僕が僕を許せる日まで

星夜るな

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解散してから、10分も経っていた。僕は、早口で
 「ごめん。弟が待ってるから、一緒に帰れない。本当にごめん。」
 「オッケイ。呼び止めてごめんね。今度弟くん紹介してね。バイバイ。」
 と快く見送ってくれた。とても幸せな気持ちで張り裂けそうだった。でも同時に、幸せという感情が怖かった。その幸せが一瞬で壊れることを知ってしまったから。空が、あの事件以来1人で眠れなくなったして大変な時期だし。両親が刺されるところを見てしまったかもしれないのに。自分が幸せと感じていいのか。あの時もう少し早く帰れていれば、助けられたかもしれないのに。と、考えてしまう。そんな考えを頭の隅に寄せて、空の待っているところまで全力ダッシュした。空が、噴水の縁に座っていた。別れたときよりも、顔色が良くなっていて、友達ができたのかなと思いながら話しかけた。
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