62 / 76
11 魔物の進軍
62 魔物の村
しおりを挟む
一部が朽ち果て崩れかけている建物。村全体を包む異様な臭い。
メモに書かれていた取引先の一つである村は、不気味な雰囲気が充満していた。
「……明らかに怪しいな」
この状況に、サザンは思わず声を漏らす。
サザンはひとまず情報を得るために村人を探したが一人も見当たらなかった。そのため人がいそうな建物を探し始めたのだった。
サザンが村の中を少し歩いて回ると、奥の方にこの村には明らかに不釣り合いな程に豪華絢爛な教会が見えてくる。
「……星龍教会か」
そんな教会を建てるのは星龍教会しかない。と、サザンはそう考えた。実際、装飾の雰囲気はサザンが王国で見たものと一致している。この教会が星龍教会のものと考えてまず間違いなかった。
サザンが教会に近づいて行くと、近くに村人と思われる人を視認することが出来た。何か情報を得られるかもしれないと話を聞こうとするサザンだったが……。
「あの……少しお話が」
「おや貴方は、外からのお客様ですか。もしや星龍教への入信を?」
「いえそういう訳では……」
「何と! ですが話を聞いていただければきっと星龍様の偉大さに思わず入信してしまうことでしょう!」
村人はサザンの話を聞かずぐいぐいと無理やりに教会の中へと入れようとする。が、サザンはそれを拒んだ。その瞬間、村人の様子が豹変したのだった。
「星龍様を否定するのか……? ああ……なんと罰当たりな……ああぁぁああああぁ!!」
村人は突如発狂し走り去ってしまう。
「な、なんだったんだ……?」
サザンは村人の突然の豹変に気味の悪さを感じつつ、慎重に教会の中へと入った。
中では村人が列を成して祈りを捧げていた。それだけならば特に気にすることも無かったのだが、その直後村人が謎の液体を飲まされているところをサザンは目撃してしまった。
「……あれは!」
思い当たる節がある……どころの騒ぎでは無い。サザンがこの村にやって来た目的そのものだった。
「それを飲んでは駄目だ……!」
サザンは叫ぶ。しかし村人に飲むのを止める気配はない。
「くくく……無駄ですよ」
「何!?」
教会の奥に立っている司祭は笑いながらそう言った。
「おい、その薬は危険だ……!」
「何をする! この薬があれば星龍様の加護を受けられるんだ!」
サザンは村人を説得しようと試みるが、妄信的に星龍を崇める村人には何を言っても無駄だった。
「さあ、今こそ星龍様へすべてを捧げる時!!」
「うぉぉぉ星龍様!! うぉぉぉ……ああぁがっっああぁ」
司祭の掛け声とともに、その場にいた村人たちが魔物化し始める。
肉が弾け、鱗が生える者。体毛が生え、人型を保てなくなる者。獣型や爬虫類型、蟲型や植物型などおおよそ元が人だったとは思えないようなクリーチャーたちに変貌していく。
「痛い……痛いイタイイタイイタイ……」
「助けて……タスケテセイリュウサマ……」
「こんな状態になってもまだ星龍に……いや、星龍しか頼れるものが無いのか……」
苦痛に悶えながらも村人たちは星龍に助けを求め続ける。だが、星龍が彼らを助けることは無い。星龍にそのような力は無いし、何より今この場にいるサザンこそが彼らの崇める星龍そのものなのだから。
「……せめて、少しでも楽に……彼らに安らかな死を……」
サザンは懐からナイフを取り出し、即死魔法をエンチャントする。そして襲い掛かって来た数秒前まで村人だったモノをなぎ倒していく。
「やはり報告通りの厄介な力を持っているようですね。だがそれも私の軍隊の前には無力」
「なに? ……うぉ!?」
地響きと共に教会の床が崩れ落ち、サザンはそのまま落ちて行く。硬い地面に激突したサザンだが、サザンは無傷であり地面の方にサザン型の穴が開く。
「ここは……うっ、酷い臭いだな」
教会の地下は肉の腐ったような悪臭に包まれていた。耐えかねたサザンは自身に耐性魔法をエンチャントする。
ぐちゅ……ずびゅ……
「何だ? 何かいるのか……?」
奥から気味の悪い音が聞こえてくる。サザンはその音のする方へと向かって行った。近づくほどに酷くなる悪臭。それに合わせてサザンは耐性魔法を強化していく。
「これは……!?」
サザンの目の前に姿を現した音の正体。それは巨大な肉の塊。肌は無く、薄皮だけが何とか形を維持させている。それでも所々肉の破れた箇所があり、謎の液体があふれ出ている。
「どうです? 私の作り出したマザーは」
「マザー?」
司祭はその肉の塊をマザーと呼んだ。そして次の瞬間、サザンはこの肉塊にその名が付けられた意味を理解することになる。
じゅぼっ……どぅるん……
「っ!?」
マザーは、己の肉体から魔物の子を産み出したのだ。
「これぞ私の最高傑作。魔物を産み続ける魔物……それがマザーなのですよ。私はこのマザーを使い魔物の軍隊を作り上げた」
「いったい何のために……」
「王国を攻め落とすためですよ。私を除け者にした教団の輩を殲滅し、私が王国を乗っ取るのです」
「そんなことは……」
「させない……ですか? そうするのは結構。ですが既に魔物の軍隊は王国に向けて出発しています。今から追いかけるのは自由ですが、そうなればこのマザーからは魔物が生み出され続けるでしょうねぇ」
司祭はニタリと不快な笑みを浮かべながらそう語る。
「くっ……」
サザンは魔物の生成を止めるためにマザーを倒そうと動く。しかしマザーを守るように魔物たちが盾となるため、中々近づけない。
次々現れる魔物に即死魔法をエンチャントしたナイフを突き刺していくが、倒したそばから現れる魔物にジリ貧を強いられる。
「こうなったら龍の姿に……だが今ここで姿を戻せば地下が崩壊するかもしれない……!」
人化を解除して龍の姿に戻っても大丈夫かどうか辺りを確認するサザンは、その過程でマザーに人の手足のようなものが複数生えていることに気付く。
「っ……!」
「おや、気付きましたか」
「お前は先ほど、マザーを作ったと言ったな。その材料は……人か?」
「察しが良いですね。いや、バレバレでしたか。そう、あのマザーはこの村の少女たちの肉体を使って作られています。人の生殖能力を応用し、魔物を産み出しているのです。大変でしたよ。材料として使うためには生かしたまま改造する必要がありましたから」
サザンは司祭のその言葉を聞き、怒りを露わにする。地下が崩壊する可能性も、上の人たちの安否も、もはやどうでも良くなっていた。あるのは外道司祭への憎悪と怒り。
「お前は……この世界に存在してはいけない人間だ」
サザンは人化を解除して龍の姿になる。直後、司祭の元へ飛び鋭利な爪で引き裂こうとした。しかしサザンの攻撃は空を斬る。
「おお怖い怖い。遠隔魔法を使ったのは正解でしたね」
司祭は遠隔魔法を使い、映像と音声だけをサザンの前に見せていたのだった。
「……首を洗って待っていろ。お前は必ず殺す」
サザンは再度飛び上がり、地下の魔物を一掃した。そしてマザーにナイフを突き刺し、一撃でその生命活動を停止させた。
「せめて、君たちの死が安らかでありますように……」
マザーが動かなくなったことを確認し、サザンは村の上空へと飛び上がる。上から村の様子を見たサザンは再び怒りの表情を色濃くする。村中に魔物が跋扈していたのだ。外から魔物が入って来た形跡は無く、この魔物たちが元村人であることをサザンは直感的に理解する。
「……既に村人に薬を飲ませていたのか……」
サザンは村へと降り、魔物と化した村人たちを殺していく。極力苦痛を与えないように一撃で沈めて行く。
「……許さない」
サザンは既に王国へ出撃した魔物の軍隊を追いかけるのだった。
メモに書かれていた取引先の一つである村は、不気味な雰囲気が充満していた。
「……明らかに怪しいな」
この状況に、サザンは思わず声を漏らす。
サザンはひとまず情報を得るために村人を探したが一人も見当たらなかった。そのため人がいそうな建物を探し始めたのだった。
サザンが村の中を少し歩いて回ると、奥の方にこの村には明らかに不釣り合いな程に豪華絢爛な教会が見えてくる。
「……星龍教会か」
そんな教会を建てるのは星龍教会しかない。と、サザンはそう考えた。実際、装飾の雰囲気はサザンが王国で見たものと一致している。この教会が星龍教会のものと考えてまず間違いなかった。
サザンが教会に近づいて行くと、近くに村人と思われる人を視認することが出来た。何か情報を得られるかもしれないと話を聞こうとするサザンだったが……。
「あの……少しお話が」
「おや貴方は、外からのお客様ですか。もしや星龍教への入信を?」
「いえそういう訳では……」
「何と! ですが話を聞いていただければきっと星龍様の偉大さに思わず入信してしまうことでしょう!」
村人はサザンの話を聞かずぐいぐいと無理やりに教会の中へと入れようとする。が、サザンはそれを拒んだ。その瞬間、村人の様子が豹変したのだった。
「星龍様を否定するのか……? ああ……なんと罰当たりな……ああぁぁああああぁ!!」
村人は突如発狂し走り去ってしまう。
「な、なんだったんだ……?」
サザンは村人の突然の豹変に気味の悪さを感じつつ、慎重に教会の中へと入った。
中では村人が列を成して祈りを捧げていた。それだけならば特に気にすることも無かったのだが、その直後村人が謎の液体を飲まされているところをサザンは目撃してしまった。
「……あれは!」
思い当たる節がある……どころの騒ぎでは無い。サザンがこの村にやって来た目的そのものだった。
「それを飲んでは駄目だ……!」
サザンは叫ぶ。しかし村人に飲むのを止める気配はない。
「くくく……無駄ですよ」
「何!?」
教会の奥に立っている司祭は笑いながらそう言った。
「おい、その薬は危険だ……!」
「何をする! この薬があれば星龍様の加護を受けられるんだ!」
サザンは村人を説得しようと試みるが、妄信的に星龍を崇める村人には何を言っても無駄だった。
「さあ、今こそ星龍様へすべてを捧げる時!!」
「うぉぉぉ星龍様!! うぉぉぉ……ああぁがっっああぁ」
司祭の掛け声とともに、その場にいた村人たちが魔物化し始める。
肉が弾け、鱗が生える者。体毛が生え、人型を保てなくなる者。獣型や爬虫類型、蟲型や植物型などおおよそ元が人だったとは思えないようなクリーチャーたちに変貌していく。
「痛い……痛いイタイイタイイタイ……」
「助けて……タスケテセイリュウサマ……」
「こんな状態になってもまだ星龍に……いや、星龍しか頼れるものが無いのか……」
苦痛に悶えながらも村人たちは星龍に助けを求め続ける。だが、星龍が彼らを助けることは無い。星龍にそのような力は無いし、何より今この場にいるサザンこそが彼らの崇める星龍そのものなのだから。
「……せめて、少しでも楽に……彼らに安らかな死を……」
サザンは懐からナイフを取り出し、即死魔法をエンチャントする。そして襲い掛かって来た数秒前まで村人だったモノをなぎ倒していく。
「やはり報告通りの厄介な力を持っているようですね。だがそれも私の軍隊の前には無力」
「なに? ……うぉ!?」
地響きと共に教会の床が崩れ落ち、サザンはそのまま落ちて行く。硬い地面に激突したサザンだが、サザンは無傷であり地面の方にサザン型の穴が開く。
「ここは……うっ、酷い臭いだな」
教会の地下は肉の腐ったような悪臭に包まれていた。耐えかねたサザンは自身に耐性魔法をエンチャントする。
ぐちゅ……ずびゅ……
「何だ? 何かいるのか……?」
奥から気味の悪い音が聞こえてくる。サザンはその音のする方へと向かって行った。近づくほどに酷くなる悪臭。それに合わせてサザンは耐性魔法を強化していく。
「これは……!?」
サザンの目の前に姿を現した音の正体。それは巨大な肉の塊。肌は無く、薄皮だけが何とか形を維持させている。それでも所々肉の破れた箇所があり、謎の液体があふれ出ている。
「どうです? 私の作り出したマザーは」
「マザー?」
司祭はその肉の塊をマザーと呼んだ。そして次の瞬間、サザンはこの肉塊にその名が付けられた意味を理解することになる。
じゅぼっ……どぅるん……
「っ!?」
マザーは、己の肉体から魔物の子を産み出したのだ。
「これぞ私の最高傑作。魔物を産み続ける魔物……それがマザーなのですよ。私はこのマザーを使い魔物の軍隊を作り上げた」
「いったい何のために……」
「王国を攻め落とすためですよ。私を除け者にした教団の輩を殲滅し、私が王国を乗っ取るのです」
「そんなことは……」
「させない……ですか? そうするのは結構。ですが既に魔物の軍隊は王国に向けて出発しています。今から追いかけるのは自由ですが、そうなればこのマザーからは魔物が生み出され続けるでしょうねぇ」
司祭はニタリと不快な笑みを浮かべながらそう語る。
「くっ……」
サザンは魔物の生成を止めるためにマザーを倒そうと動く。しかしマザーを守るように魔物たちが盾となるため、中々近づけない。
次々現れる魔物に即死魔法をエンチャントしたナイフを突き刺していくが、倒したそばから現れる魔物にジリ貧を強いられる。
「こうなったら龍の姿に……だが今ここで姿を戻せば地下が崩壊するかもしれない……!」
人化を解除して龍の姿に戻っても大丈夫かどうか辺りを確認するサザンは、その過程でマザーに人の手足のようなものが複数生えていることに気付く。
「っ……!」
「おや、気付きましたか」
「お前は先ほど、マザーを作ったと言ったな。その材料は……人か?」
「察しが良いですね。いや、バレバレでしたか。そう、あのマザーはこの村の少女たちの肉体を使って作られています。人の生殖能力を応用し、魔物を産み出しているのです。大変でしたよ。材料として使うためには生かしたまま改造する必要がありましたから」
サザンは司祭のその言葉を聞き、怒りを露わにする。地下が崩壊する可能性も、上の人たちの安否も、もはやどうでも良くなっていた。あるのは外道司祭への憎悪と怒り。
「お前は……この世界に存在してはいけない人間だ」
サザンは人化を解除して龍の姿になる。直後、司祭の元へ飛び鋭利な爪で引き裂こうとした。しかしサザンの攻撃は空を斬る。
「おお怖い怖い。遠隔魔法を使ったのは正解でしたね」
司祭は遠隔魔法を使い、映像と音声だけをサザンの前に見せていたのだった。
「……首を洗って待っていろ。お前は必ず殺す」
サザンは再度飛び上がり、地下の魔物を一掃した。そしてマザーにナイフを突き刺し、一撃でその生命活動を停止させた。
「せめて、君たちの死が安らかでありますように……」
マザーが動かなくなったことを確認し、サザンは村の上空へと飛び上がる。上から村の様子を見たサザンは再び怒りの表情を色濃くする。村中に魔物が跋扈していたのだ。外から魔物が入って来た形跡は無く、この魔物たちが元村人であることをサザンは直感的に理解する。
「……既に村人に薬を飲ませていたのか……」
サザンは村へと降り、魔物と化した村人たちを殺していく。極力苦痛を与えないように一撃で沈めて行く。
「……許さない」
サザンは既に王国へ出撃した魔物の軍隊を追いかけるのだった。
0
お気に入りに追加
1,182
あなたにおすすめの小説
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
『殺す』スキルを授かったけど使えなかったので追放されました。お願いなので静かに暮らさせてください。
晴行
ファンタジー
ぼっち高校生、冷泉刹華(れいぜい=せつか)は突然クラスごと異世界への召喚に巻き込まれる。スキル付与の儀式で物騒な名前のスキルを授かるも、試したところ大した能力ではないと判明。いじめをするようなクラスメイトに「ビビらせんな」と邪険にされ、そして聖女に「スキル使えないならいらないからどっか行け」と拷問されわずかな金やアイテムすら与えられずに放り出され、着の身着のままで異世界をさまよう羽目になる。しかし路頭に迷う彼はまだ気がついていなかった。自らのスキルのあまりのチートさゆえ、世界のすべてを『殺す』権利を手に入れてしまったことを。不思議なことに自然と集まってくる可愛い女の子たちを襲う、残酷な運命を『殺し』、理不尽に偉ぶった奴らや強大な敵、クラスメイト達を蚊を払うようにあしらう。おかしいな、俺は独りで静かに暮らしたいだけなんだがと思いながら――。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。
異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。
せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。
そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。
これは天啓か。
俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。
追放された美少女を助けた底辺おっさんが、実は元”特級冒険者”だった件について。
いちまる
ファンタジー
【毎週木曜日更新!】
採取クエストしか受けない地味なおっさん冒険者、ダンテ。
ある日彼は、ひょんなことからA級冒険者のパーティーを追放された猫耳族の少女、セレナとリンの面倒を見る羽目になってしまう。
最初は乗り気でなかったダンテだが、ふたりの夢を聞き、彼女達の力になると決意した。
――そして、『特級冒険者』としての実力を隠すのをやめた。
おっさんの正体は戦闘と殺戮のプロ!
しかも猫耳少女達も実は才能の塊だった!?
モンスターと悪党を物理でぶちのめす、王道冒険譚が始まる――!
※本作はカクヨム、小説家になろうでも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる