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漢たちの闘い(海水浴編)
漢たちの闘い(ミスター・オーシャン)
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「さあさあ!いよいよ始まりました!『ミス・オーシャン』コンテスト!司会はこの俺、北見と」
「ゲストの菊池でやっていきます!」
「今年の『ミスター・オーシャン』コンテストの優勝者は誰になるのでしょうか!?」
「今年はいつもとは次元が違いますからねえ。例年以上の激戦が期待されています」
「さあ、最初の出場者の登場だ!どうぞーっ!!!」
「はい、最初に登場するのはこちらの方だ!」
「おお、これはかなりのイケメンですね!」
「でしょう?では、どうぞーっ!!!」
「どうも、初めまして。青翔翔太といいます。よろしくお願いします」
「おお、さわやか系だ!これは女性票が集まりそうですね」
「ええ。しかもこの人、大学教員らしいですよ!」
「それではアピールタイムをどうぞ!」
「はい。俺は大学で体育教師をやっています。レスリング部の顧問もしているので、体を動かすことが大好きです。これからも体を鍛えていきたいと思ってます。今日は皆さんに楽しんでもらえるように頑張りたいと思います。応援してくれると嬉しいな」
翔太のスポーツマンらしい笑顔と爽やかなコメントに、観客たちは。(((うわー。めっちゃ好青年じゃん!)))
そんな感想を抱いていた。
「さて、次はこの方です!」
「おお、随分な美形の方がいらっしゃいました!彼は一体どんなことを語ってくれるのか!?」
「こんにちは。俺は紀ノ國光輝と言います。18歳で大学生をやってます。翔太先生の勤めている大学の生徒で、特技は柔道!今はこの後に出てくるある人の弟子をやってます。将来の夢はプロレスラーだ!みんなよろしくな!」
光輝の溌溂剌とした挨拶に観客たちが沸き立つ。
(((うわー!めっちゃイケメン!それに声もいい感じだし、何より性格が良さそうだ!これはもう優勝決まったんじゃない?)))
観客のそんな考えを知ってか知らずか、光輝は。
「俺と翔太先生はまだ前座だから!みんな、投票は俺たちにも入れてくれよな!」
そう言ってウィンクをする。その行動がまた様になっており、会場の女性陣のハートを撃ち抜いた。
「さて次の方は……おっと!プロのボディービルダーのような方が出てきましたね!」
大吾がステージに姿を表した瞬間、歓声が上がる。
「うおー!かっこいい!」
「やばい!惚れそう!」
「きゃー!こっち向いてください!」
「うむ。なかなかに良い筋肉をしているな」
「プロを連れてくるなんて、運営の人もわかってるねー」
聞こえてくる歓声と喝采に、大吾は満足げな表情を浮かべながら語り始める。
「私は大吾という。年齢は33歳だ。俺も翔太と同じ大学の教師で柔道を教えている。趣味は筋トレだな。最近は俺の親友……兼、恋人……に教えてもらってトレーニングをしている。みんな、俺にもぜひ投票してくれ」
大吾の堂々とした態度に、観客たちのボルテージも上がっていく。
「みんな、次からはビッグネームの登場だ!みんなが知ってるあの人たちが盛り上げにやってきてくれたぜ!期待してくれよな!」
大吾の呼びかけと共に、ステージのカーテンが開かれる。
その瞬間、会場から大喝采が巻き上がった。
「きゃーっ!あの人金メダリストの獅子王隼人さんじゃない!?」「ほんとだ!すげぇ!」
「私、ファンだったのよね!」
「俺もだ!まさかこんなところで会えるとは思わなかったよ!」
声援を浴びながら隼人がステージの中央へと歩いて行く。その立ち振る舞いには王者の風格が漂っていた。
「どうも、初めまして。私は獅子王隼人といいます。今年で33歳になるけど、まだまだ現役バリバリだよ。趣味はこれといってないけど、強いていえば格闘技かな。そしてなによりも!私はこの場を借りて公言する!!」
隼人は大吾の隣に並び、その肩に腕を回す。その姿に観客たちは。
「「「キャーッ!!素敵―!!」」」
黄色い悲鳴を上げる。
「私の愛する人は、この大柄の男だ!!よろしく頼む!!」
「「「うおおおおおおおおおおお!!!」」」
「ちょ、ちょっと待て!おまえ、そんなこと言って大丈夫なのか?」
「何を言っているんだ?別に問題ないだろう?だって私たちは愛し合っているのだから」
「そ、それは確かにそうなんだけど……」
「いいんだよ、私はアイドルじゃないんだから」
アイドルじゃない。その言葉を言った隼人がちらりとステージ裏に視線を向ける。
アイドルならば自制しなさい。幸人はそう言われた気がした。
「さあ、次の方は……」
「みんな大好き、大好物!! 男性アイドルの金字塔!北条幸人くんだーっ!!」
義人を押しのける勢いで大興奮する真理。幸人がステージに姿を現した途端、観客たちからは。
「きゃーっ!!本物の幸人くんが見れるなんて!」
「やっぱり実物は違うわー!」
「ああっ!生きてるうちに生で拝める日が来るとは!」
「おい、誰かビデオカメラ持ってないか!?」
「はいはい、落ち着いてください!皆さん、静かにしてくださーい!」
司会者が必死に観客たちを鎮めようとするが、効果はない。
「はい、ではアピールタイムをどうぞ!」
「はい。僕は北条幸人といいます。年齢は23歳でアイドルをやっています。僕が好きなことは歌うことで、よくカラオケに行っています。あとは、可愛いものが好きで、特にぬいぐるみとか小物が大好きです。今日はみなさんの応援のおかげでここまで来ることができました。本当にありがとうございます。これからも精一杯頑張りますので、応援よろしくお願いします」
ぺこりとお辞儀をした幸人に、観客たちは。(((うわー!めっちゃ礼儀正しい!)))
そんな感想を抱いていた。
「さて、最後は」「俺のイチオシのこの方です!筋肉は男の命!ヘラクレスの生まれ変わりとはこの大人物!超日本プロレスからおこしの権田原雄三様だーっ!!」
今度は義人が観客たちを抑えにかかる。
(((うおー!マジか!)))
「おう!俺の名は権田原雄三!年齢は63歳だ!趣味はプロレス観戦と筋トレ!特技は力仕事!今日はみんな楽しんでってくれよな!まだまだ若いもんに負けるつもりはねえぜ!」
そう言って雄三は後背筋を見せつけるポージングをとる。普段は隠しているオーラを全開にした彼の肉体は、まるで筋肉の美を体現したような。神々しさすら感じられるものだった。
観客の女性陣どころか男性陣ですらも魅了され、会場からは拍手が鳴り止まない。
「さて、これで出場者の紹介は全て終わりました!それじゃ早速、投票を始めましょうか!」
こうして、投票が始まった。
「さて、投票の結果が出ました!まずは3位から発表していきます!第3位は……なんと、あの獅子王隼人選手!」
「よし!やったぞ!」
「さすが隼人さん!当然ですね!」
「まあ、私に投票してくれたみんなに感謝しないとな!」
「続いて2位に選ばれたのは……紀ノ國光輝さん!これは意外な結果になりましたね!」
「おいおい、まじかよ!」
「1位は…………この方だーっ!! エントリーナンバー6番!2位との圧倒的大差をつけて、堂々の栄冠に輝いたのは……権田原雄三さんでーす!!」
「うおっしゃああ!!」
「すげえな、雄三さん!」
「へへ、そうだろ?なんせ俺はショーマン!観客の心を掴んで離さないのが一番の仕事だからな!それにしても、俺に投票してくれるなんて嬉しいぜ!ありがとよ!」
「いえ、こちらこそ素晴らしいパフォーマンスを見せてくれてありがとうございました!おかげさまで第4回マッスルコンテストはこれにて終了となります!優勝者の権田原さんにはトロフィーが贈られますので、ステージの方まで来て下さい!」
「おう!わかったぜ!」
「さあ、今から表彰式が始まります!最後まで盛り上がっていきましょう!」
こうして、波乱に満ちたマッスルコンテストは終了した。
「ゲストの菊池でやっていきます!」
「今年の『ミスター・オーシャン』コンテストの優勝者は誰になるのでしょうか!?」
「今年はいつもとは次元が違いますからねえ。例年以上の激戦が期待されています」
「さあ、最初の出場者の登場だ!どうぞーっ!!!」
「はい、最初に登場するのはこちらの方だ!」
「おお、これはかなりのイケメンですね!」
「でしょう?では、どうぞーっ!!!」
「どうも、初めまして。青翔翔太といいます。よろしくお願いします」
「おお、さわやか系だ!これは女性票が集まりそうですね」
「ええ。しかもこの人、大学教員らしいですよ!」
「それではアピールタイムをどうぞ!」
「はい。俺は大学で体育教師をやっています。レスリング部の顧問もしているので、体を動かすことが大好きです。これからも体を鍛えていきたいと思ってます。今日は皆さんに楽しんでもらえるように頑張りたいと思います。応援してくれると嬉しいな」
翔太のスポーツマンらしい笑顔と爽やかなコメントに、観客たちは。(((うわー。めっちゃ好青年じゃん!)))
そんな感想を抱いていた。
「さて、次はこの方です!」
「おお、随分な美形の方がいらっしゃいました!彼は一体どんなことを語ってくれるのか!?」
「こんにちは。俺は紀ノ國光輝と言います。18歳で大学生をやってます。翔太先生の勤めている大学の生徒で、特技は柔道!今はこの後に出てくるある人の弟子をやってます。将来の夢はプロレスラーだ!みんなよろしくな!」
光輝の溌溂剌とした挨拶に観客たちが沸き立つ。
(((うわー!めっちゃイケメン!それに声もいい感じだし、何より性格が良さそうだ!これはもう優勝決まったんじゃない?)))
観客のそんな考えを知ってか知らずか、光輝は。
「俺と翔太先生はまだ前座だから!みんな、投票は俺たちにも入れてくれよな!」
そう言ってウィンクをする。その行動がまた様になっており、会場の女性陣のハートを撃ち抜いた。
「さて次の方は……おっと!プロのボディービルダーのような方が出てきましたね!」
大吾がステージに姿を表した瞬間、歓声が上がる。
「うおー!かっこいい!」
「やばい!惚れそう!」
「きゃー!こっち向いてください!」
「うむ。なかなかに良い筋肉をしているな」
「プロを連れてくるなんて、運営の人もわかってるねー」
聞こえてくる歓声と喝采に、大吾は満足げな表情を浮かべながら語り始める。
「私は大吾という。年齢は33歳だ。俺も翔太と同じ大学の教師で柔道を教えている。趣味は筋トレだな。最近は俺の親友……兼、恋人……に教えてもらってトレーニングをしている。みんな、俺にもぜひ投票してくれ」
大吾の堂々とした態度に、観客たちのボルテージも上がっていく。
「みんな、次からはビッグネームの登場だ!みんなが知ってるあの人たちが盛り上げにやってきてくれたぜ!期待してくれよな!」
大吾の呼びかけと共に、ステージのカーテンが開かれる。
その瞬間、会場から大喝采が巻き上がった。
「きゃーっ!あの人金メダリストの獅子王隼人さんじゃない!?」「ほんとだ!すげぇ!」
「私、ファンだったのよね!」
「俺もだ!まさかこんなところで会えるとは思わなかったよ!」
声援を浴びながら隼人がステージの中央へと歩いて行く。その立ち振る舞いには王者の風格が漂っていた。
「どうも、初めまして。私は獅子王隼人といいます。今年で33歳になるけど、まだまだ現役バリバリだよ。趣味はこれといってないけど、強いていえば格闘技かな。そしてなによりも!私はこの場を借りて公言する!!」
隼人は大吾の隣に並び、その肩に腕を回す。その姿に観客たちは。
「「「キャーッ!!素敵―!!」」」
黄色い悲鳴を上げる。
「私の愛する人は、この大柄の男だ!!よろしく頼む!!」
「「「うおおおおおおおおおおお!!!」」」
「ちょ、ちょっと待て!おまえ、そんなこと言って大丈夫なのか?」
「何を言っているんだ?別に問題ないだろう?だって私たちは愛し合っているのだから」
「そ、それは確かにそうなんだけど……」
「いいんだよ、私はアイドルじゃないんだから」
アイドルじゃない。その言葉を言った隼人がちらりとステージ裏に視線を向ける。
アイドルならば自制しなさい。幸人はそう言われた気がした。
「さあ、次の方は……」
「みんな大好き、大好物!! 男性アイドルの金字塔!北条幸人くんだーっ!!」
義人を押しのける勢いで大興奮する真理。幸人がステージに姿を現した途端、観客たちからは。
「きゃーっ!!本物の幸人くんが見れるなんて!」
「やっぱり実物は違うわー!」
「ああっ!生きてるうちに生で拝める日が来るとは!」
「おい、誰かビデオカメラ持ってないか!?」
「はいはい、落ち着いてください!皆さん、静かにしてくださーい!」
司会者が必死に観客たちを鎮めようとするが、効果はない。
「はい、ではアピールタイムをどうぞ!」
「はい。僕は北条幸人といいます。年齢は23歳でアイドルをやっています。僕が好きなことは歌うことで、よくカラオケに行っています。あとは、可愛いものが好きで、特にぬいぐるみとか小物が大好きです。今日はみなさんの応援のおかげでここまで来ることができました。本当にありがとうございます。これからも精一杯頑張りますので、応援よろしくお願いします」
ぺこりとお辞儀をした幸人に、観客たちは。(((うわー!めっちゃ礼儀正しい!)))
そんな感想を抱いていた。
「さて、最後は」「俺のイチオシのこの方です!筋肉は男の命!ヘラクレスの生まれ変わりとはこの大人物!超日本プロレスからおこしの権田原雄三様だーっ!!」
今度は義人が観客たちを抑えにかかる。
(((うおー!マジか!)))
「おう!俺の名は権田原雄三!年齢は63歳だ!趣味はプロレス観戦と筋トレ!特技は力仕事!今日はみんな楽しんでってくれよな!まだまだ若いもんに負けるつもりはねえぜ!」
そう言って雄三は後背筋を見せつけるポージングをとる。普段は隠しているオーラを全開にした彼の肉体は、まるで筋肉の美を体現したような。神々しさすら感じられるものだった。
観客の女性陣どころか男性陣ですらも魅了され、会場からは拍手が鳴り止まない。
「さて、これで出場者の紹介は全て終わりました!それじゃ早速、投票を始めましょうか!」
こうして、投票が始まった。
「さて、投票の結果が出ました!まずは3位から発表していきます!第3位は……なんと、あの獅子王隼人選手!」
「よし!やったぞ!」
「さすが隼人さん!当然ですね!」
「まあ、私に投票してくれたみんなに感謝しないとな!」
「続いて2位に選ばれたのは……紀ノ國光輝さん!これは意外な結果になりましたね!」
「おいおい、まじかよ!」
「1位は…………この方だーっ!! エントリーナンバー6番!2位との圧倒的大差をつけて、堂々の栄冠に輝いたのは……権田原雄三さんでーす!!」
「うおっしゃああ!!」
「すげえな、雄三さん!」
「へへ、そうだろ?なんせ俺はショーマン!観客の心を掴んで離さないのが一番の仕事だからな!それにしても、俺に投票してくれるなんて嬉しいぜ!ありがとよ!」
「いえ、こちらこそ素晴らしいパフォーマンスを見せてくれてありがとうございました!おかげさまで第4回マッスルコンテストはこれにて終了となります!優勝者の権田原さんにはトロフィーが贈られますので、ステージの方まで来て下さい!」
「おう!わかったぜ!」
「さあ、今から表彰式が始まります!最後まで盛り上がっていきましょう!」
こうして、波乱に満ちたマッスルコンテストは終了した。
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