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第八十話 わたしの前世・想いが通じる二人
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殿下は、
「わたしはあなたに会いたかった。あなたにもそう言ってもらってうれしいです」
と言って微笑んだ。
いや、苦しい状態の中で、なんとか笑顔を作ったのだ。
わたしもなんとか微笑もうとしたが、悲しい気持ちの方が強く、涙がまたあふれてくる。
「フォルテーヌさん。わたしの生命はもうここまでのようです。最後にあなたに会えてよかった」
「何をおっしゃいます。殿下はこれからの全王国民の希望の存在ですのに。そして、わたしはその殿下をお支えしていくつもりですのに」
「そう言ってもらえるのは、とてもうれしいです。わたしはもう少し生きていたかったです。それが残念だと思っています」
「殿下……」
わたしはますます胸がつまってくる。
「わたしが一番残念なのは、こうして話をすることがほとんどできなかったことです。あなたともっとお話ししたかったです」
殿下の目からまた涙がこぼれてくる。
「殿下のお体が良くなっていただければ、わたしとお話することは、お望みであればたくさんできると思います」
わたしが少し恥ずかしながら、そう言った後、殿下は、
「フォルテーヌさん。わたしはあなたに伝えたいことがあります」
と言ってきた。
どういう話だろう?
殿下は、少し恥ずかしそうにしている。
やがて、
「わたしはあなたのことが好きです。初めてあの場所で出会った時から、一目惚れでした。あなたに恋をしたのです。でもわたしは、自分に自信がなく、手紙のやり取りのことしか言い出せませんでした」
と苦しそうな表情をしながらもそう言った。
わたしのことが好き。
しかも一目惚れ。
心が一気に熱くなっていくと同時に、なぜ殿下の気持ちに気がつかなかったのだろう。
そう思うと、ますますつらい気持ちになる。
「そして、手紙のやり取りをしている内に、その恋する心はますます高まっていったのです。あなたに会いたい気持ちも強くなっていきました。身分差があり、結婚するのは無理だと周囲の多くは反対していましたが、そういうものを乗り越えて、あなたを婚約者にし、結婚したいと思っていたのです。でもそれは病状の悪化で、すべて夢で終わってしまいました。残念でたまりません」
殿下はそう言った後、
「あなたの気持ちがわかっていないのに、こんなことを言って申し訳ありませんでした。でもそれだけあなたのことが好きだったのです」
とつらそうな表情の中でも恥ずかしそうに言った
わたしは心が沸騰していく。
今こそわたしの方も、その想いを伝えなければならない。
「わたしも殿下のことが好きです。わたしの方も一目惚れでした。手紙のやり取りをしている内に、わたしもどんどん殿下のことが好きになっていきました。お会いしたくてたまりませんでした。恋以前に、殿下をお支えできたらいいなあと思っていましたが、恋人としてお支えできたらもっといいなあ、と思っていました。でも身分差があるので、無理だろうと思っていましたし、殿下のような素敵なお方であれば、わたしよりふさわしい女性がいるだろうと思っていたのです。殿下がそう思っていただいていたのは、とてもうれしいですし、光栄なことだと思っています」
「あなたもわたしのことを好きだったのですね。ありがとう。これでわたしたちは相思相愛になりました。恋人どうしです。これで思い残すことはありません」
殿下はそう言うと、その力を振り絞って微笑んだ。
しかし、苦しさはどんどん増してきている。
「わたし、殿下の恋人になれてうれしいです。とてもうれしいです。でも殿下はこれからのお方です。思い残すことがないなんて、おっしゃらないでください。わたしは殿下をこれからお支えしていきたいです。そして、一緒に人生を歩んでいきたいと思います」
涙がまたあふれてきた。
「わたしはあなたに会いたかった。あなたにもそう言ってもらってうれしいです」
と言って微笑んだ。
いや、苦しい状態の中で、なんとか笑顔を作ったのだ。
わたしもなんとか微笑もうとしたが、悲しい気持ちの方が強く、涙がまたあふれてくる。
「フォルテーヌさん。わたしの生命はもうここまでのようです。最後にあなたに会えてよかった」
「何をおっしゃいます。殿下はこれからの全王国民の希望の存在ですのに。そして、わたしはその殿下をお支えしていくつもりですのに」
「そう言ってもらえるのは、とてもうれしいです。わたしはもう少し生きていたかったです。それが残念だと思っています」
「殿下……」
わたしはますます胸がつまってくる。
「わたしが一番残念なのは、こうして話をすることがほとんどできなかったことです。あなたともっとお話ししたかったです」
殿下の目からまた涙がこぼれてくる。
「殿下のお体が良くなっていただければ、わたしとお話することは、お望みであればたくさんできると思います」
わたしが少し恥ずかしながら、そう言った後、殿下は、
「フォルテーヌさん。わたしはあなたに伝えたいことがあります」
と言ってきた。
どういう話だろう?
殿下は、少し恥ずかしそうにしている。
やがて、
「わたしはあなたのことが好きです。初めてあの場所で出会った時から、一目惚れでした。あなたに恋をしたのです。でもわたしは、自分に自信がなく、手紙のやり取りのことしか言い出せませんでした」
と苦しそうな表情をしながらもそう言った。
わたしのことが好き。
しかも一目惚れ。
心が一気に熱くなっていくと同時に、なぜ殿下の気持ちに気がつかなかったのだろう。
そう思うと、ますますつらい気持ちになる。
「そして、手紙のやり取りをしている内に、その恋する心はますます高まっていったのです。あなたに会いたい気持ちも強くなっていきました。身分差があり、結婚するのは無理だと周囲の多くは反対していましたが、そういうものを乗り越えて、あなたを婚約者にし、結婚したいと思っていたのです。でもそれは病状の悪化で、すべて夢で終わってしまいました。残念でたまりません」
殿下はそう言った後、
「あなたの気持ちがわかっていないのに、こんなことを言って申し訳ありませんでした。でもそれだけあなたのことが好きだったのです」
とつらそうな表情の中でも恥ずかしそうに言った
わたしは心が沸騰していく。
今こそわたしの方も、その想いを伝えなければならない。
「わたしも殿下のことが好きです。わたしの方も一目惚れでした。手紙のやり取りをしている内に、わたしもどんどん殿下のことが好きになっていきました。お会いしたくてたまりませんでした。恋以前に、殿下をお支えできたらいいなあと思っていましたが、恋人としてお支えできたらもっといいなあ、と思っていました。でも身分差があるので、無理だろうと思っていましたし、殿下のような素敵なお方であれば、わたしよりふさわしい女性がいるだろうと思っていたのです。殿下がそう思っていただいていたのは、とてもうれしいですし、光栄なことだと思っています」
「あなたもわたしのことを好きだったのですね。ありがとう。これでわたしたちは相思相愛になりました。恋人どうしです。これで思い残すことはありません」
殿下はそう言うと、その力を振り絞って微笑んだ。
しかし、苦しさはどんどん増してきている。
「わたし、殿下の恋人になれてうれしいです。とてもうれしいです。でも殿下はこれからのお方です。思い残すことがないなんて、おっしゃらないでください。わたしは殿下をこれからお支えしていきたいです。そして、一緒に人生を歩んでいきたいと思います」
涙がまたあふれてきた。
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