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番外編・青年カインの年上の恋人
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「ん……お腹の中……も……カインので、いっぱい……」
「ッ……はぁ……はぁ……ニーナ……」
久々の甘い時間にお互い堪らなくなり、二度、三度と何度もベッドの上で貪るように求め合ってしまった。
窓から見える空が白み始めていることにカインは気づき、ニーナの足を労るように撫でた。ニーナはカインの腰に跨ったままの体勢ではぁはぁと切なそうな呼吸を繰り返している。
「はぁ……ちょっと、止まんなくなっちゃったね」
ニーナは腰を浮かせて受け入れていたカインのものを引き抜いた。体液が溢れてニーナの足を汚しそうになったのでカインはベッド横の棚にあるちり紙を慌てて掴み取り、ニーナの体を拭った。
「ニーナ、後で湯を浴びに行こう。その……中を……掻き出さないと」
「うん……」
ニーナは赤い顔でふっと微笑み、カインの胸に突っ伏した。
「大丈夫か、ニーナ」
「うん、だいじょぶ……後ろも前も……どっちも気持ち良くしてくれたから……はしゃぎ過ぎちゃったかも」
カインがニーナの肩を撫でると顔を上げ、チュッと唇にキスをしてくれた。
「はぁ……カインとキスするの……好き……」
「ッ……」
カインはまた欲望が膨らみそうになったが、何とか堪えた。ニーナの汗ばむ体を胸の上で抱きしめて髪の毛を撫でた。滑らかな肌は汗で濡れ、カインの傷だらけの肌にしっとりと馴染む。
「ニーナとこんな風にしていると、幸せ過ぎて胸が苦しくなる」
「苦しくなるんだ?」
「ああ……だが、それがとても心地良い」
「……オレもだよ。カイン」
ニーナは少しだけ泣きそうな顔をした後に頬ずりをした。
「カインとこんな風に生活するのが当たり前になっていくのが、すごく幸せなんだ」
ニーナの心音が体越しに伝わって来る。カインはこの温かさを永遠に自分だけのものにしたいと感じてしまった。
「カインと出会えて良かった」
「ニーナ、泣いているのか……?」
「泣いてない……」
頬ずりをした後、頬にキスをしてニーナはカインの目を見つめた。泣き出しそうに潤んだ青い瞳の中に自分だけが映っていることがカインはこの上なく幸せだった。
「カイン、大好き……愛してる……」
ニーナはそう言ってまた唇にキスをした。「唇へのキスは好きな子とするもの」と言っていたニーナからのキスは、カインにとっては何よりも特別で、ニーナからの愛を感じずにはいられなかった。
(俺は今、この世界で一番幸せな男だ)
カインは少しだけ目を瞑り、ニーナの唇から伝わる愛の感触を味わった。
「ッ……はぁ……はぁ……ニーナ……」
久々の甘い時間にお互い堪らなくなり、二度、三度と何度もベッドの上で貪るように求め合ってしまった。
窓から見える空が白み始めていることにカインは気づき、ニーナの足を労るように撫でた。ニーナはカインの腰に跨ったままの体勢ではぁはぁと切なそうな呼吸を繰り返している。
「はぁ……ちょっと、止まんなくなっちゃったね」
ニーナは腰を浮かせて受け入れていたカインのものを引き抜いた。体液が溢れてニーナの足を汚しそうになったのでカインはベッド横の棚にあるちり紙を慌てて掴み取り、ニーナの体を拭った。
「ニーナ、後で湯を浴びに行こう。その……中を……掻き出さないと」
「うん……」
ニーナは赤い顔でふっと微笑み、カインの胸に突っ伏した。
「大丈夫か、ニーナ」
「うん、だいじょぶ……後ろも前も……どっちも気持ち良くしてくれたから……はしゃぎ過ぎちゃったかも」
カインがニーナの肩を撫でると顔を上げ、チュッと唇にキスをしてくれた。
「はぁ……カインとキスするの……好き……」
「ッ……」
カインはまた欲望が膨らみそうになったが、何とか堪えた。ニーナの汗ばむ体を胸の上で抱きしめて髪の毛を撫でた。滑らかな肌は汗で濡れ、カインの傷だらけの肌にしっとりと馴染む。
「ニーナとこんな風にしていると、幸せ過ぎて胸が苦しくなる」
「苦しくなるんだ?」
「ああ……だが、それがとても心地良い」
「……オレもだよ。カイン」
ニーナは少しだけ泣きそうな顔をした後に頬ずりをした。
「カインとこんな風に生活するのが当たり前になっていくのが、すごく幸せなんだ」
ニーナの心音が体越しに伝わって来る。カインはこの温かさを永遠に自分だけのものにしたいと感じてしまった。
「カインと出会えて良かった」
「ニーナ、泣いているのか……?」
「泣いてない……」
頬ずりをした後、頬にキスをしてニーナはカインの目を見つめた。泣き出しそうに潤んだ青い瞳の中に自分だけが映っていることがカインはこの上なく幸せだった。
「カイン、大好き……愛してる……」
ニーナはそう言ってまた唇にキスをした。「唇へのキスは好きな子とするもの」と言っていたニーナからのキスは、カインにとっては何よりも特別で、ニーナからの愛を感じずにはいられなかった。
(俺は今、この世界で一番幸せな男だ)
カインは少しだけ目を瞑り、ニーナの唇から伝わる愛の感触を味わった。
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