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第九章
第十話 操り人形のゴッドヒルフ
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「くそう! どうしてこうなってしまう! 予定と全然違うじゃないか!」
ゴッドヒルフの声が聞こえ、俺は声が聞こえた方に顔を向ける。
彼は先を越されたことを悔しがっているのか、歯を食いしばってこちらを睨んで来ていた。
そんなに睨まれてもなぁ。早い者勝ちなのだからしょうがないじゃないか。それにしてもゴッドヒルフのやつボロボロだな。体から異臭を漂わせているし、着ている服も破けたり焦げたりしている。
俺がピッグコングと戦っていない時にでも戦闘していたのだろう。まぁ、運がなかったと思って諦めてもらうしかない。
「この大会の優勝者は俺だ。これで分かっただろう。目の前にいる男は、お前の知っている男ではない」
「くっ」
親指を自身に向けて声を上げて言うと、ゴッドヒルフは更に悔しそうにする。だが、直ぐに表情が緩むと不適な笑みを浮かべ出した。
「フハハハハハ! まだだ! まだ終わってはいない!」
こいつ何を言っているんだ? もう誰がどう見ても大会の決着はついているじゃないか。もしかしてここで俺を倒して横取りしようとしているのか?
「なぁ、もし俺から横取りしようと考えているのなら止めておいた方がいいぞ。どう見たってお前ボロボロじゃないか」
「フハハハハハ! お前、俺様が優勝商品の武器が目当てだと思っているのか? それなら見当違いだ。俺様はあんなものには興味がない。俺様が求めているのは、お前がモンスターにボコボコにされてざまぁされる姿だ!」
ゴッドヒルフが声を上げると、ポーチから水晶のような球体を取り出す。
「さぁ! モンスターたちよ! ここに集まり、泣き虫リュシアンをなぶり倒せ!」
彼が水晶を掲げたその瞬間、半透明の球体から紫色の煙が噴き出た。その煙はゴッドヒルフに纏わりつく。
「何だ! この煙は! 話が違うではないか! 俺様に纏わりつくな!」
自身を覆い始める煙に彼は抗う。だが抵抗も虚しく彼は煙に包み込まれた。
「ゴッドヒルフ!」
俺は咄嗟に彼の名を叫ぶ。すると煙は更に広がり、何かのシルエットを模る。
やがて煙が風も吹いていないのに霧散すると、中から四足歩行のモンスターが現れた。
馬のような顔に額から角を生やし、胴体には青白い炎を纏っている。
モンスターの出現と同時に、ゴッドヒルフの姿は消えた。
「嘘だろう。ゴッドヒルフがモンスターになった」
『ヒヒーン!』
馬型のモンスターが肢体を地面に踏み締め、力強い声で鳴く。
「何だあのモンスターは!」
「あんなのが居るなんて聞いていないぞ!」
聞き覚えのない声が聞こえ、そちらに顔を向ける。そこには大会に参加していた一部の参加者たちがおり、モンスターと化したゴッドヒルフを見て驚きの声を上げていた。
『ヒヒーン』
モンスターがハンターたちを見ると、彼らの方に走る。
「こっちに来たぞ!」
「迎え撃て!」
弓を使うハンターが矢を放つも、馬形のモンスターはステップを踏むかのように左右に動き、放たれた矢を躱す。
「当たらない! く、来るな! ぎゃああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
突進を食らったハンターたちは次々と吹き飛ばされた。運が悪かった人は鋭利な角に突き刺さり、風穴を開けて血を流している。
「こいつ、ピッグコングよりも強いぞ!」
「逃げろ! こんなやつに目を付けられたら命がいくつあっても足りない!」
大会の参加者達は負傷した者を見捨てて我先にへと走って隣のエリアに逃げて行く。
「誰か……助け……ぎゃああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ハンターが助けを求める中、馬形のモンスターが彼の背中に前足を乗せて踏み付ける。そして擦るように左右に動かし、ハンターは絶叫を上げた。
「酷い!」
「あのモンスターがゴッドヒルフとか言うブタであることは間違いなさそうね。あんなこと、普通のモンスターならやらないわよ」
「そうですわね。ゴホッゴホッ」
三人がそれぞれ口に出す中、エリーザ姫が咳き込む。
早く彼女を医者に見せないといけない。だけどモンスターと化したゴッドヒルフをあのまま放置しておく訳にもいかない。
「ユリヤ、エリーザ姫を連れて先に港町に向かってくれ」
「リュシアン王子! ワタクシは大丈夫……ですわ。ゴホッゴホッ」
「全然大丈夫じゃないだろう。ムリして悪化させるわけにはいかない。ユリヤ、頼んだ」
「はい。エリーザ姫行きましょう」
「わかりましたわ。これ以上ワタクシが居ては、リュシアン王子の足手まといになりますわね」
ユリヤに手を引っ張られ、エリーザ姫はこの場から離れて行く。
「あいつを倒す! テレーゼ、サポートを頼んだ」
「任せて!」
ユリヤとエリーザ姫がターゲットにならないように、俺は地を蹴ってモンスターに接近する。
『ヒヒーン!』
俺の接近に気付いた馬形のモンスターは、鋭利な角を俺に向けて駆け出して来る。
鞘から太刀を抜き、間合いに入ったタイミングで斬り上げる。角の側面に当て攻撃を受け止めた。
腕に力を入れてそのまま振り上げる。モンスターは顔を強制的に上げられ、隙を生んだ。
その隙に身体をかがめて奴の足を斬る。
足は角ほど固くはなく、鮮血が流れた。
『ヒヒーン!』
足を斬られたモンスターはその場で転倒した。
その隙を逃さず、すかさず太刀を振り下ろして馬形のモンスターを切り裂く。
攻撃をする中、俺の心はズキズキと痛む。
くそう。俺はいつもどおりにモンスターを攻撃しているだけなのに、どうしてこんなに心が痛む。
その理由を考えていると答えに辿り着いた。
いくらモンスター化したとはいえ、こいつはゴッドヒルフなんだ。いくら嫌いなやつであったとしても、知り合いを攻撃するのは正直キツイ。
だけど、このままこいつを野放しにしておくわけにはいかない。
すまない。どうしてモンスターになってしまったのか分からないが、俺を許してくれ。
「うおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
ゴッドヒルフの声が聞こえ、俺は声が聞こえた方に顔を向ける。
彼は先を越されたことを悔しがっているのか、歯を食いしばってこちらを睨んで来ていた。
そんなに睨まれてもなぁ。早い者勝ちなのだからしょうがないじゃないか。それにしてもゴッドヒルフのやつボロボロだな。体から異臭を漂わせているし、着ている服も破けたり焦げたりしている。
俺がピッグコングと戦っていない時にでも戦闘していたのだろう。まぁ、運がなかったと思って諦めてもらうしかない。
「この大会の優勝者は俺だ。これで分かっただろう。目の前にいる男は、お前の知っている男ではない」
「くっ」
親指を自身に向けて声を上げて言うと、ゴッドヒルフは更に悔しそうにする。だが、直ぐに表情が緩むと不適な笑みを浮かべ出した。
「フハハハハハ! まだだ! まだ終わってはいない!」
こいつ何を言っているんだ? もう誰がどう見ても大会の決着はついているじゃないか。もしかしてここで俺を倒して横取りしようとしているのか?
「なぁ、もし俺から横取りしようと考えているのなら止めておいた方がいいぞ。どう見たってお前ボロボロじゃないか」
「フハハハハハ! お前、俺様が優勝商品の武器が目当てだと思っているのか? それなら見当違いだ。俺様はあんなものには興味がない。俺様が求めているのは、お前がモンスターにボコボコにされてざまぁされる姿だ!」
ゴッドヒルフが声を上げると、ポーチから水晶のような球体を取り出す。
「さぁ! モンスターたちよ! ここに集まり、泣き虫リュシアンをなぶり倒せ!」
彼が水晶を掲げたその瞬間、半透明の球体から紫色の煙が噴き出た。その煙はゴッドヒルフに纏わりつく。
「何だ! この煙は! 話が違うではないか! 俺様に纏わりつくな!」
自身を覆い始める煙に彼は抗う。だが抵抗も虚しく彼は煙に包み込まれた。
「ゴッドヒルフ!」
俺は咄嗟に彼の名を叫ぶ。すると煙は更に広がり、何かのシルエットを模る。
やがて煙が風も吹いていないのに霧散すると、中から四足歩行のモンスターが現れた。
馬のような顔に額から角を生やし、胴体には青白い炎を纏っている。
モンスターの出現と同時に、ゴッドヒルフの姿は消えた。
「嘘だろう。ゴッドヒルフがモンスターになった」
『ヒヒーン!』
馬型のモンスターが肢体を地面に踏み締め、力強い声で鳴く。
「何だあのモンスターは!」
「あんなのが居るなんて聞いていないぞ!」
聞き覚えのない声が聞こえ、そちらに顔を向ける。そこには大会に参加していた一部の参加者たちがおり、モンスターと化したゴッドヒルフを見て驚きの声を上げていた。
『ヒヒーン』
モンスターがハンターたちを見ると、彼らの方に走る。
「こっちに来たぞ!」
「迎え撃て!」
弓を使うハンターが矢を放つも、馬形のモンスターはステップを踏むかのように左右に動き、放たれた矢を躱す。
「当たらない! く、来るな! ぎゃああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
突進を食らったハンターたちは次々と吹き飛ばされた。運が悪かった人は鋭利な角に突き刺さり、風穴を開けて血を流している。
「こいつ、ピッグコングよりも強いぞ!」
「逃げろ! こんなやつに目を付けられたら命がいくつあっても足りない!」
大会の参加者達は負傷した者を見捨てて我先にへと走って隣のエリアに逃げて行く。
「誰か……助け……ぎゃああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
ハンターが助けを求める中、馬形のモンスターが彼の背中に前足を乗せて踏み付ける。そして擦るように左右に動かし、ハンターは絶叫を上げた。
「酷い!」
「あのモンスターがゴッドヒルフとか言うブタであることは間違いなさそうね。あんなこと、普通のモンスターならやらないわよ」
「そうですわね。ゴホッゴホッ」
三人がそれぞれ口に出す中、エリーザ姫が咳き込む。
早く彼女を医者に見せないといけない。だけどモンスターと化したゴッドヒルフをあのまま放置しておく訳にもいかない。
「ユリヤ、エリーザ姫を連れて先に港町に向かってくれ」
「リュシアン王子! ワタクシは大丈夫……ですわ。ゴホッゴホッ」
「全然大丈夫じゃないだろう。ムリして悪化させるわけにはいかない。ユリヤ、頼んだ」
「はい。エリーザ姫行きましょう」
「わかりましたわ。これ以上ワタクシが居ては、リュシアン王子の足手まといになりますわね」
ユリヤに手を引っ張られ、エリーザ姫はこの場から離れて行く。
「あいつを倒す! テレーゼ、サポートを頼んだ」
「任せて!」
ユリヤとエリーザ姫がターゲットにならないように、俺は地を蹴ってモンスターに接近する。
『ヒヒーン!』
俺の接近に気付いた馬形のモンスターは、鋭利な角を俺に向けて駆け出して来る。
鞘から太刀を抜き、間合いに入ったタイミングで斬り上げる。角の側面に当て攻撃を受け止めた。
腕に力を入れてそのまま振り上げる。モンスターは顔を強制的に上げられ、隙を生んだ。
その隙に身体をかがめて奴の足を斬る。
足は角ほど固くはなく、鮮血が流れた。
『ヒヒーン!』
足を斬られたモンスターはその場で転倒した。
その隙を逃さず、すかさず太刀を振り下ろして馬形のモンスターを切り裂く。
攻撃をする中、俺の心はズキズキと痛む。
くそう。俺はいつもどおりにモンスターを攻撃しているだけなのに、どうしてこんなに心が痛む。
その理由を考えていると答えに辿り着いた。
いくらモンスター化したとはいえ、こいつはゴッドヒルフなんだ。いくら嫌いなやつであったとしても、知り合いを攻撃するのは正直キツイ。
だけど、このままこいつを野放しにしておくわけにはいかない。
すまない。どうしてモンスターになってしまったのか分からないが、俺を許してくれ。
「うおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
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