83 / 171
第八章
第七話 神殿の守護獣ラープロテクション
しおりを挟む
龍の女帝、ジャドーミストレスを倒した俺たちは、急いで十番エリアにある神殿に向かった。
道中小型のモンスターと遭遇することもあった。だけどクイーンフレイヤーとジャドーミストレスのような高ランクのモンスターとは出会わない。
きっと依頼にあったモンスターとは、龍の女王と龍の女帝のことだったのだろう。これなら滞ることなく、直ぐに神殿のある十番エリアに行けるはずだ。
エリア内を移動しながら、俺たちは九番エリアに来た。
念のために周囲を警戒するも、どこにもモンスターの気配はしない。
「どうやらこの九番エリアにもモンスターはいないみたいだな」
「そうみたいですね」
「見て! あそこに小道があるわ! あそこから十番エリアに行けるんじゃない!」
テレーゼが指を差す。
ポーチから地図を取り出して確認すると、地図に載っている小道と一致する。
「うん、あそこが十番エリアに繋がっているみたいだ」
「なら、早いところ神殿に向かって依頼を達成しましょう!」
テレーゼが駆け足で小道に向かう。
その時、上空から鳥の羽ばたく音が聞こえ、鳥の影が地面に現れる。
『キエエエエエエエエエエエエエエエエエエエェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!』
上空を見上げると、巨大な鳥が現れた。赤い羽毛に鋭い嘴、そしてドラゴンのような翼を持つモンスターだ。
「テレーゼ! 上空!」
「え? きゃあ!」
彼女に声をかけると、テレーゼは足を止めた。その瞬間、上空から巨大な鳥が足の爪を剥き出しにして急降下してきた。
間に合え!
心の中で叫び、足の筋肉の収縮速度を速くすることを意識しながら全力で走る。
モンスターの爪が歌姫に当たるよりも速く辿り着き、跳んで彼女を抱きしめるとそのまま地面に倒れる。
巨大な鳥の攻撃は、ギリギリ当たることなくどうにか躱すことができた。
「リュシアン、ありがとう」
彼女が礼を言うと、俺は優しい笑みを浮かべる。
「それにしても二体の龍意外にも、こんなにでかいモンスターがいたとはな。こいつが依頼にあったモンスターのようだ」
立ち上がると、地面に降り立った巨大な鳥と対峙する。
モンスターの背後にはユリヤがいる。挟み撃ちができる状態だ。
だけど迂闊には攻撃できない。俺はこんなモンスターを見たことも聞いたこともないからだ。
やつの行動パターンを把握しないと、やられるリスクが高まる。
「リュシアンさん! ここは私がこのモンスターの相手をします。その間に神殿に向かってください!」
ユリヤが私を置いて先に行けと言う。確かに今回の任務は、十番エリアにある神殿に納められている宝玉を持って帰ることだ。このモンスターを討伐する必要はない。
でも、だからといってこんな危険なモンスターを、彼女一人に任せるわけにはいかない。
「何を言っているんだ! ユリヤ一人でどうにかなるモンスターではない! こいつはクイーンフレイヤーやジャドーミストレス以上の強敵だ」
モンスターから感じるこの威圧感は、今まで俺が倒してきたどのモンスターよりも強い。
きっと俺たち三人が協力して倒せるかどうかの次元だ。
「リュシアンの言うとおりよ! あんたを置いて行ける訳がないわ! ユリヤがいなくなったら、張り合いがないもの」
「リュシアンさん、テレーゼさん。分かりました。では、三人で十番エリアに向かいましょう」
三人で神殿に向かうために、巨大な鳥を倒すことを決める。そして、それぞれ武器を構えた。
「まずは俺がこいつの相手をする。二人は隙ができたら攻撃してくれ!」
「はい!」
「分かったわ」
地を蹴って駆けると、巨大な鳥に向けて走る。
『キエエエエエエエエエエエエエエエエエエエェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!』
モンスターとの距離が縮まり、太刀の間合いに入ろうとした瞬間、モンスターは鳴いた。そして両翼を羽ばたかせて強風を生む。
強烈な風が俺を襲い、立っているのもままならない。
「くっ」
バランスを崩し、その場で尻餅をついた。
くそう。こいつの生み出す風が強すぎる。これでは近付いてやつを斬ることができない。
「私が攻撃します! 背後にいる私なら風の影響は殆ど受けません! うりゃ! あれ? うりゃ、うりゃ、うりゃ! 羽毛が分厚すぎて全然手応えがありません!」
どうやら短剣ではリーチが短すぎるようだ。
「こうなったら足を攻撃です!」
ユリヤがモンスターの足に一撃を与える。足から赤い液体が流れるところを見る限り、どうにかダメージを与えることができたみたいだ。
「うそ! 一発で刃が欠けちゃった!」
巨大な鳥にダメージを与えたユリヤが驚きの声をあげる。
足の方も相当な硬さがあるようだ。
「ユリヤ! 一度離れて砥石を使うんだ!」
「分かりました!」
俺の指示に従い、ユリヤはこの場から離れようとする。しかし彼女の攻撃を受けたことにより、モンスターは標的をユリヤに変えたようだ。身体を反転させると、彼女に強風を放つ。
「きゃあ!」
強風を受け、ユリヤは転倒した。
その際に彼女のスカートが捲れて白いパンツが見えてしまったが、それは見なかったことにしておこう。
標的をユリヤに変えられたが、その代わりに俺が攻撃することができる。
立ち上がると直ぐに巨大な鳥に接近し、背後からモンスターの背を斬る。
『キエエエエエエエエエエエエエエエエエエエェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!』
やつの背から鮮血が流れ、悲鳴のような鳴き声を上げる。
俺の得物なら、こいつにダメージを与えることができる。太刀の切れ味を上げておいて正解だったな。
モンスターが振り返ると、両翼を広げて俺を睨みつける。目が血走ったかのように赤くなり、息も荒くなっていた。
どうやら憤怒状態に入ったようだな。本番はここからと言う訳か。
道中小型のモンスターと遭遇することもあった。だけどクイーンフレイヤーとジャドーミストレスのような高ランクのモンスターとは出会わない。
きっと依頼にあったモンスターとは、龍の女王と龍の女帝のことだったのだろう。これなら滞ることなく、直ぐに神殿のある十番エリアに行けるはずだ。
エリア内を移動しながら、俺たちは九番エリアに来た。
念のために周囲を警戒するも、どこにもモンスターの気配はしない。
「どうやらこの九番エリアにもモンスターはいないみたいだな」
「そうみたいですね」
「見て! あそこに小道があるわ! あそこから十番エリアに行けるんじゃない!」
テレーゼが指を差す。
ポーチから地図を取り出して確認すると、地図に載っている小道と一致する。
「うん、あそこが十番エリアに繋がっているみたいだ」
「なら、早いところ神殿に向かって依頼を達成しましょう!」
テレーゼが駆け足で小道に向かう。
その時、上空から鳥の羽ばたく音が聞こえ、鳥の影が地面に現れる。
『キエエエエエエエエエエエエエエエエエエエェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!』
上空を見上げると、巨大な鳥が現れた。赤い羽毛に鋭い嘴、そしてドラゴンのような翼を持つモンスターだ。
「テレーゼ! 上空!」
「え? きゃあ!」
彼女に声をかけると、テレーゼは足を止めた。その瞬間、上空から巨大な鳥が足の爪を剥き出しにして急降下してきた。
間に合え!
心の中で叫び、足の筋肉の収縮速度を速くすることを意識しながら全力で走る。
モンスターの爪が歌姫に当たるよりも速く辿り着き、跳んで彼女を抱きしめるとそのまま地面に倒れる。
巨大な鳥の攻撃は、ギリギリ当たることなくどうにか躱すことができた。
「リュシアン、ありがとう」
彼女が礼を言うと、俺は優しい笑みを浮かべる。
「それにしても二体の龍意外にも、こんなにでかいモンスターがいたとはな。こいつが依頼にあったモンスターのようだ」
立ち上がると、地面に降り立った巨大な鳥と対峙する。
モンスターの背後にはユリヤがいる。挟み撃ちができる状態だ。
だけど迂闊には攻撃できない。俺はこんなモンスターを見たことも聞いたこともないからだ。
やつの行動パターンを把握しないと、やられるリスクが高まる。
「リュシアンさん! ここは私がこのモンスターの相手をします。その間に神殿に向かってください!」
ユリヤが私を置いて先に行けと言う。確かに今回の任務は、十番エリアにある神殿に納められている宝玉を持って帰ることだ。このモンスターを討伐する必要はない。
でも、だからといってこんな危険なモンスターを、彼女一人に任せるわけにはいかない。
「何を言っているんだ! ユリヤ一人でどうにかなるモンスターではない! こいつはクイーンフレイヤーやジャドーミストレス以上の強敵だ」
モンスターから感じるこの威圧感は、今まで俺が倒してきたどのモンスターよりも強い。
きっと俺たち三人が協力して倒せるかどうかの次元だ。
「リュシアンの言うとおりよ! あんたを置いて行ける訳がないわ! ユリヤがいなくなったら、張り合いがないもの」
「リュシアンさん、テレーゼさん。分かりました。では、三人で十番エリアに向かいましょう」
三人で神殿に向かうために、巨大な鳥を倒すことを決める。そして、それぞれ武器を構えた。
「まずは俺がこいつの相手をする。二人は隙ができたら攻撃してくれ!」
「はい!」
「分かったわ」
地を蹴って駆けると、巨大な鳥に向けて走る。
『キエエエエエエエエエエエエエエエエエエエェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!』
モンスターとの距離が縮まり、太刀の間合いに入ろうとした瞬間、モンスターは鳴いた。そして両翼を羽ばたかせて強風を生む。
強烈な風が俺を襲い、立っているのもままならない。
「くっ」
バランスを崩し、その場で尻餅をついた。
くそう。こいつの生み出す風が強すぎる。これでは近付いてやつを斬ることができない。
「私が攻撃します! 背後にいる私なら風の影響は殆ど受けません! うりゃ! あれ? うりゃ、うりゃ、うりゃ! 羽毛が分厚すぎて全然手応えがありません!」
どうやら短剣ではリーチが短すぎるようだ。
「こうなったら足を攻撃です!」
ユリヤがモンスターの足に一撃を与える。足から赤い液体が流れるところを見る限り、どうにかダメージを与えることができたみたいだ。
「うそ! 一発で刃が欠けちゃった!」
巨大な鳥にダメージを与えたユリヤが驚きの声をあげる。
足の方も相当な硬さがあるようだ。
「ユリヤ! 一度離れて砥石を使うんだ!」
「分かりました!」
俺の指示に従い、ユリヤはこの場から離れようとする。しかし彼女の攻撃を受けたことにより、モンスターは標的をユリヤに変えたようだ。身体を反転させると、彼女に強風を放つ。
「きゃあ!」
強風を受け、ユリヤは転倒した。
その際に彼女のスカートが捲れて白いパンツが見えてしまったが、それは見なかったことにしておこう。
標的をユリヤに変えられたが、その代わりに俺が攻撃することができる。
立ち上がると直ぐに巨大な鳥に接近し、背後からモンスターの背を斬る。
『キエエエエエエエエエエエエエエエエエエエェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!』
やつの背から鮮血が流れ、悲鳴のような鳴き声を上げる。
俺の得物なら、こいつにダメージを与えることができる。太刀の切れ味を上げておいて正解だったな。
モンスターが振り返ると、両翼を広げて俺を睨みつける。目が血走ったかのように赤くなり、息も荒くなっていた。
どうやら憤怒状態に入ったようだな。本番はここからと言う訳か。
0
お気に入りに追加
1,108
あなたにおすすめの小説
学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった
白藍まこと
恋愛
主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。
クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。
明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。
しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。
そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。
三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。
※他サイトでも掲載中です。
前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります
京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。
なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。
今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。
しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。
今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。
とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
俺だけ展開できる聖域《ワークショップ》~ガチャで手に入れたスキルで美少女達を救う配信がバズってしまい、追放した奴らへざまあして人生大逆転~
椿紅颯
ファンタジー
鍛誠 一心(たんせい いっしん)は、生ける伝説に憧憬の念を抱く駆け出しの鍛冶師である。
探索者となり、同時期に新米探索者になったメンバーとパーティを組んで2カ月が経過したそんなある日、追放宣言を言い放たれてしまった。
このことからショックを受けてしまうも、生活するために受付嬢の幼馴染に相談すると「自らの価値を高めるためにはスキルガチャを回してみるのはどうか」、という提案を受け、更にはそのスキルが希少性のあるものであれば"配信者"として活動するのもいいのではと助言をされた。
自身の戦闘力が低いことからパーティを追放されてしまったことから、一か八かで全て実行に移す。
ガチャを回した結果、【聖域】という性能はそこそこであったが見た目は派手な方のスキルを手に入れる。
しかし、スキルの使い方は自分で模索するしかなかった。
その後、試行錯誤している時にダンジョンで少女達を助けることになるのだが……その少女達は、まさかの配信者であり芸能人であることを後々から知ることに。
まだまだ驚愕的な事実があり、なんとその少女達は自身の配信チャンネルで配信をしていた!
そして、その美少女達とパーティを組むことにも!
パーティを追放され、戦闘力もほとんどない鍛冶師がひょんなことから有名になり、間接的に元パーティメンバーをざまあしつつ躍進を繰り広げていく!
泥臭く努力もしつつ、実はチート級なスキルを是非ご覧ください!
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
陽キャグループを追放されたので、ひとりで気ままに大学生活を送ることにしたんだが……なぜか、ぼっちになってから毎日美女たちが話しかけてくる。
電脳ピエロ
恋愛
藤堂 薫は大学で共に行動している陽キャグループの男子2人、大熊 快児と蜂羽 強太から理不尽に追い出されてしまう。
ひとりで気ままに大学生活を送ることを決める薫だったが、薫が以前関わっていた陽キャグループの女子2人、七瀬 瑠奈と宮波 美緒は男子2人が理不尽に薫を追放した事実を知り、彼らと縁を切って薫と積極的に関わろうとしてくる。
しかも、なぜか今まで関わりのなかった同じ大学の美女たちが寄ってくるようになり……。
薫を上手く追放したはずなのにグループの女子全員から縁を切られる性格最悪な男子2人。彼らは瑠奈や美緒を呼び戻そうとするがことごとく無視され、それからも散々な目にあって行くことになる。
やがて自分たちが女子たちと関われていたのは薫のおかげだと気が付き、グループに戻ってくれと言うがもう遅い。薫は居心地のいいグループで楽しく大学生活を送っているのだから。
秘密多め令嬢の自由でデンジャラスな生活〜魔力0、超虚弱体質、たまに白い獣で大冒険して、溺愛されてる話
嵐華子
ファンタジー
【旧題】秘密の多い魔力0令嬢の自由ライフ。
【あらすじ】
イケメン魔術師一家の超虚弱体質養女は史上3人目の魔力0人間。
しかし本人はもちろん、通称、魔王と悪魔兄弟(義理家族達)は気にしない。
ついでに魔王と悪魔兄弟は王子達への雷撃も、国王と宰相の頭を燃やしても、凍らせても気にしない。
そんな一家はむしろ互いに愛情過多。
あてられた周りだけ食傷気味。
「でも魔力0だから魔法が使えないって誰が決めたの?」
なんて養女は言う。
今の所、魔法を使った事ないんですけどね。
ただし時々白い獣になって何かしらやらかしている模様。
僕呼びも含めて養女には色々秘密があるけど、令嬢の成長と共に少しずつ明らかになっていく。
一家の望みは表舞台に出る事なく家族でスローライフ……無理じゃないだろうか。
生活にも困らず、むしろ養女はやりたい事をやりたいように、自由に生きているだけで懐が潤いまくり、慰謝料も魔王達がガッポリ回収しては手渡すからか、懐は潤っている。
でもスローなライフは無理っぽい。
__そんなお話。
※お気に入り登録、コメント、その他色々ありがとうございます。
※他サイトでも掲載中。
※1話1600〜2000文字くらいの、下スクロールでサクサク読めるように句読点改行しています。
※主人公は溺愛されまくりですが、一部を除いて恋愛要素は今のところ無い模様。
※サブも含めてタイトルのセンスは壊滅的にありません(自分的にしっくりくるまでちょくちょく変更すると思います)。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる