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86 アクメギロチン

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 今日も今日とて依頼のために魔物討伐へやってきていた小愛。
 そんな彼女は何故かギロチンにかけられていた。

 何故こんなことになってしまっているのか。それは少し遡ること数分前。
 魔物討伐のために冥王領へとやってきていた彼女の前に一人の青年が姿を現したことから全てが始まった。

「おや、おやおや。その魔力……なるほどそうか。そういうことなのですか」
「え……なに、どういうこと?」

 突然目の前に現れ、自分を見るやいなや謎にテンションを上げる青年を不気味がる小愛。それもそのはずだ。見知らぬ人がそんな反応をすれば誰だってそうなる。

「いやいや失礼。君の魔力と生命力が例の指名手配犯と同じだったものだからつい……ね」
「指名手配犯?」

 身に覚えが無いなと疑問を抱く小愛。しかしそんな彼女の様子を見て青年は続ける。

「おや、君にとってはその程度でしかないと言う事かな? ……冥王様の暗殺は」
「冥王……あ」

 その時思い出したかのように小愛は声を漏らす。
 以前冥王領で戦い、勝利した記憶が彼女の中で呼び起こされていた。

「そういえば前に冥王って人を倒したような……」
「やはりそうですか。ふふっ、それなら話は早い」

 不気味に笑い続ける青年を前にして、小愛は何とも言えない緊張感に包まれる。
 まるでこの世のものではないような異質な空気感を青年が放っていることに気付いたのだ。

「もしかしてあなた、冥王と何か関係があるの……?」
「直接関係があると言う程でも無いさ。所詮はただの拷問官ですよ」
「拷問……そんな人が私に何の用なの……」

 青年の正体を知り、一気に小愛の警戒レベルが上昇する。

「指名手配犯である君を捕まえ、刑に処す。それが目的ですよ。難しい話では無いでしょう?」
「そう、冥王を殺された恨みってことね……」
「いやいや、僕自身は別に冥王様の事なんてどうでも良いさ。単刀直入に言えば君を拘束して拷問……いや、あれはそんな生易しい物じゃないですね。要は君を僕の開発した装置の実験体にしたくてですね」

 青年は楽し気にそう話す。彼の放つ不気味さの中に少年のような無邪気さが混じり、かえって異質に見えさせていた。

「ただの自己満足なんだ……まあ良いかな。私、捕まる気は無いからね」
「やる気が十分なのは良いことですよ、ええ。……既に手遅れだと言う事を除けばね」
「なっ……!?」

 その瞬間、小愛の足元に魔法陣が発動し彼女の体を拘束したのだった。

「ぐっ、ほどけない……?」
「無駄です。その拘束魔法は対象の魔力が多ければ多いだけ拘束力が増すのですから。君程の魔術師であればもはや抜け出すことなど不可能と言って良いでしょう」
「そんな……」

 そんな訳で見事に拘束されてしまった小愛はそのまま青年に連れられ、ギロチンにかけられてしまったのだった。

「っていうかギロチンってもう拷問とかのレベルじゃ無くない!? 死ぬ、死ぬよ!?」
「いえいえ、ご心配なさらず」

 青年は身動きの取れない小愛の頬を優しく撫でながら言葉を繋ぐ。

「このギロチンはただのギロチンではありませんから。名付けてアクメギロチン……! 僕の一番の発明ですよこれは!」
「アクメギロチン……?」

 名前の時点で嫌な予感がしてきた小愛だがそのまま青年の説明を聞き続けた。

「これは首を斬り落とすのではなく、高濃度なアクメ魔法で構成された特殊な刃を対象の首にぶち込むのです。するとあら不思議。性行為なんて過去のものになってしまうほどの快楽と多幸感が頭の中を支配してしまうのですよ」
「なんというか、とんでもないね」
「ええそうでしょう。とんでもない発明をしてしまったのですよ僕は」

 何となく小愛と認識の齟齬が起こっているであろう青年は自慢げに語り続けた。
 そしてついにその時はきてしまう。

「さて、説明はこれくらいにして……実際に受けてみればより素晴らしさがわかることでしょう」
「え、待って駄目だってそんなの……お願い、やめ……」

 一切の抵抗を許されない状況の小愛はただただ懇願することしか出来ないが、それを受け入れるほど青年はまともでは無かった。

「今こそ僕の発明がその本領を発揮する時! さあ、喜びなさい! 君が被験者第一号となるのです!」

 青年がレバーを引くと、ガコンと鈍い音と共に刃が小愛の首へと落ちて行く。
 そしてそのままスパッと彼女の首を切断……はせずに通り抜けた。

「んぉ゛っぉぉほ゛っぉぉ!?」

 そしてその瞬間、絶頂何十回分とも言えるほどの快楽が彼女の体中を駆け巡ったのだった。
 彼女の小さな体が一瞬大きく跳ねあがり、秘部からは大量の潮と愛液と尿が混じり合ったものが噴き出てしまう。
 さらには小さく控え目な胸の先にある乳首はぷっくりと膨れ上がり、ぴゅっぴゅと母乳を噴き出してしまっていた。

 彼女の体中が一瞬にして壊されてしまったのだ。

「うーん、とても良い。実験は成功だ……これで僕の発明は認められる!」
「ふぅっ……♡ ふぅっ……♡」

 膨大な快楽を刹那とも言える時間に無理やり与えられてしまったために頭の中がぐちゃぐちゃになりまともな思考を保てない小愛は虚ろな目で青年の方を見続ける。
 それに気付いた青年は彼女の元へと近づいて行き、先ほどと同じように彼女の頬を撫でながら語り続けた。

「良い顔ですよ。凄く良い。ああ、少女が快楽に蕩ける顔と言うのはやはり美しい。ですがこれだけでは終わりません」

 そう言うと青年はレバーを戻し、刃を元の位置に戻したのだった。

「お楽しみはまだまだこれからなのですよ。どうか壊れないでくださいね……?」
「ぅぁ……やめ……て」

 なんとか声を絞り出してそう言う小愛だが、そんなもの一切気にせず青年は狂気に満ちた表情でレバーを再び引いた。

「やだ……やだっぁっぁ゛ああっぁ゛ぁっぁ♡」

 再び刃が彼女の首をすり抜け、それと同時にとてつもない快楽が彼女の体を襲う。
 そして先程と同じように彼女の体は快楽の刺激に反応してしまった。
 
 だが彼女への責めはまだ終わらない。
 青年は間髪入れずに再び刃を落としたのだ。

「んぉ゛っぉ゛ぉ!?」

 こんなにもすぐに次弾が来ることを予想していなかった小愛は無防備の状態で快楽に襲われてしまう。
 あまりにも強すぎる快楽を何度も与えられてしまった今の彼女の体にとって、もはや快楽は苦痛に成り代わり始めていた。

「はぁっはぁっ、やだっやだぁっもうイキたくない……苦しい、辛いからぁ……!」
「良い……良いですその顔。苦痛にゆがむ少女の顔もまたとても美しい。さあ、もっと君の苦しむ様子を見せてください♡」

 嬌声と懇願の混じり合った叫びを続ける小愛を前にして、青年は変わらず狂気の笑みを浮かべ続ける。
 こうなってしまってはもはや小愛にはどうすることも出来ない。このまま青年の玩具としてひたすら弄ばれ続けるのだ。

 と思われたが、度重なる絶頂による魔力の飽和によってこれまたいつものように魔力爆発を引き起こしたのだった。
 つまりは一件落着。それどころか冥王領の一部を軽く吹き飛ばした影響で人間領に不当に侵攻する冥王軍が減り良い感じに平和になったのだった。
 小愛はまたしても知らない所で人間を救ったのだ。もっともそれを彼女自身が知ることは無いのだが。
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