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第七話 婚約について
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俺とおばさんの話は続く。
「それで、この三月下旬にようやくここの家に入ることができたのよ」
「遠いところからここに転勤になって、いろいろ大変でしたね」
「夢海ちゃんのところに、あいさつに行けなくてごめんなさいね。もし夢海ちゃんが、わたしたちの転勤を聞いたとしても、来るのは敷居が高いと思ったから、わたしたちの方から夢海ちゃんの家に行こうと思ったの。でも行くことができなかった。忙しかったのもあるんだけど、わたしやあの子がいきなり夢海ちゃんの家に行くのも迷惑だと思って。それに、あの子が、高校入学までは会うのを我慢するって言ったの。それで、今日まで会いに行かずに我慢していたの。ごめんなさいね」
申し訳なさそうに言うおばさん。
「いや、いいんです。気にしないでください」
一月や二月ならともかく、三月下旬はちょうど俺が失恋に苦しんでいた時だ。
もちろんまだその痛手から立ち直ったわけではない。
しかし、もしその時におばさんが来ていたら、つらく沈んだ表情を抑えきれずに対応することになったかもしれない。
おばさんには世話になっているので、そういう表情は見せたくない。そういう意味では、この時期に会わなくてよかったのかもしれない。
今日はその点、痛手から少しずつ立ち直り初めているのと、先に紗緒里ちゃんと会っていたので、それなりにいい表情になっていると思う。
「あの子はね、夢海ちゃんのことが好きで、ずっと会いたい、会いたいって言っていたの。でも会うのを我慢したんだけど……。今日も、夢海ちゃんに会いたかったって言っていたでしょう?」
「そ、そうですね」
「で、あなたの方はどうなの。親だから言うわけじゃないけど、あの子きれいになってきたし、心も優しいわよ。あなたのような子にぴったりだと思っているわ」
「そんな、それは俺のことを高く評価しすぎです。紗緒里ちゃんだったら、俺以上の素敵な人に出会うことが出来ますよ」
「夢海ちゃん、あなたはわたしの予想以上の子に成長してくれたわね。うれしいわ」
涙声になってきているおばさん。
「俺なんて、たいした男じゃないですよ」
「そういう自分のことを誇らないところがいいのよ。これならあの子と結婚させていいわね」
「そんな、結婚だなんて」
結局のところこういう話になるのね……。まあ、反対されるよりはいいかもしれないけど。
「夢海ちゃんも紗緒里ちゃんのこと嫌いじゃないでしょう?」
「それはそうですけど」
「だったら決めちゃってもいいのよ」
微笑むおばさん。
「そんな、普通はこういうこと反対するものじゃないんですか? 一人娘なんだし」
「それはもちろん、よく知らない人だったら、最初から賛成するのは難しいかものしれない。でも結婚は本人どうしの問題。紗緒里ちゃんは、あなたと結婚したいと言っているわ。だから反対する理由は何もない」
「おじさんはどうなんでしょうか」
「特に反対はしていないわ。紗緒里ちゃんが良ければそれでいいと言っている。だから、あなた次第よ」
「そう言われましても」
「できれば今日、婚約の日取りも決めたいんだけど。紗緒里ちゃんもそう言っていたでしょう」
「それはそうですけど」
「嫌なの?」
少し悲しそうな顔をするおばさん。
「嫌ではないですけど。まだまだ俺、高校生ですし」
「婚約ならいいじゃない。あの子もそれを望んでいるし、わたしも大賛成よ」
「でも紗緒里ちゃんは、過去の俺は好きだったのかも知れませんけど、今の俺のことなんか好きになってくれるんでしょうか? ここで婚約をして、もしその内、俺のことが嫌いになったら、紗緒里ちゃんが傷ついてしまうと思います。そう思っていくと、婚約していいものかどうかと思います」
「よく思ってくれているのね」
「やっぱり紗緒里ちゃんの幸せを第一に思っていきたいですから」
「あなたの方はどうなの? 紗緒里ちゃんのこと、どう思っているの?」
「もちろん好きです。ただ、今はまだ恋の対象とするには……」
「あなたの気持ちもわからなくはないわ。でも今好きな人はいないんでしょう?」
「今想っている人も、付き合っている人もいないなら、婚約していいと思うんだけど」
「申し訳ないです。まだそこまで心の準備が出来ていません」
「うーん。だったら、まず仲の良い友達として始めるっていうのはどう? いとことしてじゃなくて。いとこという意識が強すぎると、恋にはなかなか発展しないから」
「仲の良い友達ですか」
「そうしてくれるとありがたいわ。本当は今日婚約の日取りまで決めたかったけど、紗緒里ちゃんの意志は尊重しないといけないと思う」
「申し訳ないです」
「いいわ。後は二人の問題だから、わたしが言えるのはここまで。でも紗緒里ちゃんと仲良くしてね。そして、婚約、そして結婚する日を夢見ているわ」
「ご期待に沿えるかどうかはわかりませんけど、仲良くしていきたいと思います」
俺が頭を下げると、
「おにいちゃん、準備できたよ」
と言って、紗緒里ちゃんがリビングにやって来た。
薄い水色のセーターに白いブラウス。白色のスカート。
制服姿も素敵だが、今、来ている服も素敵だ。
「じゃあこれからデートね」
微笑むおばさん。
「うん。うれしい。おにいちゃんとデート」
満面の笑みの紗緒里ちゃん。
「まあ今日は予行練習のようなものだけど。これからおにいちゃんの家に寄った後、買い物に行って、おにいちゃんの家で晩ご飯を作ってきます」
俺も一度家に帰って、着替える必要がある。
「紗緒里ちゃん、少しくらい遅くなってもいいわよ」
ニヤニヤするおばさん。胸をドキドキさせる言葉だ。
「いえ、なるべく遅くならないようにしますので。それに帰る時はもちろん送っていきます」
「律儀ね。ありがたいわ」
「じゃあ、おにいちゃん、行きましょう」
「コーヒーごちそうさまでした。ではおばさん、また後でよろしくお願いします」
俺はおばさんにあいさつをする。
そして、紗緒里ちゃんの家を後にした。
「それで、この三月下旬にようやくここの家に入ることができたのよ」
「遠いところからここに転勤になって、いろいろ大変でしたね」
「夢海ちゃんのところに、あいさつに行けなくてごめんなさいね。もし夢海ちゃんが、わたしたちの転勤を聞いたとしても、来るのは敷居が高いと思ったから、わたしたちの方から夢海ちゃんの家に行こうと思ったの。でも行くことができなかった。忙しかったのもあるんだけど、わたしやあの子がいきなり夢海ちゃんの家に行くのも迷惑だと思って。それに、あの子が、高校入学までは会うのを我慢するって言ったの。それで、今日まで会いに行かずに我慢していたの。ごめんなさいね」
申し訳なさそうに言うおばさん。
「いや、いいんです。気にしないでください」
一月や二月ならともかく、三月下旬はちょうど俺が失恋に苦しんでいた時だ。
もちろんまだその痛手から立ち直ったわけではない。
しかし、もしその時におばさんが来ていたら、つらく沈んだ表情を抑えきれずに対応することになったかもしれない。
おばさんには世話になっているので、そういう表情は見せたくない。そういう意味では、この時期に会わなくてよかったのかもしれない。
今日はその点、痛手から少しずつ立ち直り初めているのと、先に紗緒里ちゃんと会っていたので、それなりにいい表情になっていると思う。
「あの子はね、夢海ちゃんのことが好きで、ずっと会いたい、会いたいって言っていたの。でも会うのを我慢したんだけど……。今日も、夢海ちゃんに会いたかったって言っていたでしょう?」
「そ、そうですね」
「で、あなたの方はどうなの。親だから言うわけじゃないけど、あの子きれいになってきたし、心も優しいわよ。あなたのような子にぴったりだと思っているわ」
「そんな、それは俺のことを高く評価しすぎです。紗緒里ちゃんだったら、俺以上の素敵な人に出会うことが出来ますよ」
「夢海ちゃん、あなたはわたしの予想以上の子に成長してくれたわね。うれしいわ」
涙声になってきているおばさん。
「俺なんて、たいした男じゃないですよ」
「そういう自分のことを誇らないところがいいのよ。これならあの子と結婚させていいわね」
「そんな、結婚だなんて」
結局のところこういう話になるのね……。まあ、反対されるよりはいいかもしれないけど。
「夢海ちゃんも紗緒里ちゃんのこと嫌いじゃないでしょう?」
「それはそうですけど」
「だったら決めちゃってもいいのよ」
微笑むおばさん。
「そんな、普通はこういうこと反対するものじゃないんですか? 一人娘なんだし」
「それはもちろん、よく知らない人だったら、最初から賛成するのは難しいかものしれない。でも結婚は本人どうしの問題。紗緒里ちゃんは、あなたと結婚したいと言っているわ。だから反対する理由は何もない」
「おじさんはどうなんでしょうか」
「特に反対はしていないわ。紗緒里ちゃんが良ければそれでいいと言っている。だから、あなた次第よ」
「そう言われましても」
「できれば今日、婚約の日取りも決めたいんだけど。紗緒里ちゃんもそう言っていたでしょう」
「それはそうですけど」
「嫌なの?」
少し悲しそうな顔をするおばさん。
「嫌ではないですけど。まだまだ俺、高校生ですし」
「婚約ならいいじゃない。あの子もそれを望んでいるし、わたしも大賛成よ」
「でも紗緒里ちゃんは、過去の俺は好きだったのかも知れませんけど、今の俺のことなんか好きになってくれるんでしょうか? ここで婚約をして、もしその内、俺のことが嫌いになったら、紗緒里ちゃんが傷ついてしまうと思います。そう思っていくと、婚約していいものかどうかと思います」
「よく思ってくれているのね」
「やっぱり紗緒里ちゃんの幸せを第一に思っていきたいですから」
「あなたの方はどうなの? 紗緒里ちゃんのこと、どう思っているの?」
「もちろん好きです。ただ、今はまだ恋の対象とするには……」
「あなたの気持ちもわからなくはないわ。でも今好きな人はいないんでしょう?」
「今想っている人も、付き合っている人もいないなら、婚約していいと思うんだけど」
「申し訳ないです。まだそこまで心の準備が出来ていません」
「うーん。だったら、まず仲の良い友達として始めるっていうのはどう? いとことしてじゃなくて。いとこという意識が強すぎると、恋にはなかなか発展しないから」
「仲の良い友達ですか」
「そうしてくれるとありがたいわ。本当は今日婚約の日取りまで決めたかったけど、紗緒里ちゃんの意志は尊重しないといけないと思う」
「申し訳ないです」
「いいわ。後は二人の問題だから、わたしが言えるのはここまで。でも紗緒里ちゃんと仲良くしてね。そして、婚約、そして結婚する日を夢見ているわ」
「ご期待に沿えるかどうかはわかりませんけど、仲良くしていきたいと思います」
俺が頭を下げると、
「おにいちゃん、準備できたよ」
と言って、紗緒里ちゃんがリビングにやって来た。
薄い水色のセーターに白いブラウス。白色のスカート。
制服姿も素敵だが、今、来ている服も素敵だ。
「じゃあこれからデートね」
微笑むおばさん。
「うん。うれしい。おにいちゃんとデート」
満面の笑みの紗緒里ちゃん。
「まあ今日は予行練習のようなものだけど。これからおにいちゃんの家に寄った後、買い物に行って、おにいちゃんの家で晩ご飯を作ってきます」
俺も一度家に帰って、着替える必要がある。
「紗緒里ちゃん、少しくらい遅くなってもいいわよ」
ニヤニヤするおばさん。胸をドキドキさせる言葉だ。
「いえ、なるべく遅くならないようにしますので。それに帰る時はもちろん送っていきます」
「律儀ね。ありがたいわ」
「じゃあ、おにいちゃん、行きましょう」
「コーヒーごちそうさまでした。ではおばさん、また後でよろしくお願いします」
俺はおばさんにあいさつをする。
そして、紗緒里ちゃんの家を後にした。
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