色づく世界の端っこで

星夜るな

文字の大きさ
上 下
59 / 87
第一章

58

しおりを挟む
「次は和中さんですね。何でしょうか?」

「誰かぁ日傘もっとらん?」

日傘…。
あるのか。


そう思っていたら保護者の方から一人女性が出てきて


「私持ってるわ。持っていきない。」


ザ婦人と思わせるような人だった。

しかも知り合いみたいだ。


すごいな。



「次は、○○さんですね。」

もじもじしながら
「僕は、体育の先生です。…。」


すると少しコワモテで有名な先生が出てきて


「ほら、行くぞ。」

「…すみません。お手数おかけして。」

「何を謝っているんだ。」

と、その会話が五分程続いた。


長かった。


「では、おまたせしました。一組目最後の香山さんお願いします。」


「僕は、扇子です。お持ちのかたはいらっしゃますか。」


「持ってる?」

「持ってないわ。」


…。




…。





「……タイムアップです。お疲れさまでした。」

そう言うと
香山先輩は、残念そうにゴールへと向かっていった。


ドンマイです。




 「では、一組目は、日比野さん。□□さん。〇〇さん。和中さん。には、十ポイント入ります。残念ながら香山さんには二ポイントが入りますお疲れさまでした。では、二組目の紹介をします。……。」



ここの借り物競争は、お題が何でも見つけられれば十ポイント入るが、見つけられなかった場合ニポイントしか入らないという仕組みらしい。


お題のカードを引くまでの走るのって関係ないよね。





しおりを挟む

処理中です...