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29 TS冒険者と

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「小愛さん、そっちに!」
「わかりました!」

 高位アンデッドの討伐依頼を受けた小愛と冒険者の少年フタナは初対面とは思えない程の連携でターゲットを追い詰めていた。どうやら彼女の持つ『統率』スキルは魔物だけでは無くパーティメンバーにも効果を及ぼすようだ。

「これで……最後!」

 小愛の振るった剣がアンデッドを奇麗に両断する。既に死んだ身であるアンデッドだが、だからこそ小愛の生命エネルギーが凝縮された剣による一撃が致命的なものとなったのだ。

「ぐっ……これまでか……だが! ただでは滅びぬ! 我の最上の呪いをその身に食らうが良い!!」
「危ない小愛さん!」
「きゃっ!?」

 灰と化しつつあるアンデッドは残った魔力を使用して小愛に向けて呪いを放った。しかしギリギリのところで小愛の前にフタナが割り込んだのだった。

「ぅ……何だ、何ともない……?」

 フタナは呪いをまともに受けてしまったものの、特に苦しむ様子は見せない。

「っと、それより小愛さんは大丈夫ですか」
「わ、私は大丈夫ですけど……その……」
「俺がどうかしましたか? ……え?」

 小愛の指さす先を見て彼は固まった。先ほどまでは無かった立派な乳房がそこにはあったのだ。

「え、一体何がどうなって……!?」

 パニックになるフタナ。当然だろう。彼は彼女になっていたのだから。

「とりあえず街まで戻りましょう……か?」
「……そ、そうしましょう」

 二人は状況が呑み込めないまま街へ戻った。フタナは姿が変わってしまっているため討伐依頼の達成報告は小愛が行ったのだが、その短い間に彼は屈強な男冒険者二人に絡まれてしまっていた。

「嬢ちゃん見ねえ顔だな。新人か?」
「なら俺たちが手取り足取り冒険者について教えてあげっからよぉ。ちょっと向こうまで行こうぜ」
「悪いが俺は新人じゃあないし、アンタらに付いて行くつもりも無い。他をあたってくれ」

 そう言って男冒険者二人の間を通り抜けようとしたフタナだったが、男冒険者が彼の細い腕を掴んで引寄せた。

「まあまあ、別に悪いことはしねえからよぉ」
「いい加減しつこいぞ……あ、あれ……?」

 フタナは掴んでいる男の腕を無理やり振り払おうとするが、その行為に全く意味は無かった。それもそのはずだ。今の彼は少女の体になっているのだから。太く長い剣を振るっていた男の頃とは違う今の細いその腕では、どう頑張っても屈強な男冒険者を振り払うことなど出来ないだろう。

「おうおう力づくってのは冒険者としては悪いことじゃねえ。威勢がいいのも好きだぜ。だが……相手は選ばなきゃあダメだぜ?」
「そ、そんな……この程度の力、今までなら簡単に……」

 ひ弱な自分の体に驚きを隠せないフタナ。そうして思考が止まっている彼を男冒険者二人は無理やり連れて行こうとする。

「だ、誰か……助けてくれ……!」

 フタナは恐怖で声を震わせながら周りの冒険者に助けを求めた。しかし、そんな彼に手を差し伸べる者はいなかった。当然だ。屈強な男冒険者二人に食ってかかる者などそうはいないだろう。

「ちょっと良いですか?」
「あ? おう、これまた可愛い嬢ちゃんじゃねえか。どうした? 俺たちに何か用か?」
「小愛さん……!」

 そんな時だった。報告の手続きを終えた小愛が冒険者に絡まれているフタナを発見し、助けに来たのだ。

「その子、私の連れなんです。あまり変なことはしないでもらえますか?」
「そうか。それじゃあ丁度いいし、嬢ちゃんも一緒に行こうぜ」
「うーん、それは無理です」

 小愛はフタナの手を掴み、自分の方に引き寄せた。男冒険者が彼の手を掴んでいるのにも関わらずだ。つまり、それだけ彼女と男冒険者に力の差があるという事になる。

「あ……ぁ? 今、確かに俺掴んでいた……よな?」

 困惑を隠せない冒険者。自分よりも遥かに小さい女の子に力負けしたのだ。そうなるのも無理は無い。

「おいおい、俺たちに歯向かおうっての? このギルドでもそれなりに強い俺たちにぃ?」
「おい待て、コイツは何かおかしい……!」

 小愛へと向かって行く冒険者をもう片方が制止するが、時既に時間切れだった。

「……は?」

 小愛の手を掴んだその男は一瞬の内にひっくり返っていたのだ。

「それでは私たちはこれで」
「うわっ」

 小愛はフタナの腕を引っ張り、冒険者ギルドから出て行く。

「……ありがとうございます」
「ううん、気にしないでください。元はと言えば私のせいですから」
「だとしても、小愛さんが助けてくれなかったら俺……」

 男二人に絡まれていた時のことを思い出したのかフタナの顔が青くなっていく。

「……凄く怖かったんです。今までならどうってことは無かったことが出来なくなっている自分が。そんな弱くなっている自分ではどうやっても抗えないことをされてしまう……今まで感じたことの無い恐怖で頭がいっぱいになっていた。そんな時にあなたが助けてくれて、俺は凄く嬉しかった。安心したんです。……すみません、変ですよねそんなこと男の俺が言うの。忘れてください」
「……しよう」
「……はい?」
「えっちしよう」

 小愛はフタナを抱え上げ、宿屋へと走っていく。

「ちょ、ちょっと待ってください!? なんで急に!?」
「貴方が可愛いのがいけないんですから責任取ってください!!」
「か、可愛い!?」

 小愛に可愛いと言われフタナは頬を赤くする。自分が女の子になってしまったという事実が、どんどん彼の中に積み重なっていく。そうこうしている内に二人は宿屋へとたどり着いた。

「一部屋、ダブル、一日で」
「あいよ。二回の奥の部屋だ」

 慣れているのか宿屋のおかみもスムーズだ。

「ほ、本当にするんですか……? 異性が同じ部屋に泊まるのも、その……」
「今は同性なので問題は無いですよ」
「でも俺、中身は男ですよ……?」
「それでも良い。いや、だからこそ良い」

 小愛は未だ抵抗を続けるフタナの服を脱がせていく。

「……」

 恥ずかしさからかフタナは小愛から目線を反らしている。耳まで真っ赤になっているところから、彼がかなり初心であることは疑いようも無いだろう。

「私より大きい……」
「あ、あまりジロジロ見ないでください……んっ」

 小愛は目の前の双丘が自分の物よりも大きいことに少し嫉妬しつつ、優しく揉み始めた。

「な、なにこれ……胸の先触られているだけなのに、なんか変な気分に……」
「安心してください。痛いことはしないですから……んちゅっ」
「はぅぁっ!?」

 小愛に弄られぷっくりと膨れ上がったフタナの乳首が今度は舌で蹂躙される。ねっとりとした小愛の生暖かい唾液に包まれたそれは、更なる快楽を求めて大きく膨れ上がっていく。

「なんか来ちゃいます……体の奥がゾクゾクして……んっっあぁぁっぁあ!?」

 フタナは嬌声を上げ、腰を大きく跳ねさせた。そこにもはや男としての面影など無かった。

「はぁ……はぁ……」
「おっぱいだけでイっちゃうなんて、才能あるんじゃないですか?」
「こんな才能……いらな……ま、待って!」
「本番はこれからですから……って、これ……!」

 フタナの服を脱がせた小愛の前に飛び出したのは大きく膨れ上がった彼の男性器だった。

「……へえ、あのアンデッド中々良い趣味してるじゃん……んちゅっじゅぶ」
「あ、ああぁあっ!?」

 小愛はフタナの男性器を咥え、舌でねっとりと責め始める。胸を責められていた時とは違う直接的な快楽により、フタナは今まで以上に蕩けた表情となっていた。また、今では羞恥心よりも快楽の方が上回っているのかまっすぐに小愛の方を見ている。もっともっと気持ちよくしてほしい。そんな思いが伝わってくるような、メスの顔になってしまっていた。

「ふっ……っく……んぁっ」
「じゅぷっ……ぷはっ。流石に本番は出来ないけど、フリなら出来るから……っと♪」

 小愛はフタナの上に跨り、後ろに回した手で彼の男性器を優しく握った。そしてそのままゆっくりと腰を動かし始めた。と同時に、もう片方の手で自分の秘部を責め始める。

「こうすると……本当にやっているみたい……でしょ? んっ♡」
「んぁっ♡ そう、です……ねっ……はぅっ♡」

 小愛はそのまま姿勢を低くし、再びフタナの胸を舐め始めた。

「だ、駄目……今おっぱい舐めないでくださ……あっぁあ♡」
「んちゅ……上も下も気持ちよくなって……蕩けちゃおうね♡」

 その後も数時間の間、二人は行為を続けたのだった。彼女の持つ催淫スキルによって今の二人は絶倫状態となっている。決して不可能では無いことだった。
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