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元勇者の朝帰り(ハル視点)
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とうとうグラステラ王国暦1195年を迎え、ハルは思いつく限りの対策を講じながらも、普段通りに暮らすよう努めていた。
今朝方は村の寄り合い所で畑の作付け計画の進捗や新たな場所への開墾作業について村長や相談役達が会議をしており、ハルはそこで議事録を書いていた。
元々村長の仕事は手伝い程度だったのに、いつの間にか秘書のような立場になっており、両親もハルが村から出る様子がないことから「都会に出たい息子」ではないと分かってくれたようだった。
(村長は人使いに遠慮がないけど給金はくれるし、魔物退治やら剣術大会で報酬も得られるし、家業にも従事してるし……何でも屋みたいになって来たな)
1195年になってから半年以上経ったが、魔王復活の兆候は見られない。
(前世には「平行世界」なんて概念がある。今を生きる俺達がいる世界は「聖なる剣の物語」と違う可能性がある。少しずつ物語が変わって何も起きない世界になったのかもしれないし……そうじゃないかもしれない)
午後にまた来なさいと村長に言われ、昼前にハルは自宅に戻っていた。そのまま自室に入るとこれまでに集めた資料を見返した。
(調べた限りでは、新たに打ち直された剣で魔王を封印し、そこから魔王が復活したなんて記述はない)
もしかして「魔王」などという者は存在せず、天災や戦争の暗喩なのではとハルは訝しんだ。
(これ以上、起こるか分からないことにヤキモキしていてもしょうがないのか?)
ハルは現在ベギン村の一般村人としてしか生きていない。「聖なる剣の物語」が始まってもいないのならば、何が引き金となって魔王浄化の物語が幕を開けるのか一般村人のハルには知る由もない。
(時間をかければかけるほど、準備をすればするほど……これで本当に大丈夫なのかと疑ってしまう)
1195年を迎え、調べた内容に行き詰まりを感じて深いため息をついた。何もかも投げ出して逃げてしまいたかったが、前世での短い生涯を思い出して何とか踏み止まった。
(聖なる剣は隠され、村は廃村、伝承は途絶え、その上勇者は誰か分からない……詰んでないか?)
ベッドに倒れ込んで天井を見上げた。マーガレットも前世の記憶を取り戻してから自身が出来ることを探して、ハルが読んでいない文献なども探してくれるのだが辿り着く結論は変わらなかった。
(政治家とか騎士になって村を見守っていた方がまだ安心感があったんだろうか)
ただ一般村人の場合、その地位に就くまでかなり時間がかかる。そもそも政治家や騎士として自分の故郷に肩入れ出来るのかも不明だった。
(健康体な上にルイスの幼馴染になれてすごく嬉しかったけど、やっぱり特殊な能力なんてものがあれば良かったのか……?)
異世界転生でよく聞くそういった能力があったとして、村を守れるかは疑問だったので寝転んだまま首を振った。
(無いものねだりはよそう。俺だけが強くても村を……ルイス達を守れないと意味がない。こんなことを考えるのはただの現実逃避だ)
ハルはしばらく唸っていたが、諦念混じりのため息をつき、今出来ることを地道にやって行こうと決意を新たにした。
◇◇◇
その日の午後は村長宅に客人が来るとのことだった。ハルはもてなすのを手伝えと言われ村長宅の客間に通された。
「後ろにいる君、名前は何て言うんだい」
座る村長の後ろに側仕えのように立っていると、客間で村長の向かいに座った男は口を開いた。
男は灰色のローブを頭からすっぽりと被り、顔を見せる様子は無い。
「……私はハル・グリーンウッドと申します」
「そうか、ハル君。うん、そうかそうか」
村長はかつて名の知れた冒険者だったらしく、領主や貴族に妙に顔が利く。この男も顔を見せたくない類の貴人だろうかとハルは見当をつけた。
「ハル君はベギン村の子かい?」
「ええ、私はこの村の者です」
「そう? そうなんだね……ふぅん」
ローブの男は声色から青年らしかった。村長は「此奴は儂の弟子のようなものです」と付け足した。
「ウルバンの弟子か。良いね。君は昔から面白い子を見つけるよ」
ウルバンは村長の名前だ。旧知の仲のように青年は言った。
「ねえ、ハル君はもしかして王都の図書館によく通っていなかったかい?」
「図書館ですか。王都の学校に通っていた際によく足を運んでおりました」
「ああ、やっぱり! 僕はねハル君、少年だった君を王立図書館で何度か見かけたことがあるんだ」
おどけるような口調でローブの青年は続けた。
「あの図書館の研究施設に出入りしていたんだけど……君は気配が独特だから目につきやすいんだね。今の君を見て合点がいったよ」
「気配、ですか」
ローブの青年は両手を合わせ「全ては星の巡り合わせだねぇ」と軽やかに言った。
「ハル君、君の魂の光の後ろに小さく静かな光がもう一つ揺らめいている。君はそれが特別なことを知っているかい?」
ハルの心臓がドクンと跳ねた。見透かすような物言いをするローブの青年が何者なのかとハルは表面上は「仰っている意味が分かりかねます」と平静を装っていたが、内心警戒し始めていた。
「長く生きていると君みたいな子は偶に出会うんだ。そういう子に出会うといつも星が瞬きだす」
ローブの青年がけらけらと笑い出すと村長が「あまり若者をからかわんでください」と諌めるように割って入った。
「からかってはいないよ。至極真面目な話だ。ハル君、君は覚悟しておいた方が良い。僕と君が出会ったということは、恐らくこの大地の星が定めたものだからね」
出された茶のカップを恭しく掲げ、ローブの青年は芝居がかった調子で茶を啜った。
「なあウルバン、僕がここに来た理由は手紙に書いた通りだ。あの星火騎士団の胡散臭く素晴らしい騎士様が、元老院にとやかく言われる前に本物の剣を見つけ出したいのだと」
ローブの青年は「ウルバン、君が全盛期だったならば剣はきっと君の物だったのになぁ」と心底残念そうに続けた。
「人の生涯は短く儚いね。ハル君なら分かるだろう?」
ハルは青年の吟遊詩人のような朗々とした語り口調から、彼が何者なのかようやく理解した。
ローブの青年はソードストーリーの攻略対象――聖なる剣の物語の登場人物である魔法使いの「オズワルド・シン」その人だと――
今朝方は村の寄り合い所で畑の作付け計画の進捗や新たな場所への開墾作業について村長や相談役達が会議をしており、ハルはそこで議事録を書いていた。
元々村長の仕事は手伝い程度だったのに、いつの間にか秘書のような立場になっており、両親もハルが村から出る様子がないことから「都会に出たい息子」ではないと分かってくれたようだった。
(村長は人使いに遠慮がないけど給金はくれるし、魔物退治やら剣術大会で報酬も得られるし、家業にも従事してるし……何でも屋みたいになって来たな)
1195年になってから半年以上経ったが、魔王復活の兆候は見られない。
(前世には「平行世界」なんて概念がある。今を生きる俺達がいる世界は「聖なる剣の物語」と違う可能性がある。少しずつ物語が変わって何も起きない世界になったのかもしれないし……そうじゃないかもしれない)
午後にまた来なさいと村長に言われ、昼前にハルは自宅に戻っていた。そのまま自室に入るとこれまでに集めた資料を見返した。
(調べた限りでは、新たに打ち直された剣で魔王を封印し、そこから魔王が復活したなんて記述はない)
もしかして「魔王」などという者は存在せず、天災や戦争の暗喩なのではとハルは訝しんだ。
(これ以上、起こるか分からないことにヤキモキしていてもしょうがないのか?)
ハルは現在ベギン村の一般村人としてしか生きていない。「聖なる剣の物語」が始まってもいないのならば、何が引き金となって魔王浄化の物語が幕を開けるのか一般村人のハルには知る由もない。
(時間をかければかけるほど、準備をすればするほど……これで本当に大丈夫なのかと疑ってしまう)
1195年を迎え、調べた内容に行き詰まりを感じて深いため息をついた。何もかも投げ出して逃げてしまいたかったが、前世での短い生涯を思い出して何とか踏み止まった。
(聖なる剣は隠され、村は廃村、伝承は途絶え、その上勇者は誰か分からない……詰んでないか?)
ベッドに倒れ込んで天井を見上げた。マーガレットも前世の記憶を取り戻してから自身が出来ることを探して、ハルが読んでいない文献なども探してくれるのだが辿り着く結論は変わらなかった。
(政治家とか騎士になって村を見守っていた方がまだ安心感があったんだろうか)
ただ一般村人の場合、その地位に就くまでかなり時間がかかる。そもそも政治家や騎士として自分の故郷に肩入れ出来るのかも不明だった。
(健康体な上にルイスの幼馴染になれてすごく嬉しかったけど、やっぱり特殊な能力なんてものがあれば良かったのか……?)
異世界転生でよく聞くそういった能力があったとして、村を守れるかは疑問だったので寝転んだまま首を振った。
(無いものねだりはよそう。俺だけが強くても村を……ルイス達を守れないと意味がない。こんなことを考えるのはただの現実逃避だ)
ハルはしばらく唸っていたが、諦念混じりのため息をつき、今出来ることを地道にやって行こうと決意を新たにした。
◇◇◇
その日の午後は村長宅に客人が来るとのことだった。ハルはもてなすのを手伝えと言われ村長宅の客間に通された。
「後ろにいる君、名前は何て言うんだい」
座る村長の後ろに側仕えのように立っていると、客間で村長の向かいに座った男は口を開いた。
男は灰色のローブを頭からすっぽりと被り、顔を見せる様子は無い。
「……私はハル・グリーンウッドと申します」
「そうか、ハル君。うん、そうかそうか」
村長はかつて名の知れた冒険者だったらしく、領主や貴族に妙に顔が利く。この男も顔を見せたくない類の貴人だろうかとハルは見当をつけた。
「ハル君はベギン村の子かい?」
「ええ、私はこの村の者です」
「そう? そうなんだね……ふぅん」
ローブの男は声色から青年らしかった。村長は「此奴は儂の弟子のようなものです」と付け足した。
「ウルバンの弟子か。良いね。君は昔から面白い子を見つけるよ」
ウルバンは村長の名前だ。旧知の仲のように青年は言った。
「ねえ、ハル君はもしかして王都の図書館によく通っていなかったかい?」
「図書館ですか。王都の学校に通っていた際によく足を運んでおりました」
「ああ、やっぱり! 僕はねハル君、少年だった君を王立図書館で何度か見かけたことがあるんだ」
おどけるような口調でローブの青年は続けた。
「あの図書館の研究施設に出入りしていたんだけど……君は気配が独特だから目につきやすいんだね。今の君を見て合点がいったよ」
「気配、ですか」
ローブの青年は両手を合わせ「全ては星の巡り合わせだねぇ」と軽やかに言った。
「ハル君、君の魂の光の後ろに小さく静かな光がもう一つ揺らめいている。君はそれが特別なことを知っているかい?」
ハルの心臓がドクンと跳ねた。見透かすような物言いをするローブの青年が何者なのかとハルは表面上は「仰っている意味が分かりかねます」と平静を装っていたが、内心警戒し始めていた。
「長く生きていると君みたいな子は偶に出会うんだ。そういう子に出会うといつも星が瞬きだす」
ローブの青年がけらけらと笑い出すと村長が「あまり若者をからかわんでください」と諌めるように割って入った。
「からかってはいないよ。至極真面目な話だ。ハル君、君は覚悟しておいた方が良い。僕と君が出会ったということは、恐らくこの大地の星が定めたものだからね」
出された茶のカップを恭しく掲げ、ローブの青年は芝居がかった調子で茶を啜った。
「なあウルバン、僕がここに来た理由は手紙に書いた通りだ。あの星火騎士団の胡散臭く素晴らしい騎士様が、元老院にとやかく言われる前に本物の剣を見つけ出したいのだと」
ローブの青年は「ウルバン、君が全盛期だったならば剣はきっと君の物だったのになぁ」と心底残念そうに続けた。
「人の生涯は短く儚いね。ハル君なら分かるだろう?」
ハルは青年の吟遊詩人のような朗々とした語り口調から、彼が何者なのかようやく理解した。
ローブの青年はソードストーリーの攻略対象――聖なる剣の物語の登場人物である魔法使いの「オズワルド・シン」その人だと――
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