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5 龍神界と限界突破
35 絶望
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「共に戦ってくれる貴君らに心より感謝する」
「良いのですよ。バーンの大事な人があの国にいる以上、私も全力で守らなければなりませんからね」
「集まったのはこれだけか……」
近接部隊のほとんどは逃げて行ってしまったため、今ここに居るのはガルド、イド、ラン、ファルの4人だけだった。
「命知らずの無謀な戦いをする者がこれしかいないというのは、逆に吉報かもしれませんね」
『そんなジョークが出る位なら安心できそうだ』
「バーン?」
『おう、俺が臨時の司令塔になったから皆よろしくな。それとイド、別に俺のために無理して戦わなくたって良いんだからな』
「無理なんてしてませんよ。私は自分の意思でここに居るのですから」
『……そうか、ありがとうな』
しみじみとした声色で礼を言うバーン。イドも満更でもない様子でそれを聞いている。
『それで、作戦だが……この人数だとそもそも食い止められるのかはかなり怪しい。だからサザンの作った魔法をもう一度試してみようと思う』
「しかしイル・ネクロにも通用しなかった魔法でアイツに通用するのか?」
『ああ、だから今度は限界を超えて魔法をため込んでから放つ。正真正銘この一撃に賭けてやるさ』
「ですがそれではバーンが!」
『良いんだ。この国を守るためなら俺は死んだって構わねえ』
「くっ……」
イドは取り乱しながら抗議するが、その言葉はバーンには受け入れられなかった。バーンはその身を犠牲にしてでも国を守るつもりで、その姿勢を変えるつもりは無いようだった。
『そのために、近接部隊の皆には出来るだけ時間を稼いでほしいんだ』
「了解した。何が何でも時間を稼いで見せよう」
『頼んだぜ』
こうしてバーンが魔法を放つまでの時間を稼ぐために近接部隊が動き始めた。
「ヤツもイル・ネクロと同じく遠距離攻撃を無効化するかもしれない。確実を期すために私たちは近接攻撃だけで戦おう」
「わかった。では私とファルが右に向かうとしよう。ガルドとイドは左を頼む」
「どうかご武運を」
「そちらこそ」
4人は二組に分かれてイル・クロマの足元へと向かって行く。そのまま巨大な前足にたどり着き次第、攻撃を始める。イル・クロマが四足歩行であるため、前足に攻撃を行い体勢を崩させようと言う策だった。
「クソッあまりにも硬すぎる……!」
「剣が……通らない……?」
その策はイル・クロマの、イル・ネクロをも超えるあまりにも硬すぎる外皮によって打ち砕かれた。4人がどれだけ攻撃を繰り出そうと、その全てが強固な外皮に傷を付けることは叶わなかった。
壁の上で、バーンはメルとリアの魔法を自身にため込んでいる。メルとリアの二人はサザンが残したポーションを使い魔力を回復させては魔法の発動という行動を繰り返す。
「まだだ……これじゃきっとアイツには通用しねえ」
既にイル・ネクロに放った時と同じくらいの魔法をため込んでいたが、それではまだ足りないと直感で感じ取ったバーンはまだ魔法をため込むことを止めなかった。
「これ以上はバーンの体が……」
「良いから続けてくれ」
既にバーンの限界を超えていることを理解しているリアは、ここで止めるようにバーンを促す。だがそれでもバーンは止めようとはしなかった。
「でも……」
「リア、続けるわよ」
「メル……?」
「彼の覚悟はもう決まっているわ。きっと今から何を言っても変わらない……」
「……わかった」
その後もメルとリアは魔法をバーンの中にため込み続けるが、ある段階からバーンの中に魔法が入らなくなった。バーンの体にため込むことの出来る魔法の量に限界が来たのだ。
「とうとう俺の限界が来たか。ありがとうな二人とも。後はこいつを放つだけだ……」
バーンは杖を構え直し、得意の炎魔法の詠唱を始める。
「……よし、魔法を放つから皆一旦退いてくれ!!」
近接部隊に退避の指令を出して少し経った後、バーンはとうとう魔法を放った。
「これで終わってくれよ……フレイムインパクトォォォッッ!!」
イル・ネクロに放った時よりも遥かに巨大な魔法陣が無数に展開され、その一つ一つから城を丸ごと覆ってしまう程の火球が放たれる。その火球が着弾する度にイル・クロマの体を爆炎が覆う。何発もの火球と爆炎により山のように巨大な体は完全に見えなくなった。
「やったか……? ぐぁっああぁぁああぁ」
バーンの体には魔法発動の反動が襲い掛かる。全身に切り刻まれたような傷が出来、そこから血が溢れ出す。
「俺は……こんなところで……死ぬわけには行かねえんだ……」
「バーン、ポーションだよ!」
リアは自ら動くことの出来ないバーンに無理やりポーションを飲ませる。しかし一瞬は完全に治癒するものの、その後また傷が現れてしまった。あまりにも大きすぎる反動は一度の回復では回復しきれなかったのだ。
「止まって……止まってよ……!」
何度もポーションを飲ませるが、いつまで経っても反動は収まらない。ポーションは一本また一本と数を減らしていく。
そして山ほどあったポーションはついに最後の一本になってしまった。
「リア……これ、最後の一本」
「そんな……。お願い、これで止まって!!」
最後の一本を飲ませる。リアは自身の回復魔法ではこの反動の傷を回復させることが出来ないのはわかっているため、ただひたすらに願うことしか出来なかった。
「……止まった?」
「ああ……そうみたいだな」
最後の一本を飲み切ったところで、ようやく反動は収まった。
しかしその直後、ガルドからの通信を聞いたバーンは表情を険しくさせ壁に拳を打ち付けた。
「どうしたの!?」
「……どうやらヤツは倒せてねえみたいだ」
「そんな……」
魔法によって発生した炎や煙が晴れて中からイル・クロマの姿が出てくる。しかしその姿は魔法を放つ前とほとんど変わっていない。辛うじて表面が焼け焦げている程度でしか無かった。
攻撃を受けたイル・クロマは明確に王国を敵対対象として認識したのか、顔を下げ魔力を集め始める。イル・ネクロの放ったようなブレスを放とうとしているのだ。
「おい、あんなものを撃たれたらこの国どころかこの辺り一帯が吹き飛んじまうぞ……」
「そんな! なんとかして止めないと……」
「無理よ……もう打つ手は残って無い。ポーションはもう無いし、これ以上あの魔法を使ったらバーンの体がどうなるかもわからない。何より今から魔法を集めたところで恐らく間に合わないわ……」
「……」
3人は全てを諦めかけていた。そしてそれはイル・クロマの足元に居る近接部隊の4人も同じだった。
「良いのですよ。バーンの大事な人があの国にいる以上、私も全力で守らなければなりませんからね」
「集まったのはこれだけか……」
近接部隊のほとんどは逃げて行ってしまったため、今ここに居るのはガルド、イド、ラン、ファルの4人だけだった。
「命知らずの無謀な戦いをする者がこれしかいないというのは、逆に吉報かもしれませんね」
『そんなジョークが出る位なら安心できそうだ』
「バーン?」
『おう、俺が臨時の司令塔になったから皆よろしくな。それとイド、別に俺のために無理して戦わなくたって良いんだからな』
「無理なんてしてませんよ。私は自分の意思でここに居るのですから」
『……そうか、ありがとうな』
しみじみとした声色で礼を言うバーン。イドも満更でもない様子でそれを聞いている。
『それで、作戦だが……この人数だとそもそも食い止められるのかはかなり怪しい。だからサザンの作った魔法をもう一度試してみようと思う』
「しかしイル・ネクロにも通用しなかった魔法でアイツに通用するのか?」
『ああ、だから今度は限界を超えて魔法をため込んでから放つ。正真正銘この一撃に賭けてやるさ』
「ですがそれではバーンが!」
『良いんだ。この国を守るためなら俺は死んだって構わねえ』
「くっ……」
イドは取り乱しながら抗議するが、その言葉はバーンには受け入れられなかった。バーンはその身を犠牲にしてでも国を守るつもりで、その姿勢を変えるつもりは無いようだった。
『そのために、近接部隊の皆には出来るだけ時間を稼いでほしいんだ』
「了解した。何が何でも時間を稼いで見せよう」
『頼んだぜ』
こうしてバーンが魔法を放つまでの時間を稼ぐために近接部隊が動き始めた。
「ヤツもイル・ネクロと同じく遠距離攻撃を無効化するかもしれない。確実を期すために私たちは近接攻撃だけで戦おう」
「わかった。では私とファルが右に向かうとしよう。ガルドとイドは左を頼む」
「どうかご武運を」
「そちらこそ」
4人は二組に分かれてイル・クロマの足元へと向かって行く。そのまま巨大な前足にたどり着き次第、攻撃を始める。イル・クロマが四足歩行であるため、前足に攻撃を行い体勢を崩させようと言う策だった。
「クソッあまりにも硬すぎる……!」
「剣が……通らない……?」
その策はイル・クロマの、イル・ネクロをも超えるあまりにも硬すぎる外皮によって打ち砕かれた。4人がどれだけ攻撃を繰り出そうと、その全てが強固な外皮に傷を付けることは叶わなかった。
壁の上で、バーンはメルとリアの魔法を自身にため込んでいる。メルとリアの二人はサザンが残したポーションを使い魔力を回復させては魔法の発動という行動を繰り返す。
「まだだ……これじゃきっとアイツには通用しねえ」
既にイル・ネクロに放った時と同じくらいの魔法をため込んでいたが、それではまだ足りないと直感で感じ取ったバーンはまだ魔法をため込むことを止めなかった。
「これ以上はバーンの体が……」
「良いから続けてくれ」
既にバーンの限界を超えていることを理解しているリアは、ここで止めるようにバーンを促す。だがそれでもバーンは止めようとはしなかった。
「でも……」
「リア、続けるわよ」
「メル……?」
「彼の覚悟はもう決まっているわ。きっと今から何を言っても変わらない……」
「……わかった」
その後もメルとリアは魔法をバーンの中にため込み続けるが、ある段階からバーンの中に魔法が入らなくなった。バーンの体にため込むことの出来る魔法の量に限界が来たのだ。
「とうとう俺の限界が来たか。ありがとうな二人とも。後はこいつを放つだけだ……」
バーンは杖を構え直し、得意の炎魔法の詠唱を始める。
「……よし、魔法を放つから皆一旦退いてくれ!!」
近接部隊に退避の指令を出して少し経った後、バーンはとうとう魔法を放った。
「これで終わってくれよ……フレイムインパクトォォォッッ!!」
イル・ネクロに放った時よりも遥かに巨大な魔法陣が無数に展開され、その一つ一つから城を丸ごと覆ってしまう程の火球が放たれる。その火球が着弾する度にイル・クロマの体を爆炎が覆う。何発もの火球と爆炎により山のように巨大な体は完全に見えなくなった。
「やったか……? ぐぁっああぁぁああぁ」
バーンの体には魔法発動の反動が襲い掛かる。全身に切り刻まれたような傷が出来、そこから血が溢れ出す。
「俺は……こんなところで……死ぬわけには行かねえんだ……」
「バーン、ポーションだよ!」
リアは自ら動くことの出来ないバーンに無理やりポーションを飲ませる。しかし一瞬は完全に治癒するものの、その後また傷が現れてしまった。あまりにも大きすぎる反動は一度の回復では回復しきれなかったのだ。
「止まって……止まってよ……!」
何度もポーションを飲ませるが、いつまで経っても反動は収まらない。ポーションは一本また一本と数を減らしていく。
そして山ほどあったポーションはついに最後の一本になってしまった。
「リア……これ、最後の一本」
「そんな……。お願い、これで止まって!!」
最後の一本を飲ませる。リアは自身の回復魔法ではこの反動の傷を回復させることが出来ないのはわかっているため、ただひたすらに願うことしか出来なかった。
「……止まった?」
「ああ……そうみたいだな」
最後の一本を飲み切ったところで、ようやく反動は収まった。
しかしその直後、ガルドからの通信を聞いたバーンは表情を険しくさせ壁に拳を打ち付けた。
「どうしたの!?」
「……どうやらヤツは倒せてねえみたいだ」
「そんな……」
魔法によって発生した炎や煙が晴れて中からイル・クロマの姿が出てくる。しかしその姿は魔法を放つ前とほとんど変わっていない。辛うじて表面が焼け焦げている程度でしか無かった。
攻撃を受けたイル・クロマは明確に王国を敵対対象として認識したのか、顔を下げ魔力を集め始める。イル・ネクロの放ったようなブレスを放とうとしているのだ。
「おい、あんなものを撃たれたらこの国どころかこの辺り一帯が吹き飛んじまうぞ……」
「そんな! なんとかして止めないと……」
「無理よ……もう打つ手は残って無い。ポーションはもう無いし、これ以上あの魔法を使ったらバーンの体がどうなるかもわからない。何より今から魔法を集めたところで恐らく間に合わないわ……」
「……」
3人は全てを諦めかけていた。そしてそれはイル・クロマの足元に居る近接部隊の4人も同じだった。
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