28 / 63
第二十八話 自慢したい (すのなサイド)
しおりを挟む
彼氏がほしくなってたまらくなっていたわたし。
友達に先を越され、つらい気持ちになっていたわたし。
その中で、わたしは一人の男性のことを急激に意識しだしていた。
島森海定くん。
島森くんとは、小学校六年生の時に出会い、以後ずっと同じクラスで過ごしてきた。
顔もいい方で、わたしの好みの方だったし、心の底からのやさしさを持っている人だと思っていたので、好意を持つようになってきた。
そして、コツコツ努力をするところにも好意を持つようになってきた。
しかし、今までは異性として意識したことはほとんどなかった。
好意以上のものを持つことは、今までなかった。
わたしのタイプに一番近いところにいる人だとは思う。
今まで告白してきた男の人たちは、全員フィーリングが合う気はしなかった。
フィーリングが合いそうな気がするだけ、今までの人たちよりもいいと思う。
しかし、わたしとしては、王子様のようなイケメンの男の人と付き合うのが理想だ。
そういう意味では、島森くんは、顔はいいとは思うし、好みではあるけれど、理想の人とはいえないと思う。
この告白も断り、王子様が現れるまでを待った方がいい気もする。
でも島森くんからは、やさしさが伝わってくる。
これが、島森くんのいいところなのだし、その点は好意が持てる。
今までの告白してきた男の人は、皆こういうところが足りなかった気がする。
表面上のやさしさはあっても、心の底からのやさしさがないように思う。
わたしとしては、理想としているイケメンで王子様のような人と付き合いたい。
しかし、そういう人にはいつ会えるかわからない。
わたしはとにかく付き合う人がほしくてたまらない。
島森くんの告白を待って、とりあえずは付き合うことにしようか?
いや、告白を待っていたら、奥手の島森くんのことだ。
いつまでも告白してくれないのでは、と思う。
そうなるとわたしの方から告白するしかないだろう。
わたしが告白すれば、必ず付き合うことができる。
しかし……。
付き合ったとしても、すぐに飽きてしまうかもしれない。
付き合っている内に、わたしの理想の人が現れるかもしれない。
そうした場合は、いずれにしても、あっさり捨てればいいだろう。
とにかく島森くんとは付き合うにしても、いつでも捨てることができるように、準備はしておくべきだ。
付き合って、そのまま恋人どうしになることもありえなくはない。
とはいっても、そんな確率は一パーセントもないと思う。
それぐらいの確立しかないのに、付き合う意味などあるのだろうか?
そう思っていると、彼氏を作った友達の笑顔が心に浮かんでくる。
自慢気でうれしそうな笑顔。
悔しい気持ちが湧き上がってくる。
このままでは彼女に負けたままだ。
意地でも彼氏を作って、彼女に自慢をしなければ!
一度でも自慢ができればいい。
その後、わたしが島森くんを捨てて、また彼氏なしに戻ったとしても、彼氏を作ることができたという実績は残る。
その後。理想の人に出会えればいいのだ。
わたしは島森くんに、小学校六年生の頃から好意を持っていた。
現時点でも、好意を持っている。
しかし、今の状態のままであれば、恋の対象になるとは思えないので、我慢できるのは半年が限度だろう。
一か月程度で我慢できなくなる可能性もある。
ただ、そうならない可能性もなくはない。
わたしは島森くんのことはほとんど知らない。
付き合っていけば、わたしの心も変化して、島森くんのことを恋という意味で好きになることも、全くないわけではないと思う。
いずれにしても、このままでは高校生の間に彼氏を作れない可能性がある。
わたしより魅力がないと思っていた友達が彼氏を作っている。
のろけ話をされるのはつらい。
何が何でも彼氏を作らなければ。
島森くんと付き合わなければならない。
「わたしの方から島森くんに告白しよう」
という気持ちがだんだん強くなっていった。
友達に先を越され、つらい気持ちになっていたわたし。
その中で、わたしは一人の男性のことを急激に意識しだしていた。
島森海定くん。
島森くんとは、小学校六年生の時に出会い、以後ずっと同じクラスで過ごしてきた。
顔もいい方で、わたしの好みの方だったし、心の底からのやさしさを持っている人だと思っていたので、好意を持つようになってきた。
そして、コツコツ努力をするところにも好意を持つようになってきた。
しかし、今までは異性として意識したことはほとんどなかった。
好意以上のものを持つことは、今までなかった。
わたしのタイプに一番近いところにいる人だとは思う。
今まで告白してきた男の人たちは、全員フィーリングが合う気はしなかった。
フィーリングが合いそうな気がするだけ、今までの人たちよりもいいと思う。
しかし、わたしとしては、王子様のようなイケメンの男の人と付き合うのが理想だ。
そういう意味では、島森くんは、顔はいいとは思うし、好みではあるけれど、理想の人とはいえないと思う。
この告白も断り、王子様が現れるまでを待った方がいい気もする。
でも島森くんからは、やさしさが伝わってくる。
これが、島森くんのいいところなのだし、その点は好意が持てる。
今までの告白してきた男の人は、皆こういうところが足りなかった気がする。
表面上のやさしさはあっても、心の底からのやさしさがないように思う。
わたしとしては、理想としているイケメンで王子様のような人と付き合いたい。
しかし、そういう人にはいつ会えるかわからない。
わたしはとにかく付き合う人がほしくてたまらない。
島森くんの告白を待って、とりあえずは付き合うことにしようか?
いや、告白を待っていたら、奥手の島森くんのことだ。
いつまでも告白してくれないのでは、と思う。
そうなるとわたしの方から告白するしかないだろう。
わたしが告白すれば、必ず付き合うことができる。
しかし……。
付き合ったとしても、すぐに飽きてしまうかもしれない。
付き合っている内に、わたしの理想の人が現れるかもしれない。
そうした場合は、いずれにしても、あっさり捨てればいいだろう。
とにかく島森くんとは付き合うにしても、いつでも捨てることができるように、準備はしておくべきだ。
付き合って、そのまま恋人どうしになることもありえなくはない。
とはいっても、そんな確率は一パーセントもないと思う。
それぐらいの確立しかないのに、付き合う意味などあるのだろうか?
そう思っていると、彼氏を作った友達の笑顔が心に浮かんでくる。
自慢気でうれしそうな笑顔。
悔しい気持ちが湧き上がってくる。
このままでは彼女に負けたままだ。
意地でも彼氏を作って、彼女に自慢をしなければ!
一度でも自慢ができればいい。
その後、わたしが島森くんを捨てて、また彼氏なしに戻ったとしても、彼氏を作ることができたという実績は残る。
その後。理想の人に出会えればいいのだ。
わたしは島森くんに、小学校六年生の頃から好意を持っていた。
現時点でも、好意を持っている。
しかし、今の状態のままであれば、恋の対象になるとは思えないので、我慢できるのは半年が限度だろう。
一か月程度で我慢できなくなる可能性もある。
ただ、そうならない可能性もなくはない。
わたしは島森くんのことはほとんど知らない。
付き合っていけば、わたしの心も変化して、島森くんのことを恋という意味で好きになることも、全くないわけではないと思う。
いずれにしても、このままでは高校生の間に彼氏を作れない可能性がある。
わたしより魅力がないと思っていた友達が彼氏を作っている。
のろけ話をされるのはつらい。
何が何でも彼氏を作らなければ。
島森くんと付き合わなければならない。
「わたしの方から島森くんに告白しよう」
という気持ちがだんだん強くなっていった。
0
お気に入りに追加
29
あなたにおすすめの小説
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
彼女の浮気相手からNTRビデオレターが送られてきたから全力で反撃しますが、今さら許してくれと言われてももう遅い
うぱー
恋愛
彼女の浮気相手からハメ撮りを送られてきたことにより、浮気されていた事実を知る。
浮気相手はサークルの女性にモテまくりの先輩だった。
裏切られていた悲しみと憎しみを糧に社会的制裁を徹底的に加えて復讐することを誓う。
■一行あらすじ
浮気相手と彼女を地獄に落とすために頑張る話です(●´艸`)ィヒヒ
君と僕の一周年記念日に君がラブホテルで寝取らていた件について~ドロドロの日々~
ねんごろ
恋愛
一周年記念は地獄へと変わった。
僕はどうしていけばいいんだろう。
どうやってこの日々を生きていけばいいんだろう。
最愛の幼馴染みと親友に裏切られた俺を救ってくれたのはもう一人の幼馴染みだった
音の中
恋愛
山岸優李には、2人の幼馴染みと1人の親友がいる。
そして幼馴染みの内1人は、俺の大切で最愛の彼女だ。
4人で俺の部屋で遊んでいたときに、俺と彼女ではないもう一人の幼馴染み、美山 奏は限定ロールケーキを買いに出掛けた。ところが俺の凡ミスで急遽家に戻ると、俺の部屋から大きな音がしたので慌てて部屋に入った。するといつもと様子の違う2人が「虫が〜〜」などと言っている。能天気な俺は何も気付かなかったが、奏は敏感に違和感を感じ取っていた。
これは、俺のことを裏切った幼馴染みと親友、そして俺のことを救ってくれたもう一人の幼馴染みの物語だ。
--
【登場人物】
山岸 優李:裏切られた主人公
美山 奏:救った幼馴染み
坂下 羽月:裏切った幼馴染みで彼女。
北島 光輝:裏切った親友
--
この物語は『NTR』と『復讐』をテーマにしています。
ですが、過激なことはしない予定なので、あまりスカッとする復讐劇にはならないかも知れません。あと、復讐はかなり後半になると思います。
人によっては不満に思うこともあるかもです。
そう感じさせてしまったら申し訳ありません。
また、ストーリー自体はテンプレだと思います。
--
筆者はNTRが好きではなく、純愛が好きです。
なので純愛要素も盛り込んでいきたいと考えています。
小説自体描いたのはこちらが初めてなので、読みにくい箇所が散見するかも知れません。
生暖かい目で見守って頂けたら幸いです。
ちなみにNTR的な胸糞な展開は第1章で終わる予定。
男がほとんどいない世界に転生したんですけど…………どうすればいいですか?
かえるの歌🐸
恋愛
部活帰りに事故で死んでしまった主人公。
主人公は神様に転生させてもらうことになった。そして転生してみたらなんとそこは男が1度は想像したことがあるだろう圧倒的ハーレムな世界だった。
ここでの男女比は狂っている。
そんなおかしな世界で主人公は部活のやりすぎでしていなかった青春をこの世界でしていこうと決意する。次々に現れるヒロイン達や怪しい人、頭のおかしい人など色んな人達に主人公は振り回させながらも純粋に恋を楽しんだり、学校生活を楽しんでいく。
この話はその転生した世界で主人公がどう生きていくかのお話です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
この作品はカクヨムや小説家になろうで連載している物の改訂版です。
投稿は書き終わったらすぐに投稿するので不定期です。
必ず1週間に1回は投稿したいとは思ってはいます。
1話約3000文字以上くらいで書いています。
誤字脱字や表現が子供っぽいことが多々あると思います。それでも良ければ読んでくださるとありがたいです。
愛しい彼女に浮気され、絶望で川に飛び込んだ俺~死に損なった時に初めて激しい怒りが込み上げて来た~
こまの ととと
恋愛
休日の土曜日、高岡悠は前々から楽しみにしていた恋人である水木桃子とのデートを突然キャンセルされる。
仕方なく街中を歩いていた時、ホテルから出て来る一組のカップルを発見。その片方は最愛の彼女、桃子だった。
問い詰めるも悪びれる事なく別れを告げ、浮気相手と一緒に街中へと消えて行く。
人生を掛けて愛すると誓った相手に裏切られ、絶望した悠は橋の上から川へと身投げするが、助かってしまう。
その時になり、何故自分がこれ程苦しい思いをしてあの二人は幸せなんだと激しい怒りを燃やす。
復讐を決意した悠は二人を追い込む為に人鬼へと変貌する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる