色づく世界の端っこで

星夜るな

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第一章

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「彩人君…。聞かせてよ…ね。」



無理だ…。





「ごめんなさい…。」



ごめんなさい。ごめんなさい。



先輩まだ時間ください。





いつか…言える日が来るといいな。






「わかった。」

先輩は真剣な顔で、そういった。




ごめんなさい。






今は、それしか言えない。








僕は、自分でなんとかします…いや、なんとかしないとけない。








先輩は、部屋に戻って一人きりになった。




僕は、電話をかけた…






佐倉さんに…。




プルルループルルー。







『「もしもし…彩人君?」』



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