このからマモル

第1話

ナンパ

「どうしたの、このか？」
「う、ううん、ともちゃんなんでもないよ」
仕事に手がつかなかった。今朝のことを思い出していた。

【あの、ウチ男です。今日はイベント日だったからこんな格好で。でもよかったお姉さんが無事で。じゃあ行くから、気をつけてね】

あの男の子の事ばかり考えている。
「ともちゃん、やっぱりお話いいかな？」
「うん？　どうしたの」
「今朝ね、不良に絡まれちゃって」
「え、大丈夫だったのこのか」
心配そうに見つめてくる。
「う、うん、でもあのね。男の子が助けてくれたから私・・・その」
とも「ＱＤＶうぇＤＨどひえぢうでゅふじこふじこＰ」
このか「え・・・ともちゃん？」
とも「ん私もナンパされたいいいいいい」
このか「・・・」
我が同僚ながら馬鹿だこの人。
とも「ねえナンパってどうされるのーーーー？！」
このか「し、知らないよ・・・」
とも「はああもううう。ねえ、いつも何考えて返答してるの？」
このか「え、ええと・・・返答に困ると思いながら・・・・・・いつも」
すると、ともちゃんの表情がどんどん青ざめていく。
このか「と・・・ともちゃん？」
とも「酷いこのか！　私のこといつもそう思ってたのね？　とも、辛い！」
このか「ともちゃんは可愛いけど・・・確かにもう少し落ち着いた方が可愛いと思うよ？」
すると、私のデスクにメールが届いた
このか「え、嘘・・・」
とも「ん？どうしたのこのか」
泣き止むのが早いともちゃん
このか「商材を登録したばっかりなんだけど。もう発注受けてて」
とも「誰が買いとったの？」
このか「宛先が・・・」
【なくです。〇〇お願いします】
とも「なく。変わった名前ね？」
このか「じつは、今朝助けてもらった男の子もななくっていうの・・・」
このか「と・・・ともちゃ
とも「運命の出会い的なやつですかこのかうらやましいうらやましいいいいいい・・・
Ｍ