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第二部 並行異世界地球編
39 対もう一人の晴翔
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もう一人の俺……ドス黒い球体から生まれ出たことから「黒姫」とヴォイドが呼称したアイツだが、幸いにもあれ以降は攻撃をすることは無かった。
フレイムウォールであの威力なんだ。本気で攻撃されたら恐ろしいことになる。
「よし、行くか」
「世界の命運を分ける戦いだと言うのに、一人で向かわせてしまってすまない。……オレではどう考えても足手纏いになってしまうのでな」
「トウヤが謝ることじゃねえさ。アイツは俺がどうにかするから、お前は結界の外を……妹を守ってやれ」
「ああ、そうだな。無事に帰ってこい、晴翔……!」
ガシッと固い握手をし終えた俺はヴォイドの用意した結界術式の中に入る。その瞬間、結界の外と魔力的繋がりが絶たれるのを感じた。
これだと外で起きている事がわからないが、逆に言えばそれだけこの結界の内側と外側に決定的な境界を生み出せていると言うことだ。
これなら多少は無茶しても問題は無い……はず。
「アイツは……あそこか」
結界の中心に黒姫は鎮座していた。結界を張ったこと自体は攻撃では無いため特に反撃はしなかったんだろう。
一切移動した形跡も無く、なんならポージングすらもそのままだった。
あまりにも無防備だ。これなら最初の一撃は複雑に考えずにぶち当てられるだろうよ。
「さーて、いっちょ始めますか」
早速、魔力を両手に回す。手っ取り早く威力を出すのなら複合魔法だが、とりあえず今はやめておく。
あの時腕が吹っ飛んだ理由を考えた結果、思い当たるのは複合魔法の反動だった。
相反する属性を同時に発動するのはこの勇者の体をもってしても負荷が高すぎたんだろう。
だから今は純粋の超級魔法を無防備なアイツにぶち込む。
「……オメガフレイム」
巨大な火球が俺の手の平から生み出され、上空に向かって動き始めた。
コイツは炎属性の超級魔法だ。だがそれだけじゃない。各属性に存在する最大級の威力を持つ魔法群であるオメガシリーズ。その炎属性にあたるのがこのオメガフレイムだった。
入手するためにはレベルカンストと上級職に就くのは必須。さらに各魔法ごとに存在する特定条件を満たすことでやっと手に入れられる。
正直エンドコンテンツ中のエンドコンテンツと言えるものだった。俺だって滅茶苦茶やりこんだ気がするが結局このオメガフレイムしか手に入れられていない。
一応エレメンタルウィザードであれば習得に必要な条件が緩和されるらしいが、俺はエレメンタルウィザードでは無いからな。
まあそれだけあって威力は抜群。いくら俺の姿を象っていても、これを真正面から受けて無傷とはいかねえだろうよ。
「動かねえならこちらから行かせてもらうぜ!」
チャージが終了したオメガフレイムを奴に向けて飛ばす。
「……マジックプロテクション」
「ま、そう来るわな」
オメガフレイムによって生み出された巨大火球が奴にぶつかる寸前、奴はマジックプロテクションを発動させて自らを守った。
これだけの規模だと避けるのも難しい。きっと俺だってそうしただろう。
だがマジックプロテクションも万能じゃない。俺のステータスなら多くの魔法を無力化出来るものの、超級魔法……それもオメガシリーズとなれば話は別だ。
爆炎と煙が晴れ、奴の姿が見えてくる。思った通り、それなりにダメージを負っているようだ。
とは言えスペックに関しては俺と大差ないのか致命打と言う程では無かった。完全に無力化は出来ないとは言え、やはりダメージのカット率は凄まじいらしいな。
「……フレイムランス」
「反撃開始ってか」
今度は向こうの攻撃だ。
つっても使って来たのはフレイムランス。距離もあるし、この程度なら余裕で避けられる。
さらりひらりと飛んでくる炎の槍を回避し、奴の方を確認する。
動きは止まり、魔法を使って来る気配は無かった。どうやら追加の行動は無いらしい。
もしや攻撃一回につき反撃一回なんだろうか。まあそれならそれで都合が良い。
「要はダメージレースで勝てりゃあいい訳だからな。オラッ、次行くぞ!」
魔法攻撃だとマジックプロテクションに防がれるからな。完全に無力化出来ないとは言えダメージが低くなるとそれだけ向こうの反撃回数が増えちまう。
ならばお次はこれだ。
剣を抜き、そこに魔力を流しこんでいく。
近接戦闘だけでは無く遠距離戦闘も出来るようにと習得したこのスキルが今、火を噴くことになるぜ。
魔力を込め終わった剣を固く握り、大きく振り上げる。そして……。
「グランドスラッシュ!!」
一気に振り下ろす。
するとどうだ。剣からクソデカい斬撃が飛んで行った。これが超級剣術スキル、グランドスラッシュだ。
一応似たようなスキルとして中級スキルにソードスラッシュがあるが、飛ばす斬撃の大きさも威力もこっちの方がけた違いだ。
これならマジックプロテクションでも無力化は難しいぞ。何しろ攻撃自体には魔力を使用しているがどういう訳か飛んでいる斬撃には魔力が含まれていない。
さあ、どうするよ黒姫。
「……嘘だろ真正面から受けやがったぞアイツ」
何と言う事だろうか。奴は飛んできた斬撃を魔法でかき消すでもなくその身で受け止めていた。
それも無傷で受けられるからとかそう言う話でも無い。
今の一撃によって奴が繋がっている球体は大きく抉れ、奴自身だって腹の部分に大きな傷を負っていた。
だが俺と瓜二つの可愛らしい顔はその表情を一切変えない。だからこそ不気味だ。ダメージは確実に入っているはずなのに感情が見えない。
と言うか自分の姿をしている奴をいたぶるの、変な気分になってくるから止めて欲しい。悪いが俺はそう言う趣味じゃないんださっさとくたばってくれ。
にしても妙だ。俺と同じ魔法が使えるのならば、やろうと思えばある程度の威力減衰は出来たはず。
それをしなかったのは、一体どういう理由だ?
出来なかった……それとも、あえてしなかった?
「……カウンターアベンジ」
「……あ」
し、しまった……!
そうだ、それがあったのか!
反撃で返された魔法、カウンターアベンジは受けたダメージを数倍にして跳ね返すスキル。それを奴は狙っていたってのか……!?
「ああ、クソッ盲点だった!」
あまりにも使わな過ぎて完全に記憶から消えていた。
アーマーナイトの持つカウンター系のスキルと違ってこれは使える職業の縛りが無い分耐久への補正も無い。
PVPだと相手の攻撃を受けきれずにカウンターが発動する前にやられるし、PVEだとそもそもまともなダメージソースにならない。
だから使用頻度が極端に低いスキルとして記憶の端っこに追いやっていたのが今ここにきて牙を剥くってのか……!
不味い、発動から飛んでくるまでに少し猶予はあるが、問題はあれをどうやって処理するか。
魔法じゃないからマジックプロテクションも効かない。
……受けるしかないか?
防御系のバフをかけまくればワンチャンあるだろうか。いやグランドスラッシュ一撃であのダメージだ。
それが数倍に跳ね上がったものを受けきれるはずが……。
「心配はいりませんよ晴翔様。私にお任せください」
「タナトス……!?」
一瞬の事だった。俺の影から出てきたタナトスが俺を守るようにして前に立っていた。
「ディス・カウンター……。フフッ、復讐など冥府の番人には通用いたしませんよ」
タナトスがスキルを発動させると共に、飛んできたカウンターアベンジの衝撃は靄のように消え去った。
そうか、ディス・カウンターか。
タナトスの持つ固有スキルの一つでカウンター系のスキルを無効化するものだったはず。それならカウンターアベンジも無効化出来ると言う訳だ。
「ありがとうタナトス、本当に助かった」
「いえいえ、マスターのピンチをお助けするのは召喚獣の務めですので」
「そう言えば……他の二人はどこにいるんだ?」
タナトスは俺の影から自由に出入りできるみたいだが他の召喚獣に付いてはどうしているんだろうか。
「彼女らならば今頃、ダンジョンの奥深くにいる闇に飲まれしモンスターを倒しに行っている所です」
「そうだったのか。俺の知らない所でめちゃくちゃ頑張ってくれているんだな」
タナトスだけじゃ無く、他の二人も含めて今度皆を労ってやらないと。
よし、それならなおの事さっさとアイツをぶっ倒して世界を救わねえとな。
フレイムウォールであの威力なんだ。本気で攻撃されたら恐ろしいことになる。
「よし、行くか」
「世界の命運を分ける戦いだと言うのに、一人で向かわせてしまってすまない。……オレではどう考えても足手纏いになってしまうのでな」
「トウヤが謝ることじゃねえさ。アイツは俺がどうにかするから、お前は結界の外を……妹を守ってやれ」
「ああ、そうだな。無事に帰ってこい、晴翔……!」
ガシッと固い握手をし終えた俺はヴォイドの用意した結界術式の中に入る。その瞬間、結界の外と魔力的繋がりが絶たれるのを感じた。
これだと外で起きている事がわからないが、逆に言えばそれだけこの結界の内側と外側に決定的な境界を生み出せていると言うことだ。
これなら多少は無茶しても問題は無い……はず。
「アイツは……あそこか」
結界の中心に黒姫は鎮座していた。結界を張ったこと自体は攻撃では無いため特に反撃はしなかったんだろう。
一切移動した形跡も無く、なんならポージングすらもそのままだった。
あまりにも無防備だ。これなら最初の一撃は複雑に考えずにぶち当てられるだろうよ。
「さーて、いっちょ始めますか」
早速、魔力を両手に回す。手っ取り早く威力を出すのなら複合魔法だが、とりあえず今はやめておく。
あの時腕が吹っ飛んだ理由を考えた結果、思い当たるのは複合魔法の反動だった。
相反する属性を同時に発動するのはこの勇者の体をもってしても負荷が高すぎたんだろう。
だから今は純粋の超級魔法を無防備なアイツにぶち込む。
「……オメガフレイム」
巨大な火球が俺の手の平から生み出され、上空に向かって動き始めた。
コイツは炎属性の超級魔法だ。だがそれだけじゃない。各属性に存在する最大級の威力を持つ魔法群であるオメガシリーズ。その炎属性にあたるのがこのオメガフレイムだった。
入手するためにはレベルカンストと上級職に就くのは必須。さらに各魔法ごとに存在する特定条件を満たすことでやっと手に入れられる。
正直エンドコンテンツ中のエンドコンテンツと言えるものだった。俺だって滅茶苦茶やりこんだ気がするが結局このオメガフレイムしか手に入れられていない。
一応エレメンタルウィザードであれば習得に必要な条件が緩和されるらしいが、俺はエレメンタルウィザードでは無いからな。
まあそれだけあって威力は抜群。いくら俺の姿を象っていても、これを真正面から受けて無傷とはいかねえだろうよ。
「動かねえならこちらから行かせてもらうぜ!」
チャージが終了したオメガフレイムを奴に向けて飛ばす。
「……マジックプロテクション」
「ま、そう来るわな」
オメガフレイムによって生み出された巨大火球が奴にぶつかる寸前、奴はマジックプロテクションを発動させて自らを守った。
これだけの規模だと避けるのも難しい。きっと俺だってそうしただろう。
だがマジックプロテクションも万能じゃない。俺のステータスなら多くの魔法を無力化出来るものの、超級魔法……それもオメガシリーズとなれば話は別だ。
爆炎と煙が晴れ、奴の姿が見えてくる。思った通り、それなりにダメージを負っているようだ。
とは言えスペックに関しては俺と大差ないのか致命打と言う程では無かった。完全に無力化は出来ないとは言え、やはりダメージのカット率は凄まじいらしいな。
「……フレイムランス」
「反撃開始ってか」
今度は向こうの攻撃だ。
つっても使って来たのはフレイムランス。距離もあるし、この程度なら余裕で避けられる。
さらりひらりと飛んでくる炎の槍を回避し、奴の方を確認する。
動きは止まり、魔法を使って来る気配は無かった。どうやら追加の行動は無いらしい。
もしや攻撃一回につき反撃一回なんだろうか。まあそれならそれで都合が良い。
「要はダメージレースで勝てりゃあいい訳だからな。オラッ、次行くぞ!」
魔法攻撃だとマジックプロテクションに防がれるからな。完全に無力化出来ないとは言えダメージが低くなるとそれだけ向こうの反撃回数が増えちまう。
ならばお次はこれだ。
剣を抜き、そこに魔力を流しこんでいく。
近接戦闘だけでは無く遠距離戦闘も出来るようにと習得したこのスキルが今、火を噴くことになるぜ。
魔力を込め終わった剣を固く握り、大きく振り上げる。そして……。
「グランドスラッシュ!!」
一気に振り下ろす。
するとどうだ。剣からクソデカい斬撃が飛んで行った。これが超級剣術スキル、グランドスラッシュだ。
一応似たようなスキルとして中級スキルにソードスラッシュがあるが、飛ばす斬撃の大きさも威力もこっちの方がけた違いだ。
これならマジックプロテクションでも無力化は難しいぞ。何しろ攻撃自体には魔力を使用しているがどういう訳か飛んでいる斬撃には魔力が含まれていない。
さあ、どうするよ黒姫。
「……嘘だろ真正面から受けやがったぞアイツ」
何と言う事だろうか。奴は飛んできた斬撃を魔法でかき消すでもなくその身で受け止めていた。
それも無傷で受けられるからとかそう言う話でも無い。
今の一撃によって奴が繋がっている球体は大きく抉れ、奴自身だって腹の部分に大きな傷を負っていた。
だが俺と瓜二つの可愛らしい顔はその表情を一切変えない。だからこそ不気味だ。ダメージは確実に入っているはずなのに感情が見えない。
と言うか自分の姿をしている奴をいたぶるの、変な気分になってくるから止めて欲しい。悪いが俺はそう言う趣味じゃないんださっさとくたばってくれ。
にしても妙だ。俺と同じ魔法が使えるのならば、やろうと思えばある程度の威力減衰は出来たはず。
それをしなかったのは、一体どういう理由だ?
出来なかった……それとも、あえてしなかった?
「……カウンターアベンジ」
「……あ」
し、しまった……!
そうだ、それがあったのか!
反撃で返された魔法、カウンターアベンジは受けたダメージを数倍にして跳ね返すスキル。それを奴は狙っていたってのか……!?
「ああ、クソッ盲点だった!」
あまりにも使わな過ぎて完全に記憶から消えていた。
アーマーナイトの持つカウンター系のスキルと違ってこれは使える職業の縛りが無い分耐久への補正も無い。
PVPだと相手の攻撃を受けきれずにカウンターが発動する前にやられるし、PVEだとそもそもまともなダメージソースにならない。
だから使用頻度が極端に低いスキルとして記憶の端っこに追いやっていたのが今ここにきて牙を剥くってのか……!
不味い、発動から飛んでくるまでに少し猶予はあるが、問題はあれをどうやって処理するか。
魔法じゃないからマジックプロテクションも効かない。
……受けるしかないか?
防御系のバフをかけまくればワンチャンあるだろうか。いやグランドスラッシュ一撃であのダメージだ。
それが数倍に跳ね上がったものを受けきれるはずが……。
「心配はいりませんよ晴翔様。私にお任せください」
「タナトス……!?」
一瞬の事だった。俺の影から出てきたタナトスが俺を守るようにして前に立っていた。
「ディス・カウンター……。フフッ、復讐など冥府の番人には通用いたしませんよ」
タナトスがスキルを発動させると共に、飛んできたカウンターアベンジの衝撃は靄のように消え去った。
そうか、ディス・カウンターか。
タナトスの持つ固有スキルの一つでカウンター系のスキルを無効化するものだったはず。それならカウンターアベンジも無効化出来ると言う訳だ。
「ありがとうタナトス、本当に助かった」
「いえいえ、マスターのピンチをお助けするのは召喚獣の務めですので」
「そう言えば……他の二人はどこにいるんだ?」
タナトスは俺の影から自由に出入りできるみたいだが他の召喚獣に付いてはどうしているんだろうか。
「彼女らならば今頃、ダンジョンの奥深くにいる闇に飲まれしモンスターを倒しに行っている所です」
「そうだったのか。俺の知らない所でめちゃくちゃ頑張ってくれているんだな」
タナトスだけじゃ無く、他の二人も含めて今度皆を労ってやらないと。
よし、それならなおの事さっさとアイツをぶっ倒して世界を救わねえとな。
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