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アラフィフ暗殺者、異世界転生を果たす
42,VSアロン最終戦〈後編〉
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「く……くはははは!これが本当の力ってやつか!?」
アロンは高笑いをすると、その体を変化させてゆく。そして闇でできた翼を広げると、バサリと羽ばたく。
「はははっ!見ろよナナシっ!これが俺の力だ!」
アロンの変貌に驚きながらも、咄嗟にナナシは引き金を引いた。だが、弾丸は彼が纏った闇に阻まれて、そのまま地面に落ちた。
「くははっ!無駄だよ、ナナシぃ!!」
闇を槍のように尖らせてこちらに撃ちだしてきたアロンから距離を取り、その槍を躱すとナナシは苦虫をかみつぶしたように呟いた。
「おいおい、あんなのどうやって倒せっていうんだよ?」
そう言いながらもナイフを投げるが、それは闇にぶつかった瞬間に消えてしまう。
「無駄だって言ってるだろぉ?ナナシぃ!俺をもっと楽しませてくれよっ!」
(……あれを放置しておくのはまずいな)
あの闇を纏った状態で人に襲い掛かったら、どれぐらいの被害が出るのか想像もつかない。
「死ねえ!ナナシぃっ!!」
再び闇を纏ったアロンは、手当たり次第に攻撃を始める。無数の槍が降ってくるが、ナナシはそれを躱しながら引き金を引いた。
だがそれも闇の壁に阻まれて、アロンには届かない。
「くそっ……!」
「無駄だって言ってるだろうが!」
アロンが叫び、ナナシがいた場所が吹き飛んだ。どうやらあの闇は爆発も起こせるらしい。ナナシが地面を転がりながらそれを躱すと、アロンが生み出した球体が襲い掛かってきた。
「くそっ……!」
ナナシはそれをすべて撃ち落とすが、代わりに弾丸が尽きてしまう。引き金を引くとかちかちと、まるで撃鉄が空しい音を立てるだけ。
「くははっ!武器もなくなったみたいだな、ナナシ!」
アロンは勝ち誇ったように言うと、そのままナナシに向かって突っ込んできた。だが――
「残念ながらもう一丁あるんだよね!」
大口径の銃を捨て、代わりに小型拳銃を取り出すとアロンめがけて引き金を引いた。
「ぐうっ!?」
アロンは腕で頭を庇うが、彼の腕に穴が開き血しぶきが上がる。それは闇でできてはいるものの、きちんと痛みはあるらしい。
(なら……)
ナナシはそのまま地面を走り、アロンに向かって跳び蹴りを放つ。
「なっ……!?」
まさかナナシが銃を捨てるとは思っていなかったのだろう。完全に不意を突かれたアロンは、そのまま蹴り飛ばされて地面を転がった。とはいっても、今のアロンがその程度で倒せるわけでもない。
「はっ、ははっ!やるじゃないか、ナナシぃ!」
アロンは嬉しそうに笑うが、すぐさま表情を戻すとナナシに向かって闇を飛ばす。だがそれをすべて避けて、彼の後ろに回り込む。そしてそのままその背中に蹴りを叩き込んだ。
「がっ……」
今度はダメージが入ったのか、アロンは顔を歪めた。だがそれもすぐに治り、再びナナシに襲い掛かってくる。
「くそっ!なぜ当たらないっ!」
「君が力任せだからだろう?」
確かにアロンの動きは早いが、それでもナナシが対応できないほどの早さではない。ゼノと同等か、それよりわずかに遅い程度だ。触れられれば、それだけで死ぬという脅威はある。だが、それだけだ。
アロンは闇で体を包んでいるから手出しできないと思っているようだが、そんなものはただの物理攻撃でしかない。ゼノやナナシの身体能力と技術があればいなすことぐらいはできるのだ。
(問題は再生能力なんだよなあ……)
アロンは何度殺しても、すぐに再生していた。あれがある限り、ナナシにはほとんど勝ち目がない。
(とはいえ再生させ続けられれば生命力を奪えるし、いつかは殺せるんだよね?……じゃあ、どうやって殺すのか、だよな。……もう武器もまともにないし、ナイフだけで戦えって言うのも無理でしょ)
そんなことを考えている間にもアロンはナナシに襲い掛かる。
「くははっ!死ねっ!」
アロンの攻撃を躱しながら、彼はナイフを振るった。それを闇の障壁で防ぎながらアロンは笑って言った。
「おいおい、そんなので俺に攻撃が通ると思ってんのか?」
「思ってるからやってるんだけどなあ」
(さて、どうしたもんか)
ナナシはアロンの攻撃をいなしながら考える。だが、その攻撃が当たらないと悟ったのか、アロンは距離を取った。
(この状態のやつに銃もナイフも通じないだろうし……そもそもあいつ自身を倒す手段がないんだよなぁ)
「くははっ!なあナナシ、諦めて死んでくれよ。俺には時間がないんだ。人間を殺しつくすまで、俺は消えないんだよ!」
「それが君の望みなのか?」
ナナシが尋ねると、アロンはにたりと笑って言う。
「そうだ!俺はライノさんの代わりにオリエントシティを支配するんだ!それが俺の望みだ!」
「そうかい。でも、君じゃあ役不足なんじゃないかな?」
「なんだと?」
アロンは訝し気に聞き返す。
「だって君じゃあ、オリエントシティを支配するなんて無理だからさ」
ナナシはそう断言すると、地面を蹴って走り出した。それに対してアロンは闇で作った弾丸を繰り出してきたが、それもすべて躱す。そして彼の近くまで接近すると、ナイフで心臓を貫いた。
「がっ……」
アロンは血を吐き、そのまま地面に倒れ込んだ。ナナシはそんな彼を見下ろしながら言う。
「君の力はライノさんとやらの劣化コピーでしかないんだ。それじゃあ、オリエントシティを支配するなんてできないよ」
そう告げたのだった。
「だ……黙れっ!俺はライノさんの代わりに、オリエントシティを支配するんだっ!!」
叫ぶと同時に、アロンは体を起こした。そして闇に覆われた腕をナナシに向かって振るうが、それは空を切るだけだった。
「そんなんじゃ無理だって言ってるんだよ」
ナイフで首を切り裂いたナナシは、地面に倒れたアロンを見下ろした。
「そもそもそのライノさんとやらだって、しょせん三下だろう?その程度の力じゃ、オリエントシティを支配するなんてできないよ」
「だ……黙れぇっ!!」
アロンは叫ぶと、腕で体を引きずる様にしながらナナシから距離を取る。そして闇を纏わせた腕を振り下ろすと、地面が爆発した。
(またこれか……)
ナナシはそう思いながらもその場から跳びのき、攻撃から逃れる。だがその直後にもう一度爆発が起き――ナナシは吹き飛ばされた。
「が……はっ……」
血を吐きながら地面を転がる。
(くそっ……体中が痛い……!)
だが、それでもナナシは前を向いた。そこにはすでにアロンの姿はなく、彼はどこかに消えていたのだ。
(一体どこに行ったんだ?)
そんなことを思いながら周囲を見回すと、すぐにその姿を見つけることができた。アロンは上空に浮かんでいる。その彼の上には、巨大な球体が浮かんでいた。
「ははっ……。さすがにそれは避けられそうにないなあ」
上空から落ちてくる巨大なそれを、ナナシは見ていた。あれが直撃すればさすがに死ぬだろう。
「まあ、試しに」
ナナシはそれに向かってナイフを投げるが、その軌道はアロンが作り出した闇の壁に阻まれた。そしてナナシの目の前で、それは爆発する。
「うわあっ!」
爆風で吹き飛ばされて地面を転がったナナシは、すぐにその場を離れた。少しでも距離を取らないと巻き込まれてしまうからだ。
(くそっ……)
なんとか巻き込まれることは避けられたが、爆風がナナシを襲う。その熱さに、ナナシは顔をしかめた。
(あっつ!くそ、これはちょっとまずいかもな……)
そしてアロンの方へと目を向けるが、そこに彼の姿はない。どこへ行ったのかと探すと同時に、地面に落ちた彼の姿をナナシは見つけた。
「な……。どういう、ことだ……」
アロンは苦しそうな声を上げて、再び上空に浮かび上がる。だが、もうそこまで飛ぶ体力もないらしく、ふらふらとしておりすぐに地面に倒れてしまった。
「はあ……はあ……」
アロンの呼吸は荒くなっており、今にも死にそうなほどだ。そんな状態の彼にナナシは言う。
「ああ、そうか。力を使いすぎたのか」
「な、なんだと……」
アロンはナナシを見上げて、憎々し気な表情を浮かべた。その彼にナナシは言ってやる。
「そもそもさ、再生し続ければいずれは殺せるって考え方自体が間違ってたんだよ。再生だって能力の一つなら、さっきからの攻撃だって同じ能力だ。だったらさ、その力を使いすぎればそのうち力を使い果たしちゃうんじゃないかな?」
「力を使い果たしたら……どうなるっていうんだ?」
「簡単だよ。死ぬんだよ、君は」
ナナシの言葉に、アロンは笑った。
「あはは……そいつは傑作だ……」
ああ、確かにその通りだなと、アロンは思った。ライノさんが死んでから俺はこの能力に目覚めて、そのせいで暴走して……気付けばこんな状態になっていたのだ。自分が誰かもわからず、ただ破壊をまき散らした。
だが、それでも死ぬとまでは思っていなかった。いや、正確には死んだとしても生き返るのだと考えていたのだ。
(だけど……どうやらそううまくはいかないらしい)
「ああ……だけどまだだ!俺はまだ死なない!」
アロンは叫ぶと立ち上がったが――そこで彼の意識は途切れたのだった。
アロンは高笑いをすると、その体を変化させてゆく。そして闇でできた翼を広げると、バサリと羽ばたく。
「はははっ!見ろよナナシっ!これが俺の力だ!」
アロンの変貌に驚きながらも、咄嗟にナナシは引き金を引いた。だが、弾丸は彼が纏った闇に阻まれて、そのまま地面に落ちた。
「くははっ!無駄だよ、ナナシぃ!!」
闇を槍のように尖らせてこちらに撃ちだしてきたアロンから距離を取り、その槍を躱すとナナシは苦虫をかみつぶしたように呟いた。
「おいおい、あんなのどうやって倒せっていうんだよ?」
そう言いながらもナイフを投げるが、それは闇にぶつかった瞬間に消えてしまう。
「無駄だって言ってるだろぉ?ナナシぃ!俺をもっと楽しませてくれよっ!」
(……あれを放置しておくのはまずいな)
あの闇を纏った状態で人に襲い掛かったら、どれぐらいの被害が出るのか想像もつかない。
「死ねえ!ナナシぃっ!!」
再び闇を纏ったアロンは、手当たり次第に攻撃を始める。無数の槍が降ってくるが、ナナシはそれを躱しながら引き金を引いた。
だがそれも闇の壁に阻まれて、アロンには届かない。
「くそっ……!」
「無駄だって言ってるだろうが!」
アロンが叫び、ナナシがいた場所が吹き飛んだ。どうやらあの闇は爆発も起こせるらしい。ナナシが地面を転がりながらそれを躱すと、アロンが生み出した球体が襲い掛かってきた。
「くそっ……!」
ナナシはそれをすべて撃ち落とすが、代わりに弾丸が尽きてしまう。引き金を引くとかちかちと、まるで撃鉄が空しい音を立てるだけ。
「くははっ!武器もなくなったみたいだな、ナナシ!」
アロンは勝ち誇ったように言うと、そのままナナシに向かって突っ込んできた。だが――
「残念ながらもう一丁あるんだよね!」
大口径の銃を捨て、代わりに小型拳銃を取り出すとアロンめがけて引き金を引いた。
「ぐうっ!?」
アロンは腕で頭を庇うが、彼の腕に穴が開き血しぶきが上がる。それは闇でできてはいるものの、きちんと痛みはあるらしい。
(なら……)
ナナシはそのまま地面を走り、アロンに向かって跳び蹴りを放つ。
「なっ……!?」
まさかナナシが銃を捨てるとは思っていなかったのだろう。完全に不意を突かれたアロンは、そのまま蹴り飛ばされて地面を転がった。とはいっても、今のアロンがその程度で倒せるわけでもない。
「はっ、ははっ!やるじゃないか、ナナシぃ!」
アロンは嬉しそうに笑うが、すぐさま表情を戻すとナナシに向かって闇を飛ばす。だがそれをすべて避けて、彼の後ろに回り込む。そしてそのままその背中に蹴りを叩き込んだ。
「がっ……」
今度はダメージが入ったのか、アロンは顔を歪めた。だがそれもすぐに治り、再びナナシに襲い掛かってくる。
「くそっ!なぜ当たらないっ!」
「君が力任せだからだろう?」
確かにアロンの動きは早いが、それでもナナシが対応できないほどの早さではない。ゼノと同等か、それよりわずかに遅い程度だ。触れられれば、それだけで死ぬという脅威はある。だが、それだけだ。
アロンは闇で体を包んでいるから手出しできないと思っているようだが、そんなものはただの物理攻撃でしかない。ゼノやナナシの身体能力と技術があればいなすことぐらいはできるのだ。
(問題は再生能力なんだよなあ……)
アロンは何度殺しても、すぐに再生していた。あれがある限り、ナナシにはほとんど勝ち目がない。
(とはいえ再生させ続けられれば生命力を奪えるし、いつかは殺せるんだよね?……じゃあ、どうやって殺すのか、だよな。……もう武器もまともにないし、ナイフだけで戦えって言うのも無理でしょ)
そんなことを考えている間にもアロンはナナシに襲い掛かる。
「くははっ!死ねっ!」
アロンの攻撃を躱しながら、彼はナイフを振るった。それを闇の障壁で防ぎながらアロンは笑って言った。
「おいおい、そんなので俺に攻撃が通ると思ってんのか?」
「思ってるからやってるんだけどなあ」
(さて、どうしたもんか)
ナナシはアロンの攻撃をいなしながら考える。だが、その攻撃が当たらないと悟ったのか、アロンは距離を取った。
(この状態のやつに銃もナイフも通じないだろうし……そもそもあいつ自身を倒す手段がないんだよなぁ)
「くははっ!なあナナシ、諦めて死んでくれよ。俺には時間がないんだ。人間を殺しつくすまで、俺は消えないんだよ!」
「それが君の望みなのか?」
ナナシが尋ねると、アロンはにたりと笑って言う。
「そうだ!俺はライノさんの代わりにオリエントシティを支配するんだ!それが俺の望みだ!」
「そうかい。でも、君じゃあ役不足なんじゃないかな?」
「なんだと?」
アロンは訝し気に聞き返す。
「だって君じゃあ、オリエントシティを支配するなんて無理だからさ」
ナナシはそう断言すると、地面を蹴って走り出した。それに対してアロンは闇で作った弾丸を繰り出してきたが、それもすべて躱す。そして彼の近くまで接近すると、ナイフで心臓を貫いた。
「がっ……」
アロンは血を吐き、そのまま地面に倒れ込んだ。ナナシはそんな彼を見下ろしながら言う。
「君の力はライノさんとやらの劣化コピーでしかないんだ。それじゃあ、オリエントシティを支配するなんてできないよ」
そう告げたのだった。
「だ……黙れっ!俺はライノさんの代わりに、オリエントシティを支配するんだっ!!」
叫ぶと同時に、アロンは体を起こした。そして闇に覆われた腕をナナシに向かって振るうが、それは空を切るだけだった。
「そんなんじゃ無理だって言ってるんだよ」
ナイフで首を切り裂いたナナシは、地面に倒れたアロンを見下ろした。
「そもそもそのライノさんとやらだって、しょせん三下だろう?その程度の力じゃ、オリエントシティを支配するなんてできないよ」
「だ……黙れぇっ!!」
アロンは叫ぶと、腕で体を引きずる様にしながらナナシから距離を取る。そして闇を纏わせた腕を振り下ろすと、地面が爆発した。
(またこれか……)
ナナシはそう思いながらもその場から跳びのき、攻撃から逃れる。だがその直後にもう一度爆発が起き――ナナシは吹き飛ばされた。
「が……はっ……」
血を吐きながら地面を転がる。
(くそっ……体中が痛い……!)
だが、それでもナナシは前を向いた。そこにはすでにアロンの姿はなく、彼はどこかに消えていたのだ。
(一体どこに行ったんだ?)
そんなことを思いながら周囲を見回すと、すぐにその姿を見つけることができた。アロンは上空に浮かんでいる。その彼の上には、巨大な球体が浮かんでいた。
「ははっ……。さすがにそれは避けられそうにないなあ」
上空から落ちてくる巨大なそれを、ナナシは見ていた。あれが直撃すればさすがに死ぬだろう。
「まあ、試しに」
ナナシはそれに向かってナイフを投げるが、その軌道はアロンが作り出した闇の壁に阻まれた。そしてナナシの目の前で、それは爆発する。
「うわあっ!」
爆風で吹き飛ばされて地面を転がったナナシは、すぐにその場を離れた。少しでも距離を取らないと巻き込まれてしまうからだ。
(くそっ……)
なんとか巻き込まれることは避けられたが、爆風がナナシを襲う。その熱さに、ナナシは顔をしかめた。
(あっつ!くそ、これはちょっとまずいかもな……)
そしてアロンの方へと目を向けるが、そこに彼の姿はない。どこへ行ったのかと探すと同時に、地面に落ちた彼の姿をナナシは見つけた。
「な……。どういう、ことだ……」
アロンは苦しそうな声を上げて、再び上空に浮かび上がる。だが、もうそこまで飛ぶ体力もないらしく、ふらふらとしておりすぐに地面に倒れてしまった。
「はあ……はあ……」
アロンの呼吸は荒くなっており、今にも死にそうなほどだ。そんな状態の彼にナナシは言う。
「ああ、そうか。力を使いすぎたのか」
「な、なんだと……」
アロンはナナシを見上げて、憎々し気な表情を浮かべた。その彼にナナシは言ってやる。
「そもそもさ、再生し続ければいずれは殺せるって考え方自体が間違ってたんだよ。再生だって能力の一つなら、さっきからの攻撃だって同じ能力だ。だったらさ、その力を使いすぎればそのうち力を使い果たしちゃうんじゃないかな?」
「力を使い果たしたら……どうなるっていうんだ?」
「簡単だよ。死ぬんだよ、君は」
ナナシの言葉に、アロンは笑った。
「あはは……そいつは傑作だ……」
ああ、確かにその通りだなと、アロンは思った。ライノさんが死んでから俺はこの能力に目覚めて、そのせいで暴走して……気付けばこんな状態になっていたのだ。自分が誰かもわからず、ただ破壊をまき散らした。
だが、それでも死ぬとまでは思っていなかった。いや、正確には死んだとしても生き返るのだと考えていたのだ。
(だけど……どうやらそううまくはいかないらしい)
「ああ……だけどまだだ!俺はまだ死なない!」
アロンは叫ぶと立ち上がったが――そこで彼の意識は途切れたのだった。
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