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第4章 反政府組織VS政府(国)編
第46話 《前半エヴァン視点》首輪
しおりを挟む「エヴァン!!レイ!!」
「「ナツ…!!!」」
ナツ…!正気に戻ったのか…!
よかった…本当によかった…!
「ナツ!じゃあ早くこっちに…」
「ふふふ!ははははは…!君たちって本当に馬鹿だよね~!」
「は…?」
「ああ…!?何を…」
といきなり宰相が言った。
どういうことだ…?
俺が困惑していると…
「うぐっ…ああ、…っあ、…いだっ…!」
「え…!?」
「どうしたんだナツ…!?」
突如ナツが首を押さえて苦しみだした。
「君たちは洗脳さえとけば…!などと思っていたようだが、そんなに甘いわけないだろう…?」
さっきまで黙って見ていただけの反政府リーダーのサリタスとかいう王弟が口を開いた。
「ナツに何をした…!?」
「私はね、昔から付与魔法しか使えなかった私は王家の恥と言われてきたが、この魔法も役に立つものなのだよ、こんな風にね」
とサリタスはナツの首元を指さした。
「…?首輪…!?」
「…お前、あの首輪はなんだ…!?」
「あの首輪は、逆らうと全身に激痛を与える魔法を付与してあるんだよ」
「はぁ…!?なんだよそれ…!」
じゃあナツは…!
「洗脳溶けちゃったのは残念だけどナツちゃん続けて?」
「はぁはぁ…、は、はい…」
「…っ!くそっ…!」
どうすればいいんだ…!
「あの日
あの時
貴方の言葉がなければ
今の私は居ないでしょう
そして…」
ナツは続きを舞い始めた。
その姿は本当に苦しそうで、今にも泣きそうに見える…
どうにかして助けたい…!でも止めさせてもナツが苦しむだけだ…でもこのままでも…!
「フハハハハ…!!もうすぐだ…!あと少しで君たちもそしてあの憎き王も皆殺しだ…!!」
「…っ!」
「嘘だろ…!」
リーダーレイも同じく方法を思いつかないようだった。
「思い出を
力にし
私は生きていく
いつかまた会えると信じて…」
「さぁ…!もうすぐ補給完了だ…!」
ナツ…!!
《ナツ視点》
どうしよう…!このまま最後までこの月光神楽を舞い終えたら魔力が完全に貯まってしまう…!
とにかく魔力を送るのを止めなきゃだけど、サリタスってリーダーにバレたらダメだ…
バレないで止めるには…
うーん
うーん
うーん
あ!そうか…!舞を止めなきゃいいんだ!
よし…!だったら…!
神楽の唄には実は2種類ある。
基本は長調で歌う。
でも大昔、誰かを呪うために巫女が神楽唄を短調でにして呪いの唄として歌ったと聞いたことがある。
俺はもちろん短調で歌ったことは無いけど、やってみるしかない…!
「思い出を
力にし
私は生きていく
いつかまた会えると信じて…」
誰も短調にしたことに違和感は覚えていないみたいだ…!よし…!
「ははは…!あと少し…!」
短調に変えてから辺りに黒い炎のようなものが揺らめき始め…そして…!
「うがっ…!!なんだこの炎は…!?頭が割れるように痛い…!ウガガガッ…!」
「ええ!?ちょっとリーダーどうしたんですか~!?」
「なんだ…?急にサリタスが苦しみ出したぞ…?」
「うがあぁぁぁ…!!」バタっ…
「リーダー!?ちょっと…!起きてくださいよ…!!?どういうこと…?」
よかった…!!リーダーが倒れたってことは…!
と、俺は首輪を勢いよく引っ張って、そして…!
外れた…!!!
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