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19 魔王
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魔王。それは魔族を統べる魔の王。そんな魔王が街の近くにて復活したという報告があり、Sランク超えである小愛は調査に駆り出されたのだった。
街から数キロ程の山奥に、その城はあった。先日までは存在しなかったはずの魔王城が一晩にして突如現れたのだ。
「これが、魔王城……」
負のオーラを纏い威圧感を醸し出している魔王城に、さすがの小愛も少し尻込みしていた。しかしドラゴンが街を襲ったときのように、高い実力を持つ小愛が動かなければ他のものが被害を被ることになる。それを小愛は理解していた。
小愛は魔王城の門をくぐり、中へと入る。大広間には高級そうな絨毯が敷かれ、壁には光源として一定の間隔で炎魔法を持続的に発動する魔導具が設置されている。
侵入者である自身に対して何も反応が無いのを不気味に思いつつ、小愛は奥へと進んでいく。
そうして廊下を歩き続けた先に、明らかに豪華な装飾の施された扉を発見した。
「これ、多分魔王の部屋だよね」
ゴクリと生唾を飲み込み、小愛はゆっくりと重い扉を開けていく。
扉の先は広めの部屋だった。その中心にはこれまた豪華な玉座がある。しかしそこに座っていた存在を見て、小愛は目を丸くした。
「……女の子?」
玉座に座っていたのは、巨大な玉座には不釣り合いなほどに華奢な体をした少女だったのだ。
「ふむ、貴様が初めての来訪者ということで間違いはないか?」
「そ、そうだけど……」
目の前の小さな存在に、小愛は驚きを隠せなかった。
「我がこうして復活したというのに、誰も祝いに来んとは……魔族も堕ちたものだ」
「あの……」
「なんだ? 発言を許そう」
「魔族……もうほとんど滅んだよ?」
「……え?」
空気が凍りつく。次に魔王が口を開くまでに無限とも言える時間が流れたかのようだった。
「そ、そんなハッタリ……我には通用せんぞ……?」
「いえ、ハッタリではなく……」
そう。小愛がゲームを遊び始めた時点で、既に魔王討伐レイドイベントは終了していたのだ。そのため設定上も魔族はその殆どが滅亡し、サキュバスなどの一部の者が人間社会に適応しているということになっていた。
「そんなバカな……我が幹部であるアークデーモンも、グレートデビルもやられたというのか?」
「なんなら難易度が簡単すぎだって不評だったような……」
小愛の言葉が聞こえていたのか聞こえていないのか、魔王は怒りと悲しみの入り混じった声で魔法の詠唱を始めたのだった。
「えっ何をする気……!?」
「こうなれば我が直々に人間どもを滅ぼしてくれる!! ギガフレイム!!」
突如小愛の立っていた場所に火柱が上がり、小愛を包み込む。
「ふははっまずは貴様から滅してやろう! 我の前に立ったことを後悔するが良い!」
玉座から立ち上がり高笑いする魔王。そんな魔王の背後に迫る影。
ガバッ
「うぉぉ!? なっ貴様どうやって我の後ろに!?」
「透明化してただけだよ。すぅ~~」
「うわぁぁやめろ嗅ぐなぁ!?」
小愛は魔王に抱きつき、髪の匂いを嗅ぐ。しっかりと手入れされた魔王の髪から香る匂いが小愛の鼻腔に充満する。
「すぅ~~~はぁぁ良い匂い♥ これ、この近くに生えているお花の匂いだよね? ……もしかしてシャンプーに加工して使ってるの?」
「ええぃそんなことどうでもいいであろう! さっさと離れよ!!」
「もうちょっと……すぅ~。ふにふに……ほっぺた柔らか~い」
「うぁぁぁ!? は、恥ずかしいであろうが!!」
小愛の暴走に、魔王も対処がわからなかった。何しろ魔王である存在にこのように接する者など今までいなかったのだ。
「この角……どうやって生えてるの?」
ツツーー……
「ひぃっ♥」
「ふふっ可愛い声……もしかして角、弱いのかな……?」
「やめっやめよ……ふぁぁっ♥」
小愛がその立派な角を優しく擦るたびに、魔王は甘い声を漏らす。
「角は、魔力が集中していて……んぅ♥ 魔法を行使したあとは敏感にぃっなっているのだ……あふぅっ」
「えっちな声出しちゃう魔王様……可愛い♪」
「我だって出したくて出しているわけでは……ひぅ」
「それじゃ角はこれくらいにして……ここはどうかな~」
「やっやめ……そんなところ誰にも触られたことなど無いのだ……」
「誰にも……自分で触ったことはあるんだ~えっちだね~♥」
「ち、ちが……そういうわけでは……あぅ♥」
小愛は魔王の服の隙間から両手を潜り込ませ、控えめな胸を揉み始める。
「小さいけどしっかりと弾力がある……ぷにぷにな感触は悪くない。小さい者同士、仲良くしようね♥」
「んっ……誰が貴様なんかと……んくっ♥」
小愛はいやらしい手付きで、徐々に先端へと刺激を近づけていく。
「あっぁぁ……先っちょは、先っちょはだめだっひぎぃぃ゛っ♥」
「あれ、もうイっちゃった……もしかして開発済みだったりする……?」
「う、うるさいわ……。魔王にこのようなことをしておいて、ただで済むと思うなよ……」
魔王は小愛を睨みつけるが、かえって小愛の嗜虐心を煽るだけだった。
「なら本命いっちゃおうかな」
「なっそこはだめだ……本当に洒落になってないぞ……!!」
「別に今までも洒落だったわけじゃないんだけどね~」
小愛は無理やり魔王の股を開かせようとする。
「調子に乗るのもいい加減にするのだ! アイアンウォール!!」
「うぁっ!?」
魔王は防御魔法を発動し、地面から鉄の壁を突き出させ自らを囲った。
「これなら手は出せまい。いやぁ危ないところであったわ」
「金属操作」
「な、なんと……!?」
魔王が生み出した鉄の壁を小愛は金属操作で無理やりこじ開ける。
「みいつけた♥」
「ひぃっ!! は、放せ……放すのだ!!」
小愛は鉄の壁をこじ開けただけではなく、その鉄を操作して魔王を拘束した。そしてじわじわと股を開かせていく。
「ひぃぃ……やめろ……やめるのだ……」
「そんなこと言って、さっきの気持ちよかったんでしょ?」
「そんなことは……はぅぁっ」
開ききった魔王の股の間に小愛は座り、そのまま内ももを優しく撫でる。
「はぁ……はぁ……この程度何のこれしき……ひぅっ♥」
「もう濡れてる……言葉ではいやいや言ってても体は正直なんだね♥」
「そんなこと……無い……ぃ゛♥」
小愛の指が魔王の秘部へと挿入され、内側から刺激する。
「あっぅ……だめっこれ本当に……我、おかしくなっちゃ……ぅ゛」
絶え間なく与えられる快楽によって魔王の頭の中はぐちゃぐちゃになり、そこにもはや魔王の威厳など無かった。
「イけ♥ イっちゃえ♥」
「おぉぉ゛♥ 我……人間風情にイかされひゃぅ゛♥ あぁぁ゛っぁぁぁあ゛♥」
一際強く痙攣した魔王は、その直後灰になってしまった。
「……えっ!? 何これどういう状況!?」
魔王は厳密にはまだ完全に復活しておらず、その状態で限界を超える絶頂を迎えてしまったために肉体を維持できずに消失してしまったのだった。
主を失った魔王城も崩壊を始め、辺り一面の灰の中、欲情した小愛一人だけが残されたのだった。
【魔力操作が強化されました】
【魔王のオーラを習得しました】
【称号『勇者』を獲得しました】
街から数キロ程の山奥に、その城はあった。先日までは存在しなかったはずの魔王城が一晩にして突如現れたのだ。
「これが、魔王城……」
負のオーラを纏い威圧感を醸し出している魔王城に、さすがの小愛も少し尻込みしていた。しかしドラゴンが街を襲ったときのように、高い実力を持つ小愛が動かなければ他のものが被害を被ることになる。それを小愛は理解していた。
小愛は魔王城の門をくぐり、中へと入る。大広間には高級そうな絨毯が敷かれ、壁には光源として一定の間隔で炎魔法を持続的に発動する魔導具が設置されている。
侵入者である自身に対して何も反応が無いのを不気味に思いつつ、小愛は奥へと進んでいく。
そうして廊下を歩き続けた先に、明らかに豪華な装飾の施された扉を発見した。
「これ、多分魔王の部屋だよね」
ゴクリと生唾を飲み込み、小愛はゆっくりと重い扉を開けていく。
扉の先は広めの部屋だった。その中心にはこれまた豪華な玉座がある。しかしそこに座っていた存在を見て、小愛は目を丸くした。
「……女の子?」
玉座に座っていたのは、巨大な玉座には不釣り合いなほどに華奢な体をした少女だったのだ。
「ふむ、貴様が初めての来訪者ということで間違いはないか?」
「そ、そうだけど……」
目の前の小さな存在に、小愛は驚きを隠せなかった。
「我がこうして復活したというのに、誰も祝いに来んとは……魔族も堕ちたものだ」
「あの……」
「なんだ? 発言を許そう」
「魔族……もうほとんど滅んだよ?」
「……え?」
空気が凍りつく。次に魔王が口を開くまでに無限とも言える時間が流れたかのようだった。
「そ、そんなハッタリ……我には通用せんぞ……?」
「いえ、ハッタリではなく……」
そう。小愛がゲームを遊び始めた時点で、既に魔王討伐レイドイベントは終了していたのだ。そのため設定上も魔族はその殆どが滅亡し、サキュバスなどの一部の者が人間社会に適応しているということになっていた。
「そんなバカな……我が幹部であるアークデーモンも、グレートデビルもやられたというのか?」
「なんなら難易度が簡単すぎだって不評だったような……」
小愛の言葉が聞こえていたのか聞こえていないのか、魔王は怒りと悲しみの入り混じった声で魔法の詠唱を始めたのだった。
「えっ何をする気……!?」
「こうなれば我が直々に人間どもを滅ぼしてくれる!! ギガフレイム!!」
突如小愛の立っていた場所に火柱が上がり、小愛を包み込む。
「ふははっまずは貴様から滅してやろう! 我の前に立ったことを後悔するが良い!」
玉座から立ち上がり高笑いする魔王。そんな魔王の背後に迫る影。
ガバッ
「うぉぉ!? なっ貴様どうやって我の後ろに!?」
「透明化してただけだよ。すぅ~~」
「うわぁぁやめろ嗅ぐなぁ!?」
小愛は魔王に抱きつき、髪の匂いを嗅ぐ。しっかりと手入れされた魔王の髪から香る匂いが小愛の鼻腔に充満する。
「すぅ~~~はぁぁ良い匂い♥ これ、この近くに生えているお花の匂いだよね? ……もしかしてシャンプーに加工して使ってるの?」
「ええぃそんなことどうでもいいであろう! さっさと離れよ!!」
「もうちょっと……すぅ~。ふにふに……ほっぺた柔らか~い」
「うぁぁぁ!? は、恥ずかしいであろうが!!」
小愛の暴走に、魔王も対処がわからなかった。何しろ魔王である存在にこのように接する者など今までいなかったのだ。
「この角……どうやって生えてるの?」
ツツーー……
「ひぃっ♥」
「ふふっ可愛い声……もしかして角、弱いのかな……?」
「やめっやめよ……ふぁぁっ♥」
小愛がその立派な角を優しく擦るたびに、魔王は甘い声を漏らす。
「角は、魔力が集中していて……んぅ♥ 魔法を行使したあとは敏感にぃっなっているのだ……あふぅっ」
「えっちな声出しちゃう魔王様……可愛い♪」
「我だって出したくて出しているわけでは……ひぅ」
「それじゃ角はこれくらいにして……ここはどうかな~」
「やっやめ……そんなところ誰にも触られたことなど無いのだ……」
「誰にも……自分で触ったことはあるんだ~えっちだね~♥」
「ち、ちが……そういうわけでは……あぅ♥」
小愛は魔王の服の隙間から両手を潜り込ませ、控えめな胸を揉み始める。
「小さいけどしっかりと弾力がある……ぷにぷにな感触は悪くない。小さい者同士、仲良くしようね♥」
「んっ……誰が貴様なんかと……んくっ♥」
小愛はいやらしい手付きで、徐々に先端へと刺激を近づけていく。
「あっぁぁ……先っちょは、先っちょはだめだっひぎぃぃ゛っ♥」
「あれ、もうイっちゃった……もしかして開発済みだったりする……?」
「う、うるさいわ……。魔王にこのようなことをしておいて、ただで済むと思うなよ……」
魔王は小愛を睨みつけるが、かえって小愛の嗜虐心を煽るだけだった。
「なら本命いっちゃおうかな」
「なっそこはだめだ……本当に洒落になってないぞ……!!」
「別に今までも洒落だったわけじゃないんだけどね~」
小愛は無理やり魔王の股を開かせようとする。
「調子に乗るのもいい加減にするのだ! アイアンウォール!!」
「うぁっ!?」
魔王は防御魔法を発動し、地面から鉄の壁を突き出させ自らを囲った。
「これなら手は出せまい。いやぁ危ないところであったわ」
「金属操作」
「な、なんと……!?」
魔王が生み出した鉄の壁を小愛は金属操作で無理やりこじ開ける。
「みいつけた♥」
「ひぃっ!! は、放せ……放すのだ!!」
小愛は鉄の壁をこじ開けただけではなく、その鉄を操作して魔王を拘束した。そしてじわじわと股を開かせていく。
「ひぃぃ……やめろ……やめるのだ……」
「そんなこと言って、さっきの気持ちよかったんでしょ?」
「そんなことは……はぅぁっ」
開ききった魔王の股の間に小愛は座り、そのまま内ももを優しく撫でる。
「はぁ……はぁ……この程度何のこれしき……ひぅっ♥」
「もう濡れてる……言葉ではいやいや言ってても体は正直なんだね♥」
「そんなこと……無い……ぃ゛♥」
小愛の指が魔王の秘部へと挿入され、内側から刺激する。
「あっぅ……だめっこれ本当に……我、おかしくなっちゃ……ぅ゛」
絶え間なく与えられる快楽によって魔王の頭の中はぐちゃぐちゃになり、そこにもはや魔王の威厳など無かった。
「イけ♥ イっちゃえ♥」
「おぉぉ゛♥ 我……人間風情にイかされひゃぅ゛♥ あぁぁ゛っぁぁぁあ゛♥」
一際強く痙攣した魔王は、その直後灰になってしまった。
「……えっ!? 何これどういう状況!?」
魔王は厳密にはまだ完全に復活しておらず、その状態で限界を超える絶頂を迎えてしまったために肉体を維持できずに消失してしまったのだった。
主を失った魔王城も崩壊を始め、辺り一面の灰の中、欲情した小愛一人だけが残されたのだった。
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