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第二十六話 趣味が同じでうれしい
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食事をして、その片付けを終えた後、ソファでくつろぎながらアニメを紗緒里ちゃんとと一緒に見た。
幼い頃はよく一緒に見ていたものだが、この年になっても一緒に見ることができるとは思わなかった。
紗緒里ちゃんがアニメ好きのままでいてくれたのはうれしいことだ。
趣味が同じというのは、それだけでも好感度が上がる。
俺もそうだが、彼女の方も同じ想いではないだろうか。
彼女も、
「おにいちゃんとこうしてまた一緒にアニメを見ることができて幸せです」
と言ってくれた。
今日は、ロボットアニメと少女が活躍するアニメを一緒に見た。
ロボットアニメは、幼い頃の彼女は興味があったようだが、今も興味はあるのかな、と思っていた。しかし、今でも結構興味があるようだ。
ただロボットも好きなことは好きなようだが、どちらかというとその作品に出てくるキャラクターが好きなようだ。
俺もその作品に出てくるキャラクターは好きな方なので、その点は趣味が合いそう。
ただ、残念なのは、彼女と手を握り合いながら見ることができなかったことだ。
俺達は、ソファに隣どうしで座っていたが、俺と彼女の間は少し空いていた。
俺は、彼女がその間をつめてきて、やがては俺と密着してくれるものと思っていた。
そして、俺が望んでいたように、手を握ってくれるのではないかと期待した。
俺から彼女の方に近づいて行ったり、手を握ることは、
「まだ付き合っていないので、それはできない」
と言っている以上できない。
彼女の方からアプローチしてくれるのを待つしかなかったのだが……。
ところが、彼女は、アニメを見るのに夢中で、全く俺に近づこうとはしなかった。
同じアニメ好きとして、アニメに熱中してくれるのは、ありがたいし、うれしい。
ただ、どうしても、彼女と体を寄せ合い、手をつなぎたかったという想いがある。
と思っていたら。
「おにいちゃん」
と紗緒里ちゃんが言ってきて、俺にその体を寄せる。そして、俺の手を握ってきた。
俺はそれまでの悶々としたものが、一挙に吹き飛んだ。
「今日見たアニメよかったですね」
「そ、そうだね」
「どうしたんですか? 顔が赤いようですが」
紗緒里ちゃんは、いたずらっぽく笑う。
「いや、その、素晴らしい作品だったな」
「そうですよね」
と言うと、あっさり俺から体を離した。
まだ離さないで! もう少し、紗緒里ちゃんの温かさを味わいたい!
と言いたかった。
しかし、それは声にならない。
「おにいちゃん、また来週も一緒にアニメを見ましょう。本当は、毎日一緒に見たいんですけど、我慢します」
「うん。そうしよう」
俺も紗緒里ちゃんと毎日アニメを見たい気持ちは、少しずつ強まっているが、まだまだ我慢しなければならないだろう。
「おにいちゃん、好きです」
そう言って彼女は微笑んだ。
ますますかわいくなってきていると思う。
その日の夜。
俺はベッドに座り、ジュースを飲んでいた。
明日は学校なので、もう寝なければいけない。
しかし、まだ寝る気にはなれない。
今日は、紗緒里ちゃんと一日過ごすことができて楽しかった。それを今思い出していて、なかなか眠くならない。
そうしていると、紗緒里ちゃんからルインがきた。
「こんばんは」
「少しはお役に立っていたら、うれしいです」
「おにいちゃん、今日は楽しかったです」
「わざわざおくってもらってありがとうございました」
「来週も家事をしますのでよろしくお願いします」
俺は、
「こんばんは」
「今日はいろいろ家事をしてもらってありがとう」
「俺も楽しかった」
「ちゃんとおくらないといけないからね」
「ありがとう。ただ無理はしないでね」
と返信した。
ここまでは返信できたのだが……。
それからは、
「わたし、おにいちゃんのことがますます好きになりました」
「好きです、好きです」
「もうすぐにでも婚約したいです」
「愛しています」
「明日婚約しましょう」
と俺への想いにあふれた言葉が次々に送られてきた。
どうして紗緒里ちゃんはそこまで俺のことを想ってくれるんだろうと思う。
俺はたいした男じゃないのに……。
俺はそう思いながら。
「ありがとう」
という言葉を紗緒里ちゃんに送付するのだった。
すると彼女は、
「返信ありがとうございます。うれしいです」
「それじゃおやすみなさい」
と返信してきた。
俺も、
「おやすみ」
と返信した。
その後、しばらくは、またジュースを飲む。
そして、紗緒里ちゃんのことを想っていた。
ますます彼女と恋人どうしへの道が開けてきている気がする。
そう思うと、心が高揚してくる。
しかし、これでいいのだろうか、という気持ちはまだまだ根強い。
これでもし、彼女が俺のことを嫌いなったら、反動がすごいことになるのではないかと思う。
俺はまだ、失恋の打撃からまだ立ち直ってきれていない。
あのようなつらい思いを経験しない為には、これ以上仲良くなってはいけない気がする。
想いが大きくなればなるほど、失敗した時の打撃が大きいことは、嫌というほど認識させられている。
しかし、それでも俺は今、彼女への恋心が芽生えつつある。
俺はジュースを飲み終えた。
そして、寝る為の準備に入っていくのだった。
幼い頃はよく一緒に見ていたものだが、この年になっても一緒に見ることができるとは思わなかった。
紗緒里ちゃんがアニメ好きのままでいてくれたのはうれしいことだ。
趣味が同じというのは、それだけでも好感度が上がる。
俺もそうだが、彼女の方も同じ想いではないだろうか。
彼女も、
「おにいちゃんとこうしてまた一緒にアニメを見ることができて幸せです」
と言ってくれた。
今日は、ロボットアニメと少女が活躍するアニメを一緒に見た。
ロボットアニメは、幼い頃の彼女は興味があったようだが、今も興味はあるのかな、と思っていた。しかし、今でも結構興味があるようだ。
ただロボットも好きなことは好きなようだが、どちらかというとその作品に出てくるキャラクターが好きなようだ。
俺もその作品に出てくるキャラクターは好きな方なので、その点は趣味が合いそう。
ただ、残念なのは、彼女と手を握り合いながら見ることができなかったことだ。
俺達は、ソファに隣どうしで座っていたが、俺と彼女の間は少し空いていた。
俺は、彼女がその間をつめてきて、やがては俺と密着してくれるものと思っていた。
そして、俺が望んでいたように、手を握ってくれるのではないかと期待した。
俺から彼女の方に近づいて行ったり、手を握ることは、
「まだ付き合っていないので、それはできない」
と言っている以上できない。
彼女の方からアプローチしてくれるのを待つしかなかったのだが……。
ところが、彼女は、アニメを見るのに夢中で、全く俺に近づこうとはしなかった。
同じアニメ好きとして、アニメに熱中してくれるのは、ありがたいし、うれしい。
ただ、どうしても、彼女と体を寄せ合い、手をつなぎたかったという想いがある。
と思っていたら。
「おにいちゃん」
と紗緒里ちゃんが言ってきて、俺にその体を寄せる。そして、俺の手を握ってきた。
俺はそれまでの悶々としたものが、一挙に吹き飛んだ。
「今日見たアニメよかったですね」
「そ、そうだね」
「どうしたんですか? 顔が赤いようですが」
紗緒里ちゃんは、いたずらっぽく笑う。
「いや、その、素晴らしい作品だったな」
「そうですよね」
と言うと、あっさり俺から体を離した。
まだ離さないで! もう少し、紗緒里ちゃんの温かさを味わいたい!
と言いたかった。
しかし、それは声にならない。
「おにいちゃん、また来週も一緒にアニメを見ましょう。本当は、毎日一緒に見たいんですけど、我慢します」
「うん。そうしよう」
俺も紗緒里ちゃんと毎日アニメを見たい気持ちは、少しずつ強まっているが、まだまだ我慢しなければならないだろう。
「おにいちゃん、好きです」
そう言って彼女は微笑んだ。
ますますかわいくなってきていると思う。
その日の夜。
俺はベッドに座り、ジュースを飲んでいた。
明日は学校なので、もう寝なければいけない。
しかし、まだ寝る気にはなれない。
今日は、紗緒里ちゃんと一日過ごすことができて楽しかった。それを今思い出していて、なかなか眠くならない。
そうしていると、紗緒里ちゃんからルインがきた。
「こんばんは」
「少しはお役に立っていたら、うれしいです」
「おにいちゃん、今日は楽しかったです」
「わざわざおくってもらってありがとうございました」
「来週も家事をしますのでよろしくお願いします」
俺は、
「こんばんは」
「今日はいろいろ家事をしてもらってありがとう」
「俺も楽しかった」
「ちゃんとおくらないといけないからね」
「ありがとう。ただ無理はしないでね」
と返信した。
ここまでは返信できたのだが……。
それからは、
「わたし、おにいちゃんのことがますます好きになりました」
「好きです、好きです」
「もうすぐにでも婚約したいです」
「愛しています」
「明日婚約しましょう」
と俺への想いにあふれた言葉が次々に送られてきた。
どうして紗緒里ちゃんはそこまで俺のことを想ってくれるんだろうと思う。
俺はたいした男じゃないのに……。
俺はそう思いながら。
「ありがとう」
という言葉を紗緒里ちゃんに送付するのだった。
すると彼女は、
「返信ありがとうございます。うれしいです」
「それじゃおやすみなさい」
と返信してきた。
俺も、
「おやすみ」
と返信した。
その後、しばらくは、またジュースを飲む。
そして、紗緒里ちゃんのことを想っていた。
ますます彼女と恋人どうしへの道が開けてきている気がする。
そう思うと、心が高揚してくる。
しかし、これでいいのだろうか、という気持ちはまだまだ根強い。
これでもし、彼女が俺のことを嫌いなったら、反動がすごいことになるのではないかと思う。
俺はまだ、失恋の打撃からまだ立ち直ってきれていない。
あのようなつらい思いを経験しない為には、これ以上仲良くなってはいけない気がする。
想いが大きくなればなるほど、失敗した時の打撃が大きいことは、嫌というほど認識させられている。
しかし、それでも俺は今、彼女への恋心が芽生えつつある。
俺はジュースを飲み終えた。
そして、寝る為の準備に入っていくのだった。
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