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第五章
第五話 山菜にします?果物にします?それともあ・た・し
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偶然出会ったブルボーアを討伐した俺は、一旦別荘に戻ってもう一度山の中に入る。
さっきから別荘を往復しているような気がするけど、こればかりは仕方がないよな。さすがにイノシシを背負ったまま、森の中を歩く訳にはいかない。
「早いところ、テレーゼと合流して食材を持って帰りたいよな」
首を左右に振りながら山の中を歩き、山の幸を探していると、赤い果実がなっている木を発見した。
「早速果物を見つけた!」
「あら、リュシアンじゃない! 何? あたしが恋しくなって追いかけて来てくれたの?」
上からテレーゼの声が聞こえ、俺は顔を上げる。
木の太い枝の上に、内巻きモテロングを胸下まであるローレイヤースタイルにしている赤い髪の少女が立っていた。
「テレーゼ、果物を取って……」
俺は途中で言葉を詰まらせ、急いで視線を下に逸らした。
彼女が立っているせいで、見上げると白いパンツが見放題となっていた。
「何? どうかしたの?」
「い、いや、なんでもない」
あ、危なかった。そのまま見上げていたら、俺の視線に彼女は気付いてしまう。パンツを見られたことに対して羞恥心を覚え、俺に音波を浴びせていたかもしれない。
「リュシアン、悪いけど手伝ってもらえる? 一人だと大変なのよ」
「それは別に構わないが」
「本当! ありがとう! さすがリュシアンね。あたしが果実を落とすからキャッチして」
「了解」
テレーゼが木になっている赤い果実をもぎ取り、俺のところに投げる。それをキャッチすると、続けて彼女は果実を投げてきた。
場所を変えながら投げているからか、段々俺は下がって行くことになった。
まるで曲芸を仕込まれている動物の気分だ。まさかテレーゼはわざとやっていないよな?
「なぁ、もしかして俺で遊んでいないか?」
「あはは、さすがにバレたか。リュシアンがどこまで遠くに投げたものをキャッチできるか試したくて」
まったく、何をやっているんだよ。
「遊びはこの辺にしてちゃんと渡してくれ」
「はーい」
悪戯に成功した子どものような笑みを浮かべながら、テレーゼは返事をすると真面目に赤い果実を投げた。
「よし、果物はこれくらいあれば大丈夫だろう」
テレーゼが用意していた籠の中に、赤い果実が溢れそうになるほど敷き詰め、これ以上はいらないだろうと俺は判断した。
「わかったわ」
木からテレーゼが降りると、彼女は俺のところに駆け寄って来る。
「手伝ってくれてありがとう。それじゃ、次は山菜を探しに行きましょう」
「もしかして、この果物が最初に見つけたのか?」
「そうよ」
マジかよ。俺は釣りをしたり、ブルボーアを討伐したりして結構時間を使っていたのに、その間テレーゼは赤い果実を見つけただけだったのか。
「い、言っておくけど別に遊んでいた訳じゃないわよ。この山、思ったよりも山の幸が少ないのよ」
心の中で思ったことが表情に出てしまったのだろうか? 急にテレーゼが弁明してきた。
「別に俺は何も言っていなかっただろう?」
「口には出していないけど、顔に書いてあったわよ」
どうやら本当に顔に出てしまっていたようだ。今後は気を付けないといけないな。
「と、とにかく山菜を探そう。二人で探せばきっと直ぐに見つけられるはずだ」
この場に居づらい雰囲気が醸し出され、俺はこの場から離れる。
「ちょっと待ってよ! あたしを置いていかないで!」
先に歩き出すと慌ててテレーゼが駆け寄り、俺の横を歩く。
そんなに慌てることもないだろうに、そんなに俺から離れるのが嫌だったのだろうか。
しばらく山の中を歩き、テレーゼが探していなかった場所を捜索していると、キノコの群生地を発見した。
「お、あそこにたくさんキノコが生えているな。ちょっと見てみよう」
キノコの群生地に駆け寄り、生えているキノコを一つずつ確認する。
「ダメだ。食べられそうなキノコはないな」
ここに生えているのは毒キノコばかりだった。食べれば体が痺れるパラシリス茸、毒状態になるポイズン茸、混乱してしまうコンフュージョン茸などしか生えていなかった。
アイテム作りの素材にはなるけど、今必要なのは食べられるキノコだ。
「仕方がないから、他を探そう」
正直、アイテムの素材にはなるので採取しておきたい気持ちはある。だけど万が一食材のキノコと混ざってしまう可能性を考えると、採取する訳にはいかなかった。
またしばらく歩くと、竹が生えている場所に辿り着く。
「竹か。もしかしたらあの食材があるかもしれないな」
「見て! |リュシアン《ピグレット)! あそこにタケノッコが生えているわ!」
テレーゼが指差した方に顔を向けると、地面から顔を出しているタケノッコが見えた。
本当なら、地面から顔を出す前の小さいタケノッコが一番美味しい。だけど初心者にはそれを見分ける技術と経験がない。
ここは地面から出ているものでも、ありがたく頂戴するしかない。
タケノッコに近づき、周りの地面を掘る。本当であれば鍬などでしたほうが一番効率的だ。だが、そんなものを持っていないので自分の手で掘るしかない。
ある程度掘り、持っていたナイフでタケノッコを採取する。
鍬ではないので時間がかかってしまったが、それでも採取することができた。
「よし、タケノッコを採取することができたし、そろそろ帰ろう」
「そうね。本当ならもう少し欲しいところだけど、そろそろ暗くなってしまうもの」
一部ではあるが、山の幸を手に入れた俺たちは別荘に帰ることにした。
キノコ系は手に入らなかったので、道中にあった毒キノコを採取しておく。
帰って直ぐに俺のポーチに入れれば問題ないだろう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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何卒宜しくお願いします。
さっきから別荘を往復しているような気がするけど、こればかりは仕方がないよな。さすがにイノシシを背負ったまま、森の中を歩く訳にはいかない。
「早いところ、テレーゼと合流して食材を持って帰りたいよな」
首を左右に振りながら山の中を歩き、山の幸を探していると、赤い果実がなっている木を発見した。
「早速果物を見つけた!」
「あら、リュシアンじゃない! 何? あたしが恋しくなって追いかけて来てくれたの?」
上からテレーゼの声が聞こえ、俺は顔を上げる。
木の太い枝の上に、内巻きモテロングを胸下まであるローレイヤースタイルにしている赤い髪の少女が立っていた。
「テレーゼ、果物を取って……」
俺は途中で言葉を詰まらせ、急いで視線を下に逸らした。
彼女が立っているせいで、見上げると白いパンツが見放題となっていた。
「何? どうかしたの?」
「い、いや、なんでもない」
あ、危なかった。そのまま見上げていたら、俺の視線に彼女は気付いてしまう。パンツを見られたことに対して羞恥心を覚え、俺に音波を浴びせていたかもしれない。
「リュシアン、悪いけど手伝ってもらえる? 一人だと大変なのよ」
「それは別に構わないが」
「本当! ありがとう! さすがリュシアンね。あたしが果実を落とすからキャッチして」
「了解」
テレーゼが木になっている赤い果実をもぎ取り、俺のところに投げる。それをキャッチすると、続けて彼女は果実を投げてきた。
場所を変えながら投げているからか、段々俺は下がって行くことになった。
まるで曲芸を仕込まれている動物の気分だ。まさかテレーゼはわざとやっていないよな?
「なぁ、もしかして俺で遊んでいないか?」
「あはは、さすがにバレたか。リュシアンがどこまで遠くに投げたものをキャッチできるか試したくて」
まったく、何をやっているんだよ。
「遊びはこの辺にしてちゃんと渡してくれ」
「はーい」
悪戯に成功した子どものような笑みを浮かべながら、テレーゼは返事をすると真面目に赤い果実を投げた。
「よし、果物はこれくらいあれば大丈夫だろう」
テレーゼが用意していた籠の中に、赤い果実が溢れそうになるほど敷き詰め、これ以上はいらないだろうと俺は判断した。
「わかったわ」
木からテレーゼが降りると、彼女は俺のところに駆け寄って来る。
「手伝ってくれてありがとう。それじゃ、次は山菜を探しに行きましょう」
「もしかして、この果物が最初に見つけたのか?」
「そうよ」
マジかよ。俺は釣りをしたり、ブルボーアを討伐したりして結構時間を使っていたのに、その間テレーゼは赤い果実を見つけただけだったのか。
「い、言っておくけど別に遊んでいた訳じゃないわよ。この山、思ったよりも山の幸が少ないのよ」
心の中で思ったことが表情に出てしまったのだろうか? 急にテレーゼが弁明してきた。
「別に俺は何も言っていなかっただろう?」
「口には出していないけど、顔に書いてあったわよ」
どうやら本当に顔に出てしまっていたようだ。今後は気を付けないといけないな。
「と、とにかく山菜を探そう。二人で探せばきっと直ぐに見つけられるはずだ」
この場に居づらい雰囲気が醸し出され、俺はこの場から離れる。
「ちょっと待ってよ! あたしを置いていかないで!」
先に歩き出すと慌ててテレーゼが駆け寄り、俺の横を歩く。
そんなに慌てることもないだろうに、そんなに俺から離れるのが嫌だったのだろうか。
しばらく山の中を歩き、テレーゼが探していなかった場所を捜索していると、キノコの群生地を発見した。
「お、あそこにたくさんキノコが生えているな。ちょっと見てみよう」
キノコの群生地に駆け寄り、生えているキノコを一つずつ確認する。
「ダメだ。食べられそうなキノコはないな」
ここに生えているのは毒キノコばかりだった。食べれば体が痺れるパラシリス茸、毒状態になるポイズン茸、混乱してしまうコンフュージョン茸などしか生えていなかった。
アイテム作りの素材にはなるけど、今必要なのは食べられるキノコだ。
「仕方がないから、他を探そう」
正直、アイテムの素材にはなるので採取しておきたい気持ちはある。だけど万が一食材のキノコと混ざってしまう可能性を考えると、採取する訳にはいかなかった。
またしばらく歩くと、竹が生えている場所に辿り着く。
「竹か。もしかしたらあの食材があるかもしれないな」
「見て! |リュシアン《ピグレット)! あそこにタケノッコが生えているわ!」
テレーゼが指差した方に顔を向けると、地面から顔を出しているタケノッコが見えた。
本当なら、地面から顔を出す前の小さいタケノッコが一番美味しい。だけど初心者にはそれを見分ける技術と経験がない。
ここは地面から出ているものでも、ありがたく頂戴するしかない。
タケノッコに近づき、周りの地面を掘る。本当であれば鍬などでしたほうが一番効率的だ。だが、そんなものを持っていないので自分の手で掘るしかない。
ある程度掘り、持っていたナイフでタケノッコを採取する。
鍬ではないので時間がかかってしまったが、それでも採取することができた。
「よし、タケノッコを採取することができたし、そろそろ帰ろう」
「そうね。本当ならもう少し欲しいところだけど、そろそろ暗くなってしまうもの」
一部ではあるが、山の幸を手に入れた俺たちは別荘に帰ることにした。
キノコ系は手に入らなかったので、道中にあった毒キノコを採取しておく。
帰って直ぐに俺のポーチに入れれば問題ないだろう。
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