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出会い
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それからカインとニーナは二人して部屋の湯船に向かうことになった。カインと並んでベッドに座っているとそのまま何もせずに朝を迎えてしまいそうだったからだ。
(流石にそれは可哀想だし、こっちにも一応面子があるからな)
こちらから積極的に行くつもりだったが、先程戸惑いの色を見せたカインの顔を見てニーナは思い直した。
(初めてこういう所に来て、本意じゃないことはしたくないだろうし……トラウマになるのは更に可哀想だ)
そういった雰囲気を作って、自然な感じで触れ合う方がカインにとっての「しておいた方が良い経験」の一つになるかもしれない。
「ニーナの服は俺が脱がせてみても良いか?」
「良いよ。カインのしたいことやってみようよ」
脱衣所でカインに切り出されたので快く引き受けた。カインは早速ニーナのシャツのボタンを一つ一つ丁寧に外して脱がせ、ベルトも同じ様にして外した。
「下も脱がせても良いのか?」
「もちろん」
ニーナが体を近づけると、カインはやはり緊張するのか目をそらした。
「ニーナの体はキレイだな」
衣類を全て脱がすとカインは感嘆のため息をついた。ニーナは獣人ならではのしなやかな体つきをしている。スラリと伸びた肢体は程良い肉づきをしており、健康的な色気を醸し出している。
「好きに触っても良いよ?」
「……ああ、後でちゃんと……いや、俺は何を言っているんだ」
カインはまた口元を押さえて照れた。
(こっちまで恥ずかしくなって来た。カインみたいなのが……本当、何で娼館に来ているんだ……)
ニーナもカインに当てられたせいか頬が熱くなって来たのでふぅっと息を吐いた。
「カインの服はオレが脱がせようか?」
「大丈夫だ。自分のはすぐ脱げる」
カインは雑念を振り払う様に素早く服を脱いだ。ニーナの服を慎重に脱がせていた時とは違い、乱暴なくらいバサバサと服を脱いでいく。
「……あまり見ないでくれ」
「えー、カインはオレの体じっくり見たじゃないか」
軽口を叩きつつニーナはカインの体を見た。カインの逞しい体には様々な傷がある。古い傷がうっすらと盛り上がり、体中に線を走らせている様だった。
「仕事柄傷だらけなんだ。見てて楽しい物じゃない」
「仕事柄?」
「俺は冒険者ギルドに所属しているんだ」
服を全て脱ぎ終わったカインの腕をニーナは優しく撫でた。
「ああ、すごく逞しいから。そうなんじゃないかなって思ってたんだ」
「そうなのか」
「カインの体、かっこいいよ」
ニーナは素直にそう思ったのでカインに伝えた。筋肉のついた逞しい体に走る数々の傷はカインのこれまでの人生を想像させる。
「傷は勲章なんて月並みなことを言うわけじゃないけど、カインが頑張って来た明かしって感じがしてかっこいいって思ったよ」
「そんな風に言われるのはお世辞でも嬉しいな」
「お世辞じゃないよ!」
カインと腕を組む様にギュッと捕まえた。素肌を長い尻尾でくすぐる様に撫でるとカインは身をよじった。
「ほら、お風呂入ろーよ。洗ってあげる」
「いや、そこまでは」
「もー、カイン、ここはそういう所なんだから、オレと色んな経験しようよ!」
二人して裸のまま押し合いへし合いして何とか湯船の扉を開けた。
(流石にそれは可哀想だし、こっちにも一応面子があるからな)
こちらから積極的に行くつもりだったが、先程戸惑いの色を見せたカインの顔を見てニーナは思い直した。
(初めてこういう所に来て、本意じゃないことはしたくないだろうし……トラウマになるのは更に可哀想だ)
そういった雰囲気を作って、自然な感じで触れ合う方がカインにとっての「しておいた方が良い経験」の一つになるかもしれない。
「ニーナの服は俺が脱がせてみても良いか?」
「良いよ。カインのしたいことやってみようよ」
脱衣所でカインに切り出されたので快く引き受けた。カインは早速ニーナのシャツのボタンを一つ一つ丁寧に外して脱がせ、ベルトも同じ様にして外した。
「下も脱がせても良いのか?」
「もちろん」
ニーナが体を近づけると、カインはやはり緊張するのか目をそらした。
「ニーナの体はキレイだな」
衣類を全て脱がすとカインは感嘆のため息をついた。ニーナは獣人ならではのしなやかな体つきをしている。スラリと伸びた肢体は程良い肉づきをしており、健康的な色気を醸し出している。
「好きに触っても良いよ?」
「……ああ、後でちゃんと……いや、俺は何を言っているんだ」
カインはまた口元を押さえて照れた。
(こっちまで恥ずかしくなって来た。カインみたいなのが……本当、何で娼館に来ているんだ……)
ニーナもカインに当てられたせいか頬が熱くなって来たのでふぅっと息を吐いた。
「カインの服はオレが脱がせようか?」
「大丈夫だ。自分のはすぐ脱げる」
カインは雑念を振り払う様に素早く服を脱いだ。ニーナの服を慎重に脱がせていた時とは違い、乱暴なくらいバサバサと服を脱いでいく。
「……あまり見ないでくれ」
「えー、カインはオレの体じっくり見たじゃないか」
軽口を叩きつつニーナはカインの体を見た。カインの逞しい体には様々な傷がある。古い傷がうっすらと盛り上がり、体中に線を走らせている様だった。
「仕事柄傷だらけなんだ。見てて楽しい物じゃない」
「仕事柄?」
「俺は冒険者ギルドに所属しているんだ」
服を全て脱ぎ終わったカインの腕をニーナは優しく撫でた。
「ああ、すごく逞しいから。そうなんじゃないかなって思ってたんだ」
「そうなのか」
「カインの体、かっこいいよ」
ニーナは素直にそう思ったのでカインに伝えた。筋肉のついた逞しい体に走る数々の傷はカインのこれまでの人生を想像させる。
「傷は勲章なんて月並みなことを言うわけじゃないけど、カインが頑張って来た明かしって感じがしてかっこいいって思ったよ」
「そんな風に言われるのはお世辞でも嬉しいな」
「お世辞じゃないよ!」
カインと腕を組む様にギュッと捕まえた。素肌を長い尻尾でくすぐる様に撫でるとカインは身をよじった。
「ほら、お風呂入ろーよ。洗ってあげる」
「いや、そこまでは」
「もー、カイン、ここはそういう所なんだから、オレと色んな経験しようよ!」
二人して裸のまま押し合いへし合いして何とか湯船の扉を開けた。
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