愛されたい少年

星夜るな

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1章

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僕たちは、腰をおろした。

「なんだろうね。さっきの人たちは。」
ムイが、表情を取り繕わずにそう話す。

「ほんとですよね。エーリルくんのせいにして。」

珍しくファンも敵意をむき出している。

「あー。無礼だな。ほんとに。」
ガイは…珍しくもないが、眉に思いっきりシワが…。

「リオ!変なこと考えてるな。」

鋭いね。

「リオは、怒って当然何じゃないかな?さっきだって、すごい怒っていたのに…ね。」

ムイが、そう聞いてくるが、僕にはわからない。さっきまで本当に怒っていたんだ。

あるとすれば、たぶん。

ムイ、ファン、ガイが、怒ってくれたからだろう。怒っている人を見ると落ち着く話は本当だったみたいだ。






コンコン。
部屋にその音が響く。

「…。」
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