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第九章
第六話 このピッグコングは下品
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ゴッドヒルフの妨害ハンターを退け、俺たちは四番エリアに辿り着く。
ここはピッグコングの餌であるキノコが生えている。
お腹を空かせればここに来るだろう。
周辺の様子を伺うと、俺と同じ予想を立てているハンターたちが数人いた。
俺たちを見て襲ってこないところを見ると、彼らはゴッドヒルフの手先ではないみたいだな。どうやら二番エリアに全勢力を投入していたみたいだ。
テレーゼがいたからどうにかなったものの、彼女がいなければ今頃、苦戦しながらハンター同士で戦っていたかもしれない。
「このエリアにはまだ討伐対象のモンスターはいないみたいですね」
「密林全体に出没する可能性があるからな。でも、生き物である以上は食事が必要だ。ここで待っていればいずれ来るかもしれない」
「リュシアン、そんなに悠長なこと言っていてもいいの? 他のハンターたちが倒してしまうかもしれないわよ」
「そうですわよ。ここにいないのなら次のエリアを探した方がいいのではないでしょうか?」
「さっきも言ったけど、闇雲に動くのは悪手だ。しばらくはここで待つ」
テレーゼとエリーザ姫が移動をするように勧めてくるが、ここから離れるとすれ違う可能性が出て来る。
モンスターは人間よりも運動神経が良い。ジャンプ力を活かしてハンターでは進めないような道を通ってエリア移動をしたりする。だからなるべくなら相手の方から現れてくるのを待ったほうがいいのだ。
「出た! ピッグコングだ!」
どうやら俺の予想どおりに来てくれたようだ。
豚の頭にゴリラの体、そしてくるりんと円を描いているキュートな尻尾、間違いない。討伐対象のピッグコングだ。
やつは体に傷を負い、マーキング玉だと思われるピンクの液体が付いている。そして息を荒くして口からは涎が出ていた。
別のエリアで一戦していたか。これなら少しは狩りやすくなる。
『ブホホオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォ!』
モンスターはハンターに気付くと二本足で立ち上がり、威嚇して声を上げた。
「こいつを倒して俺が優勝賞品を貰ってやるぜ! ヒャッハー!」
ピッグコングを先に見つけたハンターがハンマーをモンスターの腹に叩き込む。
「バカ! ハンマーで腹を殴るな!」
思わず声を上げる。すると予想が的中し、ピッグコングはハンターたちに背を向けた。そして尻から臭いガスを放出する。
「く、くっせー!」
「こりゃたまらん!」
やつの臭いガスをまともに受けたハンターたちが地面に倒れると動かなくなった。
壮絶な臭さに気を失ったようだ。
「ここまで臭いが届いて来ますね」
「臭いが消えるまで近づきたくないわよ! あたしの服に染み付かなければいいけど」
「なら、ここはワタクシが遠距離から攻撃しますわ!」
エリーザ姫が弓を構えたときだ。やつは尻尾で器用に何かを掴むと、こちらに向かって投げ付けた。
投擲されたものが近づく度に臭いがキツくなる。
「逃げろ! あいつ自分の糞を投げ付けやがった!」
「きゃああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「いやああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「これがハンターとモンスターの戦いなのですのおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!」
排泄物を投げ付けられ、俺たちは蜘蛛の子を散らすようにその場から離れる。
相変わらずピッグコングは下品な攻撃をしてきやがるな。
糞投げは当たらないように躱すしかないが、放屁なら当たらないようにすることができる。
女の子たちはさすがに近づきたくないだろうから、ここは俺が接近して倒すしかないな。ある程度臭いが染み付いて距離を置かれることになるかもしれないけど、その時はその時だ。俺の心が少しだけ傷付く程度のもの。
地を蹴って走り、ピッグコングに近づく。するとモンスターは俺に尻を向け、臭いガスを放出する。
「ムダだ! 俺には風の属性玉がある!」
鞘から太刀を抜き、柄に嵌めてある風の属性玉に集中する。
俺がいる場所の空気の密度を高く、モンスター側の空気の密度を低くした。それにより気圧に差が生じて風が発生する。
臭いガスが押し返されたようで、臭いは全くしない。
「臭い物質が鼻腔から吸引されて神経を通して脳に伝わらない限りは、臭いは感じられないからな。もう、放屁しても気を失うことはない!」
『ブホッ! ブホッ! ブホホホホホ!』
ピッグコングは再び二本足で立ち上がり、両手で胸を何度も叩く。
「リュシアンさん! 頑張ってください!」
「あたしたちはここで応援しているわ!」
「リュシアン王子! ファイトですわ!」
後方から三人の応援する声が聞こえてくる。
うん、やっぱりユリヤたちは戦闘には参加しないよな。
さて、どうやって倒そうか。ピッグコングは他のモンスターよりも筋肉質だからか、硬い。俺の太刀ならダメージを与えるだろうが、憤怒状態になったら弾かれるかもしれないな。
ここは王道どおり足を切って転倒させ、起き上がる前にダメージを与える作戦で行くか。
太刀を構えて間合いに入ると、ピッグコングが拳を叩き込もうと振り上げた。
今、回避に移れば攻撃のチャンスを逃す。なら、攻撃あるのみだ。
柄に嵌めてある水の属性玉に意識を集中させる。すると空気中の水分が集まり、知覚できる量になるとモンスターの顔面に向けて放つ。
勢いよく噴出される水にピッグコングは怯む。動きが止まった瞬間を逃さず、俺はやつの足を斬る。
切断とはいかないが、鮮血が流れた。
『ブホホオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォ!』
足を斬られたことでバランスを崩したモンスターが転倒。その隙にやつの尻尾を斬って部位破壊を済ます。
これでやつは尻尾を使って物を掴むことができない。糞投げを封じることができた。
転倒したピッグコングであったが、やつは直ぐに起き上がると顔面を真っ赤にする。
憤怒状態に入ったか。ここは少し離れた方がいいかもしれないな。
そう判断した瞬間、モンスターは大きく息を吸い込んだかと思うと、口から炎を吐き出した。
「何!」
驚いた俺は跳ぶように横に跳躍して回避する。
そんなバカな。ピッグコングが炎を吐くなんてあり得ない。
内心驚きを隠せない中、俺はモンスターの知識を思い出す。するとある可能性に辿り着いた。
「このピッグコングは通常のやつではない! 突然変異した変異種だ!」
ここはピッグコングの餌であるキノコが生えている。
お腹を空かせればここに来るだろう。
周辺の様子を伺うと、俺と同じ予想を立てているハンターたちが数人いた。
俺たちを見て襲ってこないところを見ると、彼らはゴッドヒルフの手先ではないみたいだな。どうやら二番エリアに全勢力を投入していたみたいだ。
テレーゼがいたからどうにかなったものの、彼女がいなければ今頃、苦戦しながらハンター同士で戦っていたかもしれない。
「このエリアにはまだ討伐対象のモンスターはいないみたいですね」
「密林全体に出没する可能性があるからな。でも、生き物である以上は食事が必要だ。ここで待っていればいずれ来るかもしれない」
「リュシアン、そんなに悠長なこと言っていてもいいの? 他のハンターたちが倒してしまうかもしれないわよ」
「そうですわよ。ここにいないのなら次のエリアを探した方がいいのではないでしょうか?」
「さっきも言ったけど、闇雲に動くのは悪手だ。しばらくはここで待つ」
テレーゼとエリーザ姫が移動をするように勧めてくるが、ここから離れるとすれ違う可能性が出て来る。
モンスターは人間よりも運動神経が良い。ジャンプ力を活かしてハンターでは進めないような道を通ってエリア移動をしたりする。だからなるべくなら相手の方から現れてくるのを待ったほうがいいのだ。
「出た! ピッグコングだ!」
どうやら俺の予想どおりに来てくれたようだ。
豚の頭にゴリラの体、そしてくるりんと円を描いているキュートな尻尾、間違いない。討伐対象のピッグコングだ。
やつは体に傷を負い、マーキング玉だと思われるピンクの液体が付いている。そして息を荒くして口からは涎が出ていた。
別のエリアで一戦していたか。これなら少しは狩りやすくなる。
『ブホホオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォ!』
モンスターはハンターに気付くと二本足で立ち上がり、威嚇して声を上げた。
「こいつを倒して俺が優勝賞品を貰ってやるぜ! ヒャッハー!」
ピッグコングを先に見つけたハンターがハンマーをモンスターの腹に叩き込む。
「バカ! ハンマーで腹を殴るな!」
思わず声を上げる。すると予想が的中し、ピッグコングはハンターたちに背を向けた。そして尻から臭いガスを放出する。
「く、くっせー!」
「こりゃたまらん!」
やつの臭いガスをまともに受けたハンターたちが地面に倒れると動かなくなった。
壮絶な臭さに気を失ったようだ。
「ここまで臭いが届いて来ますね」
「臭いが消えるまで近づきたくないわよ! あたしの服に染み付かなければいいけど」
「なら、ここはワタクシが遠距離から攻撃しますわ!」
エリーザ姫が弓を構えたときだ。やつは尻尾で器用に何かを掴むと、こちらに向かって投げ付けた。
投擲されたものが近づく度に臭いがキツくなる。
「逃げろ! あいつ自分の糞を投げ付けやがった!」
「きゃああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「いやああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「これがハンターとモンスターの戦いなのですのおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!」
排泄物を投げ付けられ、俺たちは蜘蛛の子を散らすようにその場から離れる。
相変わらずピッグコングは下品な攻撃をしてきやがるな。
糞投げは当たらないように躱すしかないが、放屁なら当たらないようにすることができる。
女の子たちはさすがに近づきたくないだろうから、ここは俺が接近して倒すしかないな。ある程度臭いが染み付いて距離を置かれることになるかもしれないけど、その時はその時だ。俺の心が少しだけ傷付く程度のもの。
地を蹴って走り、ピッグコングに近づく。するとモンスターは俺に尻を向け、臭いガスを放出する。
「ムダだ! 俺には風の属性玉がある!」
鞘から太刀を抜き、柄に嵌めてある風の属性玉に集中する。
俺がいる場所の空気の密度を高く、モンスター側の空気の密度を低くした。それにより気圧に差が生じて風が発生する。
臭いガスが押し返されたようで、臭いは全くしない。
「臭い物質が鼻腔から吸引されて神経を通して脳に伝わらない限りは、臭いは感じられないからな。もう、放屁しても気を失うことはない!」
『ブホッ! ブホッ! ブホホホホホ!』
ピッグコングは再び二本足で立ち上がり、両手で胸を何度も叩く。
「リュシアンさん! 頑張ってください!」
「あたしたちはここで応援しているわ!」
「リュシアン王子! ファイトですわ!」
後方から三人の応援する声が聞こえてくる。
うん、やっぱりユリヤたちは戦闘には参加しないよな。
さて、どうやって倒そうか。ピッグコングは他のモンスターよりも筋肉質だからか、硬い。俺の太刀ならダメージを与えるだろうが、憤怒状態になったら弾かれるかもしれないな。
ここは王道どおり足を切って転倒させ、起き上がる前にダメージを与える作戦で行くか。
太刀を構えて間合いに入ると、ピッグコングが拳を叩き込もうと振り上げた。
今、回避に移れば攻撃のチャンスを逃す。なら、攻撃あるのみだ。
柄に嵌めてある水の属性玉に意識を集中させる。すると空気中の水分が集まり、知覚できる量になるとモンスターの顔面に向けて放つ。
勢いよく噴出される水にピッグコングは怯む。動きが止まった瞬間を逃さず、俺はやつの足を斬る。
切断とはいかないが、鮮血が流れた。
『ブホホオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォ!』
足を斬られたことでバランスを崩したモンスターが転倒。その隙にやつの尻尾を斬って部位破壊を済ます。
これでやつは尻尾を使って物を掴むことができない。糞投げを封じることができた。
転倒したピッグコングであったが、やつは直ぐに起き上がると顔面を真っ赤にする。
憤怒状態に入ったか。ここは少し離れた方がいいかもしれないな。
そう判断した瞬間、モンスターは大きく息を吸い込んだかと思うと、口から炎を吐き出した。
「何!」
驚いた俺は跳ぶように横に跳躍して回避する。
そんなバカな。ピッグコングが炎を吐くなんてあり得ない。
内心驚きを隠せない中、俺はモンスターの知識を思い出す。するとある可能性に辿り着いた。
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