僕が僕を許せる日まで

星夜るな

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診察室を出ると、まだ、2人は戻ってきてないようだった。

待っとく時間をどう過ごすのか考えていると、花が見えた。

色鮮やかな花が咲き乱れ、周りにはたくさんの人が眺めている。


そういえば、母が趣味でよく父が手伝いながらイチャイチャしていたな。
それを僕らが家の中から見ていた。
『2人とも仲がいいよね。』
『ずっーと、休みの日はくっついているから。』
『まあ、僕は、兄ちゃんとくっついているけどね。』
と、笑いあった。

虫は嫌いだったけど、空は好きで2歳の頃は、よく好奇心で色々な無視を手づかみで触っていた。とった虫をよく僕のところに持ってきて、何度も泣いたことを思い出した。
何気ない日常が、成長する過程でたくさん出来た。
しかし、それは無くなった。今あるのは、両親がいないという新しい日常。
受け入れなければならない。そう思えば思うほど、焦り、今どう過ごして慣れていかなければいけないのか。分からなくなる。

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