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グランデの衣装
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とうとう、俺はグランデの部屋の前まで来てしまった。グレアが扉をノックした。
「エトワール様、失礼します」
中からの返答を待たずに、グレアが扉を開いた。俺に入るよう手で促してくる。ここまで来てしまった以上、抵抗しても無駄だろう。
「グレア様。まだ返事……」
グレアの前に俺が立つや否や、中にいたグランデが動きを止めた。その視線は俺を上から下へと見て、やがて顔の元へと戻った。
「れ、レイル様……」
「グランデなのか……」
俺も同じくグランデを上から下へと見た。頭の上、黒髪の合間にピンとした紺色の三角の耳が見える。目元を隠すマスク、白のタキシード、青のタイ、一瞬見えた尻尾は俺の猫の尻尾と比べるとふわふわの大きめな紺色の尻尾だった。喩えると、狼の王子様のように見える。背も高いグランデがこういう仮装をすると、とてもカッコよく見える。正直、マスクを外したグランデを見たいと思ったが、俺も外せと言われると困るので言わない事にした。
「そうですが……」
何故だろう。グランデが照れてる? それを見ると、何故だろう。愛らしいと感じたのは、レイルの思いなのだろうか。
「その、とても」
まずい。似合っていると言うべきか。グランデがその格好に、納得していればいいが、あまり良いと思っていなかった場合。最悪、二人の間の溝もっと深くなってしまう。
「とても、何です?」
「その……か、カッコいいよ」
見れなかった。最後までグランデと視線を合わせながら、言い切る事が出来ずに俯いた。な、何故だろう。顔が熱くて、恥ずかしくて顔を上げれない。
「ありがとうございます。貴方にそう言われるのであれば、この格好も悪くありません」
グランデの声に柔らかさを感じ、顔を上げた。目元と口元が笑っている。マスクをしている為、全体的には見えないが、グランデが微笑んでいた。
今なら、グランデとの関係を修復する事ができるかも知れない。
「あ、グランデ、ぇ!!」
あの時は、済まなかった。そう言いたかったのに、横からの衝撃で息が詰まった。
「エトワール様、失礼します」
中からの返答を待たずに、グレアが扉を開いた。俺に入るよう手で促してくる。ここまで来てしまった以上、抵抗しても無駄だろう。
「グレア様。まだ返事……」
グレアの前に俺が立つや否や、中にいたグランデが動きを止めた。その視線は俺を上から下へと見て、やがて顔の元へと戻った。
「れ、レイル様……」
「グランデなのか……」
俺も同じくグランデを上から下へと見た。頭の上、黒髪の合間にピンとした紺色の三角の耳が見える。目元を隠すマスク、白のタキシード、青のタイ、一瞬見えた尻尾は俺の猫の尻尾と比べるとふわふわの大きめな紺色の尻尾だった。喩えると、狼の王子様のように見える。背も高いグランデがこういう仮装をすると、とてもカッコよく見える。正直、マスクを外したグランデを見たいと思ったが、俺も外せと言われると困るので言わない事にした。
「そうですが……」
何故だろう。グランデが照れてる? それを見ると、何故だろう。愛らしいと感じたのは、レイルの思いなのだろうか。
「その、とても」
まずい。似合っていると言うべきか。グランデがその格好に、納得していればいいが、あまり良いと思っていなかった場合。最悪、二人の間の溝もっと深くなってしまう。
「とても、何です?」
「その……か、カッコいいよ」
見れなかった。最後までグランデと視線を合わせながら、言い切る事が出来ずに俯いた。な、何故だろう。顔が熱くて、恥ずかしくて顔を上げれない。
「ありがとうございます。貴方にそう言われるのであれば、この格好も悪くありません」
グランデの声に柔らかさを感じ、顔を上げた。目元と口元が笑っている。マスクをしている為、全体的には見えないが、グランデが微笑んでいた。
今なら、グランデとの関係を修復する事ができるかも知れない。
「あ、グランデ、ぇ!!」
あの時は、済まなかった。そう言いたかったのに、横からの衝撃で息が詰まった。
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