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番外編 清の忘れられない日
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僕は空が生まれた日のことを覚えている。空と僕は1歳しか変わらないけれど何故かその日だけが忘れられず残っている。空が生まれたのは12月19日の雪が積もった日だった。朝から母が病院に運ばれ、父と僕は、心配しながらアワアワしていた。僕はどうして母が痛そうにしているのかわからなかった。なぜなら、赤ちゃんを産むのが大変ということを知らなかったからだ。だから、死んでしまうのかと、小さいながらも『お願いします。母を助けてください』と祈っていたのだ。それを見て父が、笑いながら、
「そんなことしなくても大丈夫だよ。清の弟を産むのはあの過程を乗り越えなくてはいけないからな。さあ。パパと一緒にママに会いに行こうか。もう少しで会えるはずだよ。」
と言われた。僕は少し恥ずかしかった。病院の病室に行くとさっきまでいなかった小さな小さな赤ちゃんがいた。とてもまるまるとしていた。母が僕に、
「清、触ってみる?この子があなたの弟よ。。」
「うん。でも、触ってもいいの?壊れそうで怖い。」
僕がそう言うと、母や父が笑った
「大丈夫だ。きれいな手で触るようにすれば。さあ、清、1回手を洗おうか。」
「わかった。キレイキレイする。」
と、満面の笑みで答えた。清は、ゆっりくりと赤ちゃんのほっぺをつついた。お餅のようにプニプニしているが、同時に力強く触ってしまうと壊れてしまいそうな。そんな気がした。その時、僕の触っていた指に小さな指が掴んできた。想像以上の力強さで。ギュッと、『離さない』という意思のように。そう思っていると父が、
「清。どんなことがあっても、お兄ちゃんとして守ってあげような。今までパパやママがしてきたように。」
と言った。それを母は横目で見ながら、
「ねえ、清。この子の名前はね。空っていうの。あの空のように、自由に。という気持ちを込めてね。」
それを聞いたとき、何度も空と心の中で呟いた。そして、兄として守ろうとも誓った。
「そんなことしなくても大丈夫だよ。清の弟を産むのはあの過程を乗り越えなくてはいけないからな。さあ。パパと一緒にママに会いに行こうか。もう少しで会えるはずだよ。」
と言われた。僕は少し恥ずかしかった。病院の病室に行くとさっきまでいなかった小さな小さな赤ちゃんがいた。とてもまるまるとしていた。母が僕に、
「清、触ってみる?この子があなたの弟よ。。」
「うん。でも、触ってもいいの?壊れそうで怖い。」
僕がそう言うと、母や父が笑った
「大丈夫だ。きれいな手で触るようにすれば。さあ、清、1回手を洗おうか。」
「わかった。キレイキレイする。」
と、満面の笑みで答えた。清は、ゆっりくりと赤ちゃんのほっぺをつついた。お餅のようにプニプニしているが、同時に力強く触ってしまうと壊れてしまいそうな。そんな気がした。その時、僕の触っていた指に小さな指が掴んできた。想像以上の力強さで。ギュッと、『離さない』という意思のように。そう思っていると父が、
「清。どんなことがあっても、お兄ちゃんとして守ってあげような。今までパパやママがしてきたように。」
と言った。それを母は横目で見ながら、
「ねえ、清。この子の名前はね。空っていうの。あの空のように、自由に。という気持ちを込めてね。」
それを聞いたとき、何度も空と心の中で呟いた。そして、兄として守ろうとも誓った。
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