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24話 恋するお年頃
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ユーリが来て体術の授業が加わると、私達の生活はより一層慌ただしいものになった。
まず、気付けば、体術に対して一番消極的だったレオが、クラスで一番体術の授業にのめり込んでいた。
体術の授業がある日は必ず上機嫌だし、ユーリの周りを「先生!」と笑顔で着いて回っている。
そんなレオが可愛いのだろう、ユーリも嬉しそうに彼の頭を撫でているのを良く見かける。
その対応に、レオも満更でもないらしい。ニコニコしながら撫でられている。
レオ曰く、『父親の教え方と違って分かりやすいし楽しい!』らしい。
……ユーリのお父さんって、結構、厳しい人なのだろうか。いや、考えない方が良さそうだ。
セルフィアとは相変わらず関わる事ができずにいた。
何回かがんばって話しかけてみたが、冷たい対応をされるだけで終わる。正直、心が折れそうだ。
彼女の婚約者でもあるレオの「放っておけばいずれ元通りになる」という言葉を信じ、今は話しかけるのを止めている。本当に、これで良いのだろうか。
ベリタスとは、体術のパートナーになった。
理由は、〝フォルティア相手だと怪我させそうだから〟だ。……いや、これは私が言い出した言葉ではないのだが。
どうやら彼はレオと同じく、ある程度の体術は学んできたらしい。
それを聞いた時に「うん、まぁ」という歯切れの悪い回答をもらったので、あまり話したくない事柄なのかもしれないと思ってこれ以上は聞けなかった。
ベリタスは、体術の授業で私が受け身を取るたびに「大丈夫?痛くない?」と心配してくれる。正直「過保護だな」と思う反面、「優しいな」とも思う。ユーリ相手に熱が入っているどっかの誰かさんとは大違いだ。
そうして日々は過ぎていき、夏になった。
制服はすっかり夏模様となり、シクルスの花は消え去り、葉が茂っている。
――今日も暑いなぁ。
登校中、肌を突き刺すような日照りに、額に流れる汗を拭う。
休みだった昨日はずっと涼しい部屋にいたからか、外にいる今は余計に暑く感じる。
蒸気のような暑さに項垂れていると、目の前に良く知る人影が映った。
「……フォルティア!」
私の声に、目の前の人物――フォルティアは、体をビクッと震わせると、勢いよくこちらへ振り返った。その顔は、どこか戸惑っている様子だ。
「……あ、リリアちゃん。お、おはよう」
「おはよう。どうしたの?なんか、具合でも悪い?」
「え!?そ、そんな事ないよ!……早く行こ、遅刻しちゃう!」
「えっ、ちょっ」
私の問いに、フォルティアは焦ったように走り出した。――なんなんだ?
過ぎ去っていく後姿を見つめながら、私はしばらく呆然と立ち尽くした。そして、一つの考えが浮かんだ。――もしかして、フォルティアもセルフィアと同じ感じになってしまった?
嫌な想像に、私は血の気が引いた。これ以上、友達に冷たい態度を取られるのは嫌だ。
――急がなきゃ。
私はフォルティアを追いかけるため、足に魔力を込めて駆け出した。
*
「――フォルティア!」
「わあぁっ!……びっくりしたぁ、リリアちゃんか」
フォルティアに追いつき肩を掴めば、彼女は驚きながら振り向いた。
体に触れているのに、顔に拒絶の色はない。……もしかして、嫌われたわけではないのだろうか。
――確かめなきゃ。セルフィアみたいになる前に。
脳裏に冷たい表情が浮かび上がって、躊躇ってしまうが、ここは勇気を出して聞かなければいけない。
……私は意を決して、口を開いた。
「あ、あのさ、フォルティア」
「うん?……どうしたの、リリアちゃん。顔色悪いよ?」
「……っ、私、フォルティアになんかしちゃったかなっ?」
「え?」
怖くなって勢いよく言えば、フォルティアはその顔を呆けたものにさせた。
……なんか、予想と違う反応だ。私は恐る恐る言葉を続けた。
「さっき、フォルティアの態度がおかしかったから、セルフィアみたいに私の事、避けてるんじゃないかと思って……私、フォルティアに嫌な思いさせちゃったのかなって……」
「……えっ!?あっいや、違うの!勘違いさせてごめんなさい!ちょっと考え事してて、その、リリアちゃんに話すのは恥ずかしい事で……!」
「私に話すのが恥ずかしい事……?」
フォルティアは顔を赤く色づかせて「どうしようかな」と呟きながらオロオロとしている。……どうやら、嫌われたわけではないらしい。
――でも、私に話すのが恥ずかしい事って?
疑問に思い、それを口にしようとした時だった。
私達の背後から「やぁ」と男性の声がして、振り返る。
「リリア、久しぶりだね」
「――ジェイルさん!」
そこにいたのは、魔法杖専門店の店主――ジェイルだった。
彼は初めて会った時と変わらない、柔らかな笑みをこちらに向けている。
久々の再会に、こちらも笑顔が浮かぶ。
「ジェイルさん、本当にお久しぶりですね!どうしてここに?」
「それはね、ちょっと用事があって。――ね、フォルティア」
「はひっ!?」
突然ジェイルに話を振られたフォルティアが飛び跳ねる。その顔は真っ赤で、とても緊張しているのが感じられた。
……なにやら、フォルティアの様子がおかしい。というか、言い方的に考えると、ジェイルはフォルティアが目的でここにいるという事だろうか?
「フォルティアに用事なんですか?じゃあ私はこれで――」
「えっ!?ま、待って、リリアちゃん!大した用事じゃないから、リリアちゃんもここにいて!」
「え?でも――」
「お願い、そばにいて!」
ガシリと強い力で腕を摑まれ、私は驚きながらフォルティアの顔を覗く。その顔は必死だ。こんなフォルティア、初めて見た。
――ジェイルが苦手なのだろうか?
……苦手な人と二人っきりが嫌な気持ちは分かる。ここに留まった方がいいのだろう。
「お邪魔じゃないなら、ここにいようかな」
「うん!ありがとう、リリアちゃん!」
「ハハッ。大した用事でもないし、お邪魔でも何でもないよ。――はい、フォルティア。待たせちゃってごめんね」
私達の様子を見て笑ったジェイルは、鞄から細長い箱を取り出してフォルティアに差し出した。
フォルティアはカチコチに固まった体でそれを受けとり、消えそうな声でお礼を言った。
――なにを渡したのだろう?
無粋かもしれないが、気になった私は疑問を口にした。
「ジェイルさん、フォルティアに何を?」
「杖だよ。昨日、僕のお店にメンテナンスに来てくれてね。本当は昨日中に仕上がる予定だったんだけど、ちょっと遅れちゃってね。でも授業に杖がないとなると困るだろうから、こうやって届けに来たんだよ」
「なるほど、大変ですね」
「これくらいお安い御用さ。こうやって、可愛い女の子達に会えるわけだし」
「かわっ……!?」
ウィンクをしたジェイルに、フォルティアが更に顔を真っ赤にさせた。
この反応を見て、私は違和感を感じた。嫌いな人相手に、こんな反応する人はいないだろう。
――フォルティアってもしかして、ジェイルさんの事……。
「――さて、僕はもう帰ろうかな。登校中なのに引き留めちゃつてごめんね」
「いっいえっ!全然、いつでも大丈夫です!杖、ありがとうございましたっ!」
「ハハッ、どういたしまして。……じゃあね」
優しく微笑んで、ジェイルは私達の頭を撫でてこの場を去った。
その後姿が見えなくなるまでうっとりと見つめるフォルティアに、私は確信した。
「……フォルティアって、ジェイルさんの事が好きなんだ」
「え”っ!?」
――振り返ったその顔は真っ赤で、誰がどう見ても、フォルティアがジェイルに恋をしているのは明白だった。
私は初めて見るフォルティアの顔が面白くって、ついつい笑ってしまった。フォルティアに怒られたのは言うまでもないだろう。
まず、気付けば、体術に対して一番消極的だったレオが、クラスで一番体術の授業にのめり込んでいた。
体術の授業がある日は必ず上機嫌だし、ユーリの周りを「先生!」と笑顔で着いて回っている。
そんなレオが可愛いのだろう、ユーリも嬉しそうに彼の頭を撫でているのを良く見かける。
その対応に、レオも満更でもないらしい。ニコニコしながら撫でられている。
レオ曰く、『父親の教え方と違って分かりやすいし楽しい!』らしい。
……ユーリのお父さんって、結構、厳しい人なのだろうか。いや、考えない方が良さそうだ。
セルフィアとは相変わらず関わる事ができずにいた。
何回かがんばって話しかけてみたが、冷たい対応をされるだけで終わる。正直、心が折れそうだ。
彼女の婚約者でもあるレオの「放っておけばいずれ元通りになる」という言葉を信じ、今は話しかけるのを止めている。本当に、これで良いのだろうか。
ベリタスとは、体術のパートナーになった。
理由は、〝フォルティア相手だと怪我させそうだから〟だ。……いや、これは私が言い出した言葉ではないのだが。
どうやら彼はレオと同じく、ある程度の体術は学んできたらしい。
それを聞いた時に「うん、まぁ」という歯切れの悪い回答をもらったので、あまり話したくない事柄なのかもしれないと思ってこれ以上は聞けなかった。
ベリタスは、体術の授業で私が受け身を取るたびに「大丈夫?痛くない?」と心配してくれる。正直「過保護だな」と思う反面、「優しいな」とも思う。ユーリ相手に熱が入っているどっかの誰かさんとは大違いだ。
そうして日々は過ぎていき、夏になった。
制服はすっかり夏模様となり、シクルスの花は消え去り、葉が茂っている。
――今日も暑いなぁ。
登校中、肌を突き刺すような日照りに、額に流れる汗を拭う。
休みだった昨日はずっと涼しい部屋にいたからか、外にいる今は余計に暑く感じる。
蒸気のような暑さに項垂れていると、目の前に良く知る人影が映った。
「……フォルティア!」
私の声に、目の前の人物――フォルティアは、体をビクッと震わせると、勢いよくこちらへ振り返った。その顔は、どこか戸惑っている様子だ。
「……あ、リリアちゃん。お、おはよう」
「おはよう。どうしたの?なんか、具合でも悪い?」
「え!?そ、そんな事ないよ!……早く行こ、遅刻しちゃう!」
「えっ、ちょっ」
私の問いに、フォルティアは焦ったように走り出した。――なんなんだ?
過ぎ去っていく後姿を見つめながら、私はしばらく呆然と立ち尽くした。そして、一つの考えが浮かんだ。――もしかして、フォルティアもセルフィアと同じ感じになってしまった?
嫌な想像に、私は血の気が引いた。これ以上、友達に冷たい態度を取られるのは嫌だ。
――急がなきゃ。
私はフォルティアを追いかけるため、足に魔力を込めて駆け出した。
*
「――フォルティア!」
「わあぁっ!……びっくりしたぁ、リリアちゃんか」
フォルティアに追いつき肩を掴めば、彼女は驚きながら振り向いた。
体に触れているのに、顔に拒絶の色はない。……もしかして、嫌われたわけではないのだろうか。
――確かめなきゃ。セルフィアみたいになる前に。
脳裏に冷たい表情が浮かび上がって、躊躇ってしまうが、ここは勇気を出して聞かなければいけない。
……私は意を決して、口を開いた。
「あ、あのさ、フォルティア」
「うん?……どうしたの、リリアちゃん。顔色悪いよ?」
「……っ、私、フォルティアになんかしちゃったかなっ?」
「え?」
怖くなって勢いよく言えば、フォルティアはその顔を呆けたものにさせた。
……なんか、予想と違う反応だ。私は恐る恐る言葉を続けた。
「さっき、フォルティアの態度がおかしかったから、セルフィアみたいに私の事、避けてるんじゃないかと思って……私、フォルティアに嫌な思いさせちゃったのかなって……」
「……えっ!?あっいや、違うの!勘違いさせてごめんなさい!ちょっと考え事してて、その、リリアちゃんに話すのは恥ずかしい事で……!」
「私に話すのが恥ずかしい事……?」
フォルティアは顔を赤く色づかせて「どうしようかな」と呟きながらオロオロとしている。……どうやら、嫌われたわけではないらしい。
――でも、私に話すのが恥ずかしい事って?
疑問に思い、それを口にしようとした時だった。
私達の背後から「やぁ」と男性の声がして、振り返る。
「リリア、久しぶりだね」
「――ジェイルさん!」
そこにいたのは、魔法杖専門店の店主――ジェイルだった。
彼は初めて会った時と変わらない、柔らかな笑みをこちらに向けている。
久々の再会に、こちらも笑顔が浮かぶ。
「ジェイルさん、本当にお久しぶりですね!どうしてここに?」
「それはね、ちょっと用事があって。――ね、フォルティア」
「はひっ!?」
突然ジェイルに話を振られたフォルティアが飛び跳ねる。その顔は真っ赤で、とても緊張しているのが感じられた。
……なにやら、フォルティアの様子がおかしい。というか、言い方的に考えると、ジェイルはフォルティアが目的でここにいるという事だろうか?
「フォルティアに用事なんですか?じゃあ私はこれで――」
「えっ!?ま、待って、リリアちゃん!大した用事じゃないから、リリアちゃんもここにいて!」
「え?でも――」
「お願い、そばにいて!」
ガシリと強い力で腕を摑まれ、私は驚きながらフォルティアの顔を覗く。その顔は必死だ。こんなフォルティア、初めて見た。
――ジェイルが苦手なのだろうか?
……苦手な人と二人っきりが嫌な気持ちは分かる。ここに留まった方がいいのだろう。
「お邪魔じゃないなら、ここにいようかな」
「うん!ありがとう、リリアちゃん!」
「ハハッ。大した用事でもないし、お邪魔でも何でもないよ。――はい、フォルティア。待たせちゃってごめんね」
私達の様子を見て笑ったジェイルは、鞄から細長い箱を取り出してフォルティアに差し出した。
フォルティアはカチコチに固まった体でそれを受けとり、消えそうな声でお礼を言った。
――なにを渡したのだろう?
無粋かもしれないが、気になった私は疑問を口にした。
「ジェイルさん、フォルティアに何を?」
「杖だよ。昨日、僕のお店にメンテナンスに来てくれてね。本当は昨日中に仕上がる予定だったんだけど、ちょっと遅れちゃってね。でも授業に杖がないとなると困るだろうから、こうやって届けに来たんだよ」
「なるほど、大変ですね」
「これくらいお安い御用さ。こうやって、可愛い女の子達に会えるわけだし」
「かわっ……!?」
ウィンクをしたジェイルに、フォルティアが更に顔を真っ赤にさせた。
この反応を見て、私は違和感を感じた。嫌いな人相手に、こんな反応する人はいないだろう。
――フォルティアってもしかして、ジェイルさんの事……。
「――さて、僕はもう帰ろうかな。登校中なのに引き留めちゃつてごめんね」
「いっいえっ!全然、いつでも大丈夫です!杖、ありがとうございましたっ!」
「ハハッ、どういたしまして。……じゃあね」
優しく微笑んで、ジェイルは私達の頭を撫でてこの場を去った。
その後姿が見えなくなるまでうっとりと見つめるフォルティアに、私は確信した。
「……フォルティアって、ジェイルさんの事が好きなんだ」
「え”っ!?」
――振り返ったその顔は真っ赤で、誰がどう見ても、フォルティアがジェイルに恋をしているのは明白だった。
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