愛されたい少年

星夜るな

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1章

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今日は、母ティナッの弟が、遊びに来る予定らしい。朝から、皆がバタバタしている。僕はというと、家の一室にいる。僕から言うと叔父にあたる人だか、一度もあったことはない。なぜかと言うと、叔父など、家族の関係者が来るときは、いつも一室に連れて行かれ、ベットの上で寝ているように指示されるからだ。それは、僕が、家族からひどい扱いを受けていることを隠すためだ。だから、僕の説明は、体が弱いし、あまり家族の人しか関わらないなどと都合のよい設定が並べられる。まあ。この日は、ジッとしていいけれど、叔父が帰ると、また手伝いに行かなければならない。そしてこの日は、なかなか終わることがなく、下手すれば、次の朝になり、睡眠が取れないということもある。今日も何事もないようにと思っていると、部屋の外から誰かが歩いてくる足音が響いてる。誰かわからず、布団にくるまり、震えていると、ドアが開いた。布団の隙間から、見るとそこには、知らない人が立っていた。(誰だろう?見たことないな。)ジッと見てしまいふと、目があった。びっくりして、一層深く潜る。その人は、ゆっくりと僕にし近づく。布団を取られると思った瞬間。部屋の外から、バタバタと誰かが走ってくる足音が聞こえた。それは、一人の足音ではない。
「ラオル!!エーリルの部屋は、入ってはだめだといったでしょう!ほら、エーリルが震えてるじゃない。!可哀想に!」
「姉さん!どうゆうことが説明してもらえませんか。この状況を!」
と、二人が大きな声で、言い争っていた。それを聞いていた。(あー。僕の名前、覚えてくれていたんだ。)
「説明?なんのことかしら?ねぇ、ケーティ。」
「落ち着きなさい。ラオルくん、何を説明すればいいのか。教えてくれないか。」
「何が。って!ふざけないでください。エーリルは、確か六歳!なのになんでこんなに細いんですか!」
と言っていた。僕は、それを聞きながら、叔父を見ていた。初めて見る赤髪は、びっくりするほどきれいだった。それに似合う、黄色の瞳。衝撃だった。
「それは、エーリルが食べないからだ。いつも、なかなか食べてくれなくてね。」
「何を言ってるんですか?義兄さん!」
と言いながら、叔父に、布団を剥ぎ取られた。そして、あらわになる僕。三人の目線が、僕に向けられ、思わず、気を失ってしまった。
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