上 下
10 / 50
獅子王隼人

黒鉄竜也とのセックス

しおりを挟む
「先に俺の対戦相手が誰なのか教えてもらえるか?」
 ラブホテルに着くなり、光輝はそう聞いた。相手が誰か分からなければ対策の立てようがないからだ。
「えー?どうしようかな?」
 竜也はにやにやと笑って言った。
「いいじゃねえか。ヤった後で聞き忘れてました、なんてなったら冗談じゃねえからな」
「分かったよ。相手は獅子王隼人だ」
「獅子王隼人?って、あの金メダリストの?なんであんなすごい人がこんなリングにいるんだよ?」
「さあな。そいつは知らねえよ。ある程度定期的に参加しているみたいだけどな。まあ、あれだけすごい人でも活動資金には苦労しているってことじゃねえか?」
 そういうものか。光輝はそう考える。
「……って。金メダリスト相手に対策立てたからって勝てるわけねえだろ」
「でもなー。教えておいてやるけど、うちのリングって試合放棄は認められてねえからな。それをやると1発でペナルティになるから気をつけな」
「つまり獅子王さん相手に闘わねえってことか」
「ああ。……怖いか?」
竜也の言葉に光輝は黙り込んだ。確かに怖くないと言えば嘘になる。だが、それ以上に楽しみでもあった。自分の力がどこまで通用するのか試してみたかったのだ。
「大丈夫だよ。負けてもペナルティはないんだし、思いっきりやりゃあいい」
「そうだな……」
光輝は小さく呟いた。
「さってと。教えてやったんだから、まさか逃げるだなんていうんじゃねえよな?」
そう言われて、ようやく光輝は理解する。竜也が後で部屋に入ってきて、扉の前に陣取って立っている理由を。情報を持ち人げされないためだろう。
光輝はにやりと笑い。
「なにいってんだよ、竜也」
不意に。光輝の雰囲気が変わったことに竜也は気が付いた。光輝が妖艶さを帯び始める。
「その逞しい胸板が目の前にあるっていうのに、逃げるわけないだろう?」
光輝が竜也の胸板に指を這わせる。光輝がねっとりとまとわりついて竜也を離さない。
「その中に押し込められているたわわに実った果実がいかに美味しいかを知っていたら、逃げられるはずがないじゃないか……」
光輝の指が竜也の股間をつう、と這う。そして、ゆっくりと握りこんだ。
「この手で味わいたいと思うのは当然のことだろう?」
光輝の顔が近づいてくる。そして、そのまま竜也の首筋へと吸い付いた。
「ふっ……んぅ……」
思わず漏れてしまった声を慌てて手で押さえる。
(なんだこれ!?)
竜也は自分の身体に起こった変化に戸惑っていた。光輝の手の動きに合わせて快感が生まれているのだ。まるで神経を直接触られているような感じだった。
(こいつ……こんな技まで持っているのか?)
竜也は知らなかったのだが、それは愛撫と呼ばれるテクニックであった。
「ほぉら……。ここが気持ちいいんだろう?我慢しないでもっと素直になりなよ」
耳元で囁かれながら、竜也は無意識のうちに腰を動かしていた。その動きに合わせるように、光輝は手を動かす。すでに竜也のものははちきれんばかりになっていた。
「おいで、竜也」
光輝が耳元でそう言うと同時に、竜也のものが解放された。勢いよく飛び出してきたものを、光輝は躊躇なく口に含んでしまう。
「くぁ!」
竜也はびくりと震えた。温かい口内で舐め回され、先端を強く吸われる。あまりの快楽に頭がおかしくなりそうだった。
(こいつは……反則だろ!)
光輝はフェラチオをしながら、器用に手を動かし続けている。裏筋やカリ首といった敏感なところを集中的に責められていた。
「……ッ!」
竜也の限界はすぐにやってきた。耐えきれずに精を放つ。
「ごほっ……ごほっ……」
咽せる光輝を見て、竜也は慌てて駆け寄ろうとした。だが、すぐに立ち止まる。
「そんな……馬鹿な……」
信じられなかった。一度出したはずのものが再び力を取り戻していたからだ。
「言っただろ?思いっきりヤれって」
「だからって、こんな……」
「ふふ。気が早いな、竜也は。ほら、おいで。続きはベッドでしよう」
光輝はそう言って笑みを浮かべると、竜也の腕を引っ張ってベッドへと連れていった。
「はあ……はあ……」
竜也は荒い息を吐いていた。光輝とのセックスは想像を絶するものだった。
まず、挿入した瞬間に果てそうになった。今まで経験してきたどの女よりも具合がよく、気を抜けば一瞬で持っていかれてしまいそうになるほどだ。
さらに光輝の性技は凄まじかった。どんな男でも必ずイカせてしまうのかというほどに、竜也は何度も絶頂に導かれてしまっていた。
「まだ、終わりじゃないぜ」
光輝は竜也の上で腰を振り続ける。そのたびに、竜也のものから大量の白濁液が溢れ出た。
「おら、またイっちまいなよ」
「ぐっ……」
光輝に言われて、竜也は再び射精してしまう。だが、それでも収まる様子はなかった。むしろ、より激しくなっているようにも思える。
「どうだい?そろそろ認める気になったかい?」
「な、何をだ?」
「俺がお前を満足させてやるってことをさ」
光輝はそう言うと、ゆっくりと抽挿を始めた。
「くっ……うぅ……」
竜也の口から喘ぎ声が漏れる。先程までとは比べものにならないくらいに強烈な快感だった。
「ははは、いい顔するじゃねえか」
光輝はさらにペースを上げる。それに比例して、竜也のものは硬さを増していった。
「ああ……すげえ……。マジですげぇよ、あんた……」
「そりゃどーも。ほら、出してくれよ。受け止めてやるからさ」
「へ?ちょ、ちょっと待ってくれ!」
竜也は慌てて叫んだ。だが、もう遅い。光輝の膣内に熱い液体が注ぎ込まれる。
「くぁ!」
「くぅん!」
同時に二人とも達してしまった。光輝は竜也の上に倒れこむ。
「ふう……」
二人はしばらくそのままの状態でいた。やがて、どちらからともなく離れていく。
「最高だよ、あんた」
竜也はそう言うと、光輝にキスをした。そして、そのまま舌を入れようとする。
「ん……?」
しかし、光輝はそれを拒んだ。
「駄目だ。俺は誰とでも寝るような奴と付き合うつもりはないんだ」
「どういうことだ?」
「お前が本気で惚れられるような人間になれば、その時は考えてやってもいいけどな」
「それなら大丈夫だ。俺、本気になるかもしれない……」
竜也の言葉に光輝は苦笑いを浮かべた。
「まあいいや。それよりシャワー浴びようぜ。汗を流したい気分なんだ」
「……そうだな。一緒に入るか?」
「嫌だね」
光輝はそう言い残すと、浴室へと向かっていった。
「なんだよ、つれねーな……」
竜也は小さく呟くと、光輝の後を追った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

水泳部物語

佐城竜信
BL
タイトルに偽りありであまり水泳部要素の出てこないBLです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

ガテンの処理事情

BL
高校中退で鳶の道に進まざるを得なかった近藤翔は先輩に揉まれながらものしあがり部下を5人抱える親方になった。 ある日までは部下からも信頼される家族から頼られる男だと信じていた。

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

処理中です...