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第4章 反政府組織VS政府(国)編
第41話 反政府組織
しおりを挟むワープで来た場所は古びた建物だった。
「ナツちゃんいつまで泣いてんの?ーリーダーに会う時までには、泣き止んでよね~」
「はい…すみません…」
そして宰相に連れられて、俺は日本で言う、社長室のような部屋に来た。
「失礼します、リーダー」
「入れ」
ガチャ
入ると誰かの面影のある人物がいた。
「おお、君がナツだね」
「ナツちゃん、この人は反政府をまとめるリーダーだよ~」
反政府のリーダー?なんか誰かの面影が…
「私は現王の実の弟でね、昔兄に国外追放をされてから、ずっと復讐の機会をうかがっていてね、そして、宰相であったこやつから君の話を聞いて、君の力を使えば今度こそ兄から王座を奪い取ることが出来ると思ったのだよ」
そうか…反政府が俺を知っていたのはこの宰相が…
そして、決行日の前日に攻めてきたのも…
「そうそう、それで俺はナツちゃんのことを話す代わりに、反政府の幹部にしてもらったって訳。」
「今回もこやつが行きたいと言うもんだから、特別に開発したばかりの新魔法兵器を与えてやったのだよ。まだ試作段階だったもので、もう使えなくなったようだがな」
「あ~それは本当すんませんって~!必要だったんすよ~!」
「それはもう良い、今はナツさえいれば問題はない」
「それもそうっすね~」
「ナツ、君には魔法兵器の核になってもらう、つまり、魔法兵器に魔力を送り続けてエネルギーを貯めでもらうということだ」
「…」
その魔法兵器は…
「そしてその魔法兵器に完全に溜まったとき、王城に向けて物には当たらない特殊なレーザーが放たれるそのレーザーを受けたものはたちまち灰となる」
「…!!…そんなことに協力出来るわけ…!!」
そんなことになったらみんな…みんな死んじゃう…!
「おっと~ナツちゃんに拒否権があるわけないでしょ~?」
「…なっ!何これ…?」
そう言うと宰相が俺の首に首輪のようなものを取り付けた。
「その首輪には私が魔法をかけていてね、逆らうと魔法が発動するようになっている、もちろん外そうとしてもね、この魔法は殺しはしないが、殺して欲しいとこう程の激痛を与えるものだ」
「……!」
「君はもう反政府に尽くすしか選択肢はないのだよ」
「そうそう、逆らわないのが身のためだよ~」
「…っ!僕は人を殺すくらいなら死んだ方がマシです!!人の命を奪ってまで生きる価値は僕にはありません!!」
それも友達、仲間たちを…!
…俺がいないとこの作戦は成り立たないのならここでいっそ…!
と俺は護身用に一応持っていた隠しナイフを取り出した
そして、思いっきり首を切ろうとした時…!
「…っぐ、…うぁ…」
と、俺は激痛で倒れ込んだ。
痛い痛い痛い痛い…!!全身が中から燃えてるみたいだ!
「勝手に死なれたら困るよ、作戦に君は必要不可欠なんだ、どうだ痛いだろう?でも次逆らったらもっと痛くなるよ、大人しくしなさい」
激痛が収まった。
「…はぁ、はぁはぁ…」
「少し頭を冷やして何が最善なのかよく考えるといい、作戦の決行は5日後だ。お前、連れていけ」
「はい~」
すると宰相がさっきの激痛で立てなくなってた俺を抱えてどこかに向かった。
連れてこられた場所はホテルの一室のような部屋だった。
「今日からここがナツちゃんの部屋ね~俺より豪華な部屋なんだから文句は言わないでよ~でももちろん、勝手に部屋を出たりしたら…わかってるよね?」
「…」
待遇はそこまで荒くはないようだけど、やっぱり隙をみて逃げることは出来ないんだな…
とりあえず、大人しくしてる振りをしよう、それでどうにかいい策を…
「はい…ありがとうございます」
「俺はまた明日の朝また来るから」
そう言い残して宰相は部屋から出ていった。
これからどうしよう…
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