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温かい優しさ
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ぼんやりとした視界の中で、扉が開いていくのが見えた。見えた人物に対して、期待した心に残念な気持ちと嬉しい気持ちが入り混じった。
「レイル様。大丈夫か?」
その言葉ともに現れたのはライトだった。
「大丈夫だ」
「また、グランデにいじめられたのか?」
「いや、違う。俺の所為なんだ。ライトにも色々と迷惑をかけてしまったのに、またかけてしまう事になってしまった。本当にすまない」
「何だ。随分と弱気になってんだな。まぁ、無理もないか」
ライトが俺の座る椅子の側まで近づいてきた。執務室では、いつも机を挟んで話をするのに、少し近い距離にどきどきと胸がうるさい。
「どうした?」
誤魔化すつもりで言った言葉は少し甲高くなってしまって、余計におかしくなった。小さくくすくすと笑うライトに苛立つ。
「慰めてやるよ」
「いや、遠慮する。子ども扱いするな」
「子どもだろ。俺より年下なんだから」
椅子に座ったままの俺は、少し屈んだライトにいつの間にか、温かなその胸の中に包まれていた。驚き、少し硬直した俺の体をライトの手が摩る。
「怖がんな。今度こそ絶対に守ってやるから」
「別に、怖がってなんか……ない」
「そうか。なぁ……調子悪い時位、泣いたって良いんだ」
そんな言葉、誰も言ってくれなかった。泣きじゃくる妹を宥めなければいけなかった。たらい回しにしようとする大人達は誰も俺たちを見ようとしない。そんな状況が、俺の泣くという選択肢を奪っていたのかもしれない。それに、兄という立場上、泣く事はプライドが許さなかった。働かなければ、妹を養わなければ、それが、俺の罪に対する罰だと信じていた。泣く前にしなければならないことが山積みで、どうしようもなかった。温かなものに頭を撫でられる感覚に、冷たいものが頬を伝う。複雑な心よりも、先に素直な体が反応した。
「ライト」
「黙ってろ。俺はいつまでも待ってる。だから……」
その先をライトは言わなかった。いや、溢れた俺の泣き声が掻き消してしまったのかもしれない。我慢し続けた感情は歯止めがきかず、俺はライトの腕の中で、子どもの様に泣いた。
涙が枯れたのはいつだろう。少し、落ち着いてきた為、ライトの腕の中から少し離れ、彼を見ると少し寂しそうに笑っていた。
「もう、大丈夫なのか」
「うん、ごめん。服濡らした」
「レイル様の涙なら、服も喜ぶ」
「そんな訳ないだろ!」
相変わらずの人を小馬鹿にする。まぁ、それも元気付けようとしてくれているのだろう。ライトが慰めてくれたのは、俺の為じゃなくて、レイルの為だったとしても、嬉しかった。
「ありがとう」
「……また、泣きたくなったら、たっぷり抱いてやるよ」
「ライト、その言い方……とても残念だ」
「そうか? 遠慮しなくても良いんだぞ」
ライトの両手がグッと俺を引き寄せてくる。ライトの顔が近くて、何だか恥ずかしい。少し、伏せがちの視線の先が予測できた。俺……初めてなんだよな……なんて考えていると、ライトの顔が近づいてきた。雰囲気に飲まれて、もうどうにでもなれと目を閉じた瞬間だった。
「お食事をお持ちしました。何をしているんですか、ライト」
扉の開く音と声が聞こえてきた途端、目を開けると、ライトが俺から勢いよく離れていく所だった。その顔は驚き、頬は若干赤い。そんなライトを見て、少し可愛いと思ったのは、俺か? それとも、レイルか?
「おまっ! 図ったな」
「何をですかね。さぁ、レイル様、こちらにいらして下さい」
「あ、はい……」
さっきまで、優しく柔らかな瞳だったグランデの瞳が、氷の王子様に逆戻りしてしまっていた……。俺は、またグランデに何かしてしまったのだろうか。
俺の不安をよそに、テーブルに着々と料理が並べられていく。グランデに怒られてしまわぬ様、素早くソファに座った。今日の料理は、ほかほか熱々のご飯と、シャキシャキしていそうな新鮮なサラダ、湯気が上がっている焼き立てのオムレツとハム。切りたての果物が並んでいる。美味しそうだ。
「さぁ、いただきましょう」
グランデが向かいのソファに座った。も、もしかして……。
「グランデも一緒に食べるのか?」
これ以上機嫌を損ねない様、恐る恐る尋ねる。だが、さっきまでの氷の王子様はどこに行ったのか、今はにこにこ笑っていた。
「いけませんか? 約束は守る物だと思いますが」
約束……。風呂場でした約束、覚えてくれていたんだ。色々とあった所為で、うやむやになってしまったのかと思っていた。胸の辺りでモヤモヤとしていた不安が晴れる。とても嬉しい。
「いや、一緒に食べよう」
グランデと食事。人は嫌いな人物とは食事をしない筈。と言うことは、少し位は好感度が上がっているだろう。ウキウキ気分で食事に手をつけようとしたその時、ドサっという音と共にソファが沈んだ。何かと驚き、隣を見るとライトが座っていた。
「そうだな。食おうぜ」
「ライト。今は、私が護衛の時間ですが」
「良いだろ。こんなにもいっぱいあるんだ。レイル様とグランデだけだと食べ切れないだろ」
確かに、料理は沢山ある。確実に二人では食べ切れない量だろう。それよりも、ライトはいつ立ち直ったんだろう。グランデの冷たい視線と言葉に勝てるのってもしかして、ライトだけなんだろうか。
「だとしても、空気を読んで……。いえ、貴方では無理ですね」
「今さりげなく、悪口……まぁ、いいか。気にしないで食おう! ほら、レイル様も食べないと、元気になれないぜ」
究極の前向きを見た気がする。差し出された皿には、少量のサラダと大量のオムレツとハムが盛られていた。大食い選手権並の山盛りに、目が回りそうだ。俺、元気だったとしてもこんなに食える自信ない。どうやって遠慮しようか悩もうとする前に、グランデの声が飛んでくる。
「あ、いけません!! レイル様は、胃腸が弱っているんですよ! そんな、大量に食べられる訳ないじゃないですか! レイル様、バランス良く、ゆっくり食べて下さい」
グランデが盛ってくれた皿の上は、バランス良く適量の食事だった。言い合いしながらだが、誰かと食卓は久しぶりだ。わいわいとした雰囲気は、とても面白く楽しかった。一人でする食事より、みんなで食べるご飯は、いつも以上に美味しい。
ちなみに、俺が頂いたのはグランデが盛ってくれたものだ。少しムッとし頬を膨らませたライトには悪いと思うが、無理なものは無理だ。
「レイル様。大丈夫か?」
その言葉ともに現れたのはライトだった。
「大丈夫だ」
「また、グランデにいじめられたのか?」
「いや、違う。俺の所為なんだ。ライトにも色々と迷惑をかけてしまったのに、またかけてしまう事になってしまった。本当にすまない」
「何だ。随分と弱気になってんだな。まぁ、無理もないか」
ライトが俺の座る椅子の側まで近づいてきた。執務室では、いつも机を挟んで話をするのに、少し近い距離にどきどきと胸がうるさい。
「どうした?」
誤魔化すつもりで言った言葉は少し甲高くなってしまって、余計におかしくなった。小さくくすくすと笑うライトに苛立つ。
「慰めてやるよ」
「いや、遠慮する。子ども扱いするな」
「子どもだろ。俺より年下なんだから」
椅子に座ったままの俺は、少し屈んだライトにいつの間にか、温かなその胸の中に包まれていた。驚き、少し硬直した俺の体をライトの手が摩る。
「怖がんな。今度こそ絶対に守ってやるから」
「別に、怖がってなんか……ない」
「そうか。なぁ……調子悪い時位、泣いたって良いんだ」
そんな言葉、誰も言ってくれなかった。泣きじゃくる妹を宥めなければいけなかった。たらい回しにしようとする大人達は誰も俺たちを見ようとしない。そんな状況が、俺の泣くという選択肢を奪っていたのかもしれない。それに、兄という立場上、泣く事はプライドが許さなかった。働かなければ、妹を養わなければ、それが、俺の罪に対する罰だと信じていた。泣く前にしなければならないことが山積みで、どうしようもなかった。温かなものに頭を撫でられる感覚に、冷たいものが頬を伝う。複雑な心よりも、先に素直な体が反応した。
「ライト」
「黙ってろ。俺はいつまでも待ってる。だから……」
その先をライトは言わなかった。いや、溢れた俺の泣き声が掻き消してしまったのかもしれない。我慢し続けた感情は歯止めがきかず、俺はライトの腕の中で、子どもの様に泣いた。
涙が枯れたのはいつだろう。少し、落ち着いてきた為、ライトの腕の中から少し離れ、彼を見ると少し寂しそうに笑っていた。
「もう、大丈夫なのか」
「うん、ごめん。服濡らした」
「レイル様の涙なら、服も喜ぶ」
「そんな訳ないだろ!」
相変わらずの人を小馬鹿にする。まぁ、それも元気付けようとしてくれているのだろう。ライトが慰めてくれたのは、俺の為じゃなくて、レイルの為だったとしても、嬉しかった。
「ありがとう」
「……また、泣きたくなったら、たっぷり抱いてやるよ」
「ライト、その言い方……とても残念だ」
「そうか? 遠慮しなくても良いんだぞ」
ライトの両手がグッと俺を引き寄せてくる。ライトの顔が近くて、何だか恥ずかしい。少し、伏せがちの視線の先が予測できた。俺……初めてなんだよな……なんて考えていると、ライトの顔が近づいてきた。雰囲気に飲まれて、もうどうにでもなれと目を閉じた瞬間だった。
「お食事をお持ちしました。何をしているんですか、ライト」
扉の開く音と声が聞こえてきた途端、目を開けると、ライトが俺から勢いよく離れていく所だった。その顔は驚き、頬は若干赤い。そんなライトを見て、少し可愛いと思ったのは、俺か? それとも、レイルか?
「おまっ! 図ったな」
「何をですかね。さぁ、レイル様、こちらにいらして下さい」
「あ、はい……」
さっきまで、優しく柔らかな瞳だったグランデの瞳が、氷の王子様に逆戻りしてしまっていた……。俺は、またグランデに何かしてしまったのだろうか。
俺の不安をよそに、テーブルに着々と料理が並べられていく。グランデに怒られてしまわぬ様、素早くソファに座った。今日の料理は、ほかほか熱々のご飯と、シャキシャキしていそうな新鮮なサラダ、湯気が上がっている焼き立てのオムレツとハム。切りたての果物が並んでいる。美味しそうだ。
「さぁ、いただきましょう」
グランデが向かいのソファに座った。も、もしかして……。
「グランデも一緒に食べるのか?」
これ以上機嫌を損ねない様、恐る恐る尋ねる。だが、さっきまでの氷の王子様はどこに行ったのか、今はにこにこ笑っていた。
「いけませんか? 約束は守る物だと思いますが」
約束……。風呂場でした約束、覚えてくれていたんだ。色々とあった所為で、うやむやになってしまったのかと思っていた。胸の辺りでモヤモヤとしていた不安が晴れる。とても嬉しい。
「いや、一緒に食べよう」
グランデと食事。人は嫌いな人物とは食事をしない筈。と言うことは、少し位は好感度が上がっているだろう。ウキウキ気分で食事に手をつけようとしたその時、ドサっという音と共にソファが沈んだ。何かと驚き、隣を見るとライトが座っていた。
「そうだな。食おうぜ」
「ライト。今は、私が護衛の時間ですが」
「良いだろ。こんなにもいっぱいあるんだ。レイル様とグランデだけだと食べ切れないだろ」
確かに、料理は沢山ある。確実に二人では食べ切れない量だろう。それよりも、ライトはいつ立ち直ったんだろう。グランデの冷たい視線と言葉に勝てるのってもしかして、ライトだけなんだろうか。
「だとしても、空気を読んで……。いえ、貴方では無理ですね」
「今さりげなく、悪口……まぁ、いいか。気にしないで食おう! ほら、レイル様も食べないと、元気になれないぜ」
究極の前向きを見た気がする。差し出された皿には、少量のサラダと大量のオムレツとハムが盛られていた。大食い選手権並の山盛りに、目が回りそうだ。俺、元気だったとしてもこんなに食える自信ない。どうやって遠慮しようか悩もうとする前に、グランデの声が飛んでくる。
「あ、いけません!! レイル様は、胃腸が弱っているんですよ! そんな、大量に食べられる訳ないじゃないですか! レイル様、バランス良く、ゆっくり食べて下さい」
グランデが盛ってくれた皿の上は、バランス良く適量の食事だった。言い合いしながらだが、誰かと食卓は久しぶりだ。わいわいとした雰囲気は、とても面白く楽しかった。一人でする食事より、みんなで食べるご飯は、いつも以上に美味しい。
ちなみに、俺が頂いたのはグランデが盛ってくれたものだ。少しムッとし頬を膨らませたライトには悪いと思うが、無理なものは無理だ。
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