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10話 鏡の前で…1
しおりを挟む魔王様に謁見した次の日の朝。私はラピスの部屋にいた。今日はラピスと朝食を摂る日なのだ。
私とラピスが椅子に座っていると、コンコンと部屋のドアがノックされる。
ラピスが短く「入れ」と言うと、ドアが開いた。そこにいたのは、銀色の蓋をされた皿を乗せたカートを押している背の低い魔物。…多分ゴブリンとかかな。
その魔物はカートをテーブルの近くまで押すと、上に乗っている皿をテーブルの上に並べ始める。…しかし背が低くて大変そうだ。
「手伝うよ」
「ギギッ!?」
椅子から立ち上がり、魔物の手から皿を奪って並べれば、途端に慌て始める魔物。私とラピスを交互に見比べている。
「アイリ、お前はやらなくて良いんだぞ」
「私がやりたくてやってるの! 魔物さんも、気にしなくて良いからね」
そう言って魔物に微笑めば「ギギ…!」と鳴いた彼(?)は、嬉しそうにはしゃぎ始めた。良かった、余計なお世話にはなっていないみたい。
「全く、お前はお人好しだな。このような雑用、下級な魔物達に任せれば良いものを」
「良いじゃない! 人に良い事すると私も気持ちいいし、相手が喜んでくれたらもっと嬉しいじゃない!」
「ったく…まぁ、お前のそういう所が、俺は好きなんだがな」
「え」
皿をテーブルに運び終えたタイミングで言われたラピスの言葉に思わず顔を上げれば、顔にそっと触れられる温かい手。…ラピスの大きな手だ。
彼は私の頬を撫でながら、優しくも甘い微笑みを私に向けている。…か、かっこいい。途端に顔に熱が集まるのが分かる。
「ギ、ギギッ…!! ギギギギッ!!」
「あっ、魔物さん!?」
私がぽけっとしていると、魔物が慌ててカートを引いて部屋から出ていってしまった。…外からガシャンと大きな音がしたが、大丈夫だろうか。
そう思って私が閉じられたドアに視線を向けていると「おい」と低く不機嫌そうな声と同時に、顔を真正面に戻された。そこには不機嫌そうな表情のラピス。彼は私に鋭い視線を向けたまま、距離を詰めてくる。
「今は俺だけ見てろよ」
「ちょ、ちょっと! 近いよ、ラピス!」
「何今更恥ずかしがってんだよ。…もっと恥ずかしいコト、したじゃねーか」
耳元で甘く囁かれた。思わず私のお腹が疼いて、股間がキュッと反応した。それが顔に出てたのだろうか、ラピスはニヤリと笑うと、その距離をさらに縮め…ついにお互いの体の距離はゼロになった。
「ら、ラピス…! 今、朝だよ! こんなに明るいのに…!」
「明るいからこそ、お前の顔も体もよく見えるんじゃねーか。お前の恥ずかしい所、俺にたっぷり見せてみろよ」
そう言うとラピスは私の左右の太ももを掴んで私を持ち上げた。突然のことに驚いた私は「きゃっ!」と声を上げて彼の首にしがみつく。
…今の私の体勢をなんと言えばいいのだろうか。まるでラピスと向かい合って持ち上げられたまま挿れられているかのような体勢に、私の股間がじわりと湿り気を帯びるのが分かる。
「なぁ、分かる? 俺の、もうパンパンに腫れてんの。アイリのせいで」
「っあ」
まるで突き上げるような動きをされた私の股間に、熱くて固いものが当たるのがわかった。…ラピスのペニスがズボン越しても大きくなっているのが分かる。
「アイリのせいでこうなってんだ、お前に責任取ってもらわなきゃなぁ?」
「っ、わたし、そんなつもりじゃっ…!?」
どうにか言い訳をしようとした私の口が突然塞がれた。…ラピスにキスされたのだ。そのままラピスは激しい口付けを始めた。舌を入れられ、舌を絡めて、唇を舐められ、歯列をなぞられる。それと同時に私の体を上下に揺らし始める。その衝動で彼の洋服越しからでも分かるほどに固く熱いペニスと私のクリトリスがぶつかり合う。…気持ちいい。気持ちよくって、頭がふわふわする。
「っは、すげーエロい顔…」
「ぁん…そんなこと、ないもんっ…!」
「確認するか?」
「え…?」
ラピスはそう言うと部屋の中を移動し始める。そしてピタリと立ち止まって私を床に下ろすと、私の肩を掴んで私の体を振り向かせる。…そこにあったのは、大きな鏡。そこには私とラピスの全身が写っている。
「か、がみ…?」
「最近買ったんだよ、お前と楽しむために」
「それってどういう」
「それってどういう事?」と言おうとした時だった。後ろからラピスが抱きしめてきた。ドキッと胸が高鳴る。
「それはな、こういう事だよ」
そう言って甘く微笑むと、ラピスは抱きしめたと思っていた手を私の洋服に手をかける。そして、ゆっくり、ゆっくり。私の体から脱がしていく。私は鏡に写るその光景から目を離せなかった。
「ら…ラピス…」
呟く私をよそに、ラピスは私の洋服を脱がしていく。…そして洋服は、ついに白いフリルの下着と白のニーハイソックスだけになる。
「エッロ…。聖女様ってのは服の下にこんなエロい格好してんのかよ。まさか、今日も期待してたのか?」
「ち、ちが…! 違うの…!」
途端に恥ずかしくなって、私は自身の大きな胸を隠そうとする。しかし、それはラピスによって塞がれる。彼はその大きな手で私の手を退ける。
「何隠してんだ」
「だ、だって…!」
「だってじゃねーよ。…次隠したら、百回イかせるまで抱き潰すぞ」
耳元で呟かれたその内容に私はびくりと体を震わせると、その両手をだらりと横に下ろした。ラピスはそれを見て満足そうにしている。
「いい子だ。…ご褒美に、今からたっぷり気持ちよくさせるからな」
「っ…!」
そう言うとラピスはその大きな手を私の肩に置いた。ゴツゴツとした大きくて太い指が、私の首筋を撫でる。そしてそのまま私の体の前にゆっくりと移動していく。
「…ら、ラピス」
「ん、なんだ、聖女様」
「…焦らさないで…」
「…お前は本当にかわいい奴だな」
ラピスはフッと笑うと、その手で私の胸を包んだ。そしてそのままブラを掴むと、そのまま下に下げる。私の大きな胸が形を変えながらブラから溢れ出す様子が鏡に写っている。
「ラピスぅ…は、恥ずかしいよ」
「あんまり可愛い事言うなよ。…いじめたくなるだろーが」
その瞬間、私の体に刺激が走った。鏡に写っているのは、馬鹿みたいに気持ちよさそうな顔をした私と、私の乳首を摘んでいるラピスの太い指。
「ラピスっ…! だめ、気持ちい…っ」
「気持ちいいな。もっと気持ちよくなろうな」
「っあ!」
ラピスの指が私の両乳首を捏ね始める。私は気持ちよさに喘ぐことしかできなくて、ただただ鏡に写った淫らな光景に目を奪われていた。
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