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第五十八話 伸七郎の恋人からのアドバイス
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伸七郎と初林さんと俺は、校門のそばで話をしている。
まだホームルームまでは時間があった。
初林さんは、
「話は変わりますけど、島森くんは、恋人を作りたいと思っていると、伸七郎ちゃんから聞きました。今度は、島森くんを応援する番ですね」
と微笑みながら言う。
「俺たち、お前のことを二人で応援しようと決めたんだ」
伸七郎も微笑みながら言う。
「期待に応えられるかどうかはわからないけど」
「なあ、舞居子ちゃん、海定さえその気になれば、素敵な恋人を作ることは充分できるよな?」
「うん。わたしもそう思う。わたしも伸七郎ちゃんや島森くんと同じクラスにいる友達と話をするんだけど、島森くんの人気は女生徒の中で急上昇しているんですって」
「伸七郎にも言われたことはあるんだけど、全然実感がわかないんだ」
「わたしも今日思ったんだけど、島森くんって、ハンサムだし、思いやりもやさしさもある。そして、何と言って自分のことを誇らない。それで、頭もいいのだから、モテないわけがないと思う」
俺がハンサム?
るやのさんや、すのなさんに、顔がいいと言われたことはある。
でも結局、二人ともイケメン先輩の方に行ってしまったので、自分ではそれほど顔がいいと思ったことはなかった。
すのなさんに振られた後、身だしなみを整える努力をしてきたので、その成果が出てきたということなのかもしれない。
「それは褒めすぎだと思います。自分ではもっと努力していかなくては、と思っています」
「そういう姿勢が素敵だと思います。とにかく、島森くんに告白したいと思っている女の子が、伸七郎ちゃんと島森くんのクラスに何人かいるそうですよ」
「なかなか信じがたい話ですけど……。俺、一度振られているので、モテているという話をされてもなかなか実感がわかないというか……」
「振られたのは、モテるモテないには関係ないと思います。いつまでも過去のことで苦しんでいるよりも、前向きになった方がいいと思います。それを伸七郎ちゃんに教えてくれたのは島森くんです。そして、こうして恋人どうしになることができました。今度は、わたしたちが島森くんに前向きになってもらうように、応援をする立場ですね」
「初林さんの言う通り、今度は、俺が前向きになっていかなくてはいけないと思っています」
「島森くん、好きな人はもういるんでしょう?」
俺はその言葉を聞いて、一気に恥ずかしくなってくる。
「います。好きなんですけど、あいさつすら満足にできていません」
「その好きな人が、島森くんに告白しようとしている人かどうかはわかりません。そうであるといいと思っていますが。でも、島森くんがその人を好きで、その想いを伝えていけば、きっとその想いは通じていくと思います。わたしも伸七郎ちゃんに告白された時、最初は戸惑いの方が大きかったのでした。しかし、伸七郎ちゃんの熱い想いを受けて。わたしの心は伸七郎ちゃんに傾いていきました。島森くんも熱い想いを伝えていけば、きっとその人の心は動かせると思います」
「舞居子ちゃんの言う通りだと思う。お前は、その好きな人に熱い想いを伝えることが大切だ」
「わたし、島森くんが恋人を作ることができるように応援します」
「昨日も言ったけど、俺もお前が恋人を作ることができるように応援する」
二人のやさしい言葉。
「ありがとう」
俺は二人に頭を下げた。
俺は二人の応援に応えていこうと思うのだった。
まだホームルームまでは時間があった。
初林さんは、
「話は変わりますけど、島森くんは、恋人を作りたいと思っていると、伸七郎ちゃんから聞きました。今度は、島森くんを応援する番ですね」
と微笑みながら言う。
「俺たち、お前のことを二人で応援しようと決めたんだ」
伸七郎も微笑みながら言う。
「期待に応えられるかどうかはわからないけど」
「なあ、舞居子ちゃん、海定さえその気になれば、素敵な恋人を作ることは充分できるよな?」
「うん。わたしもそう思う。わたしも伸七郎ちゃんや島森くんと同じクラスにいる友達と話をするんだけど、島森くんの人気は女生徒の中で急上昇しているんですって」
「伸七郎にも言われたことはあるんだけど、全然実感がわかないんだ」
「わたしも今日思ったんだけど、島森くんって、ハンサムだし、思いやりもやさしさもある。そして、何と言って自分のことを誇らない。それで、頭もいいのだから、モテないわけがないと思う」
俺がハンサム?
るやのさんや、すのなさんに、顔がいいと言われたことはある。
でも結局、二人ともイケメン先輩の方に行ってしまったので、自分ではそれほど顔がいいと思ったことはなかった。
すのなさんに振られた後、身だしなみを整える努力をしてきたので、その成果が出てきたということなのかもしれない。
「それは褒めすぎだと思います。自分ではもっと努力していかなくては、と思っています」
「そういう姿勢が素敵だと思います。とにかく、島森くんに告白したいと思っている女の子が、伸七郎ちゃんと島森くんのクラスに何人かいるそうですよ」
「なかなか信じがたい話ですけど……。俺、一度振られているので、モテているという話をされてもなかなか実感がわかないというか……」
「振られたのは、モテるモテないには関係ないと思います。いつまでも過去のことで苦しんでいるよりも、前向きになった方がいいと思います。それを伸七郎ちゃんに教えてくれたのは島森くんです。そして、こうして恋人どうしになることができました。今度は、わたしたちが島森くんに前向きになってもらうように、応援をする立場ですね」
「初林さんの言う通り、今度は、俺が前向きになっていかなくてはいけないと思っています」
「島森くん、好きな人はもういるんでしょう?」
俺はその言葉を聞いて、一気に恥ずかしくなってくる。
「います。好きなんですけど、あいさつすら満足にできていません」
「その好きな人が、島森くんに告白しようとしている人かどうかはわかりません。そうであるといいと思っていますが。でも、島森くんがその人を好きで、その想いを伝えていけば、きっとその想いは通じていくと思います。わたしも伸七郎ちゃんに告白された時、最初は戸惑いの方が大きかったのでした。しかし、伸七郎ちゃんの熱い想いを受けて。わたしの心は伸七郎ちゃんに傾いていきました。島森くんも熱い想いを伝えていけば、きっとその人の心は動かせると思います」
「舞居子ちゃんの言う通りだと思う。お前は、その好きな人に熱い想いを伝えることが大切だ」
「わたし、島森くんが恋人を作ることができるように応援します」
「昨日も言ったけど、俺もお前が恋人を作ることができるように応援する」
二人のやさしい言葉。
「ありがとう」
俺は二人に頭を下げた。
俺は二人の応援に応えていこうと思うのだった。
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