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第三十話 紗緒里ちゃんより想いを強くしたい夏森さん
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しばらくの間、無言の三人。
そして、二人の厳しい表情。
いつもは優しい二人が、恋ということになると、ここまで変わってしまうのだろうか……。
やがて、
「ごめんなさい。ちょっと言い過ぎたわ。わたし、まだ昼休みに告白したばかりなのにね」
と夏森さんが言った。
夏森さんは、さっきまでとは違い、少しずつ穏やかな表情になってきている。
「残念ながら、今はまだ紗緒里さんの想いには勝てないわ。これから少しずつ、海春くんと仲良くなっていくしかないわね」
そう言って夏森さんは少し笑った。
夏森さんは、紗緒里ちゃんの方を向いて言う。
「今日はあなたに海春くんを譲るけど、わたし、海春くんのこと絶対あきらめないわ」
「夏森さん、わたし、海春さんのことが大好きなんです」
「わたし、あなた以上に海春くんのことが好きになるわ」
「わたしはそれ以上に好きになります」
「お互い、いいライバルとして、努力していきましょう。でも結婚するのはわたしです」
「わたしこそおにいちゃんと結婚します」
先程までの厳しい表情からは多少やわらいだとはいえ、二人の表情に硬さは残ったまま。
二人とも俺のことが好きなのだ。お互い譲ることはできないと思う。
これからも、二人は今日のような争いをしていくのではないかと思う。
今まではこういう経験はなかったので、対応の仕方は難しい。しかし、これからは、対応の仕方について考えていかないといけないと思う。
「それじゃ、また明日」
そう言って、夏森さんは少し微笑んだ。
紗緒里ちゃんも少し微笑んでいる。
夏森さんは手を振りながら去っていく。
俺達も手を振って、夏森さんを見送った。
学校からの帰り道。
「ライバルが登場しましたね」
「ライバル……」
「手強いライバル夏森さんの登場です。やっぱりおにいちゃん、モテますね。わたしもうかうかしていられないです。」
「モテるだなんて……」
そう言われても全く実感がわかない。
「夏森さん、おにいちゃんのこと、幼馴染で、好きだって言っていたじゃないですか。おにいちゃんはどう思っているんですか?」
「いや、俺は彼女のこと、幼馴染だとはもちろん思っていた。思い出もある。でも、それ以上の存在だとは思っていなかった。好きとかそれ以前の話だよ。だって、小学校三年生の時から疎遠になっていたんだ。それから最近までは、あいさつはするけど、話をした記憶はほとんどないんだ」
「おにいちゃんのことだから、自然と夏森さんのことを助けたりしたのね。そうじゃないと、あそこまで好きにはなれないと思う」
「ちょっと助けたりしたぐらいだよ。なんでそれで俺のことを好きになれるんだろう」
「やれやれ」
紗緒里ちゃんはため息をつくが、すぐに、
「でもそういうところがおにいちゃんのいいところなんですよね」
と言って微笑んだ。
ただその表情には硬さがある。夏森さんのことを相当意識している気がする。
やがて、俺と紗緒里ちゃんの家の分岐点にきた。
俺達は立ち止まる。
「しかし、おにいちゃんのことが好きになる人はまだまだ増えそうな気がします」
二人でも多い気はしている。
「それに、夏森さんはこれからおにいちゃんにアプローチをしてくると思います。このままじゃ、誰かにおにいちゃんを取られちゃうかもしれない。でもそれはそれでしょうがないと思っています。もしそうなったら、わたしの魅力がその人に及ばなかっただけの話なんですから。ですから、そうならないように、もっと自分を磨いていき、おにいちゃんにふさわしい人になります」
紗緒里ちゃんは真剣な表情で言う。
「後、わたし、平日ももっとおにいちゃんと一緒にいたいです。夕方から夜もおにいちゃんの家へ行って、もっとおしゃべりしたいです。もちろん夕食も作りますし、その他の家事もしますよ。この間、おにいちゃんに断られましたけど、やっぱり行くからにはしないといけないと思います。わたしは、夏森さんと違って、学年もクラスも違います。やっぱり同じクラスにいるといないのでは、仲良くなるスピードに差が出てくると思います。今のままだと、おにいちゃんといる時間が短すぎます。わたし、もっともっとおにいちゃんと仲良くなりたいんです」
平日も彼女に来てもらうのは、負担になるので、避けた方がいいと思っている。
そういう気持ちが強いので、この間の彼女の申し出は断った。
しかし、彼女は今、
「もちろん夕食も作りますし、その他の家事もします」
と再び申し出ている。
一回断ったにも関わらず、自分から、その負担をものともせず、俺に尽くしたいと言ってきている。
気持ちはうれしい。
でも、彼女にだんだん心が傾き始めているとはいえ、まだ付き合っていない子に負担はかけたくない。
とはいえ、彼女とおしゃべりをする時間は、俺にとっても楽しい時間になりつつあるので、少しずつ長くしていきたいと思っている。
「おにいちゃん、今日から行きたいんです」
甘えた声でお願いしてくる紗緒里ちゃん。
ああ、いい声だ。ずっと聞いていたい。
俺は、最近、紗緒里ちゃんの甘い声の魅力に染まりつつある。
「おにいちゃん、お願いします」
もう全面的に断るのは無理だ。
もしそうしたら、今度は、彼女の表情が悲しいものに変わってしまう。
それは、俺の方もつらい。
そこで、
「紗緒里ちゃんが来て家事をするのは負担になると思うから、家事はしないで、おしゃべりをするというのはどう? 夕食は俺が作るよ」
と俺は紗緒里ちゃんに言った。
これなら彼女の家事への負担はなくてすむ。
ただ、それで彼女は納得してくれるのだろうか。
「それはできないです」
紗緒里ちゃんは俺の申し出をすぐに断った。
「おにいちゃんの家に行くからには、家事はしないといけません。だって……」
紗緒里ちゃんはちょっともじもじした後、
「いずれ、奥さんになるんですから」
と顔を赤くしながら言った。
「奥さんになったら、毎日、おにいちゃんの為に家事をするのがあたり前になるんです。今からそれを負担に思っていては、いい奥さんになれません」
奥さん。
何といい言葉だろう。
紗緒里ちゃんはここまで俺のことを想っているというのに……。
「ごめん。俺まだまだ紗緒里ちゃんの想いに応えられるほど、紗緒里ちゃんのことを想うことができていない。でも、好意は強くなっている。だからこそ、この状態で平日も家に来てもらうことは、かえって紗緒里ちゃんに申し訳ないと思っていたんだ」
そして、二人の厳しい表情。
いつもは優しい二人が、恋ということになると、ここまで変わってしまうのだろうか……。
やがて、
「ごめんなさい。ちょっと言い過ぎたわ。わたし、まだ昼休みに告白したばかりなのにね」
と夏森さんが言った。
夏森さんは、さっきまでとは違い、少しずつ穏やかな表情になってきている。
「残念ながら、今はまだ紗緒里さんの想いには勝てないわ。これから少しずつ、海春くんと仲良くなっていくしかないわね」
そう言って夏森さんは少し笑った。
夏森さんは、紗緒里ちゃんの方を向いて言う。
「今日はあなたに海春くんを譲るけど、わたし、海春くんのこと絶対あきらめないわ」
「夏森さん、わたし、海春さんのことが大好きなんです」
「わたし、あなた以上に海春くんのことが好きになるわ」
「わたしはそれ以上に好きになります」
「お互い、いいライバルとして、努力していきましょう。でも結婚するのはわたしです」
「わたしこそおにいちゃんと結婚します」
先程までの厳しい表情からは多少やわらいだとはいえ、二人の表情に硬さは残ったまま。
二人とも俺のことが好きなのだ。お互い譲ることはできないと思う。
これからも、二人は今日のような争いをしていくのではないかと思う。
今まではこういう経験はなかったので、対応の仕方は難しい。しかし、これからは、対応の仕方について考えていかないといけないと思う。
「それじゃ、また明日」
そう言って、夏森さんは少し微笑んだ。
紗緒里ちゃんも少し微笑んでいる。
夏森さんは手を振りながら去っていく。
俺達も手を振って、夏森さんを見送った。
学校からの帰り道。
「ライバルが登場しましたね」
「ライバル……」
「手強いライバル夏森さんの登場です。やっぱりおにいちゃん、モテますね。わたしもうかうかしていられないです。」
「モテるだなんて……」
そう言われても全く実感がわかない。
「夏森さん、おにいちゃんのこと、幼馴染で、好きだって言っていたじゃないですか。おにいちゃんはどう思っているんですか?」
「いや、俺は彼女のこと、幼馴染だとはもちろん思っていた。思い出もある。でも、それ以上の存在だとは思っていなかった。好きとかそれ以前の話だよ。だって、小学校三年生の時から疎遠になっていたんだ。それから最近までは、あいさつはするけど、話をした記憶はほとんどないんだ」
「おにいちゃんのことだから、自然と夏森さんのことを助けたりしたのね。そうじゃないと、あそこまで好きにはなれないと思う」
「ちょっと助けたりしたぐらいだよ。なんでそれで俺のことを好きになれるんだろう」
「やれやれ」
紗緒里ちゃんはため息をつくが、すぐに、
「でもそういうところがおにいちゃんのいいところなんですよね」
と言って微笑んだ。
ただその表情には硬さがある。夏森さんのことを相当意識している気がする。
やがて、俺と紗緒里ちゃんの家の分岐点にきた。
俺達は立ち止まる。
「しかし、おにいちゃんのことが好きになる人はまだまだ増えそうな気がします」
二人でも多い気はしている。
「それに、夏森さんはこれからおにいちゃんにアプローチをしてくると思います。このままじゃ、誰かにおにいちゃんを取られちゃうかもしれない。でもそれはそれでしょうがないと思っています。もしそうなったら、わたしの魅力がその人に及ばなかっただけの話なんですから。ですから、そうならないように、もっと自分を磨いていき、おにいちゃんにふさわしい人になります」
紗緒里ちゃんは真剣な表情で言う。
「後、わたし、平日ももっとおにいちゃんと一緒にいたいです。夕方から夜もおにいちゃんの家へ行って、もっとおしゃべりしたいです。もちろん夕食も作りますし、その他の家事もしますよ。この間、おにいちゃんに断られましたけど、やっぱり行くからにはしないといけないと思います。わたしは、夏森さんと違って、学年もクラスも違います。やっぱり同じクラスにいるといないのでは、仲良くなるスピードに差が出てくると思います。今のままだと、おにいちゃんといる時間が短すぎます。わたし、もっともっとおにいちゃんと仲良くなりたいんです」
平日も彼女に来てもらうのは、負担になるので、避けた方がいいと思っている。
そういう気持ちが強いので、この間の彼女の申し出は断った。
しかし、彼女は今、
「もちろん夕食も作りますし、その他の家事もします」
と再び申し出ている。
一回断ったにも関わらず、自分から、その負担をものともせず、俺に尽くしたいと言ってきている。
気持ちはうれしい。
でも、彼女にだんだん心が傾き始めているとはいえ、まだ付き合っていない子に負担はかけたくない。
とはいえ、彼女とおしゃべりをする時間は、俺にとっても楽しい時間になりつつあるので、少しずつ長くしていきたいと思っている。
「おにいちゃん、今日から行きたいんです」
甘えた声でお願いしてくる紗緒里ちゃん。
ああ、いい声だ。ずっと聞いていたい。
俺は、最近、紗緒里ちゃんの甘い声の魅力に染まりつつある。
「おにいちゃん、お願いします」
もう全面的に断るのは無理だ。
もしそうしたら、今度は、彼女の表情が悲しいものに変わってしまう。
それは、俺の方もつらい。
そこで、
「紗緒里ちゃんが来て家事をするのは負担になると思うから、家事はしないで、おしゃべりをするというのはどう? 夕食は俺が作るよ」
と俺は紗緒里ちゃんに言った。
これなら彼女の家事への負担はなくてすむ。
ただ、それで彼女は納得してくれるのだろうか。
「それはできないです」
紗緒里ちゃんは俺の申し出をすぐに断った。
「おにいちゃんの家に行くからには、家事はしないといけません。だって……」
紗緒里ちゃんはちょっともじもじした後、
「いずれ、奥さんになるんですから」
と顔を赤くしながら言った。
「奥さんになったら、毎日、おにいちゃんの為に家事をするのがあたり前になるんです。今からそれを負担に思っていては、いい奥さんになれません」
奥さん。
何といい言葉だろう。
紗緒里ちゃんはここまで俺のことを想っているというのに……。
「ごめん。俺まだまだ紗緒里ちゃんの想いに応えられるほど、紗緒里ちゃんのことを想うことができていない。でも、好意は強くなっている。だからこそ、この状態で平日も家に来てもらうことは、かえって紗緒里ちゃんに申し訳ないと思っていたんだ」
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