能が無く、文字を書くことだけが取り柄であった。落ちこぼれスキル【転写】を使いギルド帳の筆記作業で生計を立てていた。そんなある日、立ち寄った勇者パーティーの貴重な古代書を間違って書き写してしまい、盗人扱いされ、勇者によってギルドから追放されてしまう。
追放されたエンジは、【転写】スキルが、物やスキル、ステータスや魔法に至るまで何でも【コピー】できるほどに極められていることに気が付く。
やがて彼は【コピー】マスターと呼ばれ、世界最強の冒険者となっていくのであった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
救助者ギルドから追放された俺は、ハズレだと思われていたスキル【思念収集】でやり返す
名無し
ファンタジー
アセンドラの都で暮らす少年テッドは救助者ギルドに在籍しており、【思念収集】というスキルによって、ダンジョンで亡くなった冒険者の最期の思いを遺族に伝える仕事をしていた。
だが、ある日思わぬ冤罪をかけられ、幼馴染で親友だったはずのギルド長ライルによって除名を言い渡された挙句、最凶最悪と言われる異次元の監獄へと送り込まれてしまう。
それでも、幼馴染の少女シェリアとの面会をきっかけに、ハズレ認定されていた【思念収集】のスキルが本領を発揮する。喧嘩で最も強い者がここから出られることを知ったテッドは、最強の囚人王を目指すとともに、自分を陥れた者たちへの復讐を誓うのであった……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
無職が最強の万能職でした!?〜俺のスローライフはどこ行った!?〜
あーもんど
ファンタジー
不幸体質持ちの若林音羽はある日の帰り道、自他共に認める陽キャのクラスメイト 朝日翔陽の異世界召喚に巻き込まれた。目を開ければ、そこは歩道ではなく建物の中。それもかなり豪華な内装をした空間だ。音羽がこの場で真っ先に抱いた感想は『テンプレだな』と言う、この一言だけ。異世界ファンタジーものの小説を読み漁っていた音羽にとって、異世界召喚先が煌びやかな王宮内────もっと言うと謁見の間であることはテンプレの一つだった。
その後、王様の命令ですぐにステータスを確認した音羽と朝日。勇者はもちろん朝日だ。何故なら、あの魔法陣は朝日を呼ぶために作られたものだから。言うならば音羽はおまけだ。音羽は朝日が勇者であることに大して驚きもせず、自分のステータスを確認する。『もしかしたら、想像を絶するようなステータスが現れるかもしれない』と淡い期待を胸に抱きながら····。そんな音羽の淡い期待を打ち砕くのにそう時間は掛からなかった。表示されたステータスに示された職業はまさかの“無職”。これでは勇者のサポーター要員にもなれない。装備品やら王家の家紋が入ったブローチやらを渡されて見事王城から厄介払いされた音羽は絶望に打ちひしがれていた。だって、無職ではチートスキルでもない限り異世界生活を謳歌することは出来ないのだから····。無職は『何も出来ない』『何にもなれない』雑魚職業だと決めつけていた音羽だったが、あることをきっかけに無職が最強の万能職だと判明して!?
チートスキルと最強の万能職を用いて、音羽は今日も今日とて異世界無双!
※カクヨム、小説家になろう様でも掲載中
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
召喚されたら無能力だと追放されたが、俺の力はヘルプ機能とチュートリアルモードだった。世界の全てを事前に予習してイージーモードで活躍します
あけちともあき
ファンタジー
異世界召喚されたコトマエ・マナビ。
異世界パルメディアは、大魔法文明時代。
だが、その時代は崩壊寸前だった。
なのに人類同志は争いをやめず、異世界召喚した特殊能力を持つ人間同士を戦わせて覇を競っている。
マナビは魔力も闘気もゼロということで無能と断じられ、彼を召喚したハーフエルフ巫女のルミイとともに追放される。
追放先は、魔法文明人の娯楽にして公開処刑装置、滅びの塔。
ここで命運尽きるかと思われたが、マナビの能力、ヘルプ機能とチュートリアルシステムが発動する。
世界のすべてを事前に調べ、起こる出来事を予習する。
無理ゲーだって軽々くぐり抜け、デスゲームもヌルゲーに変わる。
化け物だって天変地異だって、事前の予習でサクサククリア。
そして自分を舐めてきた相手を、さんざん煽り倒す。
当座の目的は、ハーフエルフ巫女のルミイを実家に帰すこと。
ディストピアから、ポストアポカリプスへと崩壊していくこの世界で、マナビとルミイのどこか呑気な旅が続く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる