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第47話 エクスプロージョン!!
しおりを挟む サクラは刀をクルリと回して構え直すと、腰を低く落とした。
「サルサルさん。あたし、魔法を使う相手は苦手だけど、近接武器なら負けないですから」
「ちっ。面倒くせぇ奴だな!」
サルサルは舌打ちをすると、刀を構えながら仲間のツキノワグマを呼び出した。
「ツキノワグマ出てこい!」
グォォオオオオ!
ツキノワグマが出現すると、虎一郎はツバキを撫でながらお菊に尋ねた。
「お菊よ、熊の相手してやってくれるか」
「モォ」
お菊はゆっくりと立ち上がると、ツキノワグマはお菊を警戒して動きが止まった。
グォォオオ……
バチバチバチ!
お菊は体に雷を纏わせると、頭を低くしてツキノワグマを睨みつけながら歩いていった。
ブモォッ!!
ザッザッザッザッ……
グォォオオォ……
ツキノワグマはお菊のプレッシャーに後退りすると、サルサルがツキノワグマに命令した。
「ツキノワグマ、そのベヒーモスと戦え!」
グゥ……、グォォオオオオオ!!
ツキノワグマはサルサルの命令に一瞬躊躇したが、意を決したようにお菊へ咆哮した。
その瞬間、
「サルサルさん、うふふ」
「はっ!!」
ズバッ!
『クリティカル! +20%』
サクラは一瞬の隙を突いてサルサルに刀を当てると、サルサルは怒りながらサクラに反撃した。
「てめぇ!」
カキン! ドスッ!
「えっ!?」
『クリティカル! +40%』
サクラはサルサルの刀を弾くと、強烈な突きを食らわせた。
「えへへ」
「くっ」
ザザザッ!
サルサルは驚きながら後ろへ下がると、少し冷静になって刀を納めた。
……キン
「ツキノワグマ、止まれ」
すると、お菊と戦っていたツキノワグマは下がって止まり、なんとサクラに頭を下げた。
「サクラ、俺の負けだ。お前は強かった」
「えっ……、あ……」
サクラは突然の事で動揺したが、サルサルの謝る姿を見た虎一郎は笑顔でサルサルに言った。
「サルサルよ。自分の負けを認めて頭を下げるとは、なかなか立派であるな」
「あぁ、俺の負けだ」
サルサルはそう言うと、自分の刀を前に差し出してサクラに言った。
「サクラ、この刀は『朧月村正』。お前にこの刀の製法書をやるよ」
「ええっ! いっ、いいんですか!?」
「ああ。負けたからには、勝者に何かやらねぇとな」
「やった! これであたしも良い刀が持てる!」
サクラは嬉しそうにサルサルのところへ行くと、サルサルは刀身を抜いてサクラに説明した。
「この刀は少し特殊だ。この刃の部分を見てくれ」
「はい」
サクラが刀を覗き込んだ瞬間、
「かかったな、アホがっ!」
ズバッ!
『クリティカル! +20%』
「あっ!」
なんとサルサルは刀を覗き込んだサクラを裏切って攻撃した。
「カスのくせに調子に乗りやがっ……、うわっ!」
ブワッ!
サルサルがそう言った瞬間、体は宙に舞っていた。
「おぉ、茜衣殿!」
ズバン!
『HIT!』
「悪者は、この茜衣がゆるさないよ!」
茜衣がサルサルを投げ飛ばすと、すかさず茜香里が腕を固めて、刀を使えないようにした。
「ぐわっ! いてててて!」
『HIT!』
『HIT!』
『HIT!』
『HIT!』
「あら。この世界の痛みは現実世界の10分の1なのに、そんなに痛がっちゃって」
するとその時、菜七海の指示でララ太郎とララ次郎がサルサルに向かって走り込んだ。
「ララ太郎、ララ次郎、Stop and set!(止まって準備)」
ガゥウ!
グルル!
ララ太郎とララ次郎は機敏な動きでサルサルを挟み込むように止まると、戦闘態勢を整えた。
それを見ていたツバキは尻尾をパタパタさせながら目を輝かせてララ太郎とララ次郎を見つめた。
パタパタパタパタパタ……
茜香里はララ太郎とララ次郎が来た事を確認すると、素早く腕を解いてサルサルから離れた。
ザッザッザッザッ
「っつ! あの女!」
サルサルが茜香里を睨みつけながら立ち上がると、菜七海は吹き矢でサルサルに痺れ矢を放った。
プッ! ……ドッ
「うっ! ……痺れ矢かっ!」
痺れ矢がサルサルに命中すると菜七海はララ太郎とララ次郎に指示を出した。
「ララ太郎、ララ次郎、Sparks!(火の粉)」
ガゥゥウウウ!
グルルルルル!
するとララ太郎とララ次郎は口から火の粉を吐き出しながら交差して走り、サルサルを火の粉で包んだ。
「わんわん!」
パタパタパタパタ!
ツバキはその様子を興奮しながら見ていると、菜七海が最後の指示を出した。
「ララ太郎、ララ次郎いくょ」
ガゥウ!
グルル!
「エクスプロージョン!!」
……チッ
ドゴォォオオオオオオ!!!
ララ太郎とララ次郎が同時に頭を振ると火の粉が大爆発を起こし、サルサルは跡形もなく消滅していった。
「わんわんわん!」
ツバキは尻尾を振りながら嬉しそうに吠えると虎一郎がツバキを撫でながら言った。
「はっはっは、あの2頭は勇ましかったであるな」
「わんわん!」
すると茜衣が菜七海のところへやってきた。
「ナナミン、やっぱりキメ台詞はアレなんだね」
「ぅん。ぉ母さんが好きなやつ。……ぁ」
菜七海の視界にはサルサルのツキノワグマを仲間にするかどうかのメッセージが現れた。
それを見た菜七海は、伏せているツキノワグマの頭を優しく撫でると、静かに言った。
「くまさん。森にぉかえり」
ガゥウ……
菜七海はツキノワグマを解放すると、ツキノワグマは優しい表情になってその場を離れていった。
その頃、虎一郎のプライベート・エリアでは出勤してきた愛芽が城を掃除していた忍者たちに虎一郎の事を尋ねていた。
「みんな、コイちゃん知らない?」
「朝起きたら居ませんでした!」
「サクラも居ないので一緒かと」
「お菊様とツバキ様も一緒かと」
「そっか、ありがと」
愛芽は城の外に出ると、腕を組みながら考え込んだ。
「お菊ちゃんとツバキちゃんが居ないって事は出掛けたのよね。朝早いし……、海へ釣りに行ったのかなぁ」
愛芽はブツブツ言いながら山の下を眺めていると、ちょうど虎一郎たちが戻ってきた。
「あ、帰ってきた!」
愛芽は山の下へ走っていった。
「サルサルさん。あたし、魔法を使う相手は苦手だけど、近接武器なら負けないですから」
「ちっ。面倒くせぇ奴だな!」
サルサルは舌打ちをすると、刀を構えながら仲間のツキノワグマを呼び出した。
「ツキノワグマ出てこい!」
グォォオオオオ!
ツキノワグマが出現すると、虎一郎はツバキを撫でながらお菊に尋ねた。
「お菊よ、熊の相手してやってくれるか」
「モォ」
お菊はゆっくりと立ち上がると、ツキノワグマはお菊を警戒して動きが止まった。
グォォオオ……
バチバチバチ!
お菊は体に雷を纏わせると、頭を低くしてツキノワグマを睨みつけながら歩いていった。
ブモォッ!!
ザッザッザッザッ……
グォォオオォ……
ツキノワグマはお菊のプレッシャーに後退りすると、サルサルがツキノワグマに命令した。
「ツキノワグマ、そのベヒーモスと戦え!」
グゥ……、グォォオオオオオ!!
ツキノワグマはサルサルの命令に一瞬躊躇したが、意を決したようにお菊へ咆哮した。
その瞬間、
「サルサルさん、うふふ」
「はっ!!」
ズバッ!
『クリティカル! +20%』
サクラは一瞬の隙を突いてサルサルに刀を当てると、サルサルは怒りながらサクラに反撃した。
「てめぇ!」
カキン! ドスッ!
「えっ!?」
『クリティカル! +40%』
サクラはサルサルの刀を弾くと、強烈な突きを食らわせた。
「えへへ」
「くっ」
ザザザッ!
サルサルは驚きながら後ろへ下がると、少し冷静になって刀を納めた。
……キン
「ツキノワグマ、止まれ」
すると、お菊と戦っていたツキノワグマは下がって止まり、なんとサクラに頭を下げた。
「サクラ、俺の負けだ。お前は強かった」
「えっ……、あ……」
サクラは突然の事で動揺したが、サルサルの謝る姿を見た虎一郎は笑顔でサルサルに言った。
「サルサルよ。自分の負けを認めて頭を下げるとは、なかなか立派であるな」
「あぁ、俺の負けだ」
サルサルはそう言うと、自分の刀を前に差し出してサクラに言った。
「サクラ、この刀は『朧月村正』。お前にこの刀の製法書をやるよ」
「ええっ! いっ、いいんですか!?」
「ああ。負けたからには、勝者に何かやらねぇとな」
「やった! これであたしも良い刀が持てる!」
サクラは嬉しそうにサルサルのところへ行くと、サルサルは刀身を抜いてサクラに説明した。
「この刀は少し特殊だ。この刃の部分を見てくれ」
「はい」
サクラが刀を覗き込んだ瞬間、
「かかったな、アホがっ!」
ズバッ!
『クリティカル! +20%』
「あっ!」
なんとサルサルは刀を覗き込んだサクラを裏切って攻撃した。
「カスのくせに調子に乗りやがっ……、うわっ!」
ブワッ!
サルサルがそう言った瞬間、体は宙に舞っていた。
「おぉ、茜衣殿!」
ズバン!
『HIT!』
「悪者は、この茜衣がゆるさないよ!」
茜衣がサルサルを投げ飛ばすと、すかさず茜香里が腕を固めて、刀を使えないようにした。
「ぐわっ! いてててて!」
『HIT!』
『HIT!』
『HIT!』
『HIT!』
「あら。この世界の痛みは現実世界の10分の1なのに、そんなに痛がっちゃって」
するとその時、菜七海の指示でララ太郎とララ次郎がサルサルに向かって走り込んだ。
「ララ太郎、ララ次郎、Stop and set!(止まって準備)」
ガゥウ!
グルル!
ララ太郎とララ次郎は機敏な動きでサルサルを挟み込むように止まると、戦闘態勢を整えた。
それを見ていたツバキは尻尾をパタパタさせながら目を輝かせてララ太郎とララ次郎を見つめた。
パタパタパタパタパタ……
茜香里はララ太郎とララ次郎が来た事を確認すると、素早く腕を解いてサルサルから離れた。
ザッザッザッザッ
「っつ! あの女!」
サルサルが茜香里を睨みつけながら立ち上がると、菜七海は吹き矢でサルサルに痺れ矢を放った。
プッ! ……ドッ
「うっ! ……痺れ矢かっ!」
痺れ矢がサルサルに命中すると菜七海はララ太郎とララ次郎に指示を出した。
「ララ太郎、ララ次郎、Sparks!(火の粉)」
ガゥゥウウウ!
グルルルルル!
するとララ太郎とララ次郎は口から火の粉を吐き出しながら交差して走り、サルサルを火の粉で包んだ。
「わんわん!」
パタパタパタパタ!
ツバキはその様子を興奮しながら見ていると、菜七海が最後の指示を出した。
「ララ太郎、ララ次郎いくょ」
ガゥウ!
グルル!
「エクスプロージョン!!」
……チッ
ドゴォォオオオオオオ!!!
ララ太郎とララ次郎が同時に頭を振ると火の粉が大爆発を起こし、サルサルは跡形もなく消滅していった。
「わんわんわん!」
ツバキは尻尾を振りながら嬉しそうに吠えると虎一郎がツバキを撫でながら言った。
「はっはっは、あの2頭は勇ましかったであるな」
「わんわん!」
すると茜衣が菜七海のところへやってきた。
「ナナミン、やっぱりキメ台詞はアレなんだね」
「ぅん。ぉ母さんが好きなやつ。……ぁ」
菜七海の視界にはサルサルのツキノワグマを仲間にするかどうかのメッセージが現れた。
それを見た菜七海は、伏せているツキノワグマの頭を優しく撫でると、静かに言った。
「くまさん。森にぉかえり」
ガゥウ……
菜七海はツキノワグマを解放すると、ツキノワグマは優しい表情になってその場を離れていった。
その頃、虎一郎のプライベート・エリアでは出勤してきた愛芽が城を掃除していた忍者たちに虎一郎の事を尋ねていた。
「みんな、コイちゃん知らない?」
「朝起きたら居ませんでした!」
「サクラも居ないので一緒かと」
「お菊様とツバキ様も一緒かと」
「そっか、ありがと」
愛芽は城の外に出ると、腕を組みながら考え込んだ。
「お菊ちゃんとツバキちゃんが居ないって事は出掛けたのよね。朝早いし……、海へ釣りに行ったのかなぁ」
愛芽はブツブツ言いながら山の下を眺めていると、ちょうど虎一郎たちが戻ってきた。
「あ、帰ってきた!」
愛芽は山の下へ走っていった。
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