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第一部 異世界アーステイル編
40 おでまし魔導国の原型師
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「HARU、確か元の世界に戻りたいと言っていたな。それなら魔導国に行くと何か手掛かりが見つかるかもしれん」
「魔導国ですか?」
ギルドで良さげな依頼を探していると、アルスがそう声をかけてきた。
「ああ、あそこは高度な魔法文明を持っていてな。もしかしたら儀式魔法や空間の歪みとやらに関して情報を持っているかもしれないんだ」
「なるほど、それなら確かに興味はありますね……。ですが最近スターティア近辺にも闇に飲まれしモンスターが増えてきているので遠くまで離れるのは少し……」
確かに元の世界には戻りたい。けどオールアールやニシハージ帝国くらいならともかく、確か魔導国はもっと遠方にある別大陸の国だったはず。
だから転移魔法があるとはいえ、あまり離れすぎるのも怖いんだよな。
「心配はいらない。ここは俺が守って見せるさ」
「……良いんですか? アルスさんは闇に飲まれしモンスターを狩り尽くすために旅をしているんじゃ……」
「俺ももう、世界のためだけに戦う訳では無くなったからな」
ふむ、アルス程の実力者に任せられるのなら確かに安心できる。
それならここはお言葉に甘えようじゃないか。
「ではこの街は、スターティアはお任せしますね」
「ああ、任されたぞ」
てな訳でやって来たのはスターティアから遥か遠くにある魔導国。
ここはアルスの説明通り高度な魔法文明を持つ国だった。ゲームでは……だけども。
[報告、ゲーム内と同様にここ魔導国は高度な魔法文明を使って発展してきた魔術師たちの国です]
「ああ、それなら良かった」
となればまずは情報集めにギルドだよな。困ったらとりあえず冒険者ギルド。これ常識。
そんな訳でギルドへ向かうと、流石は魔術師の国と言った所だろうか。そこにいた冒険者の大半は魔術系の戦闘技能持ちのようだった。
「おぉ……」
思わず声に出てしまう。
もちろん他の街でも魔術師はいた。けど割合で言うと2割いれば多い方だったんだ。ここまで魔術師だらけとなるとなんか魔法の世界って感じがして凄く良いな。
「あら、見ない顔ね……いや、どこかで見たかしら?」
そうして異質な光景に感動していると一人の魔術師の少女に声をかけられた。
「スターティアから来たHARUと言います……いえ、白姫と言った方がわかりやすいでしょうか」
「白姫? え、それってあのオールアールを救ったって言う?」
いつの間にか俺の名は大陸を隔てても伝わっていたらしい。
「何ィ? 白姫? いやいやここに彼女がいる訳が無かろうて」
「でもこの子はそう言ってるけど……顔もそっくりだし」
「ですが彼女がメインに活動しているのはオールアールのある南方大陸ですぞ。流石にこんな所まで来ているとは思えませぬ」
確かにそうだよな。普通に考えてホームグラウンドから遠く離れすぎている別の大陸に来ているなんて考えられない。
不味い、これは速攻選択肢をミスったかもしれない。下手したら名を騙る不届き者だと思われてもおかしくは無いぞ。
「ちょっとそこどいて!」
「うおっ!?」
急に背後から声がしたものだから咄嗟に避ける。
「む、今の動きは……ただ者ではございませぬな」
「ね! だから言ったでしょ!」
な、なんだったんだあんなに急いだ様子で……。
って、待て。今通って行った人……凄く見覚えがあるものを持っていたような……いや俺のフィギュアじゃねえかアレ!?
「お、俺のフィギュア!? そこの人、ちょっと待ってください!」
「ちょっ、ちょっと君!?」
ついギルドを出て追いかけてしまった。けど以前王子の所で見たものと瓜二つってことは恐らく作っている人は同じはずだ。
ならあの人に聞けばフィギュアの出所がわかるかもしれない。
なんかまだ俺に聞きたいことがあったっぽい人もいたけどすまない。こちらとしては一刻の猶予も無いんだ。主に俺の尊厳的な話で。
「そこの人、少しだけ話を……!」
「くっ……何なのもう!!」
「うがっ」
前を走っていた人は急に停止したかと思えば、俺を裏路地へと吹っ飛ばした。
いや、まてまてこの威力ただ事じゃねえ。現地民にしては強すぎるぞ……?
「何なのアンタずっと追いかけて来て……って、白姫……? うそ、どうしてここに……」
「俺の事を知っているんですか?」
「知っているも何も貴方は超有名人なのよ? いやそうじゃ無くて、貴方はオールアールの方がメインの拠点じゃないの……?」
それはそうだ。けどこの際それはもうどうだっていい。
「訳あってここに用があって来たんです。それよりも先程持っていたフィギュアについて……聞いても良いでしょうか?」
「それは、その……はぁ、わかったわ。あれはね、私が作ってるの」
おお、まさかのご本人に出会えた。制作者を探す手間が省けて良かった。
「でもまさか本人に捕捉されちゃうなんてね。で、目的は何? 金?」
「いえ、別に金が目的では無いのですが……。単刀直入に言えばもうこれ以降作るのをやめて欲しいんですよね」
いくら有名人と言えど、白姫と呼ばれ崇められようと、流石にフィギュア化は恥ずかしい。俺の中身は一般大学生なんだから。
「ごめんなさい、それは無理ね。私には金がいるの。この世界で有名人のフィギュアを作れば高く売れるでしょう? だからまだしばらくはやめられないわ」
「そんな……」
あれ、待て。ついフィギュアと言ってしまったがそれで通じた?
いやでも元々この世界にフィギュアの概念自体はあるのかもしれないのか。
でもこの人、「この世界」って言ったような……。この世界生まれの人はそんな言い方しないよな?
ここは一か八かやってみるか……。
「はぁ、確かに金が要る状態でフィギュア制作を思いつければ、それはまさに棚から牡丹餅でしょう。ですが、こちらとしても背水の陣の覚悟でここに来ているんです」
これでどうだ。これらのことわざは基本的に元の世界における事象から産まれた言葉。儀式魔法によって翻訳されるとしても、この世界でも全く同じ意味全く同じニュアンスの言葉があるとは限らない。
ダメもとではあるが特に失うものも無いし、試すだけ試して成功したら儲けもんよ。
「うそ、もしかして貴方……日本人?」
ビンゴ!
ははっ、俺の策の勝ち。何で負けたか明日までに考えといてください。
「白姫……白姫……もしかして貴方、HARU?」
「そう言うってことは……プレイヤーなんですね?」
「そう、そうよ私はプレイヤー! アリス・カーナリヤ!」
アリス・カーナリヤって確か……トップナイン7位のエレメンタルウィザードの使い手だったか。
アーステイルに存在する全属性の最上級魔法を使うことが出来る魔術師系の職業で、高い魔法攻撃力と膨大な魔力を持っているんだったな。
範囲攻撃と殲滅力では他に並び立つ者はいない。そんなレベルで強力な職業だった。
「私、ずっと不安だったの。またこの世界に急に飛ばされて頼れる人もいなくて……」
「また……?」
……何やらまたまた訳ありな気がするな。
「私、以前にも一度この世界に転移しているの。けど空間の歪みみたいなのに巻き込まれて元の世界に戻れたのよ。そんなことがあったのも何故か忘れちゃって、アーステイルをプレイして……またここに……」
となると儀式魔法に関係なく転移することもあるということか。いやそうじゃん。そう言えばレイブンはこの世界の生まれだった。
となると彼はこっちから俺たちの世界に転移して、そこからまたこちらに勇者として転生したってことか。
話が……複雑すぎる。
「でも良かった。これで大丈夫、きっともう追われることも……」
「え、追われるってどういう……」
「そこにいたかアリス・カーナリヤ!」
「うそ、もうここまで来たの……!? で、でも今の私には白姫がいるから……」
路地の入口から憲兵と思わしき人たちが数人、彼女の名を叫びながら入って来た。
うーん、やはり訳ありかぁ……。けどまだ聞きたいことはあるし、ここで彼女と別れるのだけは不味いんだよな。
「とりあえず、安心して話せる場所に行きましょうか」
「きゃっ!?」
アリスを抱きかかえ、建物の屋根の上を走りながら良さげな場所を探す。
「ひとまず宿屋に行きますね」
良さげな宿屋を見つけたんでそのまま直行する。さっきの憲兵からはそれなりの距離を稼げているはずだからすぐに見つかることは無いはず。
その後特に問題も無くそのまま部屋を取り、一旦は一息つける状態となった。
「それじゃ色々聞かせて貰いましょうか」
ここでなら安心して話が出来る。
なので改めて彼女について色々と聞いてみよう。転移経験があるならもしかしたら元の世界に帰るための何かを知っている可能性も……。
「う、うんわかったわ。私……指名手配されているの」
……俺は、思っていた以上にハードな面倒事に首を突っ込んでしまったのかもしれない。
「魔導国ですか?」
ギルドで良さげな依頼を探していると、アルスがそう声をかけてきた。
「ああ、あそこは高度な魔法文明を持っていてな。もしかしたら儀式魔法や空間の歪みとやらに関して情報を持っているかもしれないんだ」
「なるほど、それなら確かに興味はありますね……。ですが最近スターティア近辺にも闇に飲まれしモンスターが増えてきているので遠くまで離れるのは少し……」
確かに元の世界には戻りたい。けどオールアールやニシハージ帝国くらいならともかく、確か魔導国はもっと遠方にある別大陸の国だったはず。
だから転移魔法があるとはいえ、あまり離れすぎるのも怖いんだよな。
「心配はいらない。ここは俺が守って見せるさ」
「……良いんですか? アルスさんは闇に飲まれしモンスターを狩り尽くすために旅をしているんじゃ……」
「俺ももう、世界のためだけに戦う訳では無くなったからな」
ふむ、アルス程の実力者に任せられるのなら確かに安心できる。
それならここはお言葉に甘えようじゃないか。
「ではこの街は、スターティアはお任せしますね」
「ああ、任されたぞ」
てな訳でやって来たのはスターティアから遥か遠くにある魔導国。
ここはアルスの説明通り高度な魔法文明を持つ国だった。ゲームでは……だけども。
[報告、ゲーム内と同様にここ魔導国は高度な魔法文明を使って発展してきた魔術師たちの国です]
「ああ、それなら良かった」
となればまずは情報集めにギルドだよな。困ったらとりあえず冒険者ギルド。これ常識。
そんな訳でギルドへ向かうと、流石は魔術師の国と言った所だろうか。そこにいた冒険者の大半は魔術系の戦闘技能持ちのようだった。
「おぉ……」
思わず声に出てしまう。
もちろん他の街でも魔術師はいた。けど割合で言うと2割いれば多い方だったんだ。ここまで魔術師だらけとなるとなんか魔法の世界って感じがして凄く良いな。
「あら、見ない顔ね……いや、どこかで見たかしら?」
そうして異質な光景に感動していると一人の魔術師の少女に声をかけられた。
「スターティアから来たHARUと言います……いえ、白姫と言った方がわかりやすいでしょうか」
「白姫? え、それってあのオールアールを救ったって言う?」
いつの間にか俺の名は大陸を隔てても伝わっていたらしい。
「何ィ? 白姫? いやいやここに彼女がいる訳が無かろうて」
「でもこの子はそう言ってるけど……顔もそっくりだし」
「ですが彼女がメインに活動しているのはオールアールのある南方大陸ですぞ。流石にこんな所まで来ているとは思えませぬ」
確かにそうだよな。普通に考えてホームグラウンドから遠く離れすぎている別の大陸に来ているなんて考えられない。
不味い、これは速攻選択肢をミスったかもしれない。下手したら名を騙る不届き者だと思われてもおかしくは無いぞ。
「ちょっとそこどいて!」
「うおっ!?」
急に背後から声がしたものだから咄嗟に避ける。
「む、今の動きは……ただ者ではございませぬな」
「ね! だから言ったでしょ!」
な、なんだったんだあんなに急いだ様子で……。
って、待て。今通って行った人……凄く見覚えがあるものを持っていたような……いや俺のフィギュアじゃねえかアレ!?
「お、俺のフィギュア!? そこの人、ちょっと待ってください!」
「ちょっ、ちょっと君!?」
ついギルドを出て追いかけてしまった。けど以前王子の所で見たものと瓜二つってことは恐らく作っている人は同じはずだ。
ならあの人に聞けばフィギュアの出所がわかるかもしれない。
なんかまだ俺に聞きたいことがあったっぽい人もいたけどすまない。こちらとしては一刻の猶予も無いんだ。主に俺の尊厳的な話で。
「そこの人、少しだけ話を……!」
「くっ……何なのもう!!」
「うがっ」
前を走っていた人は急に停止したかと思えば、俺を裏路地へと吹っ飛ばした。
いや、まてまてこの威力ただ事じゃねえ。現地民にしては強すぎるぞ……?
「何なのアンタずっと追いかけて来て……って、白姫……? うそ、どうしてここに……」
「俺の事を知っているんですか?」
「知っているも何も貴方は超有名人なのよ? いやそうじゃ無くて、貴方はオールアールの方がメインの拠点じゃないの……?」
それはそうだ。けどこの際それはもうどうだっていい。
「訳あってここに用があって来たんです。それよりも先程持っていたフィギュアについて……聞いても良いでしょうか?」
「それは、その……はぁ、わかったわ。あれはね、私が作ってるの」
おお、まさかのご本人に出会えた。制作者を探す手間が省けて良かった。
「でもまさか本人に捕捉されちゃうなんてね。で、目的は何? 金?」
「いえ、別に金が目的では無いのですが……。単刀直入に言えばもうこれ以降作るのをやめて欲しいんですよね」
いくら有名人と言えど、白姫と呼ばれ崇められようと、流石にフィギュア化は恥ずかしい。俺の中身は一般大学生なんだから。
「ごめんなさい、それは無理ね。私には金がいるの。この世界で有名人のフィギュアを作れば高く売れるでしょう? だからまだしばらくはやめられないわ」
「そんな……」
あれ、待て。ついフィギュアと言ってしまったがそれで通じた?
いやでも元々この世界にフィギュアの概念自体はあるのかもしれないのか。
でもこの人、「この世界」って言ったような……。この世界生まれの人はそんな言い方しないよな?
ここは一か八かやってみるか……。
「はぁ、確かに金が要る状態でフィギュア制作を思いつければ、それはまさに棚から牡丹餅でしょう。ですが、こちらとしても背水の陣の覚悟でここに来ているんです」
これでどうだ。これらのことわざは基本的に元の世界における事象から産まれた言葉。儀式魔法によって翻訳されるとしても、この世界でも全く同じ意味全く同じニュアンスの言葉があるとは限らない。
ダメもとではあるが特に失うものも無いし、試すだけ試して成功したら儲けもんよ。
「うそ、もしかして貴方……日本人?」
ビンゴ!
ははっ、俺の策の勝ち。何で負けたか明日までに考えといてください。
「白姫……白姫……もしかして貴方、HARU?」
「そう言うってことは……プレイヤーなんですね?」
「そう、そうよ私はプレイヤー! アリス・カーナリヤ!」
アリス・カーナリヤって確か……トップナイン7位のエレメンタルウィザードの使い手だったか。
アーステイルに存在する全属性の最上級魔法を使うことが出来る魔術師系の職業で、高い魔法攻撃力と膨大な魔力を持っているんだったな。
範囲攻撃と殲滅力では他に並び立つ者はいない。そんなレベルで強力な職業だった。
「私、ずっと不安だったの。またこの世界に急に飛ばされて頼れる人もいなくて……」
「また……?」
……何やらまたまた訳ありな気がするな。
「私、以前にも一度この世界に転移しているの。けど空間の歪みみたいなのに巻き込まれて元の世界に戻れたのよ。そんなことがあったのも何故か忘れちゃって、アーステイルをプレイして……またここに……」
となると儀式魔法に関係なく転移することもあるということか。いやそうじゃん。そう言えばレイブンはこの世界の生まれだった。
となると彼はこっちから俺たちの世界に転移して、そこからまたこちらに勇者として転生したってことか。
話が……複雑すぎる。
「でも良かった。これで大丈夫、きっともう追われることも……」
「え、追われるってどういう……」
「そこにいたかアリス・カーナリヤ!」
「うそ、もうここまで来たの……!? で、でも今の私には白姫がいるから……」
路地の入口から憲兵と思わしき人たちが数人、彼女の名を叫びながら入って来た。
うーん、やはり訳ありかぁ……。けどまだ聞きたいことはあるし、ここで彼女と別れるのだけは不味いんだよな。
「とりあえず、安心して話せる場所に行きましょうか」
「きゃっ!?」
アリスを抱きかかえ、建物の屋根の上を走りながら良さげな場所を探す。
「ひとまず宿屋に行きますね」
良さげな宿屋を見つけたんでそのまま直行する。さっきの憲兵からはそれなりの距離を稼げているはずだからすぐに見つかることは無いはず。
その後特に問題も無くそのまま部屋を取り、一旦は一息つける状態となった。
「それじゃ色々聞かせて貰いましょうか」
ここでなら安心して話が出来る。
なので改めて彼女について色々と聞いてみよう。転移経験があるならもしかしたら元の世界に帰るための何かを知っている可能性も……。
「う、うんわかったわ。私……指名手配されているの」
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