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朝10時。
僕は、テレビを見ていた。


「凛ー!着替えて。」

「なんで?どこか行くの?」

「ええ。入学式の前に髪型を変えないと!」

「えっ?僕、このままがいいんだけど。」

「だめよ!カラー二ングもするだから。」

「校則違反でしょ。」

「違うわ!」

「どこからその根拠が出てくるの?」

「もちろん!校則を見たからよ!」

「ん?」

「隅々まで、読んだわ。でも、髪の毛のカラーを変えてはダメなんて言うものはなかったわ!それに、染めている人が全校生徒の3分の1を占めているらしいのよ。」


詳しすぎる。

僕でもいらない情報がどんどんと出てくる。
ちらっ。と、父を見るが、目を見てダメだ。
そう思った。

輝いていた。
目が…。



「…わかった。準備する。」


いやだ。と断る選択肢は、なかった。


どんな色に染められるのか…。
心配と不安で仕方がない。


どうか。派手にはなりませんように。
茶髪だったらいいのに。


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