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第十一章
第八話 あいつを倒せばきっとお爺様も
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~アイリス視点~
私ことアイリスは、ルーレヌ水没林の七番エリアの空を飛翔しながら、数分前のことを思い出す。
「あの男、本当にムカつくわね。何が平和と秩序を守っているよ。だからと言って、モンスターを倒すことを正当化するなんて本当に許せないわ」
テレーゼと一緒にいた男のことを頭に浮かべると、歯を食い縛りながら両手の拳を握る。
「絶対にあの男も倒してやる」
新たな標的に対しての怒りを燃やしながら、上空から辺りを見渡す。
「確かこの辺だったわよね……あった」
地図には載っていない洞窟が視界に入り、そこに向けて高度を下げて入り口前に舞い降りる。
この洞窟はお爺様が作った人工的な洞窟だ。だから地面は綺麗に補整され、小石一つ落ちていない。
等間隔に松明が置かれてあるお陰で、周辺は常に明るく歩きやすいわね。
細長い通路を歩くと、広い場所に出た。
「ただいま戻りました。お爺様」
この部屋にいる七十代の老人に声をかける。彼は私の声に反応すると座っていた椅子から立ち上がった。
「アイリス。どうであった? 自分が倒すと決めたやつを始末できたのか?」
お爺様が冷たい視線を送る。彼の目を見た瞬間、背筋が寒くなった。
「いえ……失敗です。同族どうしで争わせて始末する作戦でしたが、余計なやつが一緒にいたせいで失敗に終わりました」
正直に答えると、お爺様は私のところにゆっくりと歩いて来た。そして目の前に立つと、手を振り上げる。
お爺様が振り上げた手を振り下ろし、私の頬を叩いた。その瞬間、頬に痛みが走る。
「アイリス、お前は一族の恥だ。龍の血を持っておきながら、下等生物一人倒せないなんて、ワシは悲しすぎる。いや、下等な父親の血を持っている時点で、このような結果になることは予想できた。お前を信用しすぎたワシがバカだった」
お爺様から罵声を浴びせられる中、痛む頬に手を添えた。
悔しい。私はお爺様の役に立ちたかった。だから認められたい一心でここまで頑張ってきた。
歌姫になったのも、幼少期にお爺様から歌を褒められた記憶が残っているから。歌で一番を取れば、お爺様は認めてくれると思った。だからこそテレーゼと手を組み、ユニットとして一番を取った。
だけどそれでもお爺様は認めてくれない。そう、他人を利用してでも己の利益となる成果を得ることができなかたからだ。
ユニットを組んだとき、テレーゼが一番人気で私は二番目。これでは本当の意味で一番になったとは言えない。
そこで私はユニットを解散し、ソロでトップを狙った。でも、テレーゼには勝てない。
このままではお爺様に認めてもらえない。だからこそテレーゼを倒し、彼女がいなくなった世界でトップを取るつもりだったのに、あの男のせいで私の計画が邪魔された。
お爺様から認めてもらえないのも、今こうして叱られているのも、全てあの男のせいよ。
絶対に息の根を止めてやる。
「そもそもお前の母を下等生物である人間と婚姻を結ばせたことがワシの汚点だ。お前のような欠陥品を産み落とした挙句、その上ハンターに殺された」
お爺様の暴言は続く。彼の言葉に私は歯を食い縛り、ひたすら耐えた。
私の母はハンターに殺された。最愛の娘を殺された怒りで、お爺様は昔仕えていた暗黒龍を復活させ、人間たちに復習をしようとしている。
私もそれには賛成している。お父様とお母様が人間とモンスターの共存を掲げる中、お母様はハンターに殺された挙句に解体されてしまった。そして人間共はお母様の肉体を使って武器を作り、殺戮兵器にしてしまう始末。
人間共は絶対に許さない。この体に半分人間の血が混じっているのも悍しい。
「いいか。これ以上ワシの機嫌を損なうようなことはするな! 欠陥品は欠陥品らしく、部屋の隅にでも行って腐っていろ!」
お爺様が部屋の壁に指を差しながら声を荒げ、私に背を向けた。
「こうなってしまったのも、全てあのリュシアンとか言う男のせいよ」
「何だと?」
ポツリと小声で呟いたつもりだったのに、お爺様に聞こえてしまったみたい。
彼は振り返ると私の両肩に手を置く。そして睨み付けるように鋭い視線を送ってきた。
「アイリス、お前はあの男と会ったのか!」
「ええ」
「言え! いつどこで会ったのか言え!」
お爺様は感情が昂っているのか、手に力を入れていた。そのせいで掴まれている両肩に痛みが走る。
「痛い! 痛い! 言うからその手を離して」
手を離すようにお願いすると、お爺様は手を離してくれた。だが、彼の顔は早く情報を提供するように訴えている。
「数十分ほど前かしら? ルーレヌ水没林の四番エリアで会ったわ。私が用意したセイレーンを倒された後は知らない」
「ルーレヌ水没林の四番エリアだと。すぐ近くではないか。今から追いかければまだ追い付くことができるはず」
お爺様が苦虫を噛み潰したような顔をする。お爺様のこんな表情は初めてみた。
今まで見たことがないような表情を目の当たりにした瞬間、私は閃く。
どう言う訳か、お爺様はリュシアンに固執している。なら、私があの男を倒せば、お爺様はきっと私を認めてくれるはずだわ。
「ゴッドヒルフを魔物に変えて始末するのも失敗し、ステルヴィオはキメーラを使っての始末に失敗した。これ以上やつを野放しにしておく訳にはいかない。やつはワシの野望の妨げになる」
お爺様はブツブツと何かを言うと洞窟から出て行く。
「お爺様は感情的になって飛び出したけど、多分見つかることはないでしょうね。ルーレヌ水没林は殆どが水に浸かっている。だから潜水されたり、木の陰に隠れていたりしたら見つけることはできないわ。となると、あの男が所属しているギルドを襲った方が手っ取り早いわね」
これからの方針を固めると、私は洞窟から出て行く。
私ことアイリスは、ルーレヌ水没林の七番エリアの空を飛翔しながら、数分前のことを思い出す。
「あの男、本当にムカつくわね。何が平和と秩序を守っているよ。だからと言って、モンスターを倒すことを正当化するなんて本当に許せないわ」
テレーゼと一緒にいた男のことを頭に浮かべると、歯を食い縛りながら両手の拳を握る。
「絶対にあの男も倒してやる」
新たな標的に対しての怒りを燃やしながら、上空から辺りを見渡す。
「確かこの辺だったわよね……あった」
地図には載っていない洞窟が視界に入り、そこに向けて高度を下げて入り口前に舞い降りる。
この洞窟はお爺様が作った人工的な洞窟だ。だから地面は綺麗に補整され、小石一つ落ちていない。
等間隔に松明が置かれてあるお陰で、周辺は常に明るく歩きやすいわね。
細長い通路を歩くと、広い場所に出た。
「ただいま戻りました。お爺様」
この部屋にいる七十代の老人に声をかける。彼は私の声に反応すると座っていた椅子から立ち上がった。
「アイリス。どうであった? 自分が倒すと決めたやつを始末できたのか?」
お爺様が冷たい視線を送る。彼の目を見た瞬間、背筋が寒くなった。
「いえ……失敗です。同族どうしで争わせて始末する作戦でしたが、余計なやつが一緒にいたせいで失敗に終わりました」
正直に答えると、お爺様は私のところにゆっくりと歩いて来た。そして目の前に立つと、手を振り上げる。
お爺様が振り上げた手を振り下ろし、私の頬を叩いた。その瞬間、頬に痛みが走る。
「アイリス、お前は一族の恥だ。龍の血を持っておきながら、下等生物一人倒せないなんて、ワシは悲しすぎる。いや、下等な父親の血を持っている時点で、このような結果になることは予想できた。お前を信用しすぎたワシがバカだった」
お爺様から罵声を浴びせられる中、痛む頬に手を添えた。
悔しい。私はお爺様の役に立ちたかった。だから認められたい一心でここまで頑張ってきた。
歌姫になったのも、幼少期にお爺様から歌を褒められた記憶が残っているから。歌で一番を取れば、お爺様は認めてくれると思った。だからこそテレーゼと手を組み、ユニットとして一番を取った。
だけどそれでもお爺様は認めてくれない。そう、他人を利用してでも己の利益となる成果を得ることができなかたからだ。
ユニットを組んだとき、テレーゼが一番人気で私は二番目。これでは本当の意味で一番になったとは言えない。
そこで私はユニットを解散し、ソロでトップを狙った。でも、テレーゼには勝てない。
このままではお爺様に認めてもらえない。だからこそテレーゼを倒し、彼女がいなくなった世界でトップを取るつもりだったのに、あの男のせいで私の計画が邪魔された。
お爺様から認めてもらえないのも、今こうして叱られているのも、全てあの男のせいよ。
絶対に息の根を止めてやる。
「そもそもお前の母を下等生物である人間と婚姻を結ばせたことがワシの汚点だ。お前のような欠陥品を産み落とした挙句、その上ハンターに殺された」
お爺様の暴言は続く。彼の言葉に私は歯を食い縛り、ひたすら耐えた。
私の母はハンターに殺された。最愛の娘を殺された怒りで、お爺様は昔仕えていた暗黒龍を復活させ、人間たちに復習をしようとしている。
私もそれには賛成している。お父様とお母様が人間とモンスターの共存を掲げる中、お母様はハンターに殺された挙句に解体されてしまった。そして人間共はお母様の肉体を使って武器を作り、殺戮兵器にしてしまう始末。
人間共は絶対に許さない。この体に半分人間の血が混じっているのも悍しい。
「いいか。これ以上ワシの機嫌を損なうようなことはするな! 欠陥品は欠陥品らしく、部屋の隅にでも行って腐っていろ!」
お爺様が部屋の壁に指を差しながら声を荒げ、私に背を向けた。
「こうなってしまったのも、全てあのリュシアンとか言う男のせいよ」
「何だと?」
ポツリと小声で呟いたつもりだったのに、お爺様に聞こえてしまったみたい。
彼は振り返ると私の両肩に手を置く。そして睨み付けるように鋭い視線を送ってきた。
「アイリス、お前はあの男と会ったのか!」
「ええ」
「言え! いつどこで会ったのか言え!」
お爺様は感情が昂っているのか、手に力を入れていた。そのせいで掴まれている両肩に痛みが走る。
「痛い! 痛い! 言うからその手を離して」
手を離すようにお願いすると、お爺様は手を離してくれた。だが、彼の顔は早く情報を提供するように訴えている。
「数十分ほど前かしら? ルーレヌ水没林の四番エリアで会ったわ。私が用意したセイレーンを倒された後は知らない」
「ルーレヌ水没林の四番エリアだと。すぐ近くではないか。今から追いかければまだ追い付くことができるはず」
お爺様が苦虫を噛み潰したような顔をする。お爺様のこんな表情は初めてみた。
今まで見たことがないような表情を目の当たりにした瞬間、私は閃く。
どう言う訳か、お爺様はリュシアンに固執している。なら、私があの男を倒せば、お爺様はきっと私を認めてくれるはずだわ。
「ゴッドヒルフを魔物に変えて始末するのも失敗し、ステルヴィオはキメーラを使っての始末に失敗した。これ以上やつを野放しにしておく訳にはいかない。やつはワシの野望の妨げになる」
お爺様はブツブツと何かを言うと洞窟から出て行く。
「お爺様は感情的になって飛び出したけど、多分見つかることはないでしょうね。ルーレヌ水没林は殆どが水に浸かっている。だから潜水されたり、木の陰に隠れていたりしたら見つけることはできないわ。となると、あの男が所属しているギルドを襲った方が手っ取り早いわね」
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