愛されたい少年

星夜るな

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1章

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「どうやって媚び売ったの!?僕は知ってるんだよ!君は、必要ない人だって・・・。死んでも誰にも気づきも、悲しみもされないって・・・なのに、どうやって取り入ったの?!もしかして、弱みでも握ってるの?」


と、早口でヨイが言いきった。


あの時、僕は変わることが出来た・・・。
前を向いて、堂々と兄様達の隣をアルクことが出来ると思っていた。



実の弟から言われる日が来るなんて・・・。
考えてもなかった。



確かに、あの家では、たまに言われることがあった。
でも、もうそれはない。と勝手に思っていた。




二度と聞くことがないそう思っていた言葉・・・を聞くことになるなんて・・・。


聞きたくない言葉・・・。


思い出したくも無い言葉・・・。


その言葉を聞くと、動揺する・・・。


昔を思い出し、怖くなる・・・。



・・・。

・・・。



ぐるぐると頭にその言葉・・・。


いや、ナイフが僕の心に刺さる。

深く、深く、えぐり・・・。

塞いだはずの心の傷を強引にひらく・・・。








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