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第十五話
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長風呂しすぎて、体具合が悪い。
どうやら、のぼせてしまったようだ。
お風呂上がりに水をもらったけど、それで回復しきれるものではない。
「今日のお風呂はどうだった? 気持ちよかったかな?」
と、香奈姉ちゃんは笑顔でそう訊いてくる。
今の僕の状態が、『気持ちよかった』で済ませられるような感じではないのは、見たらわかると思うんだけど……。
「う、うん。とっても気持ちよかったよ」
僕は、苦笑いをしてそう答えた。
我ながら何やってるんだろって思うけど、香奈姉ちゃんは意外と心配症なのだ。
変な心配させたら、何をしてくるかわかったもんじゃない。
「そっか。それなら良かったよ」
香奈姉ちゃんは、嬉しそうにそう言った。
どうやらあのお風呂の入り方が、相当気に入ったらしい。
僕は、思わず自分の手を見る。
この手には二人のおっぱいの感触がしっかりと残っていたからだ。
二人とも、お風呂の中だと大胆になるよなぁ。
あんな風にやってくるとは、夢にも思わなかったよ。
ちなみに、どっちのおっぱいの感触が良かったって言われても、はっきりと答えられない。
どっちもどっちって感じで良かったからだ。
花音のは、香奈姉ちゃんほど巨乳ではないけれど美乳で、触り心地が良かったし。
香奈姉ちゃんのは、手に吸いつくような感じがたまらなく良かった。
特にも花音のおっぱいは、これからだけどまだ成長するだろうな。
もう触ることは無いとは思うけど。
「どうしたの? 手に何か付いてるの?」
香奈姉ちゃんは、思案げな表情で僕の顔を覗き込んでくる。
その時にも、着ている服の間からおっぱいがチラリと見えてしまう。ちなみにブラジャーは身に付けていないみたいだ。
まぁ、香奈姉ちゃんの部屋の中だから、どんな格好をしていたって文句は言えないんだけど……。
「いや……。特に何もないよ」
僕は、バレないように視線を別の方に移す。
白い半袖の服に紺のミニスカートは、香奈姉ちゃんにとって一番ラフな格好なんだろうけど、充分に刺激的だ。
「そっか。何かあったら、すぐに私に言ってね」
「う、うん。何かあったら…ね」
僕は、苦笑いをしてそう答える。
何かって言われても、そうそう何かあるとは思えないんだけど……。
そうしてしばらくしないうちに、香奈姉ちゃんが僕の傍に寄り添ってきた。
「──さて。お風呂も入ったことだし。そろそろ寝よっか?」
「え……。もうそんな時間なの?」
僕は、香奈姉ちゃんの部屋に置かれている時計を見やる。
時間は、20時になっていた。
寝るには、少し早いような時間だ。
僕は、香奈姉ちゃんにバレないようにホッと一息吐く。
また香奈姉ちゃんの家に泊まっていくのは、さすがに……。
「今は、まだ20時だけど……。もう少ししたら、寝る時間になるでしょ。そしたら、楓も一緒に──」
「ごめん……。今日は、自分の家に帰ろうと思ってるんだ」
「え……。あ、そうなの? 何か予定でもあるのかな?」
「特に予定はないんだけど……。なんとなくね」
「そっか。…それなら仕方ないね」
香奈姉ちゃんは、寂しそうに表情を俯かせる。
そんな顔をされてもな……。
約束どおり、一緒にお風呂には入ったんだし。
今日くらい、僕と離れていても平気なはずだ。
僕はゆっくりと立ち上がると、そのまま部屋のドアに向かう。
「うん。まぁ、そういうことだから。僕は、そろそろ自分の家に戻ろうかな」
「それじゃ、家まで送っていくよ」
香奈姉ちゃんは、僕に近づいてきてそのまま腕を組んできた。
そのくらいなら、別に構わないか。
香奈姉ちゃんの部屋を出て一階に行くと、すぐに花音とかち合った。
「あ……。花音」
僕は、つい花音の名前を呼んでしまう。
別に用件があったわけじゃない。口をついて出てしまったのだ。
花音は、僕の顔を見るなり
「今日は、泊まっていかないの?」
と、言ってきた。
この場合、どう言ったらいいんだろうか。
よくわからないけど、自分の家に帰るってことくらいは伝えないとダメだよね。
「うん、今日はね。さすがに帰らないと……」
「何か予定でもあるの? 無いなら、私の部屋でいいから泊まっていかない?」
花音は、そう言うと僕の手を取る。
ホント、この姉妹は……。
僕のことをどうしたいのか、よくわからないんだけど。
「ごめん、花音。今日は、なんとなく自分の家に帰りたいなって思ってて……」
「そう……。それなら、しょうがないか……」
花音は、残念そうにそう言った。
さすがに、無理して引き止めようとは思ってないか。それはそれでよかった。
花音までその反応だと、安心して香奈姉ちゃんの家には泊まれないな。
香奈姉ちゃんの家に泊まる日は、花音には見つからないようにしないと。
「そうだよ、花音。楓がそう言うってことは、何か考えてるってことなんだから、一人にしてあげないと」
「いや。僕は、別に何も──」
「惚けなくてもいいよ、楓。楓にも、色々と考えることがあるんだと思うから……。じっくりと考えるといいよ。あの事も含めて…ね」
香奈姉ちゃんの言う『あの事』とは、きっとバンドのことだろう。
僕にボーカルをやってもらうっていう件だ。
「お姉ちゃん。あの事って、何のこと?」
花音は、訝しげな表情になり香奈姉ちゃんに訊いていた。
もちろん花音にはそんなこと話していないから、わかるはずがない。
香奈姉ちゃんは、嬉しそうな表情を浮かべて僕の腕にギュッとしがみつき、答えた。
「それは、私たちだけの秘密だよ。ね? 楓」
「え……。あ、うん……」
僕は、香奈姉ちゃんに合わせるように相槌をうつ。
ここで合わせないと、香奈姉ちゃんが不機嫌になると思ったのだ。
「むぅ~。なんかずるい……」
花音は、ムスッとした表情になる。
そう言われても……。香奈姉ちゃんたちとバンド組んでたら、そういった秘密のことは自然と出てくるし。
「そんなこと言われてもね……。私たちは、恋人同士だからね。秘密を共有できるような仲なんだよ」
香奈姉ちゃんは、勝ち誇ったような表情で花音を見ていた。
なんかこれは、香奈姉ちゃんの方が大人気ないな。
花音は、対抗意識を燃やしてしまったのか僕の腕にギュッとしがみついてくる。
「それなら、私だってこれから……」
「残念だけど、花音には無理だよ」
「どうして?」
「それは、花音自身が一番よくわかっているんじゃないかな」
「………」
香奈姉ちゃんの言葉に、花音は押し黙ってしまう。
僕にはよくわからないが、花音にとっては、それが図星を突かれた結果になったようだ。
それでも花音は、僕を離そうとはしない。
だから僕が、花音を説得する。
「もういいかな? そろそろ帰らないと……」
その言葉が説得になるかはわからないけど……。
意外なことに、花音はゆっくりとした動作で僕から離れる。
「ごめん、楓」
「ううん。気にしなくていいよ」
花音の謝罪に、僕は苦笑いを浮かべる。
花音は、名残惜しそうな表情を浮かべて言う。
「ホントに、もう帰っちゃうの?」
「え……」
「どうしても、帰らないとダメなの?」
「それは……」
僕は、なんて答えればいいのかわからず、二人を見てしまう。
香奈姉ちゃんも花音も、不安そうな表情で僕の返答を待っている様子だった。
香奈姉ちゃんも花音も、ホントは僕に泊まっていってほしいんだな。
そう思うと、香奈姉ちゃんの家に泊まっていってもいいかなって思ってしまう。だけどバンドの個人練習もあるし──。
ああ、もう!
二人にそんな風に見つめられてしまうと、家に帰るっていう決心が揺らいでしまうよ。
どうやら、のぼせてしまったようだ。
お風呂上がりに水をもらったけど、それで回復しきれるものではない。
「今日のお風呂はどうだった? 気持ちよかったかな?」
と、香奈姉ちゃんは笑顔でそう訊いてくる。
今の僕の状態が、『気持ちよかった』で済ませられるような感じではないのは、見たらわかると思うんだけど……。
「う、うん。とっても気持ちよかったよ」
僕は、苦笑いをしてそう答えた。
我ながら何やってるんだろって思うけど、香奈姉ちゃんは意外と心配症なのだ。
変な心配させたら、何をしてくるかわかったもんじゃない。
「そっか。それなら良かったよ」
香奈姉ちゃんは、嬉しそうにそう言った。
どうやらあのお風呂の入り方が、相当気に入ったらしい。
僕は、思わず自分の手を見る。
この手には二人のおっぱいの感触がしっかりと残っていたからだ。
二人とも、お風呂の中だと大胆になるよなぁ。
あんな風にやってくるとは、夢にも思わなかったよ。
ちなみに、どっちのおっぱいの感触が良かったって言われても、はっきりと答えられない。
どっちもどっちって感じで良かったからだ。
花音のは、香奈姉ちゃんほど巨乳ではないけれど美乳で、触り心地が良かったし。
香奈姉ちゃんのは、手に吸いつくような感じがたまらなく良かった。
特にも花音のおっぱいは、これからだけどまだ成長するだろうな。
もう触ることは無いとは思うけど。
「どうしたの? 手に何か付いてるの?」
香奈姉ちゃんは、思案げな表情で僕の顔を覗き込んでくる。
その時にも、着ている服の間からおっぱいがチラリと見えてしまう。ちなみにブラジャーは身に付けていないみたいだ。
まぁ、香奈姉ちゃんの部屋の中だから、どんな格好をしていたって文句は言えないんだけど……。
「いや……。特に何もないよ」
僕は、バレないように視線を別の方に移す。
白い半袖の服に紺のミニスカートは、香奈姉ちゃんにとって一番ラフな格好なんだろうけど、充分に刺激的だ。
「そっか。何かあったら、すぐに私に言ってね」
「う、うん。何かあったら…ね」
僕は、苦笑いをしてそう答える。
何かって言われても、そうそう何かあるとは思えないんだけど……。
そうしてしばらくしないうちに、香奈姉ちゃんが僕の傍に寄り添ってきた。
「──さて。お風呂も入ったことだし。そろそろ寝よっか?」
「え……。もうそんな時間なの?」
僕は、香奈姉ちゃんの部屋に置かれている時計を見やる。
時間は、20時になっていた。
寝るには、少し早いような時間だ。
僕は、香奈姉ちゃんにバレないようにホッと一息吐く。
また香奈姉ちゃんの家に泊まっていくのは、さすがに……。
「今は、まだ20時だけど……。もう少ししたら、寝る時間になるでしょ。そしたら、楓も一緒に──」
「ごめん……。今日は、自分の家に帰ろうと思ってるんだ」
「え……。あ、そうなの? 何か予定でもあるのかな?」
「特に予定はないんだけど……。なんとなくね」
「そっか。…それなら仕方ないね」
香奈姉ちゃんは、寂しそうに表情を俯かせる。
そんな顔をされてもな……。
約束どおり、一緒にお風呂には入ったんだし。
今日くらい、僕と離れていても平気なはずだ。
僕はゆっくりと立ち上がると、そのまま部屋のドアに向かう。
「うん。まぁ、そういうことだから。僕は、そろそろ自分の家に戻ろうかな」
「それじゃ、家まで送っていくよ」
香奈姉ちゃんは、僕に近づいてきてそのまま腕を組んできた。
そのくらいなら、別に構わないか。
香奈姉ちゃんの部屋を出て一階に行くと、すぐに花音とかち合った。
「あ……。花音」
僕は、つい花音の名前を呼んでしまう。
別に用件があったわけじゃない。口をついて出てしまったのだ。
花音は、僕の顔を見るなり
「今日は、泊まっていかないの?」
と、言ってきた。
この場合、どう言ったらいいんだろうか。
よくわからないけど、自分の家に帰るってことくらいは伝えないとダメだよね。
「うん、今日はね。さすがに帰らないと……」
「何か予定でもあるの? 無いなら、私の部屋でいいから泊まっていかない?」
花音は、そう言うと僕の手を取る。
ホント、この姉妹は……。
僕のことをどうしたいのか、よくわからないんだけど。
「ごめん、花音。今日は、なんとなく自分の家に帰りたいなって思ってて……」
「そう……。それなら、しょうがないか……」
花音は、残念そうにそう言った。
さすがに、無理して引き止めようとは思ってないか。それはそれでよかった。
花音までその反応だと、安心して香奈姉ちゃんの家には泊まれないな。
香奈姉ちゃんの家に泊まる日は、花音には見つからないようにしないと。
「そうだよ、花音。楓がそう言うってことは、何か考えてるってことなんだから、一人にしてあげないと」
「いや。僕は、別に何も──」
「惚けなくてもいいよ、楓。楓にも、色々と考えることがあるんだと思うから……。じっくりと考えるといいよ。あの事も含めて…ね」
香奈姉ちゃんの言う『あの事』とは、きっとバンドのことだろう。
僕にボーカルをやってもらうっていう件だ。
「お姉ちゃん。あの事って、何のこと?」
花音は、訝しげな表情になり香奈姉ちゃんに訊いていた。
もちろん花音にはそんなこと話していないから、わかるはずがない。
香奈姉ちゃんは、嬉しそうな表情を浮かべて僕の腕にギュッとしがみつき、答えた。
「それは、私たちだけの秘密だよ。ね? 楓」
「え……。あ、うん……」
僕は、香奈姉ちゃんに合わせるように相槌をうつ。
ここで合わせないと、香奈姉ちゃんが不機嫌になると思ったのだ。
「むぅ~。なんかずるい……」
花音は、ムスッとした表情になる。
そう言われても……。香奈姉ちゃんたちとバンド組んでたら、そういった秘密のことは自然と出てくるし。
「そんなこと言われてもね……。私たちは、恋人同士だからね。秘密を共有できるような仲なんだよ」
香奈姉ちゃんは、勝ち誇ったような表情で花音を見ていた。
なんかこれは、香奈姉ちゃんの方が大人気ないな。
花音は、対抗意識を燃やしてしまったのか僕の腕にギュッとしがみついてくる。
「それなら、私だってこれから……」
「残念だけど、花音には無理だよ」
「どうして?」
「それは、花音自身が一番よくわかっているんじゃないかな」
「………」
香奈姉ちゃんの言葉に、花音は押し黙ってしまう。
僕にはよくわからないが、花音にとっては、それが図星を突かれた結果になったようだ。
それでも花音は、僕を離そうとはしない。
だから僕が、花音を説得する。
「もういいかな? そろそろ帰らないと……」
その言葉が説得になるかはわからないけど……。
意外なことに、花音はゆっくりとした動作で僕から離れる。
「ごめん、楓」
「ううん。気にしなくていいよ」
花音の謝罪に、僕は苦笑いを浮かべる。
花音は、名残惜しそうな表情を浮かべて言う。
「ホントに、もう帰っちゃうの?」
「え……」
「どうしても、帰らないとダメなの?」
「それは……」
僕は、なんて答えればいいのかわからず、二人を見てしまう。
香奈姉ちゃんも花音も、不安そうな表情で僕の返答を待っている様子だった。
香奈姉ちゃんも花音も、ホントは僕に泊まっていってほしいんだな。
そう思うと、香奈姉ちゃんの家に泊まっていってもいいかなって思ってしまう。だけどバンドの個人練習もあるし──。
ああ、もう!
二人にそんな風に見つめられてしまうと、家に帰るっていう決心が揺らいでしまうよ。
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