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31 即死魔法
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とある廃城。そこに小愛は訪れていた。
「この雰囲気、流石にもう慣れたかな。冒険者やるのに暗い所とか幽霊が怖いっていうのはデメリットしか無いもんね」
この世界に来たばかりの頃の彼女はこのような場所を探索する際には毎回恐怖の意味でビクビクしていた。しかし経験を重ねたことで今では何も問題ないようだった。
そもそも何故彼女がこの廃城に訪れたのか。それはいつものことではあるが依頼のためだ。なんでもこの廃城には人を誘い込んでは殺し、その魂を自らの栄養にするという怪物がいるのだという。その被害を重く見たギルドは依頼を出したのだが、何人もの冒険者が返ってこないことからついに彼女に名指しで依頼が出されたのだ。
「あれ、ここで終わりかな?」
そういう訳で廃城の中を探索していた小愛だったが、ついに何にも出会わずに最後の部屋の探索を終えてしまったようだ。
「うーん、また探索し直しかぁ」
そう言って再び探索し直そうと元の道を戻りかけた小愛の足を……何かが掴んだ。
「おお、今回の獲物はかなりの上物では無いか」
「え、何!? もしかして貴方が廃城の怪物?」
後ろから聞こえる声に向かって小愛はそう尋ねる。
「その通りだ。私はソウルイーター……それもただのソウルイーターでは無いぞ。偉大なる冥界の主、冥王様の配下であり冥王軍序列一位であり四天王なのだ」
「冥王……? それってあの冥王デスメノス……?」
ソウルイーターの口にした『冥王』と言う言葉に聞き覚えがあった小愛はそう返した。
「ほう、人の身でありながらその名を知っているのか。ならば光栄に思うがよい。何しろこれから貴様は冥王様の配下である私が力を付けるための餌となるのだからな!」
「な……なんか貴方、小物感凄いね?」
「な、何ィ!?」
小愛は思ったことをそのまま口に出した。それがソウルイーターにとっては深く突き刺さった様だ。図星だったのだろう。
「き、貴様! さては四天王が既に私しかいないことや冥王軍自体がほぼ壊滅状態にあることを知っているなッッ!?」
「いや、全く知らないんだけど……?」
気にしている所を突かれたためか、ソウルイーターは小愛が聞いてもいないことをベラベラと話し始めたのだった。
「……な、なんてな。今のはその、嘘だ」
「いやどう考えても嘘って雰囲気じゃ無いよ?」
「だ、黙れ! 嘘だと言ったら嘘なんだ! 機密情報を外に出したなんて知られたら私が滅ぼされてしまう!! ……いや、まだ大丈夫だ」
「ちょっ何を……」
ソウルイーターは掴んでいた手を放し、今度は彼女の首筋に手を回した。
「私としたことが取り乱してしまった。そうだ、何も問題は無かった。今ここで貴様を殺せば何も問題は無いのだからなァ! ハッハッハァ!!」
「っ!!」
「死ぬがよい! 秘技、ネックスラッシュ!! ……何故だ、何故首が飛ばない?」
「……今、何かしたの……?」
ソウルイーターはそうして高らかに笑いながら小愛の首を刎ねようとした。だが、彼女の首が飛ぶことは無かった。
「き、貴様……何だ! 何をした!」
「何もしてないんだけど……」
「そんな訳あるか……私のネックスラッシュは確実に首を飛ばすはずだ……! 魔法耐性が人の身を超えていれば耐えることもあるだろうが、こんな少女がそれだけの物を持っているはずが……」
「え、持ってるよ?」
「……は?」
小愛の言う通り、彼女は高い魔法耐性を持っていた。何しろゲームでのキャラの能力がそのまま引き継がれているのだ。魔法耐性どころか物理耐性も化け物である。それだけの圧倒的な力があるからこそ、彼女は余裕を持って性的な行為を楽しむことが出来ているのだ。
「ふざけるな……そんなことが……なんてな。これが効かぬとも、私にはまだ秘技があるのだ。即死魔法デッドソウルがな……!」
「即死魔法!?」
ソウルイーターが即死魔法と言ったのを聞いた小愛は今までの余裕を無くし焦り始めた。
「ほう、目に見えて焦っているな。だがもう遅い! デッドソウルは既に発動されたッ!」
「ぐっ……!?」
小愛が焦っていた理由。それは即死魔法がゲームにおいてレジスト不可能の状態異常だったからだ。……だが彼女は忘れていた。
「あ、あれ?」
以前、即死耐性のスキルを入手していたことを。
「そう言えば……うん、やっぱり」
ウインドウを表示しスキル欄を確認した小愛は頷く。即死耐性のスキルのことを完全に思い出したようだ。
「な、何故生きているのだ貴様……!」
「さあて、なんでかなー……あれ、何これ……んぅっ!?」
自身に即死魔法が効かないことがわかった小愛は強気にソウルイーターへと近づいて行ったのだが、そこで彼女の体に異常が起き始めた。
「ふっ……んぐっ……」
その場に立ち止まり、何かに耐えるように息を漏らしている。
「はぁ……はぁ……なにこれぇ……」
小愛はいつの間にか蕩けた表情になっていた。それだけでは無く、秘部からは愛液が漏れだしている。
「一体どうしたと言うのだ。……そうか! やはり私の魔法攻撃が効いているのだな!」
「そ、そうかもしれないね……だからもう一回、今の……やってみたらどうかな?」
小愛は虚ろな目でソウルイーターの方を見ながらそう言う。
「ではもう一度食らわせてやろう。私のデッドソウルをな!」
「ひぐっ……♡ や、やっぱりこれ……!」
小愛は一瞬体を硬直させ、その後何度か全身を痙攣させた。
「これしゅごぃ……あ、あたまの中ぐちゃぐちゃになりゅぅ♡」
「な、何かおかしいぞ貴様……?」
蕩けきった声でそう呟く小愛にソウルイーターは困惑を隠せずにいた。
「も、もっとそれやってぇ……もっと気持ちよくなりたいのぉっ」
目がハートになっているのでは無いかと言う程に性欲に快楽に悦楽に飲み込まれた小愛が、凄まじい勢いでソウルイーターに詰め寄る。……彼女は絶頂していた。それも脳内が快楽物質で一杯になる程の強烈なものによって。
人は死ぬ瞬間にとてつもない程の快楽物質が出ると言われている。即死魔法に耐性がある小愛は死亡することは無いものの、死亡する際の快楽物資の分泌は行われているという謎の状態となっていたのだ。つまり、彼女の脳内は即死魔法を受けるたびに快楽物質でじゃぶじゃぶになっている。
「ま、待て近づくな……! 魔法ならいくらでも使ってやるから!」
「ぉぉ゛っ♡ あたまがぱちぱちしてだめになっひゃぅぅ……」
性行為とは比較にもならない程の快楽を一度に受け、今にもおかしくなりそうな小愛。それでも自我を保てているのは彼女の精神力と各種スキルのおかげだろうか。……いや、既に保ててはいないのかもしれないが。
「はぁ……はぁ……もっと、もっとぉ♡」
「わ、わかったから近づくな! 貴様のその生命エネルギーは私たちには毒過ぎる!」
「そんなこと言って……本当は一緒にえっちしたいんでしょ?」
「ぐわーやめろ!」
小愛はソウルイーターに抱き着いて首筋を舐め始めた。彼女の唾液に含まれる生命エネルギーの影響か、そうやって小愛が舐めたところからソウルイーターの体が消えて行っている。
「んぅー……もう即死魔法やってくれないの?」
「は、はいやります! やらせていただきます! だ、だから離れてください!!」
もはやソウルイーターには先程までのような高慢な態度は無くなっていた。今はひたすらに生命エネルギーに耐えながら即死魔法を使い続けている。
「んっふぅっっぅ゛っ♡ これ、えっちなことしながらだとどうなるんだろ……♡」
「ひぃぃぃぃ!? お助けぇぇっ!」
情けなく助けを求めるソウルイーターの事など全く気にせず、小愛は硬くなった己の乳首をソウルイーターの纏う麻布に擦り付け始めた。
「ぉぉ゛っ!? や、やっぱり思った通り……ひぐっ♡ ……あたまもおっぱいもぐちゃぐちゃになって溶けちゃいそう……♡」
「あぁ、私はここで死ぬのか……いや、既に死んだ身ではあるが。こうなるんならもっと……」
全てを言い切ること無くソウルイーターは消滅した。そして小愛はあまりの快楽にとうとう限界を迎え、気を失ってしまったのだった。
[即死耐性が強化されました]
「この雰囲気、流石にもう慣れたかな。冒険者やるのに暗い所とか幽霊が怖いっていうのはデメリットしか無いもんね」
この世界に来たばかりの頃の彼女はこのような場所を探索する際には毎回恐怖の意味でビクビクしていた。しかし経験を重ねたことで今では何も問題ないようだった。
そもそも何故彼女がこの廃城に訪れたのか。それはいつものことではあるが依頼のためだ。なんでもこの廃城には人を誘い込んでは殺し、その魂を自らの栄養にするという怪物がいるのだという。その被害を重く見たギルドは依頼を出したのだが、何人もの冒険者が返ってこないことからついに彼女に名指しで依頼が出されたのだ。
「あれ、ここで終わりかな?」
そういう訳で廃城の中を探索していた小愛だったが、ついに何にも出会わずに最後の部屋の探索を終えてしまったようだ。
「うーん、また探索し直しかぁ」
そう言って再び探索し直そうと元の道を戻りかけた小愛の足を……何かが掴んだ。
「おお、今回の獲物はかなりの上物では無いか」
「え、何!? もしかして貴方が廃城の怪物?」
後ろから聞こえる声に向かって小愛はそう尋ねる。
「その通りだ。私はソウルイーター……それもただのソウルイーターでは無いぞ。偉大なる冥界の主、冥王様の配下であり冥王軍序列一位であり四天王なのだ」
「冥王……? それってあの冥王デスメノス……?」
ソウルイーターの口にした『冥王』と言う言葉に聞き覚えがあった小愛はそう返した。
「ほう、人の身でありながらその名を知っているのか。ならば光栄に思うがよい。何しろこれから貴様は冥王様の配下である私が力を付けるための餌となるのだからな!」
「な……なんか貴方、小物感凄いね?」
「な、何ィ!?」
小愛は思ったことをそのまま口に出した。それがソウルイーターにとっては深く突き刺さった様だ。図星だったのだろう。
「き、貴様! さては四天王が既に私しかいないことや冥王軍自体がほぼ壊滅状態にあることを知っているなッッ!?」
「いや、全く知らないんだけど……?」
気にしている所を突かれたためか、ソウルイーターは小愛が聞いてもいないことをベラベラと話し始めたのだった。
「……な、なんてな。今のはその、嘘だ」
「いやどう考えても嘘って雰囲気じゃ無いよ?」
「だ、黙れ! 嘘だと言ったら嘘なんだ! 機密情報を外に出したなんて知られたら私が滅ぼされてしまう!! ……いや、まだ大丈夫だ」
「ちょっ何を……」
ソウルイーターは掴んでいた手を放し、今度は彼女の首筋に手を回した。
「私としたことが取り乱してしまった。そうだ、何も問題は無かった。今ここで貴様を殺せば何も問題は無いのだからなァ! ハッハッハァ!!」
「っ!!」
「死ぬがよい! 秘技、ネックスラッシュ!! ……何故だ、何故首が飛ばない?」
「……今、何かしたの……?」
ソウルイーターはそうして高らかに笑いながら小愛の首を刎ねようとした。だが、彼女の首が飛ぶことは無かった。
「き、貴様……何だ! 何をした!」
「何もしてないんだけど……」
「そんな訳あるか……私のネックスラッシュは確実に首を飛ばすはずだ……! 魔法耐性が人の身を超えていれば耐えることもあるだろうが、こんな少女がそれだけの物を持っているはずが……」
「え、持ってるよ?」
「……は?」
小愛の言う通り、彼女は高い魔法耐性を持っていた。何しろゲームでのキャラの能力がそのまま引き継がれているのだ。魔法耐性どころか物理耐性も化け物である。それだけの圧倒的な力があるからこそ、彼女は余裕を持って性的な行為を楽しむことが出来ているのだ。
「ふざけるな……そんなことが……なんてな。これが効かぬとも、私にはまだ秘技があるのだ。即死魔法デッドソウルがな……!」
「即死魔法!?」
ソウルイーターが即死魔法と言ったのを聞いた小愛は今までの余裕を無くし焦り始めた。
「ほう、目に見えて焦っているな。だがもう遅い! デッドソウルは既に発動されたッ!」
「ぐっ……!?」
小愛が焦っていた理由。それは即死魔法がゲームにおいてレジスト不可能の状態異常だったからだ。……だが彼女は忘れていた。
「あ、あれ?」
以前、即死耐性のスキルを入手していたことを。
「そう言えば……うん、やっぱり」
ウインドウを表示しスキル欄を確認した小愛は頷く。即死耐性のスキルのことを完全に思い出したようだ。
「な、何故生きているのだ貴様……!」
「さあて、なんでかなー……あれ、何これ……んぅっ!?」
自身に即死魔法が効かないことがわかった小愛は強気にソウルイーターへと近づいて行ったのだが、そこで彼女の体に異常が起き始めた。
「ふっ……んぐっ……」
その場に立ち止まり、何かに耐えるように息を漏らしている。
「はぁ……はぁ……なにこれぇ……」
小愛はいつの間にか蕩けた表情になっていた。それだけでは無く、秘部からは愛液が漏れだしている。
「一体どうしたと言うのだ。……そうか! やはり私の魔法攻撃が効いているのだな!」
「そ、そうかもしれないね……だからもう一回、今の……やってみたらどうかな?」
小愛は虚ろな目でソウルイーターの方を見ながらそう言う。
「ではもう一度食らわせてやろう。私のデッドソウルをな!」
「ひぐっ……♡ や、やっぱりこれ……!」
小愛は一瞬体を硬直させ、その後何度か全身を痙攣させた。
「これしゅごぃ……あ、あたまの中ぐちゃぐちゃになりゅぅ♡」
「な、何かおかしいぞ貴様……?」
蕩けきった声でそう呟く小愛にソウルイーターは困惑を隠せずにいた。
「も、もっとそれやってぇ……もっと気持ちよくなりたいのぉっ」
目がハートになっているのでは無いかと言う程に性欲に快楽に悦楽に飲み込まれた小愛が、凄まじい勢いでソウルイーターに詰め寄る。……彼女は絶頂していた。それも脳内が快楽物質で一杯になる程の強烈なものによって。
人は死ぬ瞬間にとてつもない程の快楽物質が出ると言われている。即死魔法に耐性がある小愛は死亡することは無いものの、死亡する際の快楽物資の分泌は行われているという謎の状態となっていたのだ。つまり、彼女の脳内は即死魔法を受けるたびに快楽物質でじゃぶじゃぶになっている。
「ま、待て近づくな……! 魔法ならいくらでも使ってやるから!」
「ぉぉ゛っ♡ あたまがぱちぱちしてだめになっひゃぅぅ……」
性行為とは比較にもならない程の快楽を一度に受け、今にもおかしくなりそうな小愛。それでも自我を保てているのは彼女の精神力と各種スキルのおかげだろうか。……いや、既に保ててはいないのかもしれないが。
「はぁ……はぁ……もっと、もっとぉ♡」
「わ、わかったから近づくな! 貴様のその生命エネルギーは私たちには毒過ぎる!」
「そんなこと言って……本当は一緒にえっちしたいんでしょ?」
「ぐわーやめろ!」
小愛はソウルイーターに抱き着いて首筋を舐め始めた。彼女の唾液に含まれる生命エネルギーの影響か、そうやって小愛が舐めたところからソウルイーターの体が消えて行っている。
「んぅー……もう即死魔法やってくれないの?」
「は、はいやります! やらせていただきます! だ、だから離れてください!!」
もはやソウルイーターには先程までのような高慢な態度は無くなっていた。今はひたすらに生命エネルギーに耐えながら即死魔法を使い続けている。
「んっふぅっっぅ゛っ♡ これ、えっちなことしながらだとどうなるんだろ……♡」
「ひぃぃぃぃ!? お助けぇぇっ!」
情けなく助けを求めるソウルイーターの事など全く気にせず、小愛は硬くなった己の乳首をソウルイーターの纏う麻布に擦り付け始めた。
「ぉぉ゛っ!? や、やっぱり思った通り……ひぐっ♡ ……あたまもおっぱいもぐちゃぐちゃになって溶けちゃいそう……♡」
「あぁ、私はここで死ぬのか……いや、既に死んだ身ではあるが。こうなるんならもっと……」
全てを言い切ること無くソウルイーターは消滅した。そして小愛はあまりの快楽にとうとう限界を迎え、気を失ってしまったのだった。
[即死耐性が強化されました]
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