色づく世界の端っこで

星夜るな

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第一章

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寮に帰ると夏海くんに会った。

「あれ?彩人今までどこいってた?探してたんだけど。」

「用事があって。」

「そうなんだ。あのさ、一緒に遊ばない?」

「今日は、無理。」


「あっ。わかった。次は絶対な。」


「うん。」


流石に、遊ぶ気分にはならない。

今から、父についてどうするか考えないといけないんだから。


まず考えること
一、父をどう説得するか。

二、どうして、今頃、一緒に住むという話が出てきたのか。

三、父の機嫌を悪くさせないように言うには。

あの頃にも、住むという話が出てきていたが、なんとか説得して却下した。
多分今回も女性関係か、借金関係だと思う。

父は、何故か女性にモテる。でも、どの女性もろくな性格ではない。
自分は、働かずにわざわ昔捨てた息子を引き取ってまでお金を奪い取ろうと考えを、持った人がほとんどだ。

借金関係は、ギャンブルグセがあり、それを返済するために息子である僕に押し付けるためだろう。



まあ、どちらにしても大変でその道の先に待ってるのは、茨の道だろう。
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