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第4章 反政府組織VS政府(国)編

第44話《エヴァン視点》許せない

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ナツが連れていかれて今日で5日が経った。



あれからナツに助けられた俺たちは何も出来ないでいる。

反政府のアジトは特殊な魔法をかけているのか探索魔法で見つからなかった。

橙虎のリーダーも全勢力かけて探させているようだが、5日経った今も未だにみつかって居ない。




正直、焦っている…




この間もナツが酷いことをされているかもしれないというのに…!






 隊員も組織の奴らも命を自分を犠牲にして助けてくれたナツを助けたいと奮闘しているが、成果が得られないことに焦りが出始めている…




ナツ…どこにいるんだ…!










カンカンカンカンカンカンカンカン





「警鐘!?まさか…!!!」





「隊長!!また反政府が攻めてきた見たいです!!表門前に先日とは比にならないほどの人数が!!恐らく反政府の全勢力の人数だと思われます!」



「そのまさかみたいだな」




「ああ…!行くか!!それで捕まえてナツの居場所を吐かせる…!」





「あの隊長!それが…」





「なんだ?」





「その反政府の奴らの先頭にナツさんと思わしき人物がいたと報告が…!」



「何!?」


「なんだと!?隊員のお前、それを早く言え!!」


「すみません!!」



「おい!リーダー!そんなこと言ってる場合じゃないぞ!ナツがいるなら助けられる!!」


「ああ…!そうだな、行こう…!」




ナツ…!待ってろ!今行く…!!















こちらもエストニア兵団と橙虎の全勢力の人数を連れて門前に出ると、黒ずくめの反政府の者が数え切れないほどいて、城前の広場を埋めつくして真っ黒に染め上げていた。



そして…




「ナツ…!!!!」




居た…!!!!




良かった…怪我とかはしていないみたいだな…



でも何か様子がおかしい…?それにあの姿は…







「君たち~また会ったね~」



「お前…!!!」



ナツの隣にいたのはあの宰相の男だった。




そして…その隣には…




「誰だお前は…?」


この陛下の面影を感じさせる感じ…まさか



「私かい?サリタス・エストニアと言ったら分かるかね?そして私が今は反政府を取り仕切るリーダーだ」


「…!?」


まさか、何十年か前に王座を狙って裏切り抗争を起こした罪で国外追放されたという王弟が反政府のリーダーだったとは…



「私はねこの時をずっと待ち望んでいたのだよ。兄を王座から引きずり下ろすことを…!」



「おいおい、おっさん!まさか俺たちに勝てるとでも思ってんのか?前よりは多いみたいだが明らかにこちらの方が数でかっている!大人しくナツを引き渡せ!」


確かに今回も数では勝っているがそれでも前回は…



まさかまた何かが…!?




「こいつらにはね、時間稼ぎをしてもらうんだよ」



「時間稼ぎだと…!?」



待った…何かがおかしいぞ、

思えばナツは俺たちを見ても表情ひとつ変えなかった…そしてさっきから一度も口を開いていない…!



「ナツに何をした…!!」




「ふふふ~ナツちゃんはね俺の奴隷になったんだよ~だから~俺の言うことなら何でも聞くよ~ほらナツちゃん俺の手にキスしてごらん?」



「はい…」



するとナツは言われた通りにやつの手の甲にキスをした。




「何を言ってる!ナツを脅して無理やり言うことを聞かせているんだろ!」



「本当だって~じゃあナツちゃんに聞いてみてよ~」


「ナツ!こいつに脅されているんだろ!」



「いいえ、僕はこの方の奴隷です…」




「…嘘だろ!?」




「これでも嘘だと思う~?ナツちゃんキスして~」




と言うとナツがやつの唇にキスをしてニコッと笑みを浮かべ、そして

「愛しています、ご主人様♡」


いつものナツを天使と言うならばこのナツは小悪魔と言えるだろう。

全身黒の丈の短く露出の多い巫女服を纏い、その姿、その妖艶な笑みで何者をも虜にしてしまう。そんな小悪魔。

ナツが本気を出せばこの世界中の男を落とせるのでは無いだろうか?



「おい!!みんなしっかりしろ!危ないな、俺も今の今まで見惚れてしまっていた」

「凄い威力だな…この場にいる者全てが今の瞬間ナツに目を奪われていた」


「隊長さんよ、あれは恐らく洗脳魔法にかかっている」


「あの条件が厳しすぎて使えないことからあんまり使うやつがいないあの洗脳魔法か?」

「ああ、脅されている感じも見受けられないし、」


 「洗脳…」


どこまで最低なんだあの男は…!!











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